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出願手続きとスケジュール

編入の出願手続きとスケジュール|受付は中央値9日、逆算で決まる

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-09‌‌​‌​​‌‌​‌‌‌‌‌‌​‌‌​​​‌​‌​‌​​‌‌​​

編入試験でいちばん多い取り返しのつかない失敗は、学力ではなく手続きで起きます。出願書類がそろわない、証明書の発行が間に合わない、出願より前に締め切られる手続きに気づかない——どれも、試験の実力とは無関係に受験機会を失います。

編入試験ナビで確認できる1,638件の出願期間を数えると、受付は中央値で9日間、3件に1件は1週間以内に締め切られます。一般入試のような長い受付期間はありません。

この記事では、何をいつまでにそろえるかを、締切から逆算して整理します。

この記事で分かること

  • 出願受付が実際どれくらい短いか(実測)
  • 出願より前に締め切られる手続きがあること
  • 要項に出願期間が2つ書かれている場合の読み方
  • 証明書の手配にかかる時間と、いつ動くか
  • 出身の区分ごとに変わる準備
  • 出願から試験日までの間隔と、逆算のスケジュール表
  • 要項が出る前でも動かせること
  • 間に合わなかったときに残っている道

編入試験は大学ごとに出願資格も科目も違います。いまの学年・在籍区分で受けられる大学がどこかは、条件を突き合わせて初めて分かります。

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結論:出願受付は中央値9日。準備はその前に終わらせる

編入の出願期間を実測すると、次のようになります。

出願期間の長さ割合
5日以内約21%
7日以内約34%
14日以内約79%
中央値9日(最頻値8日)

出典: 編入試験ナビの募集要項データ(2026年度以降・大学×学部×期間の組で重複を除いた1,638件)。日数は初日と最終日の両方を受付日として数えています(9月1日〜9月8日なら8日間)。

ここから決まることは1つです。出願期間は「書類を作る期間」ではありません。「すでにそろっている書類を出す期間」です。受付が始まってから証明書を申請すると、多くの場合間に合いません。

一般入試なら、願書を取り寄せてから出すまでに数週間の余裕があります。編入は違います。受付初日にはもう、封筒に入れる中身が全部そろっている状態にしておく。この記事の内容は、突き詰めればこの一文をどう実現するかという話です。

まず、自分が1年のどこにいるかを決める

逆算するには、起点になる日付が要ります。試験日ではなく、出願締切です。ただし試験日の分布を知っておくと、志望校の要項が手元に無い段階でも、おおよその位置が分かります。

編入試験の実施月は、11月が約26%、10月が約18%で、秋に大きな山ができます。一方で6月・7月に実施する大学も1割強あり、2月・3月まで募集する大学もあります。

ここで分かることは2つです。

  • 秋に受けるつもりなら、出願はその1〜2か月前、証明書の手配はさらにその1〜2か月前になります。つまり夏が本番前の山場です
  • 秋の大学だけを見て「今年はもう間に合わない」と判断するのは早いということです。冬から春に試験がある大学もあります

まず志望校の要項を手に入れて、試験日・出願期間・出願より前の手続きの3つを最初に書き出してください。この3つが決まれば、あとの段取りは自動的に決まります。

要項が出るのを待っている間にできること

編入の募集要項は、試験のそれほど前には公開されません。「要項が出てから動く」では、ここまで書いてきた逆算が成り立ちません。そこで多くの受験生が前年度の要項を見て準備を始めます。それ自体は正しいのですが、使い方に線を引く必要があります。

前年度の要項は「準備を始めるため」には使えます。「確定するため」には使えません。

年度で変わるものは、想像より広い範囲に及びます。

変わるもの実際にあった例
大学の名前昭和大学は2025年4月に「昭和医科大学」へ校名変更されました。大学名そのものが変わることもあります
学科の名前龍谷大学農学部は、植物生命科学科が生命科学科に、資源生物科学科が農学科に名称変更されました。比治山大学現代文化学部のマスコミュニケーション学科も2027年4月に「社会デザイン学科」へ変わります
キャンパスの名前龍谷大学は2027年4月に瀬田キャンパスを「びわ湖大津キャンパス」へ、深草キャンパスを「京都深草キャンパス」へ改称する予定です。入学後に通う場所の呼び名が変わります
学部・学科の構成中央大学経済学部は2027年4月に4学科から2学科4コースへ再編されます。入学時点の名前で調べる必要があります
募集の有無その年の欠員数だけを募集する形の大学があります。前年に募集があっても、翌年にあるとは限りません
試験科目・出願資格英語を外部試験のスコアに切り替える、必要単位数を変える、といった変更が起こります

