金沢大学 融合学域 編入の合格体験記|issaさん・TOEIC570点でも小論文と面接で決めた
結論:英語で勝てないと認めて、小論文と面接に時間の8割を寄せた
教育学部に在籍しながら学習塾事業を立ち上げ、教員よりも起業家として社会に関わりたいという気持ちが強くなっていった方です。教員養成に最適化されたカリキュラムと、自分が深めたい経営・データ・地域政策とのずれに悩み、そこへ「地元・金沢で事業を本格化させたい」という軸が重なりました。行き先に選んだのが、文理をまたいで履修を設計できる金沢大学 融合学域 先導学類。学士編入での受験です。
転機は試験の2か月前でした。英語のスコアが570点しか出ず、合格者の多くが700〜800点台だと知って1週間ほど動けなくなったと書かれています。先輩に弱音を吐いたときの「英語で勝てないなら小論文と面接で圧倒すればいい」という言葉で方針を組み直し、英語は最低限の確保に切り替えて、残りの時間の8割を志望理由書・小論文・面接へ寄せました。過去問は5年分のうち通しで解いたのは1年分だけ、あとは構成を組む練習に使っています。
| 合格校 | 金沢大学 融合学域 先導学類 |
|---|---|
| 前籍 | 国立大学(文系) |
| 前籍の学部・学科 | 教育学部 保健体育科 |
| 入学年 | 2025年4月 入学 |
| 編入年次 | 3年次 |
| 受験年度 | 2025年度入学 |
この記事で分かること
- 学習塾事業から起業家へ、志望を先導学類に定めるまで
- 出願した大学と結果、学士編入での受験者数と倍率
- 英語で勝てないと分かってからの時間配分の組み直し
- 英語・小論文で使った教材と、過去問5年分の回し方
- 試験当日の流れと、小論文で出たボランティアの設問
なぜ編入を目指したのか
国立大学(文系)の教育学部に在籍していたが、在学中に立ち上げた学習塾事業を通じて「自分は教員より起業家として社会に関わりたい」という想いが日に日に強くなっていった。教育学部のカリキュラムは教員養成に最適化されており、ビジネスや経営、データ分析といった自分が深めたい領域とは方向性が異なることに葛藤を抱えるようになった。決定的だったのは、地元・金沢で事業を本格化させたいと考えた瞬間。「学びたいことを学べる環境に身を置き、かつ地元を拠点に挑戦したい」という二つの軸が重なり、金沢大学への編入を決意した。
志望校を選んだ決め手
金沢大学の融合学域先導学類は、文理の垣根を越えて自分の関心に合わせて履修設計できる自由度の高さが最大の決め手だった。経営・データ・地域政策など、起業に直結する領域を横断的に学べる学類は全国的にも珍しい。加えて地元・金沢にキャンパスがあることで、学業と並行して事業を本格展開できる環境が整う点も決定打となった。
編入を周りに伝えた時の反応
伝えた相手: 家族・友人・大学・学校の先生 / 伝えた時期: 試験の3〜6ヶ月前
両親は最初、戸惑いを隠せなかった。父は「せっかく国立大に入ったのに、なぜ今動くんだ」と慎重な姿勢で、安定したレールから外れることを心配していた。一方で母は「あなたが本気で考えたなら応援する」と早い段階で背中を押してくれた。事業計画と金沢大学で学びたい内容をまとめた資料を父に見せたところ、「ここまで考えているなら任せる」と最終的に応援に転じた。国立大の友人たちは驚きと寂しさが入り混じった反応で、「もったいなくない?」と聞かれることも多かったが、起業の話を具体的にすると「お前らしい選択だ」と納得してくれた。地元・金沢の友人は「帰ってくるのか!」と素直に喜んでくれ、再会を楽しみにしてくれた。事業の取引先には事前に丁寧に説明し、拠点が移っても継続できる体制を整えたため、不安より「金沢でどう広げるのか楽しみ」という前向きな声が多かった。
受験した大学とその結果
この合格者が実際に出願した大学です。編入試験は日程も科目も大学ごとにばらばらなので、どこをどう組み合わせたかは志望校選びの参考になります。
| 結果 | 大学・学部 | 編入年次 | 試験区分 | 受験者数 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格(入学) | 金沢大学 融合学域 先導学類 | 3年次 | 学士編入 | 25 | 1.7倍 |
