基礎物理学演習は力学から|例題つきで段階的に積む編入の物理対策
編入試験の物理で、教科書は読んだのに問題が解けないという状態は珍しくありません。教科書は理論の筋道を示す本で、問題を解く手順を反復させる本ではないからです。
本書は、例題と演習問題を段階的に並べた演習書のⅠ巻で、力学から始まります。この記事では、巻の選び方と、他の演習書との難度の違いを整理します。
この本の位置づけ
本書は、節ごとに例題を数題置き、そのあとに演習問題を配置する構成です。理論の要点を確認してから問題に進む形なので、教科書を読んだ直後の橋渡しとして機能します。
重要なのは、シリーズが収録範囲で分かれている点です。Ⅰ巻は第1編の力学から始まり、質点の力学として運動の記述、運動の三法則へと進みます。Ⅱ巻は第4編の電磁気学から始まり、電荷と電界、クーロンの法則、電界と電気力線、ガウスの法則、電位と続きます。つまり、どちらを買うかではなく、志望校の出題科目に合わせて必要な巻を選ぶ本です。
難度の面では、網羅的な演習書と比べると入りやすい水準に置かれています。例題で解法の型を示してから演習問題に進むので、独学でも詰まりにくい作りです。網羅性を求める段階の受験生には物足りなくなりますが、その場合は本書を終えてから難度の高い演習書へ移ってください。
志望校で物理がどの水準で問われるかは、この記事の「ターゲット大学と対策できるテーマ」で確かめてください。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
力学の教科書や講義本をひと通り読んだあと、最初に手を動かす演習書として使うのが基本です。理論が入っていない状態で演習から入ると、例題の解説を読むことが学習の中心になってしまいます。
編入試験の準備では、専門科目の演習を始める時期に置きます。数学の主要単元を一巡させ、専門の教科書を読み終えたあとが目安です。
直前期であっても、例題だけを拾って解法の型を確認する使い方はできます。ただし、全問を解く時間は残らないので、志望校の頻出項目に絞ってください。
物理の演習書は、難度が合っていないと手が止まるだけで力になりません。いまの到達度と志望校の出題水準をうかがったうえで、どの本のどこから解くかを整理します。
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ターゲット大学と対策できるテーマ
過去問の出題傾向を分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
英語数学
頻出テーマ合成波、弾性エネルギー、反射光、熱平衡、質点の運動、相転移
本書の該当ページ合成波(p.168)、弾性エネルギー(p.131)、反射光(p.192)、熱平衡(p.263)
物理数学化学
頻出テーマ弾性エネルギー、質点の運動、相転移、楕円軌道、重力加速度、屈折率
本書の該当ページ弾性エネルギー(p.131)、質点の運動(p.3)、相転移(p.221)、楕円軌道(p.62)
物理化学数学
頻出テーマ重力加速度、楕円軌道、中心力、可逆過程、円軌道、初期条件
本書の該当ページ重力加速度(p.35)、楕円軌道(p.62)、中心力(p.54)、可逆過程(p.256)
物理数学生物
頻出テーマ非慣性系、弾性エネルギー、質点の力学、中心力、エネルギー保存、初期条件
本書の該当ページ非慣性系(p.78)、弾性エネルギー(p.131)、質点の力学(p.30)、中心力(p.54)
お茶の水女子大学理学部
数学化学
頻出テーマ波の速さ、熱平衡、中心力、可逆過程、エネルギー保存、垂直抗力
本書の該当ページ波の速さ(p.163)、熱平衡(p.263)、中心力(p.54)、可逆過程(p.256)
物理英語数学
頻出テーマ熱平衡、屈折率、動摩擦、初期条件、エネルギー保存、垂直抗力
本書の該当ページ熱平衡(p.263)、屈折率(p.195)、動摩擦(p.20)、初期条件(p.12)
京都工芸繊維大学工芸科学部
物理化学数学
頻出テーマ光の波長、速度分布、質点の運動、相転移、初期条件、エネルギー保存
本書の該当ページ光の波長(p.211)、速度分布(p.277)、質点の運動(p.3)、相転移(p.221)
電気通信大学情報理工学域
数学
頻出テーマ熱の移動、光の波長、熱平衡、質点の運動、相転移、可逆過程
本書の該当ページ熱の移動(p.227)、光の波長(p.211)、熱平衡(p.263)、質点の運動(p.3)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
この本の使い方
例題は、解答を見る前に必ず自分で手を動かしてください。例題の解法をなぞるだけでは、演習問題で手が止まります。
演習問題は、志望校の出題範囲に対応する節から先に解いてください。物理は範囲が広く、大学ごとに問われる項目の偏りがはっきり出ます。この記事の「本書の該当ページ」で、頻出テーマの掲載ページを確かめられます。
間違えた問題は、その場で解き直すのではなく、日を空けてから再挑戦してください。直後の解き直しは記憶で解いてしまい、定着の確認になりません。
Ⅱ巻の電磁気学が志望校の出題範囲に入っている場合は、力学と並行して進めるより、片方を一巡させてからもう片方に入るほうが混乱が少なくなります。
注意点
演習書なので、理論の解説は最小限です。教科書や講義本を別に持っておいてください。
また、収録範囲が巻で分かれているため、志望校の出題科目を確かめずに買うと必要な範囲が入っていないことがあります。目次で収録範囲を確認してから購入してください。
難度としては段階的な作りなので、難関大学の物理で高い水準が問われる場合は、本書を終えたあとに網羅的な演習書へ移る必要があります。本書はその手前の段階を埋める本です。
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合格者数 No.1
※調査対象期間 2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
※調査方法: 企業担当者へのヒアリング、企業発表情報、デスクリサーチ/調査対象: 大学編入試験対策の予備校・個別指導塾(医学部・看護学部系除く)/調査項目: 2025年度と2026年度の大学編入試験合格者数
オンライン編入学院 公式サイト
オンライン編入学院は、演習の順番と量の決め方から指導しています。合格状況は年度ごとに公開しています。2027年度入学では岡山大学理学部物理学科にも合格者が出ました。最新の状況は合格者速報をご覧ください。
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