TOEIC公式問題集12の使い方|編入のスコアを出すための模試2回分の回し方
編入試験でTOEICのスコアを提出する場合、必要なのは問題を解ける力ではなく、決められた時間内に200問を解き切って出したスコアです。『公式TOEIC Listening & Reading 問題集 12』は、テストを作っている団体が実際の試験と同じ工程で作った問題を、本番と同じ形式で2回分収めた問題集です。
この記事では、編入受験生がこの本をどの時期に、どう回すと出願までに必要なスコアへ届きやすいのかを整理します。市販の模試との違いと、同じシリーズの前の巻との使い分けにも触れます。
この本の位置づけ
本書は演習用の教材です。参考書のように解き方を講義する本ではなく、本番と同じ形式のテストを2回分と、その解答・解説を収めた構成になっています。収録量は、各パートから集めたサンプル問題29問と、200問ずつのテスト2回分、合計400問を超えます。
市販の模試と最も違うのは、問題が実際のテストと同じ工程で作られている点と、リスニングの音声が公式のスピーカーによるものである点です。読み上げの速度や発音の癖に本番と差がないため、リスニングで「音は聞こえるのに意味が入ってこない」状態を潰す素材として信頼できます。特典として、リーディングの一部についても音声が用意されており、短文穴埋めと長文穴埋めは正解を入れた状態の音声、読解は文書そのものの音声を、解いたあとの復習教材として使えます。
もう一つの特徴は、素点から参考スコアの範囲を出せることです。正解数を数え、換算表に当てはめると、リスニングとリーディングそれぞれの範囲が分かります。編入の出願では具体的な数字が要件になることが多いため、いま何点足りないのかを数字で把握できる意味は大きいといえます。
シリーズの前の巻との関係も押さえておいてください。番号が新しいほど難しくなるわけではなく、それぞれ別のテスト2回分が入っています。したがって、最新の巻を選び直す必要はなく、必要な演習回数に応じて巻を足していく使い方になります。すでに前の巻を持っているなら、それを解き切ってから本書に進めば十分です。
冒頭のサンプル問題29問も無駄にしないでください。全パートから集めたもので、各パートの指示文と設問の形を先に頭に入れておくと、本番で指示文を読む時間を丸ごと省けます。TOEICが未受験で形式そのものを知らない段階なら、いきなり200問を通す前にここだけを解いてください。
別冊の解答・解説には、正解の理由に加えて語注が付いています。分からない語を辞書で引き直す手間が省けるため、復習にかかる時間が読めるのも、限られた時間で回す受験生には効きます。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書の使いどころは2か所あります。1つ目は対策を始めた直後です。1回分を時間どおりに解いて素点を出し、参考スコアの範囲を確認すると、出願に必要な水準まであと何点なのか、どちらのセクションで落としているのかが分かります。ここが決まらないまま単語帳や文法書を選ぶと、必要のない対策に時間を使うことになります。
2つ目は、公開テストを受ける直前です。本番と同じ時間配分で通しておくと、当日に時間切れで最後の設問群を落とす事故を防げます。リーディングは75分で100問を処理する必要があり、この配分は解き方を知っているだけでは身に付きません。
早すぎる導入の弊害は、解ける問題が少ないうちに2回分を使い切ってしまうことです。語彙も文法も入っていない段階で通しても、分からない問題が並ぶだけで、復習に耐える素材が残りません。逆に遅すぎると、時間配分の練習をしないまま本番を迎えることになります。編入の出願では、スコアの締切から逆算して公開テストを複数回受けられる日程を組むのが前提です。その受験日程に合わせて、1回分ずつ配置してください。
模試で出た点と、志望校が求める水準との差を、残りの受験回数で埋められるか。ここが決まらないと、次に開く教材も決まりません。いまの素点と出願の締切をうかがって、公開テストを何回受けるか、その間に何をやるかを整理します。
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この本の使い方
1回分を解くときは、必ず時間を計って通しで解いてください。リスニングは約45分、リーディングは75分です。途中で止める、日を分ける、といった解き方をすると、本番で最も効く時間配分の感覚が身に付きません。
解き終えたら、正解数を数えて参考スコアの範囲を出し、そのうえで間違いをパートごとに分けます。短文穴埋めで落としているなら文法問題の演習書へ、読解で時間が足りていないなら読む速度と設問の処理順へ、会話や説明文で落としているなら音声の復習へ、というように、次に開く教材を数字で決めるのがこの本の最大の使い道です。
復習では解説と語注を使い、なぜその選択肢が正解でほかが誤りなのかを1問ずつ確認します。ここを飛ばして次の回に進むと、同じ形式の問題で同じ落とし方を繰り返します。リスニングは音声を使い、スクリプトを見ながら聞く、見ないで聞く、声に出して追いかける、という順で戻してください。リーディングの特典音声は、読み返しの速度を上げる練習に使えます。
2回目のテストは、日を空けてから解きます。1回目の復習が終わる前に続けて解くと、測定にも練習にもならず、素材を1回分無駄にします。解き直しについては、答えを覚えてしまうため測定には使えませんが、時間内に処理する練習としては有効です。
注意点
この本は解き方を教える本ではありません。解説は詳しいものの、文法の体系や読解の手順を最初から積み上げる作りにはなっていないため、基礎に不安がある段階で本書だけを回しても伸びません。文法問題の演習書と単語帳を土台に置き、本書は測定と仕上げに使ってください。
算出できるのはあくまで参考のスコア範囲であり、本番のスコアを保証するものではありません。範囲の上端だけを見て安心せず、出願に必要な水準に余裕を持たせた計画を立ててください。編入で問われるのは公開テストで出した公式のスコアです。
また、大学によっては提出できる試験の種類や有効期限が指定されている場合があります。志望校の募集要項で、どの試験のスコアが使えるのか、いつ受けたものまで有効なのかを必ず確認してください。この本が対象にしているのはリスニングとリーディングの試験であり、話す・書く試験のスコアを求められる場合は別の対策が必要になります。
動画でも解説しています
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オンライン編入学院は、出願の締切から逆算した受験計画づくりも含めて指導しています。2027年度入学の合格には静岡大学情報学部が含まれます。年度ごとの一覧は合格者速報にまとめています。
2回分を解き終えたあと、パート別のどこに時間を戻すべきかは、落とし方によって変わります。結果の内訳をうかがったうえで、次に開く1冊と、専門科目へ移る時期を一緒に決めます。
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