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長崎大学環境科学部

長崎大学環境科学部の編入試験|3年次編入の募集停止と今からの選択肢

長崎大学環境科学部の第3年次編入学試験は、2026年度入試(令和8年度・2025年9月25日実施)を最後に廃止されました。2027年4月入学にあたる令和9年度入試からは学生募集そのものが行われません。大学は2025年11月にこの決定を公表しており、学部サイトの「第3年次編入学」のページと「募集要項等の請求方法」のページにも同じ注記が掲載されています。つまり、これから長崎大学環境科学部への編入学を目指すことはできません。この記事では、廃止の事実を一次資料で確認したうえで、最後に実施された試験がどのような選抜だったのかを記録として整理し、そのうえで長崎大学で編入学を実施している学部と、環境科学を学ぶために残っている入り口を具体的に示します。志望校を組み直すための材料として読んでください。

この学部はいま募集がありませんが、同じ分野で編入を実施している大学は他にもあります。いまの在籍区分で受けられる大学がどこかは、条件を突き合わせると見えてきます。

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結論:2027年度入試以降、3年次編入の募集はありません

長崎大学環境科学部 環境科学科の第3年次編入学試験は廃止されました。

最後の実施は令和8年度入試(2026年4月入学、2025年9月25日実施)です。令和9年度入試(2026年度に実施される、2027年4月入学のための試験)からは学生募集を行いません。

大学が2025年11月に出した告知では、環境科学部環境科学科が平成12年から第3年次編入学制度を導入してきたこと、その目的が「すでに一定の教育を受け、あるいはさらに社会的な活動を経験した者に対して、環境に関する最先端の教育内容について学ぶ機会の提供」にあったことが説明されています。そのうえで、「志願者数・入学者数の大幅な減少、短期大学の減少などの社会状況の変化等により、3年次編入学の入学定員を充足できない状況が続いております」という理由が示され、慎重な検討の結果として廃止に至ったと記されています。特定の年度だけ募集を見送る「募集停止」ではなく、制度そのものの廃止である点が重要です。

編入試験の情報は、大学のサイト内でも複数の場所に分かれて掲載されます。今回の廃止についても、次のように複数の経路で同じ内容が確認できました。「1か所で見ただけで判断しない」ことは、編入の情報収集そのものにも当てはまる基本動作です。

確認した場所そこに書かれていた内容
環境科学部サイトの
お知らせ(2025年11月12日付)
「環境科学部環境科学科第3年次編入学試験の廃止について」。廃止の理由と、令和9年度入試から学生募集を行わない旨を明記
環境科学部サイトの
「第3年次編入学」ページ
ページ冒頭に「令和8年度入試(令和7年度入学試験実施)を最後に学生募集停止」と注記
環境科学部サイトの
「募集要項等の請求方法」ページ
学生募集を停止するため募集要項の更新を行っておらず、編入学試験の過去問題の請求もできない旨を明記
長崎大学 受験生の入試情報サイトの
「編入学・大学院入試」ページ
編入学を実施する学部の一覧から環境科学部が削除され、経済学部・医学部医学科・医学部保健学科の3つのみが掲載

出典: 長崎大学環境科学部の公式サイト(お知らせ/第3年次編入学/募集要項等の請求方法)および長崎大学 受験生の入試情報サイト「編入学・大学院入試」。いずれも2026年8月6日時点の掲載内容を確認しています。

なお、大学の入試情報サイトの編入学一覧は、2025年10月時点のアーカイブでは環境科学部を含む4学部が掲載されていましたが、2026年に入ってからの版では環境科学部の行が削除されています。学部サイトの告知だけでなく、大学全体の入試案内にも反映済みだということです。検索でたどり着いた古いページや、更新されていない他社サイトの情報を根拠に準備を始めてしまうと、時間を丸ごと失います。編入の情報は、必ず大学公式の最新ページで裏を取ってください。

