東京大学 工学部 編入の合格体験記|sunao_uさん・ロボコンをやるために高専から挑んだ8か月
結論:過去問25年分の答案を自分で作り切ったことがそのまま実力になった
高等専門学校の総合工学システム学科から、東京大学 工学部 機械情報工学科へ編入した方の記録です。志望理由はひとつ、ロボコンです。1年生からロボコンに打ち込み、大学でも続けたい。学生ロボコンで日本一と呼べる実力があるのは東大だと考え、前年に世界最速のロボットを作っているのを見たのが最後のひと押しになりました。高専からそのまま就職しても自分が何かを成し遂げている姿が見えなかったこと、大きな予算で研究開発をする経験を積みたかったことも理由に挙がっています。
対策の開始は11月、本番は翌6月。当初は過去問さえ解ければいいと考えていましたが、1月に6年以上前の過去問がまったく解けず、そこで初めて学習計画を立て直しています。以降は1日8〜10時間。数学は編入数学徹底研究と過去問特訓を必要な分野に絞って2周し、複素積分は留数定理だけに的を絞る。理科は電磁気の演習書を2周して、3月頃から初見の問題が減る手応えを得ています。最終的に過去25年分の数学・理科の答案を自分で作り上げ、5月以降はその解き直しに充てました。英語は語彙の不足を感じて単語帳を3周し、TOEICは750点から765点へ。
| 合格校 | 東京大学 工学部 機械情報工学科 |
|---|---|
| 前籍 | 高等専門学校 |
| 前籍の学部・学科 | 総合工学システム学科 |
| 入学年 | 2026年4月 入学 |
| 入学のしかた | 後期課程へ直接入学(修業年限3年) |
| 受験年度 | 2026年度入学 |
この記事で分かること
- ロボコンを続けるために東大を選んだ理由
- 出願した3校と、その結果・倍率
- 11月開始から6月本番までの学習時間と、計画を立て直した1月
- 数学・電磁気・英語で使った教材と、過去問25年分の作り方
- 試験当日の時間割と、面接で聞かれたロボットの話
なぜ編入を目指したのか
高等専門学校で1年生からロボコンをやっていて、大学でのロボコンもやってみたいと強く思い、編入を決めた。また、高専を出ていきなり就職しても楽しくないだろうと思ったこと、そもそも就職して何かを成し遂げているビジョンが見えていなかったこと、大きめの予算で研究開発をする経験を積みたいと思ったこと及び高専よりも深く工学を学んでみたいと思ったこともまた、ロボコンほどではないが、編入を志望した理由となっている。
志望校を選んだ決め手
東京大学の学生ロボコンサークルは日本一と呼べるレベルの実力を有しており、ロボコンでトップを目指すなら東大しかないと思ったため、東大編入を決心した。とくに、受験の前年に世界最速のロボットを作っていたのを見たのが、最後のひと押しになった。
編入を周りに伝えた時の反応
伝えた相手: 家族・大学・学校の先生・SNS・ブログで公開 / 伝えた時期: 試験の半年〜1年前
高専3年生の頃に部活の先輩などに「東大でロボコンをやりたい」という話をすると、皆私の成績などは知っていたので、君なら大丈夫だろうと背中を押して貰えた。親にも相談したところ、奨学金が切れることなく、学校の学費支援も厚く、さらに通常の編入に比べて一年多く勉強できる東大は良い進学先だとして協力してくれた。先生は先生で、根拠こそ曖昧だが何故か心配していなかった。
受験した大学とその結果
この合格者が実際に出願した大学です。編入試験は日程も科目も大学ごとにばらばらなので、どこをどう組み合わせたかは志望校選びの参考になります。
| 結果 | 大学・学部 | 編入年次 | 試験区分 | 受験者数 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格(入学) | 東京大学 工学部 機械情報工学科 | 3年次 | 一般編入 | 63 | 3.3倍 |
| 不合格 | 大阪公立大学 工学部 機械工学科 | 3年次 | 一般編入 | 12 | 6.0倍 |
| 受験辞退 | 大阪大学 工学部 機械工学科 | 3年次 | - | - | - |
受験者数・倍率は、この合格者が試験当日に見聞きした記憶にもとづく数値です。大学が公表している数字とは異なる場合があります。出願前には必ず各大学の学生募集要項で確認してください。
東京大学は、入学の時期を「◯年次」という形では定めていません。高等専門学校の卒業者を対象に後期課程へ直接入学する形で、修業年限は3年、高等専門学校で修得した単位は最大43単位まで認定されます。上の表や本文にある「2年次」「3年次」という言い方は、合格者本人の受け取り方にもとづくものです。出願前には必ず各大学の学生募集要項で確認してください。
合格までの学習計画
私が編入試験対策を始めたのは 2025年11月 、本番の試験は 2026年6月 でした。
時期別の1日の学習時間
