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編入試験の英語

編入試験の英語|和訳・長文読解の対策と外部試験を取るかの判断

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-07​​‌‌​‌​‌​​​​‌​‌‌‌​​‌​‌‌‌‌‌​​​‌​​

結論:英語の対策は「志望校がどの型か」を確かめてから始める

編入試験の英語でいちばん多い失敗は、志望校の英語の扱いを確かめないまま単語帳とTOEICの問題集を開いてしまうことです。編入試験の英語には、まったく課さない大学、筆記の英語を課す大学、外部試験のスコアを提出させる大学の3つがあります。どれに当たるかで、これから半年間の使い方が正反対になります。

約39%英語の試験を課さない
約38%筆記の英語試験がある
約31%TOEICのスコアを使う

英語をまったく課さない学部と、筆記の英語を課す学部が、ほぼ同じ数だけあります。つまり志望校次第で、英語に半年かけるか一切かけないかが分かれます。にもかかわらず、多くの受験生が候補校を確かめる前に英語から着手します。順番を変えてください。

数字は編入試験を実施している学部の集計です(同じ学部は1回だけ数えています)。出典は各大学の募集要項で、外部試験は複数から選べる学部が多いため合計は100%を超えます。最新の条件は必ず志望校の募集要項で確認してください。

この記事で分かること

  • 志望校の英語がどの型かの見分け方と、型ごとにやることの違い
  • 外部試験(TOEIC・TOEFL・IELTS)を取るべきかの判断基準と、スコアの有効期限という落とし穴
  • 筆記の英語で実際に問われる出題の型(和訳・要約・内容説明・語句記述)と、設問構成の定番パターン
  • 系統別の各論: 法学系・経済系・工学情報系・農学系などで、どの分野の英文が出て何の語彙を足すか
  • 和訳で崩れる7か所の構文と、1本の英文をどう演習に使うか
  • 「日本語で説明せよ」「要約せよ」の書き方(和訳とは別の技術)
  • 英語以外の外国語を課す大学があるという落とし穴
  • いつ何を始めるかの逆算

編入試験は大学ごとに出願資格も科目も違います。いまの学年・在籍区分で受けられる大学がどこかは、条件を突き合わせて初めて分かります。

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手順1:志望校の英語がどの型かを確かめる

英語の対策を決める前に、候補校を並べて次の表のどこに入るかを書き出してください。これだけで、やるべきことが決まります。

英語の扱い割合の目安この型ならやること
英語の試験がない約39%英語に時間を使わない。専門科目・小論文・面接に回す
筆記の英語試験がある約38%和訳と読解の演習。志望学部の分野の英文に慣れる
TOEICのスコアを使う約31%出願までにスコアを確定させる。有効期限を先に確認
TOEICが使えない1割弱外部試験を課す学部のうち1割弱は、TOEFLやIELTSだけを指定します。受験できる日程と会場が限られるので、早く動く

外部試験を使う学部のうち、約9割はTOEICで出願できます。TOEICが使えずTOEFLやIELTSだけを指定する学部は1割弱です。まずはTOEICで足りるかを確かめてから、TOEFLやIELTSを検討してください。

合計が100%を超えるのは、筆記と外部試験を選択制にしている大学や、複数の外部試験から選べる大学があるためです。「TOEICでもTOEFLでも可」「筆記英語を受けるか、スコア提出かを選べる」という書き方は珍しくありません。数字は編入試験を実施している学部の集計です(同じ学部は1回だけ数えています)。出典は各大学の募集要項で、外部試験は複数から選べる学部が多いため合計は100%を超えます。最新の条件は必ず志望校の募集要項で確認してください。

型が分かると時間の配分が決まる

ここが、この記事でいちばん実利のある部分です。判断はこの2つだけです。

  1. 候補校に外部試験型が1校でもあるなら、英語の起点は「スコアづくり」になります。スコアは出願書類の一部なので、締切に間に合わなければその大学は受けられません。専門科目のように「本番で挽回する」ことができない項目です
  2. 候補校がすべて筆記型、またはすべて英語なしなら、TOEICの点数を上げる作業は編入試験の合否に一切効きません。その時間は和訳の演習か、専門科目に回してください

