大阪大学 基礎工学部 編入の合格体験記|クライゼン転位さん・定期試験の貯金で戦うまで
結論:日ごろの定期試験が土台になり、4か月の追い込みで間に合った
中学3年生の夏まで普通科の高校へ進むつもりだったところ、高専には編入という制度があり、それを使えば多くの国公立大学を受けられて浪人もしなくて済むと知って進路を変えた方の記録です。高等専門学校から、大阪大学 基礎工学部 化学応用科学科 化学工学コースへ進みました。入学時は別の大学を考えていたものの、編入の時期と英語試験が壁になり、志望を切り替えています。合成化学分野は倍率とボーダーが高く、物理化学の応用として関心のあった化学工学で勝負した、と正直に書かれています。
対策期間は2025年4月から7月までの4か月と短めです。1日の学習時間は4月の4時間から、5月・6月の8時間、本番のある7月は14時間まで上がりました。数学は編入数学過去問特訓を「一周もしていない」代わりに、1変数・2変数の微積分の範囲だけを最高難易度まで全部やる形。化学工学は高専の教科書だった基礎化学工学を、過去問で分からない箇所が出たときの辞書として使いました。TOEICは2024年11月に705点を取り切って先に片づけています。それでも間に合ったのは、普段の高専の定期試験をやり込んでほぼ90点以上を取ってきた貯金があったからだ、と本人は振り返っています。
| 合格校 | 大阪大学 基礎工学部 化学応用科学科化学工学コース |
|---|---|
| 前籍 | 高等専門学校 |
| 前籍の学部・学科 | 総合工学システム学科環境物質化学コース |
| 入学年 | 2026年4月 入学 |
| 編入年次 | 3年次 |
| 受験年度 | 2026年度入学 |
この記事で分かること
- 普通科ではなく高専を選び、編入という制度を知った経緯
- 実際に出願した3校と、その結果
- 4か月しかない中で、どこに時間を集中させたか
- 数学・化学工学・TOEICで使った教材と、割り切った範囲
- 試験当日の流れと、出題の中身
なぜ編入を目指したのか
私が編入を決意したのは、 高校生の時 のことでした。
中学3年生の夏休みまでは普通の高校(大阪の茨木高校か北野高校)に進学しようとしていたが、高専で編入制度というものがあり、それを使えば多くの国公立大学が受けられ、浪人しなくてよいと知り家計のために高専に進学することにした。 高専入学時は京都大学への編入を考えていたが、編入の時期が遅かったこととTOEFLの受験がどうしても壁となり、大阪大学や東京科学大学への編入を考えるようになった。
志望校を選んだ決め手
大阪大学、大阪公立大学では化学工学分野を受けた。 正直ブランドが欲しかったという理由が大きい。どちらも合成化学分野に行きたかったが倍率が高かったり、そもそも合格ボーダーが高かったりしたので、化学工学分野に逃げた感じではある。 ただ化学工学に興味がないかといえばそうではなく、物理化学が好きで、その応用分野として化学工学はあるので、化学工学が好きではあった。
編入を周りに伝えた時の反応
伝えた相手: 家族・友人・恋人・パートナー・大学・学校の先生・先輩・後輩 / 伝えた時期: 試験の半年〜1年前
正直誰も何も言いませんでした。 家族に言ってもいいんじゃない?みたいなことで終わり、周りに言ってもそうですかみたいな感じでした。 多分家族的にはある程度の学歴であればどこでもよかったのだと思います。 友人関係であっても、周りは大阪公立大学の推薦が多かったので、自分のように一般入試の人間が少なく、共感が得にくかったのかと思います。 まあ逆に周りがやれともやるなとも言わなかったことにより自分でのびのび勉強できたのかと思います。
受験した大学とその結果
この合格者が実際に出願した大学です。編入試験は日程も科目も大学ごとにばらばらなので、どこをどう組み合わせたかは志望校選びの参考になります。
| 結果 | 大学・学部 | 編入年次 | 試験区分 | 受験者数 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格(辞退) | 大阪公立大学 工学部 化学工学科 | 3年次 | 一般編入 | 20 | 2.5倍 |
| 合格(入学) | 大阪大学 基礎工学部 化学応用科学科化学工学コース | 3年次 | 一般編入 | 2 | 2.0倍 |