受験者数・倍率は、この合格者が試験当日に見聞きした記憶にもとづく数値です。大学が公表している数字とは異なる場合があります。出願前には必ず各大学の学生募集要項で確認してください。
合格までの学習計画
私が編入試験対策を始めたのは 2025年3月 、本番の試験は 2025年5月 でした。
時期別の1日の学習時間
平日と休日それぞれ、1日に何時間やっていたかです。棒の長さは平日・休日を通して同じ目盛りで比べられます。
平日
休日
1日あたりの学習時間の推移
月ごとの、1日あたりの学習時間です。どの時期にどれだけ積み上げたのかが分かります。
月ごとの学習の中身
- 2025年3月
主な科目: TOEIC / 気持ちの状態 4/5
TOEIC公式問題集を初めて通しで解き、現状把握。スコアは450点前後で、編入レベルには全く届いていないことを痛感。金フレを購入し、毎日見開き2ページのペースで語彙学習を開始。並行して志望校リサーチを進め、金沢大学融合学域先導学類を第一志望に固める決意をした月。
- 2025年4月
主な科目: TOEIC / 気持ちの状態 4/5
金フレを毎日継続、加えて公式問題集をパート別に分解して弱点分析。Part5の文法問題と、Part7の長文読解で時間が足りない課題が浮き彫りに。スタディサプリTOEIC講座を導入し、通学時間を完全にTOEIC学習に充てる生活リズムへ切り替えた。
- 2025年5月
主な科目: 志望理由書, 面接/口頭試問, 小論文 / 気持ちの状態 2/5
出願書類の本格準備を開始。志望理由書の初稿を作成し、なぜ国立大学(文系)から金沢大学なのか、起業との接続、地元・金沢への帰還、という3軸で構成。ゼミの教授や信頼できる先輩に添削を依頼し、3回目の改稿で骨格が固まった。小論文は過去問の傾向分析を進め、面接想定問答もExcelで整理開始。
勉強場所と環境
平日は大学図書館の個室ブースをメインに使用。静かで誘惑が少なく、専門科目の演習に集中するには最適だった。ただし21時で閉館するため、それ以降は自宅に切り替えるリズムを固定化。自宅は音楽(歌詞なしのLo-fiやクラシック)を流しながら作業する方が逆に集中できるタイプで、TOEICのリスニング教材を流しっぱなしにして耳を慣らす時間にも活用した。休日は気分転換も兼ねて、地元のスタバや金沢駅近くのカフェを朝活で利用。適度な雑音とコーヒーがある環境の方が、志望理由書のような「書く作業」は捗ることに途中で気づき、用途で場所を使い分けるようになった。模試直前期は予備校の自習室を借りて本番に近い静寂環境に身を置き、集中力の最大値を引き出した。場所を固定せず、科目とコンディションで使い分けたのが自分には合っていた。
スランプとメンタル回復
一番落ちたのは試験2ヶ月前の模試。TOEICが570点しか出ず、合格者の多くが700〜800点台と知っていたため「英語で完全に詰んだかもしれない」と本気で思った。1週間ほど勉強が手につかず、ベッドから起きられない日もあった。転機は、信頼している先輩に正直に弱音を吐いたこと。「英語で勝てないなら、小論文と面接で圧倒すればいい。お前の強みは事業経験と論理構築力だろ」と言われ、戦略を組み直すきっかけになった。そこからは英語は最低限の点を確保する方針に切り替え、小論文と志望理由書、面接対策に時間配分の8割を投じた。自分が一番自信を持って語れる「起業経験」と「金沢で挑戦したい理由」を磨き込むことで、英語の不利を打ち消す勝ち筋を作った。落ちた時に必要だったのは「もっと頑張る」ではなく、「勝てる場所で勝つ」と決め直す冷静さだった。後輩には「全科目で平均的に戦おうとせず、自分の武器で勝負を決める設計をしてほしい」と伝えたい。
科目ごとの対策と使った教材
科目ごとに、どの時期に何を使って、どう進めたかです。
TOEIC
2025年3月 〜 2025年5月
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ 6回以上
選んだ基準: TOEIC頻出単語を出題傾向に沿って効率的に網羅できる定番書。編入試験の英語でもTOEIC系の語彙が問われることが多く、コスパ最強の一冊。薄くて持ち運びやすく、スキマ時間で何度も周回できる構成も決め手だった。