最後の募集(2026年度入試)はどんな試験だったか

令和8年度(2026年4月入学)・実施済み

ここから先は、すでに終了した試験の記録です。これから出願できる試験ではありません。それでも整理しておくのは、環境系の学部で編入を続けようと考えている人にとって、「環境を専門にする学部が編入生に何を求めていたか」が具体的な参考になるからです。以下はすべて、長崎大学環境科学部が公表した令和8年度第3年次編入学学生募集要項(令和7年5月発行)にもとづきます。

5名募集人員
2025年9月25日試験日(終了)
2025年8月19日〜9月3日出願期間(終了)
募集人員環境科学科 5名(コースごとの募集枠は設けず、平成21年度の編入学試験から一括募集)
選抜方法総合問題・面接に、成績証明書と外国語検定試験のスコアを加えた総合判定
試験時間総合問題 10:00〜11:00(60分)/面接 12:30〜
配点成績証明書50点+外国語検定試験150点+総合問題150点+面接150点=合計500点
試験場長崎大学環境科学部(長崎市文教町1番14号・文教キャンパス)
出願資格(英語)TOEIC L&R 450点以上またはTOEFL iBT 45点以上(Home Editionを含む)。試験日から過去2年以内に取得したスコアに限る
出願資格(学歴)大学卒業/学士の学位授与/短期大学・高等専門学校卒業/大学に2年以上在学し62単位以上修得/外国の14年課程修了/専修学校専門課程修了/高等学校等の専攻科修了 など9区分
検定料30,000円(E-支払いサイトでコンビニ・ペイジー・クレジットカードから選択)
合格者発表2025年10月22日 午前10時(学部玄関前に掲示のうえ、学部サイトに掲載)
入学手続2025年11月10日〜11月14日 17時必着

この表は令和8年度(2026年4月入学)の第3年次編入学学生募集要項にもとづく記録です。この選抜は2025年10月に終了しており、以降の年度の募集はありません。

英語は「試験科目」ではなく「出願資格」だった

この試験でもっとも見落とされやすかったのが英語の扱いです。長崎大学環境科学部は令和5年度の編入学試験(2022年9月実施)から、筆記試験で課していた英語を廃止し、外部の外国語検定試験のスコアを出願資格に組み込みました。この変更は2021年10月に「出願資格の変更について(予告)」として公表されています。

つまり、基準スコアを持っていない人はそもそも出願できず、当日に挽回する機会もありません。しかも配点上は外国語検定試験が150点と、総合問題・面接と同じ重みを持っていました。合否を分ける要素として、英語は最後まで大きな比重を占めていたことになります。

スコアの条件も年度を追うごとに厳しくなりました。令和5年度の要項ではTOEIC L&Rについて「公開テスト又はIPテスト(オンライン版を除く)」が認められていましたが、最終年度である令和8年度の要項では「TOEFL ITP及びTOEIC IPは対象としない」と明記され、団体受験のIPテストは一律で使えなくなりました。TOEFL iBTについてもTest Dateスコアに限ると定められ、成績証明書は原本(本紙)を郵送する扱いでした。外部スコアを出願資格にする大学では、「どの受験形態のスコアが有効か」まで要項の脚注で確認する——これは他大学を受けるときにもそのまま使える教訓です。

62単位の要件は「大学に2年以上在学」区分だけ

出願資格は9つの区分に分かれており、「62単位以上の修得」が条件になるのは、大学に2年以上在学している人が出願する区分だけでした。短期大学・高等専門学校を卒業(見込み)して出願する場合や、学士の学位を持って出願する場合には、この単位数の条件はかかりません。編入の記事や情報サイトでは「必要単位62単位」とだけ書かれていることが多いのですが、単位要件は区分ごとに読むのが正しい読み方です。自分がどの区分で出願するのかを先に決めてから、その区分の条文だけを精読してください。

提出書類も区分ごとに異なりました。大学2年以上在学の区分では、62単位以上の修得(見込み)が分かる証明書と、休学期間まで記載された在学証明書が必要です。専修学校の専門課程を修了して出願する区分では、高等学校の卒業証明書に加えて、修業年限2年以上かつ総授業時数1,700時間以上または総単位数62単位以上の課程を修了した旨の証明書が求められました。証明書は発行に時間がかかるものほど、出願区分に固有のものです。この構造はどの大学でも共通なので、出願書類の一覧を要項から書き出して1つずつ手配先を確認する習慣をつけておくと、他大学でも役に立ちます。

