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農学部

信州大学農学部の編入試験対策|コース再編後の小論文・面接と倍率

2027年度(2027年4月入学)の出願期間
2026年6月1日〜2026年6月5日
出願前に必ず大学の最新の募集要項でご確認ください。

編入総研(オンライン編入学院)|更新日: 2026-09-06‌‌​​‌‌​‌​​​‌​​‌​​​‌​​​​​‌​‌​​​‌‌

信州大学の編入試験まとめ(全7学部の日程・科目)

信州大学農学部の編入学試験は、小論文100点と面接100点の合計200点だけで合否が決まる試験です。専門科目の筆記も英語も数学もありません。筆記の負担が軽い一方で、200点のうち半分が面接という配点は、志望理由と学びたいテーマの言語化がそのまま得点になることを意味します。

そして2027年度(令和9年度)入学から、この試験は大きく変わりました。農学部が2025年4月入学の1年次生から進めていたコース再編が編入学にも適用され、募集単位が旧4コースから新3コースになり、小論文の試験時間も90分から60分へ変わっています。大学が公開している過去の問題はすべて旧4コース・90分・2題解答時代のものなので、そのまま「現行の出題形式」として使うと準備を誤ります。

倍率は農学部自身が公表しています。ただし公表資料の「志願倍率」「受験倍率」は募集人員6名を分母にした値で、合格者数を分母にした実質倍率とは別物です。この記事では大学公表の一次データをそのまま示したうえで、実質倍率を計算し直して整理します。

出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。

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結論|信州大学農学部の編入試験はこんな試験

  • 筆記は小論文だけ。英語・数学・専門科目の筆記試験はなく、小論文100点+面接100点=200点満点です。
  • 入学年次は第3年次のみ。2年次編入の枠はありません。学士取得者も同じ第3年次編入学試験で受験します(学士入学の別枠はありません)。
  • 募集人員は農学生命科学科で6人。3コース合計の数字で、コース別の内訳は示されていません。
  • 小論文は志望コースごとに出題されます。出願時にコースを決め、編入後の転コースは認められません。コース選びが最初の、そして取り返しのつかない意思決定になります。
  • 2027年度から新3コース制・60分に変わりました。旧制度の過去の問題は形式ではなく分野の目安として使ってください。
  • 合格者数は年度差が大きい。募集人員6人に対して、直近4年度の合格者は9名・8名・6名・1名です。要項には「選抜の結果、合格者数が募集人員未満になることもあります」と明記されています。
  • キャンパスは伊那(長野県上伊那郡南箕輪村)。信州大学は学部ごとにキャンパスが分かれており、農学部は松本ではありません。

試験概要(2027年度・令和9年度要項)

2027年度(令和9年度)

6人募集人員(3コース計)
2026年7月1日試験日
小論文100面接100配点(200点満点)
第3年次編入学年次
募集単位農学生命科学科(生命・食品科学コース/食料生産システム科学コース/山岳圏森林・環境共生学コース)
募集人員6人(3コース合計。コース別の内訳は非公表)
※要項に「選抜の結果、合格者数が募集人員未満になることもあります」と注記あり
選抜方法小論文100点/面接100点(出願書類は面接の参考資料として活用)/合計200点
試験時間小論文 9:00〜10:00(建物入棟開始 8:30/入室完了 8:45
面接(個別)10:30〜 ※時間割は当日発表
出願期間インターネット出願登録・検定料支払い 2026年5月25日6月5日
出願書類の郵送 2026年6月1日6月5日17:00必着(簡易書留速達)
合格発表2026年7月15日 14時(インターネット出願登録サイトで確認。掲示・電話回答なし)
入学手続2026年8月31日〜9月11日 17時
試験場信州大学伊那キャンパス(長野県上伊那郡南箕輪村8304)
検定料30,000円+システム利用料900円(成績開示を希望する場合は別途800円)
必要単位62単位以上(「大学に2年以上在学」の区分のみに適用。全区分共通の要件ではありません)

2027年度の日程はすでに終了しています。試験は2026年7月1日に実施され、合格発表も2026年7月15日に終わりました(入学手続期間は2026年8月31日〜9月11日)。これから受験を目指す方の対象は2028年度(令和10年度)入学です。