「名前が変わった」は、単なる呼び名の問題ではありません。志望理由書に古い学科名を書いてしまう、その学科のカリキュラムを調べたつもりで別の情報を見ている、古い大学名で検索して情報にたどり着けない——という形で中身に響きます。いま出願する人が入学するのは翌年の4月です。「入学した時点でどう呼ばれているか」で確認してください。

要項が出る前でも動かせるもの

逆に、要項を待たなくても進められるものがあります。先にこれを片づけてください。

  1. 英語の外部試験を受ける。スコアの有効期限だけ確認しておけば、早く受けて損はありません
  2. 在籍校で、証明書の発行方法と所要日数を聞いておく。要項が無くても聞けます。「卒業見込証明書は何月から発行できるか」は特に重要です
  3. 志望校を調べる。研究室・カリキュラム・シラバスは要項とは別に公開されています
  4. 前年度の要項で、必要書類の顔ぶれを把握する。推薦書が要る大学かどうかが分かるだけでも、動き出しが変わります

そして要項が公開されたら、前年度と見比べてください。変更点があれば、そこだけを直せば済みます。

出願より前に締め切られる手続きがある

もっとも気づかれにくいのが、これです。一部の大学は、出願そのものより前に事前の手続きを求めます。その締切を過ぎると、出願自体ができません。

編入試験ナビの備考欄で確認できた例を挙げます。

大学(例)要項の記載
東北文教大学 人間科学部出願前に修得単位に関して事前の相談が必要。事前相談を受けていないものは受験できません
摂南大学(国際・法・理工・経営・経済)出願前の約2週間が事前相談期間で、そこで修得単位を仮認定する。期間中に事前相談を行わない者は出願を認めないと記載
沖縄国際大学(法・経済・総合文化)3年次編入は単位認定・資格取得に関する事前相談が必要。出願の1か月前までに問い合わせること
南九州大学(健康栄養・環境園芸)事前相談として書類の提出が必要(出願前の期間に設定)
安田女子大学 薬学部事前相談・審査書類の提出期間が出願前に設定
新潟大学 歯学部出願資格確認。志願者は原則として出願より前の期日までに所定の書類を提出しなければならない旨が記載されています(国立大学の例)

これは編入試験ナビの備考欄で確認できた大学の例です。要項での呼び名がさまざまなため、ここに挙げていない大学にも同種の手続きがあります。必ず志望校の募集要項で確認してください。

「相談」という言葉を探しても見つからない

ここが落とし穴です。同じ仕組みでも、要項での呼び名は大学ごとに違います。「事前相談」だけを探していると、次のような書かれ方をした大学を素通りします。

大学(例)要項での呼び名と内容
日本大学 文理学部出願前資格審査対象は年度・学科で異なります——出願希望者全員とする記載も、海外の大学・短期大学の在学者や特定学科の志望者に限る記載もあります
日本大学 法学部3年次編入学志望者は単位認定に関する事前審査が必須
高崎経済大学 経済学部事前審査(書類による出願資格の確認)。志願者全員が対象で、提出期間が出願前に設定
京都産業大学(理・情報理工・外国語ほか)出願資格審査期間内に審査を受けなければ出願できない
駒澤大学 医療健康科学部出願資格審査あり。受付期間が出願前に設定
関西大学(システム理工・環境都市工ほか)出願資格審査あり
北海道科学大学(工・未来デザイン・保健医療)事前審査(必須)。提出期日が「◯月◯日必着」で指定
日本獣医生命科学大学 応用生命科学部事前書類審査が必要。入学年次はこの審査で決まり、通知される

編入試験ナビの備考欄より(2026年度以降の募集)。大学名・学部名は要項での表記に合わせています。実施の有無・期間・対象者は年度で変わるため、必ず最新の募集要項で確認してください。