平日と休日それぞれ、1日に何時間やっていたかです。棒の長さは平日・休日を通して同じ目盛りで比べられます。
平日
休日
1日あたりの学習時間の推移
月ごとの、1日あたりの学習時間です。どの時期にどれだけ積み上げたのかが分かります。
月ごとの学習の中身
- 2025年11月
主な科目: 数学, 物理 / 気持ちの状態 4/5
過去問ばかり解いていた。過去問さえできればいいと思っていた。
- 2025年12月
主な科目: 数学, 物理 / 気持ちの状態 4/5
11月同様、過去問さえできればいいと考え、過去問ばかり解いていた。力学の助けとして、解析力学を習得していた。このペースで問題ないと思っていた。
- 2026年1月
主な科目: 数学, 物理 / 気持ちの状態 1/5
6年以上前の過去問が一切解けず、危機感を覚えて学習計画を立てた。また、参考書を買って進め始めた。
- 2026年2月
主な科目: 数学, 物理 / 気持ちの状態 3/5
1月の継続だったので、特筆することはない。
- 2026年3月
主な科目: 数学, 物理 / 気持ちの状態 2/5
電磁気学をメインでやっていた。この頃から電磁気学において"初見の問題"が減ってきたように思う。実力の伸びを感じた。
- 2026年4月
主な科目: 数学, 物理 / 気持ちの状態 2/5
初めて見る過去問でも得点できるようになってきていた。過去25年分程度の数物の過去問答案を作っていた。安定感が出てきた。
- 2026年5月
主な科目: 志望理由書, 数学, 物理 / 気持ちの状態 5/5
志望理由書や推薦書の用意をしたのがこの時期だった。過去問の答案が出来上がったので、解き直しを重ねていた。さすがに心配も少しずつ湧いてきた。
- 2026年6月
主な科目: 数学, 物理 / 気持ちの状態 3/5
5月から引き続き、過去問の解き直しをしていた。追加として、それまでの期間で苦労した記憶のあった問題の解き直しをしていた。試験本番は清々しかった。
勉強場所と環境
平日は教室か研究室で勉強していた。焦りが強かったので、周りの音などは気にならなかった。家にいられる時間はずっと家にいた。眠くならないようにコーヒーをずっと飲んだり大きな音で音楽を流したりすることによって集中力を維持していたので、環境によってなにかが変わったなども特になかった。周りに人がいるという状況が最も嫌いだったので、パフォーマンスが最も高かったのはほぼ1人になることができた家の自室だったと思う。ただし、研究室や教室でもヘッドホンなどで外界情報を隔離していたので、パフォーマンスが大きく下がることはなかった。
スランプとメンタル回復
諦めたこと、メンタルが落ちたことそのものがなかったので、記述できることがない。そもそも志望理由が志望理由なので諦めた先での妥協先も持ち合わせていなかったし、常に「ロボコンがしたいから勉強をしている」という思いで駆動していたので、メンタルの落ちようがなかった。さらに、ただでさえ対策時期が周りより遅く、手を止めている間がなかったため、メンタルを気にす暇がなかった。 もちろん合格できるかの不安はあったが、私は高専ロボコンで2年連続全国優勝マシンのハードを作っており、このような偉業を成し遂げた私が受験をどうにかできないはずがないと信じ通していたため、あまり気にならなかった。
科目ごとの対策と使った教材
科目ごとに、どの時期に何を使って、どう進めたかです。
数学
2025年11月 〜 2026年6月
編入数学徹底研究 2周
選んだ基準: 編入で聞かれる数学が網羅的に掲載されており、最初にトライすることで試験の温度感が分かる。
出題傾向を把握して、明らかに出ないものは潔く飛ばすほうがよい。また、一部にマニアックな問題も掲載されていたりするので、全て解けるようになることを目指す必要はない
工学系学生のための複素関数攻略への一本道 2周
選んだ基準: 東大編入での複素積分の練習問題集として採用
留数定理を用いた複素積分以外は飛ばした
理科
2025年11月 〜 2026年6月
詳解電磁気学演習 2周
選んだ基準: 電磁気学分野で問われうる問題が、文字通り全て載っている
過去問の類題などをピックアップして取り組んでいた
名問の森 3周
選んだ基準: 過去の体験記にちょくちょく顔を出していたため
あくまで高校物理なので、東大の編入試験との相性を考えてあま深く突っ込まないように注意した
英語
2026年1月 〜 2026年6月
過去問対策(入手・分析・周回)
東大の過去問は大学に請求して直近5年分をもらいつつ、友人のツテでさらに過去20年をもらった。東大の試験はある意味で独特なので、過去問を全て解けるようになることを念頭に置いていた。答案は博士号を有している教員に適宜質問して補完した。さらに、同じく東大を志望していた友人と時間を見つけて議論し、答案の修正を適宜行っていた。とにかく解ける問題を増やすことだけ考え、解けない問題を探し当てて知識を補完するルーティンを作っていた。 阪大に関しては研究室の先輩が過去問とその答案を渡してくれていたので、それで対処した。
