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編入の出願資格と必要単位

編入の出願資格と必要単位|短大・専門・高専・大学在学中の条件

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-07‌‌​​​‌‌‌​‌​‌‌‌​​‌‌​‌‌​‌​‌‌‌​​‌‌​

結論:出願できるかは「区分」と「単位数」の2つで決まる

編入の出願資格は、大学ごとにばらばらに見えて、実は確認するところが2つしかありません。①いまの自分がどの区分に当てはまるか(短大・専門学校・高専・大学在学中・学士など)、②その区分に付いてくる修得単位数の条件を満たせるか。この2つです。逆に言えば、この2つが決まるまでは、どの大学を受けるかを考えても意味がありません。

編入試験でいちばんもったいない失敗は、志望校を決めて対策を半年続けたあとで「自分はその大学に出願できなかった」と気づくことです。編入は一般入試と違い、誰でも出願できる試験ではありません。しかも要項に書かれている条件は1行が短く、読み飛ばすと意味が反転します。「62単位以上修得」と「62単位以上修得見込み」では、出願できる人がまったく変わります。

この記事では、自分の区分を確定させ、必要単位を数え、いつまでに何をそろえるかを逆算するところまでを、順番に説明します。読み終わったときに「自分はどの大学群に出願できて、いつまでに何単位そろえればよいか」が言える状態を目指します。

この記事で分かること

  • 区分ごとに、出願できる大学がどれくらい広がるか(短大・専門・高専・学士・大学在学中)
  • 3年次編入で求められる単位数の相場と、2年次編入との違い
  • 単位を数えるときの落とし穴(卒業要件への算入・外国語の内訳・見込みの扱い)
  • 専攻科・高度専門士・学士編入という、区分がずれやすい3つのケース
  • 単位数の条件が「自分の区分」にかかっているかどうかの見分け方
  • 英語スコア・事前手続き・資格課程という、単位以外の出願条件
  • 入学後の単位認定(上限・方式・在学期間)と、出願資格との違い
  • 出願開始までに何を確定させておくかの逆算

編入試験は大学ごとに出願資格も科目も違います。いまの学年・在籍区分で受けられる大学がどこかは、条件を突き合わせて初めて分かります。

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手順1:自分の「区分」を確定させる

募集要項の出願資格は、必ず「◯◯を卒業した者、または卒業見込みの者」という形の箇条書きで始まります。この箇条書きの1つに自分が当てはまれば、そこで初めて次の単位数の条件を読む意味が出ます。まずは自分がどの区分かを確定させてください。

区分ごとに出願できる大学の広さが違う

編入試験を実施している学部の募集要項を見わたすと、区分ごとの受け入れの広さには次のような差があります。数字は、編入試験を実施している学部のうち、その区分から出願できるものの割合です。

いまの区分出願できる学部の割合(目安)読み取れること
短期大学(卒業・卒業見込み)約93%ほぼどの大学にも出願できる。絞り込みのほうが課題になる
高等専門学校(卒業・卒業見込み)約88%広い。工学系には高専向けの枠を別に置く大学もある
専門学校(専門士・高度専門士)約81%広いが、修業年限や称号の条件が付く場合がある
大学卒業(学士)約82%広い。ただし学士だけ別区分・別日程の大学がある
大学2年在学中(3年次編入を狙う)約77%4人に3人の学部。在学中の単位計算がそのまま条件になる
高専の専攻科・その他の課程約54%半分程度。専攻科は扱いが割れるので要項の原文が必須
大学1年在学中(2年次編入を狙う)約23%大きく減る。2年次編入を実施する大学自体が限られる
社会人(社会人特別選抜など)約9%枠として用意している学部は少数。募集の有無から確認する

この表で決められることは1つです。自分の区分が上のほうにあるなら「行きたい大学」から探し始めてよく、下のほうにあるなら「受け入れている大学」から探し始めるべき、ということです。大学1年生から2年次編入を狙う場合、実施校のリストを先に見ないと、候補のほとんどが出願できない大学になります。

自分の区分で出願できる大学は、次のページからまとめて見られます。

区分がずれやすい3つのケース

大半の人は上の表のどれかにすんなり当てはまります。問題は、当てはまっているつもりで実は違う3つのケースです。ここを外すと、出願書類を作り終えてから受理されないという最悪の形で判明します。