2027年度の募集要項は2026年4月7日に農学部サイトで公表されました。次年度も同じ時期に公表されるとは限らないため、農学部の入試情報ページを定期的に確認してください。この記事の日程・配点は2027年度要項にもとづく数字なので、次年度の要項が出たら必ず原本で読み替えてください。

科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。

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【最重要】2027年度からコースと小論文が変わった

信州大学農学部は、2025年4月入学の1年次生から、それまでの4コース制を3コース+1特別コースへ再編しました。編入学については、2026年度(令和8年度)の募集要項に「第3次編入学については、令和9年度入学生から新コース対象者となり、令和8年度第3次編入学生は、従来の4コースへの入学となります」と明記されており、2027年度入学の編入生から新コースの対象になっています。

この切り替えに合わせて、小論文の実施形式も変わりました。要項の記載を年度ごとに並べると次のとおりです。

項目2026年度まで2027年度から
募集単位旧4コース
(生命機能科学/動物資源生命科学/植物資源科学/森林・環境共生学)
新3コース
(生命・食品科学/食料生産システム科学/山岳圏森林・環境共生学)
小論文の時間10:00〜11:30(90分)9:00〜10:00(60分)
解答する問題数2題
(志望コースの問題1題=必須+他コース3題から1題選択)
要項の記載は「小論文はコース毎に出題し」のみ
(他コースからの選択解答の指示はなし)
面接の開始13:00〜10:30〜
当日の集合9:30 集合建物入棟8:30/入室完了8:45
配点小論文100/面接100小論文100/面接100(出願書類は面接の参考資料)

出典:信州大学 令和8年度学生募集要項(農学部第3年次編入学)/令和9(2027)年度学生募集要項(農学部第3年次編入学)。いずれも農学部サイトで公開されている原本を照合しています。

過去の問題を「現行の出題形式」として使わないでください。大学が公開している編入学試験の小論文(令和6・7・8年度)は、すべて旧4コース制・90分・2題解答時代のものです。問題冊子の注意事項にも「問題1〜問題4から、あなたが志望するコースの問題1題を選んで必須問題として解答し、それ以外のコースの問題1題を選んで選択問題として解答してください」と書かれています。

2027年度は試験時間が60分に短縮され、コース構成も変わりました。旧制度の問題は「どんな分野が問われるか」の目安として使い、「何題を何分で書くか」の練習台には使わない——この線引きが、いま最も事故が起きやすいところです。

3つのコースの違いと選び方

小論文はコースごとに出題され、編入後の転コースは認められません。つまり出願時のコース選択が、試験問題と入学後の研究室選びの両方を同時に決めることになります。信州大学農学部が公表している各コースの内容は次のとおりです。

生命・食品科学コース

生物学・有機化学・微生物学・食品化学を基礎に、生命現象を細胞・分子レベルで学びます。バイオテクノロジーと、健康長寿を支える食の機能性が柱です。

遺伝子工学、分子生物学、食品化学、栄養生化学などの専門科目と実験・実習が中心。機能性食品、創薬につながるケミカルバイオロジー、微生物の応用などの研究が行われています。

食料生産システム科学コース

動植物資源を使った持続可能な循環型食料生産を扱います。動物・植物生産、農業経営、品種改良、生命工学、生産環境、農場・牧場管理、農畜産物利用が守備範囲です。

スマート農業やドローンによる作物診断、アニマルウェルフェア、生殖細胞工学による遺伝資源保存、野菜の品種開発、農業経営や農村社会の課題など、研究テーマの幅が広いのが特徴です。

山岳圏森林・環境共生学コース

山岳地帯・森林から農山村・住宅地までを対象に、自然と人の共生を科学的に扱います。森林、ランドスケープ、野生動物などが学びの中心です。

信州という立地を最も直接的に活かしたコースで、地球環境や生態系の視点から人と自然の関係を考えたい人に向いています。

地域協創特別コース(編入の募集対象外)

コース横断の学びと、地域の人々との交流・プロジェクト活動を通じて地域の課題解決に取り組む特別コースです。

ただし編入学の募集単位には含まれていません。2027年度の編入学要項の募集人員表に並ぶのは上の3コースだけです。大学案内でこのコースを見て志望した場合は、募集の有無を必ず要項で確認してください。

