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編入大相談会|大学准教授との対談大学教員は編入受験生の何を見る? 小原先生と考える志望理由書・面接・学びのつなげ方

なぜ大学は編入生を迎えるのか。志望理由書は、誰に何を伝えるためのものなのか。編入大相談会で、國生学長が中央大学の小原拓也先生に質問を重ねました。入試での受け答えから、入学後の学び、その先の進路まで。大学教員の視点から、編入を考える対談です。

2025年11月18日公開の動画をもとに、発言の趣旨を変えず、読みやすく編集しています。所属や制度に関する話は登壇当時のものです。

編入大相談会で語られた編入の経験と学び
國生学長と小原先生による対談。

大学が編入生に期待すること

編入大相談会の会場で、國生学長が中央大学の小原先生に話を聞きました。受験生としての視点と、大学で学生を迎える側の視点。二つの立場を行き来しながら、対談が進みます。

國生学長インタビュアー

私はオンライン編入学院の学長をしている國生です。大学受験では悔しい思いをしましたが、編入試験で神戸大学経営学部と名古屋大学経済学部に合格し、神戸大学に進みました。編入で人生が変わった経験をもとに、この機会をもっと知ってもらいたいと思っています。

國生学長インタビュアー

今日は大学教員の立場から、編入試験で見ているポイントを伺います。小原先生、自己紹介をお願いします。

小原先生中央大学 商学部

中央大学商学部で准教授をしております、小原拓也です。専門は経済学、その中でも財政学です。税金や、政府が提供する公共サービスなどを研究しています。

國生学長インタビュアー

そもそも、なぜ大学には編入という制度があるのでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

募集要項やアドミッション・ポリシーを見ると、大学がどういう人を求めているかが分かります。基本的には、優秀で意欲のある学生に来てほしい。大学で学んだことを社会に出て生かしてくれる人を求めているのだと思います。

小原先生中央大学 商学部

編入生が入ることは、もともとその大学にいる学生にとっても刺激になります。ゼミでも、意欲のある学生がいることで、周りが影響を受けることがあります。

國生学長インタビュアー

大学側にも、編入生を迎える理由や期待があるということですね。

対談のテーマ:大学が編入生に期待すること

「学びたい」の先まで、つながっているか

國生学長インタビュアー

大学教員から見て、入ってきてほしい学生には、どんな特徴がありますか。

小原先生中央大学 商学部

単に「経済学に興味があります」というだけでは、少し漠然としています。何を学びたいのか、どうやって学ぶのか、その学びを将来どう生かしたいのか。そこがつながっていると、大学に入ってからの姿が想像しやすいです。

小原先生中央大学 商学部

例えば、ニュースを見て経済学に興味を持ったとして、その先にどんなテーマがあるのか。研究をしたいのか、資格を取りたいのか。その目的を具体的に説明できるといいですね。

國生学長インタビュアー

自分の中だけで完結する話ではなく、受け入れる先生の立場も考えるということですね。

小原先生中央大学 商学部

そうです。自分が入学したいという気持ちだけでなく、大学で何をしたい人なのかを、相手に伝える必要があります。

國生学長インタビュアー

編入生と、内部から進級してきた学生には違いを感じますか。

小原先生中央大学 商学部

もちろん、内部生にも優秀な学生はたくさんいます。そのうえで編入生は、専門科目や英語を勉強して、志望理由書を書き、面接も経験してきています。自分の考えを論理的にまとめて人に伝える力を、入学前から鍛えているんですね。

小原先生中央大学 商学部

そういう力は、大学に入ってからも、その後の就職活動でも役に立つと思います。編入に合格することだけをゴールにせず、その先まで考えて取り組んでほしいです。

対談のテーマ:「学びたい」の先まで、つながっているか

編入後は、授業と就職活動を自分で組み立てる

國生学長インタビュアー

実際に編入した後は、どんなところが大変になりますか。

小原先生中央大学 商学部

就職活動が早くなっているので、入学してからインターンシップなどを考える必要があります。一方で、前の大学の単位がすべて認められるとは限りません。授業を取りながら、就職活動も進めることになります。