① 高専の専攻科・短大の専攻科。専攻科の修了は、大学の「2年次修了相当」とみなす大学と、みなさない大学に分かれます。表のとおり、専攻科からの出願を認めている学部は半分程度です。専攻科在学中に出願する場合は、修了見込みの扱いも同時に確認してください。

② 専門学校の専門士と高度専門士。専門学校を出ても、自動的に出願資格が付くわけではありません。要項では「修業年限2年以上・総授業時数1,700時間以上の課程を修了し、専門士の称号を有する者」のような形で、称号と課程の条件が書かれます。高度専門士(4年制課程)は学士に準じた扱いを受けることがあり、その場合は編入する年次も変わります。自分の卒業証明書に何と書かれるかを、学校の事務室で先に確認しておくのが確実です。

③ 学士編入は「別区分」で募集されることがある。すでに大学を卒業している場合、一般の3年次編入と同じ枠で受けられる大学もあれば、学士入学・学士編入という別の名前で、別の日程・別の選抜方法で募集する大学もあります。医学部・歯学部・薬学部の学士編入がその典型です。同じ大学のサイトでも掲載場所が分かれていることが多いため、「編入学」のページだけを見て「実施していない」と判断しないでください。

区分の確認は、学校の事務室でも半分できます。卒業(修了)時にどの称号が付くか、成績証明書にどの科目が「卒業要件に算入」と記載されるかは、いま在籍している学校が答えられます。大学側にしか分からないのは「その区分を受け入れるか」だけです。手前で確定できることは手前で終わらせてください。

区分の条件は大学単位ではなく「学部・学科」単位で決まる

ここまでを読んで「◯◯大学は専門学校からでも出願できる」と一括りに覚えると、あとで足をすくわれます。同じ大学の中でも、学部によって受け入れる区分が違うことがあるからです。実際の募集要項には、次のような書き分けがあります。

大学(要項の例)区分についての書き分け
龍谷大学専修学校の専門課程・高等学校の専攻科からの出願が有効なのは、文・心理・政策・国際・社会・先端理工・農の7学部。経済・経営・法の3学部は対象外
明治学院大学専門学校修了(見込み)者は出願できない。さらに編入学は3年次のみで、経営・国際経営・グローバル法・心理・教育発達・情報数理の6学科は実施していない(学部単位ではなく学科単位)
中部大学工学部・理工学部だけ、専修学校の専門課程や高等学校の専攻科の「分野や履修内容が志望学科と同じ分野であること」という追加条件が付く
長岡技術科学大学一般入試の注記で、4年制大学に在学している者が第3学年への転学を志望する場合は出願資格がないと明示している
東洋大学経営学部には一般の編入学・転入学がなく、第2部(イブニングコース)経営学科の社会人編入学のみ。しかもその区分は卒業見込み不可で、指定の日までに卒業していることが条件

いずれも、大学の名前だけで判断していたら気づけない条件です。ここで決めるのは、要項を「大学ごと」ではなく「志望する学部・学科の行」まで降りて読む、という読み方の作法です。とくに複数学部を1冊にまとめた共通要項では、募集人員の一覧表に自分の学部・学科・専攻の行があるかを最初に確認してください。学科や専攻の単位で募集していない年もあります。

あわせて、女子大学の編入学試験は出願資格そのものが「次のいずれかに該当する女子」という形になっています。共学の大学と同じ感覚で候補に入れないよう、要項の条文で確認してください。ここに挙げた条件はいずれも各大学が公表している募集要項に基づく例ですが、年度によって変わります。出願前には必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

手順2:必要単位を数える

区分が決まったら、次は単位です。ここは数字が明快な代わりに、数え方の条件が細かく、要項の1行を読み飛ばすと結論が変わるところです。

3年次編入は「62単位」が最も多い

編入試験を実施している学部が求める修得単位数の分布は、次のようになっています。

求められる単位数その数字を挙げている学部の割合主にどの年次か
62単位約53%3年次編入。最も多い基準
30単位約9%2年次編入
60単位約8%3年次編入
31単位約3%2年次編入
その他(32・36・50・64単位など)数%ずつ大学ごとの個別基準