「事前相談」「事前審査」「出願前資格審査」「出願資格審査」「出願資格確認」「事前書類審査」——全部同じ位置にある手続きです。要項を開いたら、言葉で探すのではなく、出願期間より前に日付が書かれている欄がないかを探してください。

この手続きが持つ、もう1つの意味。日本獣医生命科学大学のように、この審査で入学年次(2年次か3年次か)が決まる大学があります。埼玉工業大学も、すでに修得している単位を審査・認定したうえでその単位数に応じて編入年次を決めるとし、「編入年次の事前審査期間」を設けています。北海道科学大学も、入学年次は短大・高専の最終成績などによって決まると記載しています。つまり事前の手続きは、単なる書類確認ではなく自分が何年次から入れるかが確定する場面でもあります。ここを飛ばすと、条件を知らないまま出願することになります。

事前審査に通っても、単位の認定はまだ決まらない

ここは誤解されやすいところです。出願前の審査で見られるのは「出願できるかどうか」であって、「何単位認定されるか」ではありません。

高崎経済大学経済学部の要項には、事前審査について出願資格の有無を判断するものであり、正式な単位の認定は合格後に改めて審査して決定するという趣旨が明記されています。

この違いは、卒業までの年数に直結します。3年次編入で入学しても、認定される単位が少なければ、下級年次の科目を取り直すことになり、2年間で卒業できない可能性が出てきます。

出願の段階でできることは2つです。

  • 認定の上限と基準を要項で確認する。「◯単位を上限として認定する」という形で書かれています
  • シラバスや授業内容の分かる資料を、いま集めておく。合格後の認定審査で求められることがあり、卒業後や年度が変わった後では入手が難しくなります

合格してから慌てて前の学校に連絡する人が少なくありません。在籍している今のうちに手元に残しておくのが、いちばん確実です。

出願期間が2つ書かれている大学がある

もう1つ、日付の読み違いが起きやすい形があります。ウェブでの登録と、書類の郵送が別々の締切になっている場合です。

青山学院大学の複数の学部では、要項の出願期間がウェブ出願の登録期間を指しており、出願書類の提出期間はそれとは別に、郵送必着で数日後に設定されている旨が記載されています。

この形では、締切が2つあります。

  1. ウェブでの登録・検定料の納入——ここを過ぎると、そもそも書類を送る資格が生まれません
  2. 書類の郵送——登録が済んでいても、書類が期日に届かなければ受理されません

一覧表や検索サイトに載っている「出願期間」は、多くの場合片方だけです。要項を開いて、日付が書かれている欄をすべて拾ってください。「登録期間」「書類提出期間」「検定料納入期限」が別々に書かれていることがあります。

証明書の手配がいちばん時間を食う

自分の努力で早められない項目があります。在籍校・出身校が発行する証明書です。

書類どこで取るか・注意点
成績証明書在籍校・出身校の教務課。厳封で求められることが多く、開封すると無効になります
卒業(見込)証明書同上。見込みの証明は発行時期が決まっている学校があります
単位修得証明書同上。成績証明書とは別の書類です。要項の指定を確認してください
在学証明書同上。在学中に出願する場合に求められます
推薦書在籍校の校長・指導教員。相手の時間が要るので、2〜3週間前には依頼します
英語外部試験のスコア試験実施機関。受験から到着まで数か月かかる場合があります
シラバス・授業内容が分かる資料在籍校。卒業後は入手が難しくなります

郵送で取り寄せる場合は、往復で2週間見ておくと安全です。窓口で即日発行される学校もありますが、確かめずに前提にしないでください。

厳封の扱いに注意してください。「厳封された原本」を求められた場合、封筒を開けると無効になります。受け取ったら中身を確認せずそのまま保管し、出願書類一式に同封します。中身が正しいか不安なら、開封用にもう1通発行してもらってください。

いちばん先に動くべきものは英語のスコア

証明書のなかで、唯一「間に合わなければ受験そのものを諦める」ことになりかねないのが英語外部試験のスコアです。編入では、英語をTOEIC・TOEFL・IELTSなどのスコアで代替する大学が一定数あり、その場合スコアは出願書類として提出します。

試験の申込から受験まで、受験から結果の到着まで、それぞれ時間がかかります。さらに「出願期間最終日から過去2年以内に受験したもの」といった有効期限が付くことがあります(長崎大学経済学部の要項にはこの形の条件が記載されています)。古すぎるスコアは使えず、新しく受け直す時間も無い、という詰み方をします。