合否判定には最低ラインがあった

令和8年度の要項では、合否判定基準として次の2つが定められていました。第一に、総合計の得点率が原則60%未満の受験者は不合格。第二に、面接の得点率が原則60%未満の受験者も不合格です。これらに該当しなかった受験者の中から、成績証明書・外国語検定試験・総合問題・面接の総得点が高い順に合格者が決まり、最下位が同点の場合はその同点者全員が合格になる仕組みでした。

面接に単独の最低ラインが置かれている選抜では、筆記だけを仕上げても合格に届きません。より古い年度(令和5年度)の要項には評価方法の説明が具体的に書かれており、面接は複数の面接担当者による個人面接で、志望理由書を参考にしながら、環境への関心度・意欲・積極性・思考力などから判断するとされていました。志望理由書は本学所定の用紙に自筆で800字以内という指定です。同じ用紙が面接の土台になるため、書いた内容を自分の言葉で説明できる状態にしておく必要がありました。

編入後の在学期間と単位認定

編入学の時期は4月1日で第3年次への編入、修業年限は2年、最長在学期間は4年と定められていました。卒業に必要な最低修得単位数は教養教育科目30単位と専門教育科目94単位の合計124単位で、編入前に大学・短期大学・高等専門学校などで修得した単位は70単位を上限に認定される仕組みでした。認定される単位数によって履修計画が変わるため、履修する科目は入学後に個別指導という運用です。

また、環境科学部には環境政策コース(主領域は社会科学)環境保全設計コース(主領域は自然科学)の2コースがあり、一般選抜で入学した学生は2年次進級時にコースを選びますが、編入生は出願の時点でどちらかのコースを選択することになっていました。志願票の記入段階で進む方向が決まるため、志望理由書との整合が問われる設計だったといえます。職業を持っているなどの事情がある人向けに、標準修業年限を超えて計画的に履修できる長期履修制度も用意されていました。

志願者数・合格者数は公表されていません

編入試験の記事でもっとも読まれるのは倍率ですが、長崎大学環境科学部は編入学試験の志願者数・受験者数・合格者数を公表していません。次の3つの経路を確認したうえでの結論です。

  • 募集要項本体: 同じ長崎大学でも経済学部の編入学募集要項には「過去3年間の入学試験状況」という節がありますが、環境科学部の募集要項(令和5年度版・令和8年度版のいずれも)には実施状況を掲載した節そのものがありません
  • 学部サイトの「過去の入試状況」: 掲載されているのは学部の一般入試(一般選抜・学校推薦型選抜など)の入学試験状況で、編入学の区分は含まれていません
  • 大学全体の「入学者選抜実施状況(総表)」: 前期日程・後期日程・学校推薦型選抜・総合型選抜・外国人留学生の区分で構成されており、編入学の行はありません

したがって、この記事では倍率や志願者数の数値を掲載しません。公表されていない数値を推測で書くことはしないという方針です。編入の情報を集めていると、出所の書かれていない倍率が出回っていることがありますが、その数字がどの年度の・どの学部の・どの区分のものかを示せないなら、志望校選びの根拠には使えません。

数量的な手がかりとして唯一公式なのは、廃止の告知に書かれた「志願者数・入学者数の大幅な減少」「入学定員を充足できない状況が続いている」という大学自身の説明です。募集人員5名に対して入学者がそれを下回る年が続いていたことが、大学の言葉として確認できます。

総合問題はどんな出題だったか(環境系を目指す人への参考)

ここでの整理は、「これから受ける試験の対策」ではありません。この選抜はすでに廃止されています。環境を扱う学部の編入試験を他大学で検討している人に向けて、環境系の「総合問題」がどのような力を測ろうとしていたのかを、形式と分野のレベルで示すものです。著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません。

要項に書かれた出題内容は「環境科学を学ぶために必要な知識を問う問題2題」で、60分間で2題を処理する構成でした。オンライン編入学院の過去問分析によると、それぞれの大問は課題文や資料を読ませたうえで、小問を積み重ねる形が続いていました。小問の形式には次のような幅があります。