旧コースから新コースへの読み替え方

旧4コースと新3コースの正式な対応表は公表されていません。ただし大学が示す各コースの守備範囲を読むと、旧「生命機能科学」が扱っていた分子生物学・バイオテクノロジーや食品の機能性は新「生命・食品科学」の範囲に、旧「動物資源生命科学」「植物資源科学」が扱っていた家畜・作物・品種改良・農業経営は新「食料生産システム科学」の範囲に、旧「森林・環境共生学」の内容は新「山岳圏森林・環境共生学」の範囲に、それぞれ含まれていることが読み取れます。

したがって旧年度の問題を分野の参考にする場合は、「旧コース名で選ぶ」のではなく「志望する新コースの守備範囲に入る分野かどうかで選ぶ」という使い方をしてください。たとえば新「食料生産システム科学」志望なら、旧「動物資源生命科学」と旧「植物資源科学」の両方が参考になります。

難易度・倍率(大学公表データ)

信州大学農学部は「入学者選抜状況(志願者数・受験者数・合格者数・入学者数)」を農学部サイトで公表しています。第3年次編入学試験の直近4年度は次のとおりです。年度は入学年度で、たとえば2026年度(令和8年度)は2025年7月に実施された試験の結果です。

入学年度募集人員志願者数受験者数合格者数入学者数実質倍率
(受験÷合格)
2023年度(令和5)6363298約3.6倍
2024年度(令和6)6312385約2.9倍
2025年度(令和7)61515642.5倍
2026年度(令和8)626201120.0倍
4年度合計108902418約3.8倍
0 10 20 30 40 2023年度 2024年度 2025年度 2026年度 36 31 15 26 32 23 15 20 9 8 6 1

志願者数受験者数合格者数

公表資料の「倍率」は実質倍率ではない

この点は必ず押さえてください。農学部の公表資料には「志願倍率」「受験倍率」という列がありますが、いずれも募集人員6名を分母にした値です。たとえば2026年度は志願者26名÷募集人員6名=4.3倍、受験者20名÷募集人員6名=3.3倍と記載されています。

一方、編入試験で一般に「倍率」と呼ばれる実質倍率は受験者数÷合格者数で計算します。同じ2026年度で計算すると20名÷1名=20.0倍となり、公表値の3.3倍とはまったく違う数字になります。公表値をそのまま難易度として受け取ると、実際より易しく見えます。上の表の右端の列は、こちらの計算式で算出したものです。

合格者数が年度で大きく動く

合格者数は9名→8名→6名→1名と推移しており、募集人員6名は「必ず6名を合格させる枠」ではありません。要項の募集人員欄には「選抜の結果、合格者数が募集人員未満になることもあります」と明記されています。定員割れをしてでも基準に達しない受験生は合格させないという運用が、数字にそのまま表れています。

したがって、単年の倍率で難易度を判断するのは危険です。2025年度だけを見れば受験15名・合格6名の2.5倍で「入りやすい年」に見えますが、翌年は受験20名・合格1名です。「何倍だから受かる」ではなく「200点満点で基準点を超えられるか」という見方に切り替えてください。志願者数も36→31→15→26と揺れており、年による当たり外れを前提に、小論文と面接の完成度そのものを上げるほかありません。

出典:信州大学農学部「入学者選抜状況(志願者数・受験者数・合格者数・入学者数)【第3年次編入学試験】」(令和5〜令和7年度版・令和6〜令和8年度版)。いずれも農学部サイトで公開されている原本を確認し、重複する令和6・7年度の数値が両版で一致することを照合しています。2027年度(令和9年度)の結果は、要項の記載によれば2027年4月以降に農学部サイトで公表される予定です。