ここから決められることは明確です。3年次編入を狙うなら、まず「62単位」を自分の目標値として置いてください。62単位を満たしていれば、単位数の条件で落ちる大学はほとんどなくなります。60単位や64単位を求める大学もありますが、62を基準に置いておけば大きくは外れません。2年次編入なら30単位前後が目安です。

短期大学・高専・専門学校を卒業(見込み)する場合は、卒業自体が単位数の条件を兼ねていることが多く、実務上は「卒業できるかどうか」が焦点になります。単位数を自分で計算する必要が本当に出てくるのは、大学在学中から編入する人です。

単位数の条件は「全員」にかかるとは限らない

ここは誤解が起きやすいところなので、先に片付けます。要項の冒頭に「62単位以上を修得した者」と書かれていても、それが出願資格の全区分にかかっているとは限りません。多くの要項では、単位数の条件は「大学に2年以上在学した者」という区分にだけ付いています。短大・高専・専門学校の卒業(見込み)区分には、卒業要件そのものが単位の条件を兼ねるため、別途の単位数が書かれていないことが普通です。

大学(要項の例)単位数の条件のかかり方
愛媛大学62単位は出願資格の「大学に2年以上在学」の項にだけかかる要件
秋田大学(総合環境理工学部)64単位も同様に「大学に2年以上在学」区分だけの要件
北海学園大学相当単位数が学部で違い、経済・法・工は60単位、経営・人文は62単位。いずれも「大学に2年以上在学」区分限定
中部大学(工学部・理工学部)62単位要件は「大学に2年以上在学」区分限定。他区分には分野の一致という別条件が付く

ここで決めるのは、要項のどの行が自分にかかっているかを特定することです。短大2年生が「62単位も取れていない」と早合点して志望校を外す、逆に大学2年生が「うちの大学は単位が緩いらしい」と思い込んで確認を怠る——どちらも、条文が区分ごとに枝分かれしていることを見落とした結果です。自分の区分の箇条書きを指でなぞり、その項に単位数が書かれているかどうかから確認してください。

数え方の落とし穴は4つある

成績表の合計単位数が62を超えていても、出願資格を満たしているとは限りません。要項には次のような追加条件が付きます。

  1. 卒業要件に算入される科目に限る。自由科目・資格取得のための科目・教職課程の一部などは、大学によっては合計から除かれます。成績表の総単位数ではなく、卒業要件として認められる単位数を数えてください
  2. 外国語科目を◯単位以上含むこと。合計が足りていても、外国語の内訳が足りずに不可となることがあります。1・2年で語学をどれだけ履修したかが効いてきます
  3. 一般教育科目・専門教育科目それぞれに下限がある。専門科目に偏った履修をしていると、教養科目側が不足することがあります
  4. いつ時点の単位か。出願時点で修得済みのものだけを数える大学と、入学までの取得見込みを含めてよい大学があります

1番目は、同じ大学の中でも学部によって扱いが割れることがあります。以下は前項のとおり「大学に2年以上在学した者」の区分にかかる話で、短大・高専・専門学校の卒業(見込み)で出願する人には当てはまりません。龍谷大学の編入学試験要項には、62単位の数え方についての注記があり、経営・法・政策・国際・農の5学部は「卒業要件に含まれる単位に限る」、文・心理・経済・社会・先端理工の5学部は卒業要件外の科目も算入してよいという書き分けになっています。同じ大学の同じ「62単位」でも、資格科目や自由科目を多く履修している人にとっては、出願できる学部とできない学部が分かれる差です。

この4つのうち、合否ならぬ「出願可否」を最も左右するのは4番目です。次の項で詳しく説明します。

「見込み」を認めるかどうかで出願できる大学が変わる

大学2年生が秋に出願する場面を考えてください。この時点で確定しているのは1年次と2年前期までの単位です。後期の科目はまだ成績が出ていません。ここで要項の書き方が効いてきます。

要項の書き方意味2年秋の出願で起きること
「62単位以上を修得した者」出願時点で確定している単位だけを数える2年前期までで62単位に届いていないと出願できない
「62単位以上を修得見込みの者」入学時までに取得予定の単位を含めてよい後期の履修を含めて到達すれば出願できる
「入学時までに62単位以上を修得できる見込みの者」基準日が入学時。見込みを広く認める3年前期の履修まで含められる場合がある