| 受験辞退 | 豊橋技術科学大学 工学部 応用化学・生命工学課程 | 3年次 | 一般編入 | 47 | 1.6倍 |
受験者数・倍率は、この合格者が試験当日に見聞きした記憶にもとづく数値です。大学が公表している数字とは異なる場合があります。出願前には必ず各大学の学生募集要項で確認してください。
合格までの学習計画
私が編入試験対策を始めたのは 2025年4月 、本番の試験は 2025年7月 でした。
時期別の1日の学習時間
平日と休日それぞれ、1日に何時間やっていたかです。棒の長さは平日・休日を通して同じ目盛りで比べられます。
平日
休日
1日あたりの学習時間の推移
月ごとの、1日あたりの学習時間です。どの時期にどれだけ積み上げたのかが分かります。
月ごとの学習の中身
- 2025年4月
主な科目: 数学, 有機化学 / 気持ちの状態 5/5
授業をすべて内職に突っ込んでいた。 数学の時間は過去問特訓、それ以外はほぼ有機化学をやっていた。
- 2025年5月
主な科目: 化学工学 / 気持ちの状態 5/5
大阪公立大学の応用化学が倍率が高くさらに試験問題が難しそうだったので化学工学に変更した。 大阪公立大学の試験日が6/1だったのでその1週間前に入試問題を見ると思ったより難しそうだったので焦り、内職をすべて大阪公立大学の勉強に充てた。 化学工学は先述の本で勉強し、物理化学は高専の授業の講義プリントを見ながらやった。 直前期に8時間くらいやっていたので8を入れた。
- 2025年6月
主な科目: 数学, 力学 / 気持ちの状態 5/5
定期試験があったのでその勉強に時間を費やした。 中旬位に大阪大学の編入の過去問を見るとどう頑張ってもわからなそうな内容だったので死ぬ気でやった。 まあただもう少し先の話だったので、授業中以外は放課後少し勉強する程度だった。
- 2025年7月
主な科目: 数学, 力学 / 気持ちの状態 5/5
ひたすら阪大の勉強をした。 さすがに舐めたことを言ってられない段階に来たので、授業終わってからも懇意にしていた先生の研究室で勉強しそのあとも遅くまでやっているカフェ(サイゼリヤ)で12時まで勉強して帰っていた。 直前期を換算すると結構勉強していた。
勉強場所と環境
家がとにかく集中できなかった。 基本親が妹に対して怒っている声か、妹(10歳下)のはしゃぎ声しか聞こえないので自分の部屋があるとはいえ集中できなかった。あとクーラーがなく本当に暑かったのも大きかった。まだ話声でうるさいサイゼのほうが勉強できた。 勉強環境的には 先生の研究室>教室>サイゼ>自分の家の順 まあ自分の家が勉強しやすいならそれに越したことはないが、ないならないで短期でも勉強場所を見つけたほうが良い。お金を出してでも、自分の勉強環境を出したほうが良いと思う。 最初はカフェなどで勉強していたが逆に静かなのもいただけなかった。家だと騒がしくちょうどいいところがサイゼだった。本当に今考えても意味が分からないがこのおかげで自分は阪大に入れたと本当に思っている。 自分が適しているところをいろいろ体験してみて探せばよいと思う。
スランプとメンタル回復
スランプもメンタル回復も何もない。なぜならそもそもギリギリの状態で勉強していたからメンタルがやられるもへったくれもなかったためである。また最初から解けない状態なのでスランプも何もない。出来具合はただただ単調増加だった。 ただただ感じるのは現状への焦りであり、それを糧に勉強していた。 こんな状況になるまで放っておいていた過去の自分に怒りを感じつつ、現在の自分がその借りを返すという何とも言い難い状況があったが、まあ間に合ってしまったのだから仕方がない。 まあ間に合わない危険性も秘めているが、ただメンタルが落ち込むことはなかったのでよかったとは思う。
科目ごとの対策と使った教材
科目ごとに、どの時期に何を使って、どう進めたかです。
数学
2024年4月 〜 2025年7月
編入数学過去問特訓 1周
選んだ基準: 4年の最初に編入の数学くらい勉強しないとなと思い書店に行き、あった編入対策の本がこれくらいしかなかったので購入した。
正直一周もしていない。1,2章(1,2変数の微積分の範囲)しかやっていなかったが、逆にその範囲はすべてやった(最高難易度も含め)。学校の数学の授業はプリント形式だったので、プリントをさっさと終わらして、残りは過去問特訓の演習に充てた。一周もしていないが、微積分の力はついたと思うので星5の評価とする。