出願までの実務チェックリスト

2027年度の日程を例に、実際に手を動かす順番で並べます。日付は2028年度向けに読み替えてください(要項が公表されたら、必ず原本の日付で上書きすること)。

  • ①【該当者は最優先】出願資格の事前問い合わせ
    外国の短期大学卒業/外国の14年の課程修了/専修学校専門課程修了/高等学校専攻科修了の4区分で出願する人は、要項の指示により出願期間よりかなり前に農学部入試事務室へ問い合わせる必要があります。2027年度の期限は2026年4月24日で、出願開始(6月1日)の1か月以上前でした。ここを逃すと出願そのものができません。高専卒・短大卒・大学2年以上在学・大学卒業の区分はこの手続きは不要です。
  • ② 受験上の配慮の申請
    障害等のため受験上・修学上の配慮が必要な場合は、2027年度は2026年5月1日が申請期限でした。事前相談は常時受け付けられていますが、審査に時間がかかるため早めに動いてください。
  • ③ 志望コースを決める
    小論文はコースごとの出題で、編入後の転コースは認められません。出願登録時に確定し、提出後は志望コースの変更もできません。研究室・教員の一覧(要項に参考資料として掲載)まで見て決めてください。
  • ④ 証明書類の手配(発行に時間がかかる)
    調査書(高専の場合)、卒業・修了(見込)証明書、成績証明書はいずれも出身校長が作成し厳封したものが必要です。高専の調査書は、卒業見込みの場合1年次から4年次までのクラスまたは学科内の席次と単位取得状況の記載が求められます。出願開始の2〜4週間前には依頼しておきましょう。
  • ⑤ 自己申告書を作成する
    大学サイトから様式をダウンロードして作成します。出願書類は面接の参考資料として活用されると要項に明記されているため、面接で掘り下げられる前提で書いてください。「大学に2年以上在学」の区分で出願する人は在学期間証明書も必要です。
  • ⑥ インターネット出願登録と検定料の支払い
    2027年度は5月25日から登録・支払いが可能でした。顔写真(3か月以内撮影・縦横比4:3・JPEGまたはPNG・100KB〜5MB)のアップロードが必要です。支払いはクレジットカード等のペーパーレス決済のみです。
  • ⑦ 成績開示を希望するなら出願時に申し込む
    入試成績(個別テスト等の合計点)の開示は、出願登録の時点で「希望する」を選び、手数料800円を払った人だけが受けられます。出願後に希望することはできません。不合格だった場合に次年度の判断材料になるので、迷うなら申し込んでおく価値があります。2027年度の開示期間は2026年10月1日〜10月31日でした。
  • ⑧ 書類を郵送する
    出願確認票と宛名ラベルを印刷し、角形2号封筒(240mm×332mm)に入れて簡易書留速達で郵送します。2027年度は6月1日〜6月5日17:00必着でした。ネット登録だけでは出願は完了しません。
  • ⑨ 受験票を印刷する
    受験番号確定メールを受信後、出願登録サイトからダウンロードして印刷します(郵送はされません)。出願期間後1週間経ってもメールが届かない場合は農学部入試事務室に連絡してください。

小論文の傾向と対策

信州大学農学部は、編入学試験の小論文について問題そのものと「出題意図」を大学自身が公開しています(記述問題の正答例は非開示)。この「出題意図」は、どの分野の基礎知識が問われたかを大学の言葉で説明したもので、対策の方向を決めるうえで最も信頼できる材料です。

以下は公開されている3年度分の出題意図から、問われた分野を整理したものです。いずれも旧4コース制の問題である点に注意してください。著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません。

旧コース2024年度入学
(令和6年度)
2025年度入学
(令和7年度)
2026年度入学
(令和8年度)
生命機能科学バイオテクノロジーの基礎ゲノムと遺伝子の機能発酵食品と、発酵に関わる微生物・酵素の働き
動物資源生命科学生物学と家畜の基礎炭水化物の吸収・消化と反芻家畜移植における免疫学的な自己・非自己の認識と拒絶機構
植物資源科学遺伝子組換え作物の作出目的と方法、微生物の農業利用光合成、C3植物とC4植物の違い植物体・種子の成長と環境応答、農業に関わる基礎知識
森林・環境共生学環境問題と森林への関心・基礎知識生態系サービスオゾン層の消長を地球史的な規模で考察する視点

出典:信州大学農学部が公開する第3年次編入学試験「小論文 出題意図及び正答」(令和6・7・8年度)。分野の整理は編入総研によるものです。

形式は「リード文+下線部の説明」

公開されている問題を見ると、いずれも数百字程度のリード文があり、その中の語句や現象に下線が引かれ、下線部について説明・論述させるという形式です。まったくの白紙から意見文を書かせる「一般的な小論文」ではなく、専門分野の基礎知識を、文章として説明できるかを問う試験だと考えてください。出題意図にも毎回「基礎的な知識と、それに基づく思考力を問う。また、大学生として的確で論理的な文章を作成する能力を問う」という趣旨が繰り返し書かれています。