この1行の差で、同じ人が「出願できる大学」と「出願できない大学」に分かれます。だからこそ、単位計算は自分の在学校の履修計画とセットで考える必要があります。いま2年生で単位が心もとないなら、次の3つのどれかを選ぶことになります。

  • 前期のうちに履修を上積みして、修得済みだけで62単位に届かせる(選べる大学がいちばん広がる)
  • 見込みを認める大学に絞って出願する(対策の的は絞れるが、候補は減る)
  • 1年遅らせて、3年次から改めて3年次編入を狙う(単位の心配は消えるが、卒業が遅れる)

この判断は、志望校を決めるより前に済ませてください。単位の見通しが立たないまま志望校を決めると、後から候補を組み直すことになります。志望校の絞り込み手順は編入の志望校の決め方にまとめています。

単位以外にも「出願資格そのもの」になる条件がある

区分と単位を満たしても、それだけでは出願できない大学があります。英語の外部試験のスコアや、出願前の事前手続きが、出願資格の条件として置かれている場合です。ここは気づくのが遅れると取り返しがつきません。スコアは受験から結果が出るまでに時間がかかり、事前手続きは出願開始より前に締め切られるからです。

大学(要項の例)単位・区分以外に求められること
東洋大学2027年度入学の要項では、社会・理工・総合情報・生命科学・食環境科学の5学部で、指定の期間以降に受験したTOEIC L&R 450点以上が出願の要件。文・経済・法・情報連携は不要
秋田大学(総合環境理工学部)TOEIC 400点以上が出願資格(3区分すべて)。オンライン形式のIPテストは不可。さらに出願前に「関連学科・コースの判断」の問い合わせが必要で、受付は出願開始の約1か月前に閉じる
九州工業大学情報工学部はTOEICのスコアシートが出願書類として必須で、提出できないと出願が受理されない。同じ大学でも工学部は不要。IPテストのスコアレポートも可だが、受験時期の下限が決まっており、それより古いスコアは使えない
北里大学(医療衛生学部)出願が2段階。先に出願要件の確認を提出し、それを受けていないと本出願ができない

要項の条件は年度ごとに見直されます。ここに挙げた例のうち東洋大学は2027年度入学の要項によるものです。出願前に、志望校の最新の募集要項で必ず確認してください。

ここで決めるのは、志望校を1校でも絞った時点で「スコアの要否」と「事前手続きの有無」を最初に見る、という順番です。対策の中身より前に確認してください。TOEICやTOEFLは申し込みから結果の到着まで、余裕を見れば数か月かかります。出願の1か月前に気づいても間に合いません。逆に、英語の試験を課さない学部が約39%あることを考えると、スコアが用意できるかどうかで受けられる大学の顔ぶれが変わるとも言えます。

もう1つ、資格の取得を目的に編入する場合は、出願資格より先に「編入生がその資格課程を履修できるか」を確認してください。編入学者だと国家資格の受験資格を満たせない学科、逆に資格を持っていることが出願の条件になっている学科があります。東洋大学の要項には社会学部社会心理学科について、編入学・転入学者は公認心理師の受験資格を満たせないと明記されています。秋田大学教育文化学部のこども発達コースでは、編入学生は保育士資格を取得できないと要項の参考資料に記載があります。北里大学医療衛生学部は逆で、3年次・4年次編入は当該国家資格を取得済みまたは取得見込みであることが要件とされ、2年次編入には資格要件がありません。資格が編入の目的なら、この1行を最初に読むべきです。

手順3:何年次で入るかを決める

区分と単位を確認したら、2年次で入るか3年次で入るかを決めます。これは出願資格と直結する選択です。求められる単位数も、卒業までの年数も、専門科目の負担も変わります。

3年次編入2年次編入
募集に占める割合約72%約27%
必要単位の目安62単位が最多30単位前後
主な出願者短大・高専・専門の卒業(見込み)、大学2年生、学士大学1年生、短大1年生など
卒業までの年数編入後2年編入後3年
専門科目の負担重い(大学2年ぶんの専門知識を前提とする)比較的軽い