英語のスコアが必要かどうかは、志望校を決めた瞬間に確認してください。ここだけは、他のどの準備よりも前に動く必要があります。

出身の区分で、そろえる書類が変わる

編入は、大学在学中・短大・高専・専門学校・大学卒業後(学士)・社会人と、出発点がさまざまです。区分によって、詰まりやすい場所が違います。

いまの立場特に気をつける点
大学在学中在学証明書と成績証明書の両方を求められることが多い。前期の成績が出る時期と出願時期の前後関係を確認する
短大・高専在学中卒業見込証明書の発行時期が学校で決まっていることがある。早すぎると発行してもらえない
専門学校出身出願できる学部が他の区分より限られる。「文部科学大臣が定める基準を満たす専修学校の専門課程」など、条件が付くことがあるため、自分の学校が該当するかを先に確認する
大学卒業後(学士)在学中と違い、書類を取りに行く先が「もう通っていない学校」になる。郵送申請の手順と所要日数を早めに確認する。シラバスは卒業後ほど入手が難しい
社会人社会人枠がある大学は限られる。在職証明書など勤務先が発行する書類を求められることがあり、依頼から発行まで時間が読みにくい

要項によっては、特定の区分の人だけ出願前に問い合わせるよう求めていることがあります。たとえば流通経済大学の複数の学部では社会人編入学の希望者について、青森大学の複数の学部では受験希望者について、出願前に大学へ問い合わせるよう記載されています。自分の区分に関する但し書きを、必ず要項で探してください。

書類の中身の細かい指定で足をすくわれる

そろえる書類の種類が分かっても、まだ終わりではありません。1枚1枚に指定があります。ここは要項を読めば全部書いてあるのに、読み飛ばしやすい場所です。

指定されるもの確認すること
様式大学指定の用紙か、ダウンロードして印刷するか、自由様式か。指定用紙は要項に同封されていることがあります
手書きか入力か「自筆」と指定されていればパソコンで作れません。清書の時間を見込む必要があります
字数「以内」か「程度」か。枠がある用紙なら、その枠が実質的な指定です
写真サイズ・撮影時期(3か月以内など)・背景・服装の指定。裏面に氏名を書く指示があることも
記入・押印記入漏れがないか。押印の要否は年度で変わることがあります
提出作品美術系では出願時に作品やポートフォリオの提出を求められます(多摩美術大学美術学部、名古屋造形大学造形学部などに記載があります)。準備期間が他分野と桁違いになります

封をする前に、要項の必要書類の一覧を見ながら、1つずつ指で押さえて確認してください。できれば家族や先生など、もう1人に見てもらってください。自分で書いたものは、自分では抜けに気づけません。

出願してから試験日までは意外と短い

出願を終えても、そこから準備期間が長くあるとは限りません。出願締切から試験日までの間隔を数えると、次のようになります。

締切から試験日まで割合
7日以内約7%
14日以内約35%
30日以内約74%
中央値19日

出典: 編入試験ナビの募集要項データのうち、出願期間と試験日の両方が確認できた1,355件。日数の数え方は上の表と同じです。記載の読み取りが明らかにおかしい例は除いています。志望校の実際の日程は必ず要項で確認してください。

3件に1件は、出願してから2週間ほどで本番です。「出願してから本格的に対策する」という組み立ては成り立ちません。出願の時点で、専門科目と英語は仕上がりに向かっている必要があります。

この期間にやることは、新しく詰め込むことではありません。提出した志望理由書の控えを読み返すことです。面接では、書いた内容がそのまま質問になります。書類の準備で消耗して、出したあと1か月放置し、面接の前日に自分が何を書いたか思い出せない——という形が、いちばんもったいない失敗です。