ここから対策の方向が決まります。時事的なテーマについて自分の意見を述べる練習より、生命科学・農学の基礎概念を、教科書を見ずに200〜400字で説明できる状態にするほうが直接効きます。用語を知っているだけでは書けません。「なぜそうなるのか」を因果でつなげて説明する練習が必要です。

2027年度以降で変わる前提

2027年度からは試験時間が60分になりました。旧制度の90分・2題という条件で練習していると、時間配分の感覚がずれます。要項には「小論文はコース毎に出題し」とだけ記されており、他コースの問題を選択して解答する指示はありません。解答量の見積もりは、次年度の要項が公表された時点で必ず自分で確認してください。

また、旧コース名で分けられた問題をそのまま解くのではなく、志望する新コースの守備範囲に入る分野の問題を選んで解くという使い方に切り替えるのが安全です。たとえば食料生産システム科学コース志望なら、旧「動物資源生命科学」と旧「植物資源科学」の両方の分野が範囲に入ってきます。

分野をまたぐ出題もある

オンライン編入学院に寄せられた2027年度受験者の試験直後アンケートでは、生命・食品科学コースの小論文で、転写・翻訳、RNAワールド、逆転写酵素、バイオテクノロジーの実験といった分子生物学の内容に加えて、同素体という化学の内容が問われたという報告がありました。生物一科目に絞り込まず、化学の基礎も一通り復習しておくことをおすすめします。

面接(配点100点)の実際

面接は200点満点のうち100点を占めます。要項では「出願書類を参考に、志望動機、学修意欲、将来性、創造性などを総合的に評価します」とされており、出願書類は独立した配点ではなく面接の参考資料という扱いです。つまり自己申告書に書いた内容が、そのまま面接の質問リストになると考えて準備してください。

2027年度受験者の試験直後アンケートによると、面接は面接官3名の個別面接で20分ほど、「緩くはないが、圧迫面接ではなかった」とのことでした。質問は志望動機と卒業後の進路から始まり、志望分野の職業について「◯◯とは何か」「◯◯と研究者の違いは何か」といった定義や違いを問うもの、「どんなものを開発したいか」という具体像を問うもの、出身地の資源に関するもの、最後に自己アピールという流れだったという報告です。

時間には比較的余裕があり、問題の難易度も高くはないと感じた。面接では、最初にあまり緊張しないでねと声をかけていただき、緊張せずに話せた。

オンライン編入学院に寄せられた試験直後アンケート(2027年度・農学生命科学科 生命・食品科学コース受験)

この報告から読み取れる準備の要点は3つです。第一に、志望する職業や進路を「定義」できるようにしておくこと。「食品開発技術者とは何か」「研究者との違いは何か」のように、職業観そのものを言葉にさせる質問が出ています。第二に、やりたいことを具体名まで落とすこと。「食品を開発したい」ではなく、どんな素材でどんな課題を解く食品なのかまで言えるようにしてください。第三に、自分の出身地や身近な環境と結びつけて話せるようにすること。自己申告書に書いた背景から質問が広がります。

面接当日の待機時間に注意

2027年度の要項には「面接の時間割は試験当日の発表となります」「面接の待機時間が長時間にわたる場合があります」と明記されています。面接控室ではノート・参考書等の書籍類の閲覧と、持参した飲み物を飲むことは可能ですが、スマートフォン・音楽プレーヤー・ゲーム機・パソコン等の電子機器は使えません。長い待ち時間を紙の資料で過ごす前提で、まとめノートを持参してください。

また、最終面接者の試験終了予定時刻は志願者が確定した後に農学部サイトで告知されます。帰りの交通は、この告知を見てから予約するのが安全です。

試験当日と会場(伊那キャンパス)

試験場は信州大学伊那キャンパス(長野県上伊那郡南箕輪村8304)です。信州大学はキャンパスが分散しており、農学部は松本ではなく伊那にあります。要項に記載された交通手段は次のとおりです。

  • 高速バス:新宿西口高速バスターミナルから中央道伊那インターまで約3時間10分、下車後徒歩12分。名古屋(名鉄バスセンター)から約3時間10分、大阪(阪急3番街バスターミナル)から約5時間10分、横浜駅東口から約4時間。
  • JR:JR飯田線 伊那市駅から伊那バスターミナルまで徒歩2分、バスで17分の「大学入口」下車、徒歩5分。タクシーなら約10分(JR伊那北駅からでも可)。
  • 木曽方面:JR中央線 木曽福島駅からタクシーで約45分(権兵衛トンネル利用時)。