4年次編入を行う学部はごくわずか(約2%)で、実質的には3年次と2年次の二択です。

2年次編入を選ぶ判断基準は「単位が足りないから」ではなく「時間を買えるか」です。2年次で入れば専門科目の負担は軽くなり、編入後に3年間かけて学べます。その代わり卒業は1年遅くなり、学費も1年ぶん増えます。実施校が限られるため、志望分野の大学が2年次編入を行っていなければ、そもそも選択肢になりません。詳しくは2年次編入とは?で解説しています。

入学後の単位認定は出願資格とは別に確認する

出願資格の単位(入るための条件)と、入学後にいくつ認定されるか(入ったあとの扱い)はまったく別の話です。ここを混同すると、合格したあとで卒業までの年数が想定と食い違います。編入試験の面接で「単位認定の結果によっては留年するかもしれないが大丈夫か」と繰り返し確認されるのは、この差が実際に起きるからです。

大学(要項の例)入学後の単位認定の扱い
東洋大学認定の上限は3年次編入で62単位、2年次転入で32単位。認定の方式は学科によって「個別認定」と「一括認定」に分かれる
中部大学3年次編入のみで、62単位を一括認定。在学できる期間は4年が上限
明治学院大学単位認定は入学後に行われ、入学前の相談は受け付けていない。編入生の在学期間は学則上4年が上限

読み取るべき点は3つあります。①上限があること(前の学校で100単位取っていても、認定は62単位までなどと決まっています)。②方式に差があること(一括認定なら中身を問わず一律に認められますが、個別認定は科目ごとの審査になるため、専攻を変えると認定される数が減ります)。③在学期間に上限があること(3年次編入なら在学は最長4年、つまり留年できるのは実質2年までという意味です)。

ここで決めるのは、専攻を変える編入を選ぶかどうかです。個別認定の大学で分野をまたぐと、認定される単位が減り、3年次に1・2年生向けの科目を追加で履修することになります。それでも学びたい分野があるなら選ぶ価値はありますが、「2年で卒業して就職する」という計画とは両立しないことがあります。認定の上限・方式・在学期間の上限は、多くの大学が要項に書いています。志望校を絞る段階でここまで見ておくと、面接で「1・2年生向けの授業も履修することになるが大丈夫か」と確認されたときにも、時間割の組み方まで含めて即答できます。

同じ大学の複数の学部を受けられるとは限らない

出願資格を満たしていても、「同じ大学で2つの学部に出す」という保険が、そのままではかけられないことがあります。学部をまたいで同じ日に試験を置く大学が多く、時間まで重なれば実質的に併願できないためです。逆に、学部ごとに要項が分かれ、試験場まで違う大学もあります。どちらであるかは大学ごとに違うので、併願を前提にするなら志望学部それぞれの要項で試験日時と会場を確かめてください。

大学(要項の例)学内併願についての制約
東洋大学第1部(昼)は全学部が同じ試験日
帝京大学編入を実施するのは経済・法・文・外国語・教育・理工の6学部。募集要項は学部ごとに別で、試験場も八王子と宇都宮に分かれるため、併願の可否は志望学部の要項で個別に確認する
九州工業大学編入を実施するのは工学部と情報工学部の2学部。要項・大学の編入ページに学内併願を制限する記載は見当たらない
中部大学7学部すべてが同一の試験日・同一の時間割(小論文と面接の時刻まで共通)。要項に併願を禁じる記載はないが、時間が重なるため事実上は併願しづらいと考えられる
明治学院大学全学科が同一日
拓殖大学全学部・全学科が同一日程

ここで決めるのは、併願の組み立て方です。同じ大学で学部を2つ受けて確率を上げる、という発想は、使えるかどうかを大学ごとに確かめてからにしてください。保険をかけるなら、試験日の異なる別の大学と組み合わせます。試験日は11月が約26%、10月が約18%と秋に山ができますが、6月・7月に実施する大学も1割強あり、2月・3月まで募集する大学もあります。日程が離れている大学を2〜3校選ぶほうが、現実的な併願になります。逆に、志望校が同じ日に集中していることが分かったら、受ける1校を早い段階で決めておく必要があります。志望校の組み立て方は編入の志望校の決め方で解説しています。