通学・移動時間を中心に毎日見開き2ページずつ進め、1周目で意味を覚え、2〜3周目で発音とコロケーション、4周目以降は瞬間英作文的に「日本語→英単語」を即答できる状態まで仕上げた。abceedアプリと併用して音声でも反復し、リスニングと語彙学習を一体化。覚えられない単語には付箋を貼って弱点リスト化し、試験直前期はその付箋単語のみを集中周回した。
小論文
2025年5月 〜 2025年5月
過去問 1周
選んだ基準: 金沢大学融合学域の小論文は出題形式・テーマの方向性に独特の傾向があり、過去問は出題者が何を求めているかを直接知れる唯一の一次資料。市販の対策本では掴めない「論点の立て方」「字数感覚」「期待される視座の高さ」を把握するために必須だった。
全問解くより「傾向分析」に重点を置いた。過去5年分を一通り読み、頻出テーマ(学際性・地域課題・社会のあり方など)と問いの構造を分類。1年分だけは時間を計って実戦形式で解き、自分の答案を第三者視点で添削した。残りは「自分ならどう論を組み立てるか」を箇条書きで構成だけ作る練習に使い、引き出しを増やすことを優先。1回しか通しで解いていないが、構成練習を含めると実質的には全年度に触れている。本番では時間配分と「序論で問いの本質を一度言い換える」型を意識した。
過去問対策(入手・分析・周回)
金沢大学融合学域先導学類の過去問は、大学公式サイトで直近数年分が公開されているのでまずそれを入手。古い年度については、編入経験者の先輩や予備校ルートで遡って入手し、合計5年分を確保した。模範解答は公開されていないため、自分で解いた後に「出題者は何を測りたいのか」を逆算して評価軸を自作し、それに沿って自己添削した。具体的には、①問いの本質を捉えられているか、②融合学域らしい学際的な視座が入っているか、③主張と根拠の構造が明確か、の3点をチェックリスト化。1年分は時間を計って実戦形式で解き、残りは構成だけ箇条書きで組み立てる練習に使った。模範解答がない不安は大きかったが、第三者(ゼミの教授や信頼できる先輩)に答案を見てもらいフィードバックをもらうことで補えた。
振り返ってみて、これもやっておけばよかった
正直に言うと、TOEICにもっと早くから本気で取り組んでおけばよかった、というのが一番大きい後悔。金沢大学融合学域の編入では英語の比重が高く、周りの合格者は700〜800点台を持っている人が多かった印象だが、自分は受験時で570点しかなく、英語が完全に足を引っ張る形になった。小論文や面接で巻き返す前提で戦うしかなく、本番までずっと不安がつきまとった。1〜2年生のうちから金フレや公式問題集を継続的に回し、せめて700点台を持って臨めていれば、精神的な余裕も戦略の幅も全く違ったはず。後輩には「英語は早ければ早いほど効く」と本気で伝えたい。スコアは一朝一夕では伸びない科目だからこそ、編入を1ミリでも考えた瞬間から始めるべき。
英語のスコアをどう上げたか
受験で利用した英語試験は TOEIC L&R です。以下、それぞれのスコア推移です。
TOEIC L&Rのスコア
| 2025年5月 | 570 提出 |
|---|
試験当日はどうだったか
当日の時間の流れと、会場で感じたことです。
金沢大学 融合学域 先導学類
| 当日の受験者数 | 25 |
|---|---|
| 試験時間の構成 | 8:30 受付開始 / 9:00 集合・諸注意・受験番号確認 9:30〜11:30 小論文(120分) 11:30〜12:30 昼食休憩(持参推奨/角間キャンパス周辺は飲食店が少ないため事前準備必須) 12:45〜13:00 面接控室への移動・待機 13:00〜 面接/口頭試問(受験番号順、1人あたり15〜20分程度) |
| 当日の気づき | 会場は角間キャンパスで、金沢駅からバスで約30〜40分、最寄りバス停から徒歩でもキャンパスが広大なため受験会場棟まで10分以上かかる。バスは本数が限られるので、必ず1本前を狙うこと。試験当日は冬場で雪のリスクもあり、最低でも30分の余裕を持って到着するのが鉄則。試験教室には時計がない場合があるため腕時計は必須(スマホは試験中使用不可、電源OFFで鞄へ)。昼食は持参が無難。キャンパス内の生協は土日祝に営業していない可能性があるため、駅前のコンビニで朝のうちに調達しておくのがベスト。面接は受験番号順で、後半の人は長時間待つことになるので、待ち時間用に志望理由書のコピーと面接想定問答ノートを必ず持参すること。控室はWi-Fiが弱く、データの再確認は事前にスクショで残しておくと安心。服装はスーツが大多数だが、オフィスカジュアルでも問題なかった印象。 |