  • 語彙・表記: 課題文の下線部について、漢字に読み仮名をつける/ひらがなを漢字に直す
  • 語句の選択・空欄補充: 課題文の論理に合う語や、環境に関わる制度・概念の名称を選択肢から選ぶ
  • 字数指定の説明: 指定されたキーワードを必ず使って、用語や制度を100字以内で説明する
  • 短文論述: 課題文の主張の根拠や、2つの概念の違いを50〜100字程度でまとめる
  • 図表の読み取り: ヒストグラムや収支図から、最頻値・中央値・範囲などを読み、示された意見の正誤を判定する
  • 簡単な計算: 与えられた定数から単位面積あたりの値を導出過程つきで求める

扱われたテーマは、生物多様性の減少、国際的な環境条約と国際機関・国際NGOの役割、地球の熱収支と気候変動、持続可能な開発をめぐる概念の展開、原材料調達における認証制度と人権・労働への配慮、里地里山とバイオマス資源の利用、生態系の健全性と人の健康の関係など、社会科学寄りの話題と自然科学寄りの話題が同じ1セットの中に混在するのが特徴でした。文理融合を掲げる学部が、文系・理系どちらの出身者にも同じ問題を課していたことがそのまま形式に表れています。

この構成から読み取れる要求は明確です。環境系の総合問題は、専門科目の暗記量ではなく「初見の文章と図表を短時間で読み、指定された条件のもとで自分の言葉に圧縮できるか」を見ています。環境系の編入を他大学で目指すなら、新聞や白書レベルの環境関連の文章を読み、100字前後で要約する練習と、グラフから数値を読んで根拠を述べる練習を並行させるのが、もっとも移植しやすい対策になります。漢字の読み書きが毎年含まれていたことからも、専門知識以前の日本語の運用力が土台として見られていたことが分かります。

出典: オンライン編入学院の過去問分析(設問単位で分野・形式を分類)。年度ごとの出題数が少ないため、頻度の割合は算出していません。なお、この試験は廃止されているため、現行の出題傾向を示すものではありません。

長崎大学で編入学を実施している学部

「どうしても長崎大学に編入したい」という場合、2026年8月時点で編入学の入り口が残っているのは次の3つです。長崎大学の入試情報サイトの編入学一覧に掲載されている学部を、そのまま整理しました。

学部・学科入学年次募集人員
経済学部 総合経済学科第3年次15人(令和9年度)
医学部 保健学科 看護学専攻第3年次10人
医学部 保健学科
理学療法学専攻/作業療法学専攻
第3年次各若干名
医学部 医学科第2年次(学士編入学)要項で確認

出典: 長崎大学 受験生の入試情報サイト「編入学・大学院入試」、長崎大学経済学部 令和9年度(2027年度)第3年次編入学学生募集要項、長崎大学医学部保健学科「入学者選抜方法」。医学部医学科は「第2年次学士編入学」として実施されており、学士の学位を持つ人が対象です。

経済学部(第3年次編入学)

環境科学部の環境政策コースは社会科学を主領域とするコースでした。政策・制度・経済の側面から環境問題に取り組みたいと考えていた人にとって、同じ長崎大学で最も近い進路が経済学部です。試験の構造も「総合問題+面接」で環境科学部と同型のため、準備してきた力をそのまま活かしやすいという実務的な利点もあります。

年度令和9年度(2027年4月入学)
募集人員総合経済学科 15人
出願期間2026年9月17日〜9月28日 17時まで(必着)
試験日2026年10月24日(土)
試験科目総合問題(経済・社会に関する基礎的な問題)9:30〜11:10/面接 13:00〜
試験場長崎大学経済学部(長崎市片淵4丁目2番1号・片淵キャンパス)
英語TOEIC L&R 450点以上(IPテスト不可。出願期間最終日から過去2年以内に受験したもの)
合格通知2026年11月6日発送/入学手続は11月18日まで

出典: 長崎大学経済学部「令和9年度(2027年度)第3年次編入学学生募集要項」(令和8年7月)。出願書類の受付は検定料の振込期間(2026年9月10日〜9月28日)と連動しているため、要項の該当条文を必ず確認してください。