いずれのルートも移動時間が長く、試験は建物入棟開始8:30・入室完了8:45と朝が早い設定です。前泊を前提に計画してください。試験前日に試験場の下見は可能ですが、建物内(試験室等)への立ち入りはできません。

持ち物と当日のルール

  • 受験票(印刷したもの)、筆記用具時計。試験室内に時計はありません。辞書・電卓・端末等の機能があるもの、機能の有無が判別しづらいもの、秒針音のするもの、キッチンタイマー、学習タイマー、大型のものは使用できません。
  • 昼食・飲み物。試験当日はキャンパス内の購買・食堂が利用できません。面接が終わっていない人は待機中に建物外へ出られないため、必ず持参してください。
  • 携帯電話・スマートフォン・ウェアラブル端末・タブレット・電子辞書・イヤホン等は、建物に入る前にアラーム設定を解除し電源を切ってかばんにしまいます。
  • 遅刻した場合、試験開始後20分以内に試験室に到着した人に限り受験が認められます。追試験は設定されていません。
  • 試験科目を一つでも受験していない場合は欠席者となり、合格者にはなりません(小論文だけ受けて面接を欠席する、という選択はできません)。
  • 上履きは不要。服装の指定もありません。座布団・クッション・タオル・ひざ掛け・手袋を使いたい場合は、監督者または面接官に申し出て許可を得てから使用します。

単位認定と卒業までの見通し

編入学後の在学期間は2年以上4年以内で、修業年限のうち2年間をすでに在学したものとして扱われます。ただし要項は「出身学校での履修状況によっては、卒業までに要する期間が2年を超える場合があります」と明記しています。2年で卒業できると決まっているわけではありません。

単位認定については、要項に次の2点が書かれています。読者にとって影響が大きい部分です。

  • 高等専門学校からの編入の場合、認定対象になるのは4年次・5年次に修得した単位のみです。1〜3年次の単位は対象外なので、認定される単位数の見積もりを誤らないようにしてください。
  • 卒業要件に不足する科目がある場合、松本キャンパスにある信州大学全学教育センターで1年生対象科目を受講することが必要になる可能性があります。伊那キャンパスと松本キャンパスは別の場所なので、住まいを決める前に自分の履修状況で該当しそうかを確認しておく価値があります。

認定は「大学教育の水準にふさわしい内容であるか、科目ごとに精査したうえで」行われ、詳細が案内されるのは入学手続後です。出願前に確定的な答えは得られないため、2年で卒業できない場合の学費・生活費も含めて計画しておくのが現実的です。

納付金の目安

2027年度要項に記載された金額は、入学料282,000円(入学手続期間中に納入)、授業料は前期・後期各267,900円で年額535,800円(入学後に口座振替)です。ほかに学生保険料・学友会費・同窓会費・後援会費等の合計43,000円〜と、入学手続時納入総額の2%のシステム利用料、教科書等の教材費が必要になります。金額は改定される可能性があるため、出願年度の要項で確認してください。

対策ロードマップ(時期別)

試験が7月上旬、出願書類の郵送が6月上旬という日程から逆算すると、実質的な準備期間は前年の秋から約9か月です。小論文が「基礎知識を文章で説明する」形式である以上、直前の詰め込みでは伸びにくい試験です。

  • 前年9〜11月

    志望コースを絞り込む。3コースの学修内容と研究室の一覧を読み、自分がやりたいテーマがどのコースに含まれるかを確かめます。転コースができない以上、ここで曖昧なまま進めるのが最大のリスクです。同時に、志望コースの分野に対応する基礎科目(生物学・化学・農学の入門レベル)の教科書を1冊決めて通読を始めます。

  • 前年12〜2月

    基礎概念を「説明できる」状態にする。用語を暗記するのではなく、代表的な概念について200〜400字で説明する練習を積みます。大学が公開している出題意図に並ぶ分野(分子生物学、遺伝子工学、光合成、家畜生産、生態系サービス、環境問題など)から、志望コースの守備範囲に入るものを優先してください。