TOEIC
2021年4月 〜 2024年11月
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ 6回以上
選んだ基準: 親に与えられたのでそれ以上の選定基準はない。
1年や2年のときに金フレを音読するよう言われ、半ば強制でやらされた。力につながった実感はない。 4年のときに最後のTOEIC受験だったので、760点レベルまで一夜漬けするときに使った。 やったら点数は上がったので星5。
過去問対策(入手・分析・周回)
大阪公立大学の過去問は学校にあったのでそれを見て勉強した。なくても公立大学に問い合わせればもらえたと思うので早くもらって取り組んでおけば9割近くはとれるはず。(実際9割だったので) まあ正直受験まで1週間は授業をまともに受けずに過去問をやりこんでいた。 阪大は同じ進学先の3年上の先輩が大量に過去問を持っていたのでデータで譲り受けた。2週間くらいは授業をまともに受けずに過去問をやりこんでいた。
振り返ってみて、これもやっておけばよかった
TOEICはさすがにもっとやりこめばよかったとは思う。あまり勉強していなかったので、もっと勉強すれば自信をもって編入試験に臨めたと思う。 それ以外はあまりない。普段の高専での定期試験をかなりやりこんでいてほぼ90点以上だったのでその貯金があったのかと思う。
AIの活用方法
わからない部分をスクリーンショットしてそのままChatGPTに投げて、回答を見た。 普通モードだと平気でうそをつくので、思考モードにさせるとまあまあちゃんとした答えが出てきた。 今考えればmicrosoft office 365に学校全体で加入していたのでcopilotを使えば制限なしで優れた回答が得られたのかもしれない。 また勉強するときはタブレット端末が優秀である。データでもらった時それをわざわざ印刷するのも小さいスマホの画面で見るのもよくない。そのためタブレットであれば全部が集約できるためおすすめである。また大学入学後も活躍する。
英語のスコアをどう上げたか
受験で利用した英語試験は TOEIC L&R です。以下、それぞれのスコア推移です。
TOEIC L&Rのスコア推移
点をタップすると受験時期とスコアが表示されます。
受験時期の一覧を開く
2022年06月 525点 → 2023年06月 630点 → 2024年06月 605点 → 2024年11月 705点(提出)
試験当日はどうだったか
当日の時間の流れと、会場で感じたことです。
大阪公立大学 工学部 化学工学科
| 当日の受験者数 | 16人 筆記16人 推薦4人 |
|---|---|
| 試験時間の構成 | 9時くらいに集合 9:30~12:00まで化学工学 物理化学の試験 12時から1時間程度昼食の時間だったが食べたかどうか覚えていない。 13時くらいから面接があったが一人ずつ呼ばれ、そのまま戻らず帰る形式だったのでそれ以外の人は待機室にて勉強していた。個人間で話さないよう言われていた。 面接は志望動機や高専で何を学んだかを聞かれ、口頭試問は一切なかった。 面接が終わるとそのまま待機室に戻ることなく帰った。 |
| 当日の気づき | 人がすごく多かった。公立大学は無償化が始まったので1倍だった化学工学科も4倍近くになっていてすごくインフレを感じた。(受験人数20人で、必ずと言っていいほど通る推薦が4人いたため、実質倍率4倍) また応用化学は阪大のすべり止めにもされているため生半可な覚悟で受けると普通に落ちると思う。 化学工学は問題自体は簡単なので何回も見直しをして間違いを極力減らすことが重要だと思う。 |
大阪大学 基礎工学部 化学応用科学科化学工学コース
| 当日の受験者数 | 2人 志願者も2人 |
|---|---|
| 試験時間の構成 | 1日目 9時くらいに集合させられた 9:30から11:30まで数学の試験 11時半から13:00までは昼休憩で友達と弁当を近くのベンチで食べた。 13:00から14:30までは物理の試験があり、その後はそのまま帰宅した。 2日目 12時集合だった。 2人しかいなかったので片方ずつ呼ばれた。 自分は後のほうだったので、本当に何もすることがなくただぼーっとしていた。 呼ばれたのち面接や口頭試問があり、それが終わり次第帰宅の流れになった。 |