経済学部は編入学の実施状況(志願者数・受験者数・合格者数・入学者数)を募集要項に掲載しているため、環境科学部と違って倍率まで確認できます。詳しくは長崎大学経済学部の編入試験を徹底解説で、出題傾向・倍率の推移・対策ロードマップまで整理しています。

医学部保健学科(第3年次編入学)

医学部保健学科は、看護学専攻が第3年次編入学で10名、理学療法学専攻と作業療法学専攻がそれぞれ若干名という構成です。募集要項は例年7月末ごろに保健学科サイトの「ニュース&インフォメーション」に掲載され、冊子の作成は行われていませんとアナウンスされています。冊子の取り寄せを待っていると出願準備が遅れるため、7月に入ったら学部サイトを直接見に行く必要があります。看護学専攻については長崎大学 医学部保健学科看護学専攻の編入試験を徹底解説で試験概要をまとめています。

なお保健学科の看護学専攻は、平成29年度入学者からカリキュラム改正が適用され、学部教育では保健師国家試験の受験資格を得られません。資格の取得を目的に進学先を選ぶ場合、この点は志望決定そのものを左右します。医療・福祉・教育系の学部は、編入学生が取得できる資格に制約がかかることがあるため、必ず大学公表の情報で確認してください。

長崎大学経済学部の合格者インタビュー(動画)

以下は経済学部に編入合格した方へのインタビュー動画です。環境科学部のものではありませんが、総合問題と面接という同じ構成の試験を、どう準備してどう当日を迎えたかが具体的に語られています。長崎大学の編入試験の雰囲気をつかむ材料として参考にしてください。

【大学編入】長崎大学 経済学部 総合経済学科 編入合格者インタビュー|「総合問題」って何が出るの?

【大学編入】長崎大学 経済学部 総合経済学科 編入合格者インタビュー|異学部からの短期間の挑戦

環境科学部で学びたい場合に残っている入り口

編入という入り口が閉じても、長崎大学環境科学部そのものが無くなるわけではありません。学部は平成9年10月に設置された、国立大学で最初の文理融合型の環境科学の学部で、環境政策コース(社会科学)と環境保全設計コース(自然科学)の2コース編成という特徴は現在も変わりません。社会科学を主に履修しながら自然科学の知識も理解できる人材、逆に自然科学を主に履修しながら社会科学の知識も理解できる人材を育てるという設計です。

編入以外の入り口としては、大学入学共通テストを課す一般選抜(前期日程・後期日程)、学校推薦型選抜、総合型選抜があります。一般選抜・学校推薦型選抜はいずれも「選抜方法A(文系受験)」と「選抜方法B(理系受験)」に分かれており、文系科目で受験しても理系科目で受験しても同じ環境科学部に入学できるのが、この学部の入試の特徴です。高等専門学校や短期大学を経てから受け直す場合でも、既卒者として一般選抜に出願できます。

これらの区分については、大学が「入学者選抜実施状況(総表)」として実施結果を公表しています。以下は令和8年度(2026年4月入学)の環境科学部の数値です。

区分募集人員志願者受験者合格者競争率
前期日程802151941031.9倍
後期日程2013045291.6倍
学校推薦型選抜183837103.7倍
総合型選抜4171735.7倍
外国人留学生814623.0倍
合計1304142991472.0倍

出典: 長崎大学「令和8年度 入学者選抜実施状況(総表)」。競争率は同表の定義どおり 受験者数÷合格者数 です。参考までに令和7年度の環境科学部の合計は、募集人員130・志願者361・受験者238・合格者144・競争率1.7倍でした(同「令和7年度 入学者選抜実施状況(総表)」)。いずれも一般選抜等の数値であり、編入学の数値ではありません。

もうひとつの入り口が大学院です。環境科学部を基礎学部として大学院総合生産科学研究科が設置されており、区分制の博士前期課程と博士後期課程が置かれています。他大学の学部を卒業(見込み)してから大学院で環境分野に進むという道筋であれば、学部の編入が廃止された後も長崎大学で環境科学を学べます。短期大学や高等専門学校からの進学を考えている人にとっては、まず学士の学位を取れる進路を確保したうえで、大学院で長崎大学を目指すという二段構えの設計になります。