issaさんが金沢大学の面接で実際に聞かれた質問
面接で投げられた質問と、その場での答え方
志望理由書のどこを突かれたか
筆記で何がどう出たか(科目ごと)
面接の準備は、聞かれる中身が分かっているかどうかで負荷がまったく変わります。無料相談では、志望校や現在の状況をうかがったうえで、口頭でお伝えできる範囲でご案内します。資料のお渡しは受講生の方に限らせていただいています。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
受験にかかった費用
編入試験対策にかかった費用の内訳です。これから編入を目指す後輩の、予算の参考になれば嬉しいです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| ① 教材・書籍代 | ¥5,000 |
| ② 対策指導費 | ¥0 |
| ③ 試験関連費 | ¥10,000 |
| ④ 出願関連費 | ¥40,000 |
| ⑤ 当日関連費 | ¥1,000 |
| 合計 | ¥56,000 |
編入したあとの生活
差分: −3単位 (認定率 95% )
単位はどれくらい認定されたか
認定された 60単位(95%)認定されなかった 3単位(5%)
編入前に取得した63単位のうち、編入先に引き継がれたのは60単位です。残りの3単位は認定されず、編入先の卒業要件には算入されません(同じ数だけ取り直すという意味ではありません)。
issaさんが編入したあとに分かったこと
単位認定でもっとこうしておけばよかったこと
編入を決める前に不安だったこと、入学後の実際
編入後の就職活動の状況
編入学後に気づいた貴重な情報
単位認定でどこを詰めておくべきだったか、入学前の不安が実際どうだったか、就職活動はどう動いているか。入ってからでは取り返しがつかない話です。無料相談では、志望校や現在の状況をうかがったうえで、口頭でお伝えできる範囲でご案内します。資料のお渡しは受講生の方に限らせていただいています。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。編入は入って終わりではありません。入学後の単位と時間割は、出願先を決める段階で効いてきます。
編入前の自分へ
ひとつだけ伝えたい。「なぜ編入するのか」を自分の言葉で語れるようになれば、もう半分は受かっている。
技術的な対策(過去問、TOEIC、小論文)はもちろん大事だけど、それ以上に効くのは「自分の物語」を磨き込むこと。編入は普通のルートを外れる選択だから、必ず「なぜ?」を問われる。そこに揺るがない答えを持っている人は、面接でも志望理由書でも強い。
自分も英語スコアでは他の受験者に勝てなかった。でも、起業経験と地元・金沢への想いという「自分にしかない物語」で勝負を決めにいった。万能型を目指すより、自分の武器で勝てる場所を選ぶ。それが編入で勝つ一番の戦略だと思う。
うまくいかない日のほうが多いと思う。それでも、決めた道を信じて手を動かし続けた人だけが、あの合格通知を手にする。応援してる。
— issaさん(金沢大学 融合学域)
この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)
本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。本文は、合格者本人が回答した編入体験アンケートをもとに構成し、公開について本人の同意を得ています。氏名・連絡先は掲載していません。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
最終更新: 2026-08-08
この合格者が使った参考書
本文に出てきた教材のうち、編入総研にレビューがあるものです。各カードをタップすると、中身・使いどころ・つまずきやすい箇所をまとめた記事に移動します。