いつまでに何をそろえるか

出願資格は「満たしているかどうか」だけでなく、「いつ証明できるか」が問われます。ここを逆算しておくと、出願直前に慌てずに済みます。

出願開始の時期は文系と理系の国公立で半年ずれる

出願受付が始まる月を全体で並べると、9月が約21%、10月が約20%、11月が約15%で、この3か月に半分以上が集中します。ただしこれは主に文系の姿です。理系の国公立は出願が春に6割集まり、5月開始が最も多くなります。試験日も同じで、文系は11月・10月に山ができるのに対し、理系の国公立は6〜8月が本番で、6月だけで4割近くを占めます。理系でも私立は秋が中心です。志望する学部系統と設置区分によって、動き出す時期が半年ずれます。

つまり、大学2年生が3年次編入を狙う場合、単位の見通しが立っていなければならないのは2年の夏までです。9月に出願が始まる大学に出すなら、そのとき提出する成績証明書は2年前期までのものになります。

そろえるものと手配にかかる時間

そろえるものどこで出るかいつ動くか
成績証明書・単位修得証明書在学校(出身校)の事務室出願の1か月前。発行に日数がかかる学校がある
卒業見込証明書・在学証明書同上同上。発行できる時期が決まっている場合がある
シラバス・授業内容の資料在学校。単位認定の審査に使われることがある出願の2か月前。過年度分は入手しにくい
英語外部試験のスコア試験機関。有効期限がある出願の3〜6か月前。受験から結果まで時間がかかる
志望理由書・研究計画書自分で作成出願の1〜2か月前。1本あたり数日かかる

この表で決められるのは「いつ動き始めるか」です。証明書の類は自分の努力では早まりません。特にシラバスや過年度の授業資料は、卒業後だと入手が難しくなります。既に卒業している場合は、志望校を決める前に出身校へ問い合わせて、何が出せるかを確認しておいてください。

出願資格は年度で変わる。前年度の要項で判断しない

最後に、この記事で挙げたすべての数字と条件に共通する注意です。出願資格は、大学の判断で年度ごとに変わります。これは例外的な出来事ではなく、毎年どこかの大学で起きています。

実際にあった変更を挙げます。駒澤大学は、2027年度以降の入学者選抜について、編入学の出願資格を50単位から62単位へ引き上げることを公表しています。前年度の感覚で「50単位あれば出せる」と考えていた人は、そのままでは出願できません。中央大学経済学部のように、2027年4月から学科そのものを再編する大学もあります(4学科から2学科4コースへ・認可申請中)。志望理由書に書いた学科が、入学時には存在しないということが起こります。

ここで決めるのは、情報を取り直す時期です。編入の準備は1年以上かけることが多く、志望校を決めた時点の要項は、出願する年度のものではありません。次年度の要項が公表されたら、出願資格・必要単位・試験日・提出書類の4つを、必ず自分でもう一度読み直してください。まとめサイトや前年度のPDFの記載を流用すると、変更に気づけません。

出願資格のチェックリスト

ここまでを、志望校1校ごとに確認する順にまとめます。上から順に埋めていくと、抜けが出にくくなります。

確認する順見るところつまずきやすい点
① 区分「出願資格」の箇条書きに自分が当てはまるか専攻科・高度専門士・学士は別項目になっていることがある
② 単位数求められる単位数(62単位など)年次によって数字が違う。2年次編入の欄と読み間違えない
③ 単位の内訳卒業要件への算入/外国語◯単位/教養・専門の下限合計だけ見て安心してしまう
④ 基準日「修得した者」か「修得見込みの者」か、基準日はいつかここで出願可否が反転する
⑤ スコア・事前手続き英語外部試験のスコアが要件か/出願前の問い合わせや事前確認が要るか出願開始より前に締め切られるものがある
⑥ 資格課程目的の資格を編入生が取得できるか編入学者は対象外と要項に書かれている学科がある
⑦ 併願の可否学内の他学部との併願、他の入試区分との併願が可能か全学部が同一日程で、学内併願が事実上できないことがある
⑧ 入学年次と単位認定入学年次が確定するのはいつか/認定の上限・方式・在学期間の上限合格後に卒業までの年数が変わることがある
⑨ 証明書提出が求められる証明書と、その発行元・発行時期卒業後は出せない書類がある

①〜④は募集要項に必ず書かれています。要項は年度ごとに改定され、出願資格の条件も変わります。前年度の要項や、まとめサイトの記載だけで判断せず、必ず志望校の最新の募集要項を大学公式サイトで確認してください。判断に迷う書き方に出会ったら、大学の入試課へ問い合わせるのがいちばん速く、確実です。

よくある質問

編入の出願資格はどこに書いてありますか?