環境系の編入を続けるなら:他大学の選び方

環境を学ぶための編入先は、長崎大学以外にもあります。ただし「環境」と名前が付く学部でも中身は大きく異なるため、次の3点で絞り込むのが実務的です。

  • 文理融合型か、理系専門型か: 政策・法・経済の視点から環境を扱う学部と、生態学・土木・化学など理系の専門を軸に環境を扱う学部では、課される試験科目がまったく違います。前者は小論文・総合問題と面接、後者は数学・理科の専門科目が中心になりがちです
  • 外部英語スコアが出願資格かどうか: 長崎大学環境科学部のようにスコアが出願の前提になっている大学では、スコアがない時点で受験機会そのものがありません。志望校を決めたらまず英語の要件を確認し、必要なら受験日程を先に押さえます
  • 試験時期: 夏(6〜9月)に実施する国公立大学と、秋〜冬(10〜12月)に実施する私立大学では、併願の組み方が変わります。同一大学の複数学部が同じ日に試験を行い学内併願ができないケースもあるため、要項の日程表で確認します

編入総研では、環境や生命・地球を扱う学部の記事を大学ごとにまとめています。試験科目・日程・出願資格の違いを横並びで見比べる材料として使ってください。

志望校を組み直す人のためのチェックリスト

長崎大学環境科学部の廃止のように、編入は「その学部・学科・年次が今年度そもそも募集されているか」から確認しないと、準備がまるごと無駄になる種類の試験です。志望校を組み直すときの手順を、実務の順序でまとめます。

  • まず最初に
    募集の有無を要項の1ページ目で確認する。募集学部・学科と募集人員の表に自分の志望学科が載っているかを見ます。要項の後半には募集していない学科の名前が残っていることがあるため、学科名がどこかに出てくることは根拠になりません。あわせて、その大学の入試情報ページの「お知らせ」「入試の変更点」も必ず開きます
  • 次に
    入学年次を確認する。3年次編入と2年次編入、さらに学士入学(学士の学位を持つ人だけが出願できる別制度)は、それぞれ別の試験です。自分が出願できる区分かどうかを、出願資格の条文で確かめます
  • 英語の要件
    外部スコアが「出願資格」か「加点」かを見分ける。出願資格なら、スコアがない時点で受験できません。有効期限(多くは2年以内)、団体受験のIPテストが使えるか、原本の提出が必要かまで脚注で確認します
  • 出願の2〜4週間前
    証明書を手配する。成績証明書・卒業(見込)証明書・在学証明書は発行に時間がかかります。出願区分によって必要な書類が違うので、要項の書類一覧を書き出して1つずつ確認します。事前相談が必要な大学では、出願開始の2週間前などに締切が設定されていることがあります
  • 出願期間
    締切の形式を確認する。「必着」なのか「消印有効」なのかで動き方が変わります。検定料の振込期間が出願期間より前に始まる大学もあり、最終日の振込には当日中の書類提出が求められることもあります
  • 試験日
    併願の可否を確認する。同じ大学の複数学部が同一日程・同一時間割の場合、学内併願はできません。他大学との併願も、移動時間を含めて成立するかを日程表で確かめます

要項の細部は毎年変わります。この記事の内容も、必ず大学が公表する最新の募集要項で確認したうえで判断してください。

よくある質問

長崎大学環境科学部の編入試験は、いま受験できますか?

できません。長崎大学環境科学部は2025年11月に「令和8年度入試(令和7年度入学試験実施)を最後に第3年次編入学試験を廃止する」と公表しており、令和9年度入試(2027年4月入学)からは学生募集を行わないと明記しています。最後の試験は2025年9月25日に実施され、すでに終了しています。学部サイトの「第3年次編入学」のページにも、募集要項の請求案内のページにも同じ趣旨の注記が掲載されています。

なぜ長崎大学環境科学部の3年次編入は廃止されたのですか?