逆算のスケジュール

ここまでを1本の時系列にします。試験日ではなく、出願締切から逆算してください。

  • 出願6か月前

    要項を入手します。まず出願期間より前に日付が書かれている欄がないかを探してください。事前の手続きは、出願の1か月前に締め切られることがあります。

  • 出願4〜6か月前

    英語の外部試験を受け終えます。スコアの到着に時間がかかるうえ、有効期限が設けられていることもあります。再受験の余地を残すために、ここで一度受け切っておきます。

  • 出願3か月前

    志望理由書に着手します。「なぜこの大学か」を書くには、研究室やカリキュラムを調べる時間が必要です。

  • 出願2か月前

    在籍校に、証明書の発行方法と所要日数を確認します。「卒業見込証明書は何月から発行できるか」など、ここで初めて分かる制約があります。

  • 出願1〜2か月前

    証明書を申請し、推薦書を依頼します。郵送で取り寄せるなら往復2週間、推薦書は相手の時間が要ります。併願するなら、必要な部数をここで数え切ってください。

  • 出願1か月前

    要項をもう一度読みます。書類の様式・部数・封筒の指定を確認してください。年度で変わるので、前年度の記憶で動かないことです。

  • 出願受付開始

    初日から数日以内に出します。受付は中央値9日、3件に1件は7日以内に終わります。書類は、この時点でそろっている必要があります。

  • 出願後〜試験日

    提出した書類の控えを読み返します。締切から試験日までは中央値19日しかなく、面接では書いた内容がそのまま質問になります。

この表の数字は「最低限」です。複数校に出す場合、事前の手続きがある場合、在籍校の証明書発行に時間がかかる場合は、それぞれさらに前倒しになります。

出し方でも落ちることがある

書類がそろっていても、出し方の指定を外すと受理されません。要項によく出てくる指定を挙げます。

  1. 消印有効か必着か。「必着」なら締切日に投函しても間に合いません
  2. 書留・簡易書留・速達の指定。普通郵便で送ると受理されない大学があります
  3. 郵便局の窓口から出すこと。ポスト投函を認めない指定があります
  4. 所定の封筒・宛名ラベルの使用。要項に同封されている場合があります
  5. 検定料の納入期限。出願期間と別に設定されていることがあります
  6. ウェブ出願の登録期限と書類の郵送期限。2つある場合、両方を守る必要があります

これらは要項の「出願方法」「出願上の注意」の欄に書かれています。読み飛ばしやすい場所ですが、ここを外すと書類の中身に関係なく不受理になります。

「必着」は事前の手続きにも付きます。北海道科学大学の事前審査は提出期日が「◯月◯日必着」の形で指定されています。出願より前の締切で、しかも必着。ここを落とすと、出願の土俵に上がれません。

複数校に出すときは、部数と重なりを先に数える

編入は併願が前提になることが多い試験です。2校以上に出すなら、書類の準備は「1校分×校数」ではありません。

  1. 証明書は出願校の数だけ原本が要ります。コピーは認められないのが基本です。まとめて申請したほうが、手間も日数も減ります
  2. 大学ごとに求める書類の種類が違います。成績証明書だけの大学、単位修得証明書も要る大学、推薦書が要る大学を一覧にしてから申請してください
  3. 出願期間は重なります。試験日が11月に集中する以上、出願も同じ時期に固まります。1校の準備が遅れると、他校の出願にも波及します
  4. 事前の手続きがある大学から着手してください。締切がいちばん早いのはそこです

やり方としては、志望校を横に並べた表を1枚作るのが確実です。列は「事前手続きの締切/出願期間/書類の提出締切/必要書類/試験日」。この表を作る過程で、自分がいちばん先に動くべき日付が自動的に見つかります。

出願が終わってからやること

投函して終わりではありません。試験日までに次の4つを済ませてください。

  1. 提出書類の控えを保管する。志望理由書は必ずコピーを取ってから出してください。面接で使われます
  2. 受験票の到着を確認する。届く時期が要項に書かれています。予定日を過ぎても届かない場合は大学に連絡します(郵便事故の可能性があります)
  3. 試験会場と交通手段を確認する。本部キャンパスとは別の会場になることがあります
  4. 遠方なら宿泊を手配する。試験は平日に実施されることもあり、前泊が要る場合があります

受験票が届いたら、記載された日時・会場・持ち物を要項ともう一度突き合わせてください。当日に必要なものが要項と受験票のどちらかにしか書かれていないことがあります。

合格発表の日と、入学手続きの締切もこの時点で見ておく

出願が済んだら、要項の後ろのほうにある合格発表日と入学手続きの期間を確認してください。試験が終わってからでは遅い場合があります。

特に併願している人は、日付を並べてください。先に発表がある大学の入学手続き締切が、本命の大学の合格発表より前に来ることがあります。その場合、本命の結果を知らないまま、入学金を納めるかどうかを決めることになります。