小原先生中央大学 商学部

その点で、編入試験に向けて自分で計画を立て、継続してきた経験は生きると思います。忙しい中でも、何をいつまでにやるかを考えて取り組めるのではないでしょうか。

國生学長インタビュアー

周りの学生が大学生活を楽しんでいる中で勉強を続けるのは、簡単ではありません。その中で身につけた、計画を立てて実行する力が、編入後にもつながるということですね。

対談のテーマ:編入後は、授業と就職活動を自分で組み立てる

志望理由書は、初めて読む先生に一度で伝わるか

國生学長インタビュアー

志望理由書を書くうえで、特に気をつけた方がいいことはありますか。

小原先生中央大学 商学部

読み手に分かりやすく書くことです。先生は入試だけを担当しているわけではなく、授業や研究など、ほかの仕事もあります。初めて読む人が、一度読んで内容を理解できるようにしてほしいですね。

小原先生中央大学 商学部

同じ内容が繰り返されていたり、いろいろな具体例が出てくるのに、結局何がしたいのかが分からなかったりすることがあります。まず、自分のやりたいことがきちんと伝わることが大事です。

國生学長インタビュアー

本人は分かりやすく書いたつもりでも、先生には伝わらないことがある。具体的には、どう整理すればいいのでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

例えば「経済学を学んで社会に貢献したい」というだけだと、抽象的ですよね。労働力不足の問題を考えたいのなら、少子化対策なのか、外国から来る労働者のことなのか、どこに関心があるのかを示します。

小原先生中央大学 商学部

その問題について、大学でどのような学問や方法を学びたいのか。どの授業や先生の研究につながるのか。さらに、学んだことを将来どう生かしたいのか。問題意識と、大学での学びと、その先の希望をつなぐと、読み手にも伝わりやすくなります。

國生学長インタビュアー

テーマだけが突然出てくるのではなく、その大学で学ぶ理由まで一緒に説明するということですね。

対談のテーマ:志望理由書は、初めて読む先生に一度で伝わるか

研究テーマは、今の授業やニュースから探せる

國生学長インタビュアー

ただ、受験生からすると「そんなテーマをどうやって見つけるのか」と思うかもしれません。大学院入試ではないので、編入受験生はどこまで考えておくべきでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

先ほどの具体例は、京都大学や大阪大学のような難関大学を念頭に置いた、かなり踏み込んだ話でした。すべての大学で、そこまで研究計画を求められるという意味ではありません。志望理由書だけで合否が決まるわけでもなく、専門科目や英語などもあります。

小原先生中央大学 商学部

例えば、公認会計士になりたいという希望があるなら、そのために大学で何を学びたいかを考えればいい。授業の内容や先生の専門、実務との関わりなどを調べて、自分の目的にどうつながるかを説明する方法もあります。

國生学長インタビュアー

新しい研究テーマが見つからないと、志望理由が書けないというわけではないんですね。

小原先生中央大学 商学部

研究したいことがあれば魅力的ですが、それがないから駄目というわけではありません。自分が目指すものに向かって、なぜその大学で学びたいのかを考えてほしいです。

國生学長インタビュアー

研究に関心がある場合は、どんなところからテーマを見つけるといいでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

今受けている授業が、きっかけになることもあります。経済学でも、環境、開発、金融、財政など、いろいろな分野があります。その中で面白いと思ったことを調べてみる。ニュースに触れて、疑問を持ったことから調べるのもいいですね。

小原先生中央大学 商学部

何もせずにテーマが見つかるのを待つというより、関心を持って情報に触れ、自分から調べてみることが必要だと思います。シラバスや教員の研究内容も、その大学でできる学びを知る手がかりになります。