候補校がまだ固まっていない段階でここを決めようとすると、判断できません。志望校の絞り込み自体が終わっていない場合は、先に編入の志望校の決め方で候補を十数校まで減らしてから戻ってきてください。

手順2:外部試験を取るかどうかを決める

外部試験は、取るか取らないかを早い時期に決め切るべき項目です。中途半端に「一応やっておく」のがいちばん損をします。

スコアには有効期限がある

これが編入試験の英語で最も多い事故です。TOEIC・TOEFL・IELTSのスコアは、受験してからの経過期間によって使えなくなります。大学の募集要項にも「出願時点で受験日から◯年以内のもの」「◯年◯月以降に受験したもの」という形で条件が書かれます。年数の指定は大学ごとに違うため、必ず志望校の募集要項の原文で確認してください。

実務上、次の3つを同時に満たす必要があります。

確認すること見落とすとどうなるか
受験日が大学の指定する期間内か高いスコアを持っていても、古すぎて使えない
提出形式(公式認定証の原本かコピーか)原本の取り寄せが間に合わず出願できない
スコアが手元に届く日と出願締切の関係受験は済んでいるのに、結果が締切に間に合わない

3つ目が特に効きます。受験してから結果が確定し、証明書が手元に届くまでには数週間かかります。逆算の起点は文系か理系かで半年ずれます。文系は出願開始が9〜10月に集中するので、スコアは夏までに確定させておけば間に合います。一方で理系の国公立は出願が春に6割集まり、5月開始がいちばん多いため、前年のうちに用意しておかないと出願に間に合いません。理系でも私立は秋の出願が中心です。「夏休みに追い込む」つもりでいると、理系の国公立志望はその時点で受験が終わっています。

取るか取らないかの決め方

判断は次の順で行ってください。

  1. 候補校の中で外部試験型が何校あるかを数える。1校もなければ取らない。判断はここで終わりです
  2. 1校でもあるなら、その大学が指定する試験の種類を確認する。TOEICだけを認める大学、TOEFLだけの大学、どちらでもよい大学があります。複数校に出願するなら、共通して使える種類を1つ選ぶのが効率的です
  3. 必要な水準と、いまの自分の距離を測る。まず1回受けて現在地を知るところから始めます。目標が遠ければ、その大学を候補から外すという判断もあり得ます

TOEFLを指定する大学を受ける場合は京都大学編入に必要なTOEFLスコアとは?もあわせてご覧ください。教材選びはTOEICの参考書一覧IELTSの参考書一覧から探せます。

手順3:筆記の英語で何が問われるかを知る

ここからが本題です。筆記の英語試験がある大学を受けるなら、その中身は一般入試の英語とはかなり違います。実際に出題された形式を整理すると、次の5つの型に集約されます。

出題の型採点で見られていること対策の中心
下線部和訳構文を正しく取れているか。日本語として通じるか精読と、訳を書き切る練習
全文和訳同じ精度を最後まで保てるか。処理速度時間を計った演習
内容説明・要約(日本語で答える)論旨をつかみ、字数内でまとめられるか段落ごとに要旨を1行で書く訓練
空欄補充・語句記述分野の語彙と語法の知識専門分野の語彙を足す
英文を読ませて意見を書かせる読解に加えて、自分の主張を組み立てられるか小論文の対策と兼ねる

選択肢を選ぶ問題より、日本語で書かせる問題が中心だという点が一般入試との最大の違いです。マークシート型の対策をいくら積んでも、この形式には届きません。

設問の組み合わせ方にはいくつかの定番がある

この5つの型は、単独ではなく組み合わせて出されます。受験直後の記録から、実際の構成を整理したものが次です。自分の志望校がどの構成かを過去問で確かめると、練習の中身が具体的に決まります。