確認しておく3点。

  • 合格発表の日(一次と最終で2回ある場合があります)
  • 入学手続きの締切と、納入する金額の内訳
  • 辞退した場合に返還されるものと、されないもの(入学金は返還されないのが一般的です)

これらは要項に書かれています。出願の段階で見ておけば、併願の組み方そのものを調整できます。

間に合わなかったときに、まだ残っている道

締切を逃した、書類が不受理になった——そのときに、次の受験まで1年待つしかないとは限りません。編入には、同じ年度の中に受け直せる形がいくつかあります。

  1. 同じ大学の2期・後期。1年に複数回の試験を実施する大学があります。帝京大学の複数の学部は募集人数を「1期、2期の合計」として示しており、青森大学の複数の学部も1期・2期の形で実施しています
  2. 秋以外に試験がある大学。試験月は11月・10月に山ができますが、2月・3月に実施する大学もあります。秋の出願に間に合わなくても、冬の募集はまだ先です
  3. 欠員募集。その年の欠員数だけを募集する形の大学があります。募集が出るかどうかは年度によります

ただし、これらを前提に計画を立てないでください。選択肢は確実に狭まります。2期は募集人数が少ないことが多く、冬の試験は志望校の選択肢そのものが減ります。あくまで、間に合わなかったときに諦めないための情報として持っておいてください。

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

無料相談で何から始めるか聞く

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まとめ

  • 出願受付は中央値9日、3件に1件は1週間以内。書類を作る期間ではなく、そろっている書類を出す期間です
  • 出願より前に締め切られる手続きがある大学があります。呼び名は「事前相談」「事前審査」「出願前資格審査」などさまざまです。言葉で探さず、出願期間より前に日付がある欄を探してください
  • 要項に出願期間が2つ書かれていることがあります。ウェブ登録と書類の郵送で締切が別なら、両方を守る必要があります
  • 自分で早められないのは証明書・推薦書・英語のスコア。特にスコアは有効期限があり、いちばん先に動く必要があります
  • 出願締切から試験日までは中央値19日(1,355件)。出願時点で対策は仕上がりに向かっている必要があります
  • 出し方の指定を外すと不受理。必着か消印有効か、書留の指定、窓口かポストか
  • 併願するなら、志望校を横に並べた表を1枚作る。いちばん早い締切がどこかは、それで分かります
  • 前年度の要項は、準備を始めるためには使えても、確定するためには使えません。学科名・学部構成・募集の有無まで年度で変わります
  • 合格発表日と入学手続きの締切は、出願の段階で見ておく。併願していると、本命の結果を知る前に入学金の判断を迫られることがあります
  • 間に合わなくても、2期・冬の試験・欠員募集が残っている場合があります。ただし選択肢は狭まるので、前提にはしないでください

出願資格と必要単位は編入の出願資格と必要単位、志望校の絞り込みは編入の志望校の決め方にまとめています。志望理由書の書き方は編入の志望理由書の書き方、試験当日の流れは編入試験の当日の流れをご覧ください。

よくある質問

編入の出願期間はどれくらいありますか?

編入試験ナビで確認できる1,638件を数えると、中央値は9日間、最頻値は8日間でした。5日以内が約21%、7日以内が約34%、14日以内が約79%です。日数は初日と最終日の両方を受付日として数えています。一般入試のような長い受付期間はないため、出願期間は書類を作る期間ではなく、すでにそろっている書類を出す期間だと考えてください。受付が始まってから証明書を申請すると、多くの場合間に合いません。

出願より前に締め切られる手続きがあると聞きました。

あります。一部の大学は出願そのものより前に事前の手続きを求め、その締切を過ぎると出願自体ができません。注意したいのは、要項での呼び名が大学ごとに違うことです。「事前相談」のほかに「事前審査」「出願前資格審査」「出願資格審査」「事前書類審査」といった書かれ方をします。たとえば高崎経済大学経済学部は志願者全員を対象とした事前審査を出願前の期間に設定し、京都産業大学の複数の学部は出願資格審査を期間内に受けなければ出願できないと記載しています。沖縄国際大学は出願の1か月前までに問い合わせるよう求めています。言葉で探すのではなく、出願期間より前に日付が書かれている欄がないかを探してください。

証明書はいつ頃から準備すればいいですか?