大学の告知では、平成12年から続けてきた第3年次編入学制度について「志願者数・入学者数の大幅な減少、短期大学の減少などの社会状況の変化等により、3年次編入学の入学定員を充足できない状況が続いております」と説明されています。制度そのものの位置づけを見直した結果としての廃止であり、特定の年度だけの募集停止ではありません。

最後に実施された編入試験は、どんな内容でしたか?

令和8年度(2026年4月入学)の募集要項では、募集人員は環境科学科5名、試験日は2025年9月25日で、総合問題(10時〜11時)と面接(12時30分〜)が実施されました。配点は成績証明書50点・外国語検定試験150点・総合問題150点・面接150点の合計500点です。総合計の得点率が原則60%未満の場合、または面接の得点率が原則60%未満の場合は不合格と定められていました。

編入試験の志願者数や倍率は公表されていましたか?

公表されていません。長崎大学環境科学部の編入学募集要項には経済学部のような「過去の入学試験状況」の節がなく、学部サイトの『過去の入試状況』に掲載されているのは一般選抜の実施状況です。大学全体の『入学者選抜実施状況(総表)』にも編入学の区分はありません。倍率の数値として確認できるものがないため、この記事でも数字は掲載していません。

長崎大学で編入学を実施している学部はありますか?

2026年8月時点で、長崎大学の入試情報サイトの編入学一覧に掲載されているのは経済学部・医学部医学科・医学部保健学科の3つです。経済学部は総合経済学科の第3年次編入学(令和9年度は募集人員15名)、医学部保健学科は第3年次編入学、医学部医学科は第2年次の学士編入学です。それぞれ出願資格も試験科目も異なるため、志望する学部の最新の募集要項を必ず確認してください。

環境科学部の編入試験の過去問は入手できますか?

できません。学部サイトの「募集要項等の請求方法」のページに、令和8年度入試を最後に学生募集を停止するため募集要項の更新を行っておらず、編入学試験の過去問題の請求もできない旨が明記されています。以前は返信用封筒と切手を送ると直近の過去問題が郵送される仕組みでしたが、現在その受付は行われていません。

環境科学系の学部で編入できる大学はほかにありますか?

環境を扱う学部・学群は複数の大学にあり、筑波大学生命環境学群、法政大学人間環境学部、立正大学地球環境科学部、東京農業大学地域環境科学部などが編入学を実施しています。ただし文理融合型か理系専門型か、外部英語スコアが出願資格として必要かどうか、試験時期が夏か秋かは大学ごとに大きく違います。志望校を絞るときは、必ず最新の募集要項の1ページ目にある募集学部・学科と募集人員の表で、その学科・年次が今年度も募集されているかを確認してください。

まとめ

長崎大学環境科学部の第3年次編入学試験は、2026年度入試(2025年9月25日実施)を最後に廃止されました。2027年4月入学にあたる令和9年度入試以降、学生募集は行われません。大学は2025年11月に廃止を公表し、学部サイトの編入ページ・募集要項の請求案内・大学全体の入試情報サイトのいずれにも反映済みです。過去問の請求受付も終了しています。

環境科学部を目標にしてきた人が次に決めるべきことは、「大学を優先するのか、学ぶ内容を優先するのか」です。長崎大学という大学を優先するなら、編入の入り口が残っているのは経済学部と医学部(保健学科・医学科)で、とくに経済学部は総合問題と面接という同じ構造の試験なので、これまでの準備を移しやすい進路です。環境科学という内容を優先するなら、筑波大学生命環境学群や法政大学人間環境学部など、環境を扱う他大学の編入を検討することになります。

どちらを選ぶ場合も、最初にやるべきことは同じです。志望先の最新の募集要項を取り寄せ、1ページ目の募集学部・学科の表で、その学科・その年次が今年度も募集されているかを自分の目で確認すること。今回の廃止は、その確認を省略できないことを示す実例そのものです。

この学部は受けられませんが、志望の分野で編入できる大学は他にあります。いまの状況をうかがったうえで、選択肢を整理します。

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この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。募集停止の事実と試験概要は、大学が公表する募集要項・お知らせをもとに原本で確認し、毎年度見直しています。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ|最終更新: 2026年8月6日

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