振り返ってみて、これもやっておけばよかった
強いて言うならば、2026年の1月になってようやく計画を立てたことを後悔している。1ヶ月巻くこともできたと思う。
AIの活用方法
東大の編入英語は参考書などでは対処しづらいと感じたので、AI出題形式や傾向を伝え、世の中に存在しない高難度の英語練習問題を無限に作ってもらっていた。
英語のスコアをどう上げたか
受験で利用した英語試験は TOEIC L&R、大学の独自英語筆記試験 です。以下、それぞれのスコア推移です。
TOEIC L&Rのスコア推移
点をタップすると受験時期とスコアが表示されます。
受験時期の一覧を開く
2025年10月 750点 → 2026年04月 765点(提出)
試験当日はどうだったか
当日の時間の流れと、会場で感じたことです。
東京大学 工学部 機械情報工学科
| 当日の受験者数 | 60名強 |
|---|---|
| 試験時間の構成 | 8:30には入室できた 9:30~11:00 英語 12:30~14:30 数学 15:15~16:45 理科 理科回収後、流れ解散 |
| 当日の気づき | 本郷キャンパス近辺にホテルが2箇所あるので、好きなほうを選ぶとよい。コンビニなどは沢山あるので、心配不要。試験会場の下見を推奨。 |
大阪公立大学 工学部 機械工学科
| 当日の受験者数 | 12名程度 |
|---|---|
| 試験時間の構成 | 9:30~11:30 専門1 12:30~14:30 専門2 |
| 当日の気づき | 誘導がしっかりしているので、学校まで行けば安心です。白鷺駅から学校まで遠いので、時間に余裕を持って向かってください。 |
sunao_uさんが東京大学の面接で実際に聞かれた質問
面接で投げられた質問と、その場での答え方
志望理由書のどこを突かれたか
筆記で何がどう出たか(科目ごと)
面接の準備は、聞かれる中身が分かっているかどうかで負荷がまったく変わります。無料相談では、志望校や現在の状況をうかがったうえで、口頭でお伝えできる範囲でご案内します。資料のお渡しは受講生の方に限らせていただいています。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
受験にかかった費用
編入試験対策にかかった費用の内訳です。これから編入を目指す後輩の、予算の参考になれば嬉しいです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| ① 教材・書籍代 | ¥50,000 |
| ② 対策指導費 | ¥0 |
| ③ 試験関連費 | ¥30,000 |
| ④ 出願関連費 | ¥90,000 |
| ⑤ 当日関連費 | ¥80,000 |
| 合計 | ¥250,000 |
編入したあとの生活
差分: −17単位 (認定率 73% )
単位はどれくらい認定されたか
認定された 45単位(73%)認定されなかった 17単位(27%)
編入前に取得した62単位のうち、編入先に引き継がれたのは45単位です。残りの17単位は認定されず、編入先の卒業要件には算入されません(同じ数だけ取り直すという意味ではありません)。
sunao_uさんが編入したあとに分かったこと
単位認定でもっとこうしておけばよかったこと
編入を決める前に不安だったこと、入学後の実際
編入後の就職活動の状況
編入学後に気づいた貴重な情報
単位認定でどこを詰めておくべきだったか、入学前の不安が実際どうだったか、就職活動はどう動いているか。入ってからでは取り返しがつかない話です。無料相談では、志望校や現在の状況をうかがったうえで、口頭でお伝えできる範囲でご案内します。資料のお渡しは受講生の方に限らせていただいています。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。編入は入って終わりではありません。入学後の単位と時間割は、出願先を決める段階で効いてきます。
編入前の自分へ
半年でも、圧縮して死ぬ気で勉強すれば東大編入できます!
— sunao_uさん(東京大学 工学部)
この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)
本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。本文は、合格者本人が回答した編入体験アンケートをもとに構成し、公開について本人の同意を得ています。氏名・連絡先は掲載していません。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
最終更新: 2026-08-08
この合格者が使った参考書
本文に出てきた教材のうち、編入総研にレビューがあるものです。各カードをタップすると、中身・使いどころ・つまずきやすい箇所をまとめた記事に移動します。