各大学が公表する編入学試験の募集要項の冒頭、「出願資格」という項目に書かれています。区分(短大卒業・専門学校卒業・大学在学中など)の箇条書きと、修得単位数の条件が並ぶ形が一般的です。要項は年度ごとに改定され、区分や単位数が変わることがあるため、必ず志望する年度の最新版を大学公式サイトで確認してください。前年度の要項や第三者のまとめだけで判断すると、条件が変わっていた場合に出願できません。

3年次編入に必要な単位は何単位ですか?

62単位を求める大学が最も多く、編入試験を実施している学部のおよそ半数がこの数字です。次に多いのが60単位で、64単位などを挙げる大学もあります。2年次編入では30単位前後が中心です。ただし単位数だけでなく「卒業要件に算入される科目に限る」「外国語を◯単位以上含む」といった内訳の条件が付くことがあり、成績表の合計単位数がそのまま使えるとは限りません。志望校の募集要項の原文で確認してください。

単位が足りない場合「見込み」で出願できますか?

大学によって扱いが分かれます。「◯単位以上を修得した者」と書かれていれば出願時点で確定している単位だけを数え、「修得見込みの者」「入学時までに修得できる見込みの者」と書かれていれば、これから取る単位を含めて計算できます。この1行の違いで出願の可否が変わるため、単位に余裕がない場合は、要項の該当箇所を一字一句読んでください。分かりにくい書き方の場合は、大学の入試課に問い合わせるのが確実です。

専門学校からでも編入できますか?

できます。編入試験を実施している学部のうち、専門学校(専門士・高度専門士)からの出願を認めているのは約8割です。ただし「修業年限2年以上」「総授業時数◯時間以上」「専門士の称号を有する」といった課程の条件が付くことが多く、通っている課程によっては資格が付かない場合があります。自分の修了時にどの称号が付くかは在学中の学校の事務室で確認できるので、志望校を調べる前にそちらを先に確定させてください。

高専の専攻科からは出願できますか?

大学によって分かれます。専攻科からの出願を認めている学部は約半数で、区分の広い短大・高専本科(それぞれ約9割・約8割)と比べると狭くなります。専攻科の修了を「大学2年次修了相当」とみなすかどうかの判断が大学ごとに違うためです。専攻科在学中に出願する場合は、修了見込みで出願できるかもあわせて確認が必要です。該当しそうな場合は、要項の記載だけで判断せず入試課へ確認してください。

大学を卒業していますが編入できますか?

できます。編入試験を実施している学部のうち約8割が学士からの出願を認めています。注意したいのは、学士向けの募集が「学士入学」「学士編入学」という別の名前で、一般の編入学試験とは別日程・別要項で行われる場合があることです。医学部・歯学部・薬学部の学士編入がその代表です。大学サイトの「編入学」のページだけを見て実施していないと判断せず、学士入学の項目も探してください。

出願資格を満たしているか自分で判断できないときはどうすればいいですか?

志望校の入試課へ直接問い合わせてください。出願資格の解釈は大学が決めるものなので、最終的な回答を出せるのは大学だけです。問い合わせるときは、いまの在籍状況(学校名・課程・年次)、修得済み単位数、卒業や修了の見込み時期を整理して伝えると、話が早く済みます。あわせて、在学校の事務室で成績証明書と卒業見込証明書を先に取り寄せておくと、自分の数字を正確に把握したうえで相談できます。

編入の出願資格はどこに書いてありますか?

各大学が公表する編入学試験の募集要項の冒頭、「出願資格」という項目に書かれています。区分(短大卒業・専門学校卒業・大学在学中など)の箇条書きと、修得単位数の条件が並ぶ形が一般的です。要項は年度ごとに改定され、区分や単位数が変わることがあるため、必ず志望する年度の最新版を大学公式サイトで確認してください。前年度の要項や第三者のまとめだけで判断すると、条件が変わっていた場合に出願できません。

3年次編入に必要な単位は何単位ですか?

