高専で成績が悪くても大学編入できる?推薦と一般の現実
できます。「成績が悪いと編入できないのでは」という不安の多くは、学校推薦だけを編入のイメージにしていることから来ています。学校推薦は出身校の成績が条件になりますが、編入には一般選抜という、学力試験の実力で合否が決まるルートもあります。この記事では、実際の大学の例をもとに、推薦と一般の条件の違いを整理します。「席次が良くないから編入は無理」と自己判断する前に、まず確認しておきたい内容です。
この記事で分かること
- 出願資格そのものには、多くの大学で成績条件が無いこと
- 学校推薦は成績が条件になるが、一般選抜は学力試験の実力で決まること
- 大学によって推薦と一般を分けているか自体が違うこと(東北大学・名古屋大学・大阪大学基礎工学部の実例)
出願資格そのものに成績条件はあるのか
まず整理しておきたいのは、「出願できるかどうか」と「合否がどう決まるか」は別だということです。一般選抜の出願資格には、成績条件が明記されていない大学が多くあります。たとえば大阪大学基礎工学部の一般選抜(高専からの出願枠)の出願資格は、次のように定められています。
出願資格 高等専門学校を卒業した者、または2027年3月卒業見込みの者。
ここには「学年順位が上位◯%」「評定平均が◯以上」といった条件はありません。卒業(見込み)であることが出願の前提であり、在学中の成績そのものは出願資格を左右しません。成績が合否に影響するとすれば、それは出願資格の段階ではなく、学校推薦を選ぶかどうかの段階です。
学校推薦の条件(実例)
学校推薦は、出身校での成績(席次・評定)が出願条件になる選抜方式です。基準は大学によって違いますが、東北大学工学部の例では次のように説明されています。
「筆記の数学に自信がない」「TOEIC・TOEFLのスコアがまだない」場合でも、出身校の成績が上位5%程度に入っていれば、学校推薦特別選抜という選択肢があります。
— 東北大学工学部の編入試験|学校推薦(6月)と一般選抜(8月)の違い
東北大学工学部の学校推薦特別選抜は6月に実施され、口頭試問と面接が中心でTOEIC・TOEFLの提出も不要です。ただし合格したら入学を確約しなければならず、辞退はできません。出身校での成績上位者向けの、確実だが選択の自由度が低いルートと言えます。
一般選抜の条件(実例)
同じ東北大学工学部には、8月実施の一般選抜もあります。こちらは数学の筆記+専門関連科目+英語外部スコアで合否が決まり、出身校での成績順位は出願条件になっていません。「筆記の数学に自信がある」人にとっては、学校推薦より一般選抜のほうが向いていることになります。
大学によっては、学校推薦の制度そのものを設けず、すべての出願者を一般選抜(学力試験)で選抜するところもあります。名古屋大学工学部はその例です。
名古屋大学工学部の編入試験は、高専出身者限定・7学科から1つを選ぶ・基礎学力試験(数学・物理・化学+英語外部スコア)と学科ごとの面接で合否が決まるという明確な構造を持つ試験です。
このように、学校推薦を使わなくても出願できる大学は多くあります。出身校での成績に自信がなくても、学力試験の対策次第で合否が決まる仕組みです。
大学によって「推薦と一般を分けるか」も違う
ここまでに挙げた3つの大学だけでも、制度の組み方が違うことが分かります。
- 東北大学工学部: 学校推薦特別選抜(6月)と一般選抜(8月)を分けて実施。出身校の成績に応じて選べる。
- 名古屋大学工学部: 学校推薦の制度自体が無く、全員が基礎学力試験+面接の一本勝負。
- 大阪大学基礎工学部: 出願資格は「高専卒業(見込み)」のみで、選抜も筆記試験+口頭試問の一本勝負。
つまり、「編入には学校推薦がある」という前提そのものが、大学によっては当てはまりません。学校推薦の有無・基準は、志望校ごとに募集要項で確認しないと分からないということです。「うちの高専は席次が良くないから編入は無理」と決めつける前に、志望校が学校推薦を設けているかどうかを確認する価値があります。
推薦と一般、どちらを選ぶかの考え方
| 比べる観点 | 学校推薦 | 一般選抜 |
|---|---|---|
| 出願の前提 | 出身校での成績(席次・評定)が基準を満たすこと | 大学が定める出願資格(卒業見込みなど)を満たすこと |
| 合否の決め方 | 面接・口頭試問が中心の大学が多い | 学力試験(筆記)が中心 |
| 合格後 | 入学を確約しなければならず、辞退できない大学が多い | 他大学との併願がしやすい |
| 向いている人 | 出身校での成績に自信があり、確実に進路を決めたい人 | 学力試験の対策に自信があり、選択肢を残したい人 |
成績に自信がない場合、選ぶべきは「推薦を諦めること」ではなく、「一般選抜を主軸にすること」です。学校推薦が使えないことは、編入そのものを諦める理由にはなりません。
逆に、出身校での成績には自信があるものの、数学・物理などの筆記試験に不安がある場合は、学校推薦を実施している大学を優先的に調べる価値があります。東北大学工学部の例のように、学校推薦は口頭試問・面接が中心でTOEIC・TOEFLの提出が不要な大学もあり、筆記対策の負担を抑えられる選択肢になります。どちらのルートが自分に合うかは、成績と筆記対策のどちらに時間をかけられるかで決めるのが実務的です。
編入試験の全体像をもっと知りたい方へ
よくある質問
「成績が悪い」とは、具体的にどのくらいを指す?
この記事の範囲では判断できません。学校推薦の成績基準は大学によって違い、公表されている基準も「上位5%程度」のような目安にとどまります。正確な基準は、志望する大学の募集要項と、出身校の学務担当者への確認が必要です。成績表・席次の証明が必要な大学もあるため、早めに担当の先生に相談しておくと動きやすくなります。
成績が振るわなかった人の合格例はある?
編入総研で個別に確認できた体験談の範囲では、成績を理由に一般選抜へ切り替えたことを明言している例は見つかっていません。ただし、一般選抜は学業成績を直接の出願条件にしない大学が多く、試験の実力で合否が決まる仕組みです。
学校推薦に落ちたら、一般選抜は受けられない?
大学によって日程・制度が異なります。東北大学工学部のように学校推薦(6月)と一般選抜(8月)が時期をずらして実施される大学もあれば、そもそも学校推薦を設けていない大学もあります。志望校ごとに募集要項で確認してください。
複数の大学を併願するとき、推薦と一般を組み合わせてもいい?
制度上は大学ごとに独立しているため、ある大学は学校推薦で、別の大学は一般選抜で出願するという組み合わせも可能です。ただし学校推薦は合格したら入学を確約しなければならない大学が多いため、併願を考えている場合は、学校推薦を使う大学を「本当にそこで良いか」を先に決めておく必要があります。出願期間が重なる大学同士の組み合わせは避けるなど、日程の管理も欠かせません。
自分の出身校の成績で学校推薦の基準に届くか、一般選抜ならどの大学が狙えるかは、条件を突き合わせて初めて分かります。
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この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)
本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。制度の内容は各大学の公式ページの記載をそのまま引用しています。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