國生学長インタビュアー

ニュースなどで気になったことを、日頃からメモしておくのもいいですね。

対談のテーマ:研究テーマは、今の授業やニュースから探せる

面接では、暗記した文章より自分の言葉を

國生学長インタビュアー

面接で、小原先生が一番見ているのはどこですか。

小原先生中央大学 商学部

自分の言葉で話せているか、というところです。志望理由書はきれいに書けているのに、面接では丸暗記した文章を読むような話し方になってしまうと、本当に本人がそう考えているのかな、と感じることがあります。

國生学長インタビュアー

面接の経験が少ない受験生ほど、全部覚えたくなると思います。自分の言葉で話すためには、どう練習すればいいでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

私自身も、教え始めた頃は全部暗記したり、スライドにメモを書いたりしていました。最初からうまく話せたわけではありません。経験して練習することが大事だと思います。

小原先生中央大学 商学部

友達や家族など、頼れる人に練習相手になってもらうのもいいですし、ChatGPTなどを使って練習する方法もあります。誰かに向けて、声に出して説明してみることですね。

國生学長インタビュアー

一字一句同じ言い方で話さないといけない、と考えなくてもいい。

小原先生中央大学 商学部

そうです。伝えたいポイントを二つ、三つと押さえておいて、その内容を自分の言葉で説明する。多少言い回しが変わっても、伝えたいことが伝わればいいんです。文章を再現する練習より、内容を相手に伝える練習をしてほしいですね。

対談のテーマ:面接では、暗記した文章より自分の言葉を

ノックの回数より、質問に答える中身を整える

ここで話されるのは、小原先生自身が面接で重視すること。面接を特別な儀式のように捉えるより、相手と内容のあるやり取りをすることに話題が向かいました。

國生学長インタビュアー

細かいことも伺いたいです。ノックの回数や、お辞儀をする位置などで悩む受験生もいますが、そのあたりは見ていますか。

小原先生中央大学 商学部

私は、ノックを何回したか、お辞儀を何回したかといったことは気にしていません。服装はスーツが無難だと思いますが、細かな作法より、話の中身の方が大事だと思います。

國生学長インタビュアー

そうした細部ばかり気にして、本来話したいことが話せなくなる方が、もったいないですね。

小原先生中央大学 商学部

質問に対して、まず答えをきちんと伝えることが大切です。何を聞かれているかを受け止めて、結論を分かりやすく話してほしいですね。

対談のテーマ:ノックの回数より、質問に答える中身を整える

厳しい質問にも、分からないことは分からないと答える

國生学長インタビュアー

いわゆる圧迫面接のように、厳しい質問をされることについてはどう考えますか。

小原先生中央大学 商学部

その先生が何を意図しているかによりますが、研究では、自分の考えや分析に対して厳しい質問を受けることがあります。どういう仮説なのか、なぜその方法を使ったのか。そうした指摘を受けながら、考えを深めていくんですね。

小原先生中央大学 商学部

受験生に厳しく聞くのも、考えを説明する力や、指摘されたときの受け止め方を見ている場合はあると思います。ただ、一律に同じ理由だとは言えません。

國生学長インタビュアー

逆に、変に賢く見せようとすると、専門の先生から深く聞かれてしまいそうですね。

小原先生中央大学 商学部

そういうこともあります。中級のテキストを勉強したと話した学生が、かなり難しい内容を質問された、という話を聞いたこともあります。分からないことまで、分かったように言う必要はありません。

小原先生中央大学 商学部

これから大学に入って学ぶわけですから、分からないことは認めて、学んでいく姿勢を持つことが大切です。知識があることと、何でも知っているふりをすることは違います。

國生学長インタビュアー

入学後も、自分から学び続けられるかというところにつながるんですね。

小原先生中央大学 商学部

編入してからは、授業や単位のことも自分で考えて進める必要があります。面接の短い時間でも、準備してきたことや、物事への向き合い方は伝わると思います。

対談のテーマ:厳しい質問にも、分からないことは分からないと答える

想定問答を増やす前に、志望理由の周辺を調べる

國生学長インタビュアー

面接では、どんな質問を想定しておけばいいでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

基本は志望理由書です。なぜこの大学を志望したのか、どのゼミに入りたいのか、将来何をしたいのか。志望理由を一分、二分で話すよう求められることもあります。

小原先生中央大学 商学部

同じ分野の学部から移るのであれば、なぜ今の大学ではなく、その大学で学びたいのか。分野を変えるなら、なぜ変えたいのか。そうした理由も説明できるようにしておくといいと思います。