62単位を求める大学が最も多く、編入試験を実施している学部のおよそ半数がこの数字です。次に多いのが60単位で、64単位などを挙げる大学もあります。2年次編入では30単位前後が中心です。ただし単位数だけでなく「卒業要件に算入される科目に限る」「外国語を◯単位以上含む」といった内訳の条件が付くことがあり、成績表の合計単位数がそのまま使えるとは限りません。志望校の募集要項の原文で確認してください。

単位が足りない場合「見込み」で出願できますか?

大学によって扱いが分かれます。「◯単位以上を修得した者」と書かれていれば出願時点で確定している単位だけを数え、「修得見込みの者」「入学時までに修得できる見込みの者」と書かれていれば、これから取る単位を含めて計算できます。この1行の違いで出願の可否が変わるため、単位に余裕がない場合は、要項の該当箇所を一字一句読んでください。分かりにくい書き方の場合は、大学の入試課に問い合わせるのが確実です。

専門学校からでも編入できますか?

できます。編入試験を実施している学部のうち、専門学校(専門士・高度専門士)からの出願を認めているのは約8割です。ただし「修業年限2年以上」「総授業時数◯時間以上」「専門士の称号を有する」といった課程の条件が付くことが多く、通っている課程によっては資格が付かない場合があります。自分の修了時にどの称号が付くかは在学中の学校の事務室で確認できるので、志望校を調べる前にそちらを先に確定させてください。

高専の専攻科からは出願できますか?

大学によって分かれます。専攻科からの出願を認めている学部は約半数で、区分の広い短大・高専本科(それぞれ約9割・約8割)と比べると狭くなります。専攻科の修了を「大学2年次修了相当」とみなすかどうかの判断が大学ごとに違うためです。専攻科在学中に出願する場合は、修了見込みで出願できるかもあわせて確認が必要です。該当しそうな場合は、要項の記載だけで判断せず入試課へ確認してください。

大学を卒業していますが編入できますか?

できます。編入試験を実施している学部のうち約8割が学士からの出願を認めています。注意したいのは、学士向けの募集が「学士入学」「学士編入学」という別の名前で、一般の編入学試験とは別日程・別要項で行われる場合があることです。医学部・歯学部・薬学部の学士編入がその代表です。大学サイトの「編入学」のページだけを見て実施していないと判断せず、学士入学の項目も探してください。詳しくは学士編入ができる大学のページにまとめています。

出願資格を満たしているか自分で判断できないときはどうすればいいですか?

志望校の入試課へ直接問い合わせてください。出願資格の解釈は大学が決めるものなので、最終的な回答を出せるのは大学だけです。問い合わせるときは、いまの在籍状況(学校名・課程・年次)、修得済み単位数、卒業や修了の見込み時期を整理して伝えると、話が早く済みます。あわせて、在学校の事務室で成績証明書と卒業見込証明書を先に取り寄せておくと、自分の数字を正確に把握したうえで相談できます。

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

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まとめ

編入の出願資格は、次の順に確認すれば整理できます。

  1. 区分を確定する。短大・高専・専門・学士は受け入れが広く、大学1年在学中と社会人枠は限られる
  2. 区分がずれやすい3つ(専攻科・専門士の称号・学士編入の別区分)を先に確認する
  3. 必要単位を数える。3年次編入は62単位が最多、2年次編入は30単位前後
  4. 内訳の条件を読む。卒業要件への算入・外国語の単位数・教養と専門の下限
  5. 「見込み」を認めるかを確認する。ここで出願できる大学の顔ぶれが変わる
  6. 単位数の条件が自分の区分にかかっているかを見る。「大学に2年以上在学」の項にだけ付いていることが多い
  7. 英語スコア・事前手続き・資格課程を先に確認する。いずれも出願直前に気づいても間に合わない
  8. 入学年次と入学後の単位認定を調べる。認定には上限と方式の差があり、在学期間にも上限がある
  9. 証明書の手配時期を逆算する。出願開始の時期は文系と理系の国公立で半年ずれる
  10. 出願する年度の要項で読み直す。単位数も英語要件も、年度で変わることがある

ここまで固まれば、あとは志望校を選ぶ作業に入れます。編入の志望校の決め方編入の志望校の決め方で、出願までの進め方を確認してください。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)

本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。出願資格・必要単位・選抜方法は、各大学が公表する募集要項をもとに毎年度確認しています。実際の出願にあたっては、必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年8月7日

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