| 当日の気づき | 1日目、公立大学での出来栄えに比べできなかったので正直落ちたかと思ったが、逆に口頭試問でクライゼン転位の話をしようとなったのでまあ悪くないと思う。正直阪大はクライゼン転位の話で受かったと本気で思っている。 しいて言えば基礎工学部の編入の倍率は調べても出ないので(基礎工学部全体しかわからない)知っている人間をTwitterで見つけてコンタクトを取るべきだと思う。 またZENPENにも工学部の情報はあれど基礎工学部の情報はないのでやはりTwitterかなと思う。 あくまで二年間の統計学だが、だいたい合成化学も化学工学も受験人数の1/2が受かる印象がある。 ただ点数のボーダー制だという説もあるので本当のところはわからない。 化学工学に比べ合成化学は優秀な人間しかとらないらしい。 |
クライゼン転位さんが大阪大学の面接で実際に聞かれた質問
面接で投げられた質問と、その場での答え方
志望理由書のどこを突かれたか
筆記で何がどう出たか(科目ごと)
面接の準備は、聞かれる中身が分かっているかどうかで負荷がまったく変わります。無料相談では、志望校や現在の状況をうかがったうえで、口頭でお伝えできる範囲でご案内します。資料のお渡しは受講生の方に限らせていただいています。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
受験にかかった費用
編入試験対策にかかった費用の内訳です。これから編入を目指す後輩の、予算の参考になれば嬉しいです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| ① 教材・書籍代 | ¥10,000 |
| ② 対策指導費 | ¥0 |
| ③ 試験関連費 | ¥10,000 |
| ④ 出願関連費 | ¥90,000 |
| ⑤ 当日関連費 | ¥2,000 |
| ⑥ その他 | ¥0 |
| 合計 | ¥112,000 |
編入したあとの生活
クライゼン転位さんが編入したあとに分かったこと
単位認定でもっとこうしておけばよかったこと
編入を決める前に不安だったこと、入学後の実際
編入後の就職活動の状況
編入学後に気づいた貴重な情報
単位認定でどこを詰めておくべきだったか、入学前の不安が実際どうだったか、就職活動はどう動いているか。入ってからでは取り返しがつかない話です。無料相談では、志望校や現在の状況をうかがったうえで、口頭でお伝えできる範囲でご案内します。資料のお渡しは受講生の方に限らせていただいています。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。編入は入って終わりではありません。入学後の単位と時間割は、出願先を決める段階で効いてきます。
編入前の自分へ
正直今まで書いた内容はちゃんと勉強した人からするとふざけた内容に見えると思う。
テストは一夜漬けやったし、過去問を見るまではソシャゲに明け暮れる日々を過ごしたから本当に良くなかったと思う。
ただテスト一夜漬けといっても学科で1,2位には入っていたし、過去問見た後は死ぬ気で勉強したし、そこのオンオフはつけれていたと思う。
いくら編入の勉強が大切とはいえ日々の高専での学習をおろそかにしないことが重要だと思う。
難しいところに受けようとするとやっぱり落ちるから同じ大学でも簡単なところに逃げたほうが良いと思う。
編入の難易度と入った後の評価が違うことがあるので本当にびっくりした。
(自分が入った化工は編入では入りやすいといわれているが、学科内でのコース割り振りで人気なのは化工らしい)
やりたいことを突き通すだけではなく、必ず受かるところを志願するというのも一つの生きる道やと思う。
— クライゼン転位さん(大阪大学 基礎工学部)
この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)
本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。本文は、合格者本人が回答した編入体験アンケートをもとに構成し、公開について本人の同意を得ています。氏名・連絡先は掲載していません。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
最終更新: 2026-08-21
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