國生学長インタビュアー

想定していなかった質問で、頭が真っ白になることもあると思います。そういうときはどうすればいいでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

やはり志望理由書が基本なので、自分が書いた研究テーマに関連する知識は聞かれる可能性があります。例えば、ある分野の理論を使って分析したいと書いたなら、その理論や、関連する政策のことまで調べておく。書いた文章の周りを広げて準備することですね。

小原先生中央大学 商学部

学生時代に力を入れたことや、苦労したことなら、その場で経験を振り返って答えられるかもしれません。でも、専門知識は、その場の思いつきでは答えられません。志望理由書に書いた内容を、自分で説明できるだけの準備が必要です。

対談のテーマ:想定問答を増やす前に、志望理由の周辺を調べる

「得意」だけでなく、学び続けたくなる「好き」を探す

國生学長インタビュアー

能力が高くても、合格できない人がいると思います。どういうところが分かれ目になりますか。

小原先生中央大学 商学部

理解が速くても、実際に勉強しなければ受かりません。友達に誘われて遊びに行くこともあると思いますし、一回行くこと自体が駄目なのではありません。でも、それが毎週のように続いて、生活のリズムや勉強の継続が崩れると難しくなります。

國生学長インタビュアー

先生は学問を深めることを仕事にされています。ほかの楽しみより勉強を優先したくなるには、どうすればいいのでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

私は経済学や財政学が好きなので、調べたり考えたりするのが面白いんです。でも、別の分野だったら、同じように頑張れるかは分かりません。

小原先生中央大学 商学部

自分が面白いと思えるものを見つけることが大切だと思います。趣味なら時間を使って調べたりしますよね。学問でも、それに近い気持ちで向き合えるものがあると、続けやすくなります。

小原先生中央大学 商学部

「得意」と「好き」は少し違います。得意だから点数は取れるけれど、好きではないということもあります。入りやすさだけで選ぶのではなく、入った後も学んでみたいと思える分野かを考えてほしいですね。

國生学長インタビュアー

受験を乗り切るためだけではなく、編入後の学びを楽しめるかどうか。その視点で志望先を考えることも大事ですね。

対談のテーマ:「得意」だけでなく、学び続けたくなる「好き」を探す

編入後の先に、大学院という選択肢もある

國生学長インタビュアー

編入後に大学院へ進むことについては、どう考えたらいいでしょうか。

小原先生中央大学 商学部

将来何をしたいかによると思います。例えば、データを分析する仕事をしたい場合、学部で経済学を学んだだけで、すぐに専門的な分析ができるとは限りません。大学院でさらに学ぶことが、その後の仕事につながることもあります。

小原先生中央大学 商学部

実際に、大学院で学んで、シンクタンクで経済の予測などに関わる仕事をしている知人もいます。専門性を深めたい、資格につながる学びをしたいなど、目的に応じて考える選択肢ですね。

國生学長インタビュアー

面接で、必ず大学院へ行くと言わなければならないというわけではない。

小原先生中央大学 商学部

そうです。ただ、研究したいテーマを話した場合には、その先も学びを続けることを考えているか、聞かれることはあると思います。自分の希望とつながる形で考えておくといいですね。

國生学長インタビュアー

小原先生、ありがとうございました。大学で学ぶということを、入試だけで終わらせずに考えるお話を伺えました。

対談のテーマ:編入後の先に、大学院という選択肢もある

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