  • 3〜4月

    要項の公表を確認し、自己申告書の骨格を作る。2027年度の要項は4月7日公表でした。公表されたら募集人員・日程・選抜方法・出願資格を原本で確認します。出願資格の事前問い合わせが必要な区分(外国の短期大学・外国の14年課程・専修学校専門課程・高等学校専攻科)に該当する人は、この時期が期限です。並行して自己申告書に書く志望動機・研究したいテーマを固めます。

  • 5月

    証明書類を手配し、書いた文章を人に見てもらう。成績証明書・卒業見込証明書等の発行を依頼します。自己申告書は、面接で掘り下げられる前提で第三者に読んでもらい、「これを聞かれたら答えられるか」を洗い出してください。インターネット出願登録もこの月に開始されます。

  • 6月

    出願を完了し、時間内に書き切る練習へ。書類は簡易書留速達で郵送し、必着日を守ります。学習面では、制限時間内に決められた字数で説明を書き切る練習に切り替えます。試験時間は要項で確認した長さに合わせてください。面接想定問答も、この時期に声に出して練習します。

  • 直前1週間

    移動と当日の段取りを固める。伊那キャンパスまでの経路と前泊先を確定します。最終面接者の終了予定時刻が農学部サイトで告知されるので、それを見てから帰りの便を決めます。持ち物(受験票・筆記用具・時計・昼食・飲み物)と、面接控室で読む紙のまとめノートを準備します。

英語の扱いと併願の考え方

2027年度の要項では、英語の筆記試験はなく、TOEIC等の外部英語検定スコアの提出も出願書類に含まれていません。英語のスコアづくりに時間を取られない分、小論文と面接に集中できるのがこの試験の特徴です。

ただしこれは「英語を捨ててよい」という意味ではありません。生命科学・農学の分野は英語文献に触れる機会が多く、入学後の学修と、大学院進学を視野に入れる場合には英語力が必要になります。また併願先には英語を課す大学が多いため、併願を考えるなら英語の準備は別途必要です。

同じ信州大学でも学部によって扱いは異なります。理学部は2027年度の第3年次編入学試験から、一部のコースで英語の筆記試験に代えて外部英語検定試験のスコアによる評価を行うと公表しています。学部ごとに要項が別々に公表されるため、信州大学の他学部と併願する場合はそれぞれの学部サイトで確認してください。

日程面では、農学部の2027年度試験が7月1日、理学部が6月5日と別日でした。信州大学内での併願は時期の面では可能ですが、出願期間も別々(理学部は5月中旬締切)なので、両方を狙うなら準備の開始時期を前倒しする必要があります。日程は毎年変わるため、必ずその年度の要項で確認してください。

よくある質問

信州大学農学部の編入試験の倍率はどのくらいですか?

農学部が公表している入学者選抜状況によると、2023年度(令和5年度)入学は受験32名・合格9名、2024年度は受験23名・合格8名、2025年度は受験15名・合格6名、2026年度は受験20名・合格1名でした。受験者数÷合格者数で計算した実質倍率は順に約3.6倍・約2.9倍・2.5倍・20.0倍で、4年度を合計すると受験90名・合格24名の約3.8倍になります。なお公表資料に載っている「志願倍率」「受験倍率」は募集人員6名を分母にした値で、合格者数を分母にした実質倍率とは意味が異なります。

2026年度の合格者が1名だったのはなぜですか?

理由は公表されていません。ただし募集要項の募集人員欄には「選抜の結果、合格者数が募集人員未満になることもあります」と明記されており、募集人員6名は上限であって定員を埋めるための選抜ではないことがわかります。実際に合格者数は9名・8名・6名・1名と年度によって大きく動いています。単年の倍率で難易度を判断せず、直近数年の推移と、200点満点の得点で評価される選抜だという前提で準備してください。

信州大学農学部の編入試験の科目は何ですか?

小論文100点と面接100点の合計200点で、専門科目・英語・数学の筆記試験はありません。出願書類は面接の参考資料として活用されます。小論文は志望コースごとに出題され、専門分野の学修・研究に必要な基礎的知識、理解力、文章力などが総合的に評価されます。面接は個別形式で、出願書類を参考に志望動機・学修意欲・将来性・創造性などが評価されます。

コース再編で試験はどう変わりましたか?