出願の1〜2か月前には申請してください。成績証明書や卒業見込証明書は在籍校が発行するもので、自分の努力では早められません。郵送で取り寄せる場合は往復で2週間ほど見ておくと安全です。推薦書が必要な場合は相手の時間が要るため、2〜3週間前には依頼してください。またその前に、在籍校で発行方法と所要日数を確認しておくことをおすすめします。見込みの証明は発行時期が決まっている学校があり、その時期を知らないと計画が崩れます。

出願してから試験日までどれくらいありますか?

出願期間と試験日の両方が確認できた1,355件で数えると、締切から試験日までの中央値は19日でした。14日以内が約35%、30日以内が約74%、7日以内も約7%あります。3件に1件は出願から2週間ほどで本番ということです。出願してから本格的に対策を始めるという組み立ては成り立ちません。出願の時点で専門科目と英語は仕上がりに向かっている必要があります。この期間にやるべきなのは新しく詰め込むことではなく、提出した志望理由書の控えを読み返すことです。面接では書いた内容がそのまま質問になります。

書類がそろっていれば出し方は気にしなくていいですか?

出し方の指定を外すと、書類の中身に関係なく受理されません。要項によく出てくるのは、消印有効か必着かの区別、書留や簡易書留の指定、郵便局の窓口から出すこと(ポスト投函を認めない)、所定の封筒や宛名ラベルの使用、検定料の納入期限が出願期間と別に設定されていること、インターネット出願の登録期限と書類の郵送期限が別にあることです。いずれも要項の「出願方法」の欄に書かれています。読み飛ばしやすい場所ですが、外すと不受理になります。

厳封された証明書を開けてしまいました。どうすればいいですか?

開封した時点で無効になるため、発行元に再発行を依頼してください。厳封を求められた書類は、受け取っても中身を確認せずそのまま保管し、出願書類一式に同封します。中身が正しいか確認したい場合は、開封して確認する用にもう1通発行してもらうのが確実です。再発行にも日数がかかるため、この点でも証明書の手配は早めに動く必要があります。

複数の大学に出願する場合、何に気をつければいいですか?

証明書の必要部数を最初に数えてください。出願校の数だけ原本が要るため、まとめて申請するほうが手間も日数も減ります。また大学ごとに求める書類の種類が違うので、成績証明書だけの大学、単位修得証明書も必要な大学、推薦書が要る大学を一覧にしてから申請してください。試験日は11月に集中するため出願期間も重なりやすく、受付が中央値9日という短さを考えると、書類の準備が1校でも遅れると他校の出願にも影響します。志望校を横に並べ、事前手続きの締切・出願期間・書類の提出締切・必要書類・試験日を並べた表を1枚作ると、いちばん先に動くべき日付が見つかります。

要項に出願期間が2つ書かれています。どちらが締切ですか?

どちらも締切です。ウェブでの登録期間と、出願書類の郵送期間が別々に設定されている形があります。青山学院大学の複数の学部では、要項の出願期間がウェブ出願の登録期間を指し、出願書類の提出期間はそれとは別に郵送必着で設定されている旨が記載されています。ウェブ登録を済ませていても書類が期日に届かなければ受理されず、逆に書類を用意していても登録期間を過ぎていれば出願できません。一覧表や検索サイトに載っている出願期間は片方だけであることが多いため、要項を開いて日付が書かれている欄をすべて拾ってください。検定料の納入期限がさらに別に設定されている場合もあります。

事前の手続きで入学年次が決まることがあると聞きました。

あります。日本獣医生命科学大学応用生命科学部は、事前書類審査で入学年次(2年次か3年次か)が決まり通知されると記載しています。北海道科学大学も、入学年次は短期大学・高等専門学校の卒業時の最終成績などによって決まると記載しています。つまり出願前の手続きは単なる書類確認ではなく、自分が何年次から入学することになるかが確定する場面でもあります。ここを飛ばすと、卒業までの年数や学費の総額といった前提を知らないまま出願することになります。年次の決まり方は大学ごとに違うため、必ず募集要項で確認してください。

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