農学部は2025年4月入学の1年次生から4コース制を3コース+1特別コースへ再編し、編入学については2027年度(令和9年度)入学生から新コースの対象になりました。これに伴い小論文の形式も変わっています。2026年度までは10時00分〜11時30分の90分で、志望コースの問題1題(必須)と他コースの問題3題から1題を選ぶ計2題の解答でした。2027年度は9時00分〜10時00分の60分となり、要項には「小論文はコース毎に出題し」と記載されています。大学が公開している過去の問題は旧4コース制のものなので、形式ではなく出題分野の目安として使ってください。

信州大学農学部の編入試験の出願資格は?

高等専門学校卒業(見込み含む)、短期大学卒業(見込み含む)、大学に2年以上在学し62単位以上修得(見込み含む)、大学卒業(見込み含む)、外国の短期大学卒業、外国の14年の課程修了、専修学校専門課程修了(修業年限2年以上かつ総授業時間1,700時間以上)、高等学校専攻科修了、長野県地域中核人材育成特区内の職業能力開発短期大学校の特定高度職業訓練修了の9区分です。62単位という条件は「大学に2年以上在学」の区分にだけかかるもので、全区分共通の要件ではありません。外国の短期大学・外国の14年課程・専修学校専門課程・高等学校専攻科の4区分で出願する場合は、出願期間より前に農学部入試事務室への問い合わせが必要です。

学士を持っている場合も同じ試験を受けるのですか?

はい。大学卒業者(学士取得者)は出願資格の区分の一つとして第3年次編入学試験に出願します。学士取得者だけを対象にした別の学士入学試験は設けられておらず、試験科目・配点・日程は他の区分の受験者と同じです。入学年次も第3年次で、編入学後の在学期間は2年以上4年以内となります。

英語の試験や外部スコアの提出は必要ですか?

2027年度の募集要項では、選抜方法は小論文と面接のみで英語の筆記試験はなく、TOEICなど外部英語検定のスコア提出も出願書類に含まれていません。ただし小論文が扱う生命科学・農学の分野では英語の資料に触れる機会が多く、入学後の学修では英語力が必要になります。なお同じ信州大学でも学部によって扱いは異なり、理学部は2027年度の第3年次編入学試験から一部のコースで英語の筆記試験に代えて外部英語検定試験のスコアによる評価を行うと公表しています。

農学部はどのキャンパスにありますか?

農学部は長野県上伊那郡南箕輪村8304の伊那キャンパスにあり、試験場も伊那キャンパスです。信州大学は学部ごとにキャンパスが分かれており、松本・長野・上田・伊那にまたがります。なお募集要項には、出身校での履修状況によって卒業要件に不足する科目がある場合、松本キャンパスにある全学教育センターで1年生対象科目を受講することが必要になる可能性がある旨が記載されています。通学先を考えるときはこの点も踏まえて計画してください。

まとめ

信州大学農学部の編入学試験は、小論文100点と面接100点だけで決まる、筆記負担の軽い試験です。しかしその軽さは「対策が要らない」という意味ではありません。小論文は生命科学・農学の基礎概念を文章で説明させる形式で、面接は200点の半分を占めます。知識を説明する力と、志望を言葉にする力——この2つがそのまま得点になります。

2027年度からのコース再編と小論文の形式変更は、いま最も見落とされやすい情報です。大学が公開している過去の問題は旧4コース制・90分・2題解答時代のものなので、分野の目安として使い、時間配分の練習台にはしないでください。そして志望コースは出願時に確定し、編入後の変更ができません。

倍率については、大学公表の「志願倍率」「受験倍率」が募集人員を分母にした値であることを押さえておいてください。受験者数÷合格者数で計算し直すと、直近4年度は約3.6倍・約2.9倍・2.5倍・20.0倍と大きく振れています。合格者数が募集人員に満たない年があることも要項に明記されています。倍率の当たり外れは選べないので、200点満点の完成度そのものを上げることに時間を使うのが最短の道です。

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

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この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要・日程・配点は信州大学農学部が公表する募集要項の原本、倍率は同学部が公表する入学者選抜状況、小論文の出題分野は同学部が公開する「出題意図」をもとに確認しています。当日の様子はオンライン編入学院に寄せられた試験直後アンケートにもとづいています。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年9月6日

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