構成のパターン実際の組み合わせこの構成ならやること
全訳1本勝負長文をまるごと日本語にさせる(法政大学法学部で報告)速度と精度の両立。時間内に最後まで訳し切る訓練
下線部訳+全訳1題目は長文の3か所の下線部を訳し、2題目は全文和訳(同志社大学理工学部で報告)下線部訳と全訳では戦い方が違う。両方を練習する
説明+和訳の複合本文の内容を説明する問題が3問、日本語訳の問題が3問(東京海洋大学海洋工学部で報告)「説明」と「訳」の書き分け。字数感覚を作る
和訳+説明+抜き出し和訳2問、説明問題1問、語句を抜き出す問題4問(北海道大学教育学部で報告)設問ごとに配点が細かい。取りこぼしを作らない
要約+和訳+意見英文量が多く、要約と下線部和訳に加えて、自分の専攻の観点から論じさせる(筑波大学社会学類で報告)読解と小論文が地続き。両方の対策が要る
読解+自分で書かせる長文の大問2つに加え、空欄に3〜4語の英単語を自分で考えて書く問題、英文の並べ替え(東京農工大学工学部で報告)選ぶのではなく書く。分野の語彙を綴れる状態にする
英語が2科目「外国語1(辞書使用可)」で説明と和訳、「外国語2」で文法・語法の書き取りと選択(東京海洋大学海洋工学部で報告)辞書が使える科目と使えない科目が分かれる。文法の詰めが要る

いちばん見落とされるのは最後の行です。英語が1科目とは限りません。読解中心の科目と、文法・語法を単独で問う科目が分かれている大学があります。この場合、長文だけを練習していると片方が丸ごと空白になります。試験科目の欄に「外国語」がいくつあるかを、まず要項で数えてください。

ここに挙げた構成は、受験直後の記録をもとにしたものです。年度によって変わります。著作権の観点から、設問そのものは記載していません。実際の出題形式は、志望校の最新の募集要項と、大学が公表している過去問で必ずご確認ください。

辞書の持ち込みを認める大学がある

編入試験では、英和辞書の持ち込みを認めている大学があります。持ち込み可の場合、単語を知っているかどうかの比重は下がり、代わりに構文を取る力と日本語にする力がそのまま点差になります。逆に言えば、辞書があっても訳せない答案は、語彙が原因ではなく構文把握が原因だということです。

持ち込みの可否・電子辞書の扱い・辞書の種類の制限は大学ごとに違い、要項に明記されます。ここを確認しないまま「辞書があるはず」と思って本番に臨むのは危険です。必ず募集要項で確認してください。

出題される英文は志望学部の分野に寄る

編入試験の英文は、学部の専門分野から題材が取られる傾向があります。法学系なら法と社会の関係を論じた文章、経済・経営系なら企業活動や持続可能性を扱った文章、工学・情報系なら技術を説明した文章、農学・生命系なら生物や環境に関する文章、というように、読む前から分野の見当がつきます。

これが意味するのは、汎用の英語長文問題集だけでは語彙が足りないということです。実際、受験直後の受験生からはこうした声が届いています。

「単語が『沸騰』や『分子』など、あまり見慣れない科学技術系の単語で答えなければならないので対策が必要だと思います。」

2026年度受験者(工学系)

対策は単純で、志望学部の専門科目で使っている日本語の教科書の用語を、英語でも押さえておくことです。分野の基本語は数十語で足ります。全分野の語彙を増やす必要はありません。

系統別の各論:どの分野の英文が出るのか

「分野に寄る」だけでは動けません。系統ごとに、実際にどういう英文が来て、何を足しておけばよいかを具体化します。自分の系統の行だけ読めば足ります。

学部系統題材になりやすい内容足しておく語彙
法学・政治系法と社会の関係、権利、功利主義や正義をめぐる議論、制度と自由法学の定訳。日常語と訳し分けが必要な語が多い
経済・経営・商学系企業の持続的な成長、利害関係者との関係、産業や市場の動向経済・経営の基本用語。時事的な話題の語彙
工学・情報系技術の説明、科学技術一般の解説文科学技術の基本語。読むだけでなく綴れる状態が要る場合がある
農学・生命系生物、食料、環境をめぐる説明文生物・化学の基本語(英語の教科書で使われる水準)
教育系学びのあり方、多文化・移民の背景を持つ子どもの教育教育学の基本語。現代文の記述力のほうが効く場合もある
医療・看護系医療とケア、公衆衛生に関する説明文医療の基本語。専門用語の定訳
人文・国際系文化・思想・社会をめぐる論説抽象語彙。加えて第二外国語が課される場合がある

ここで決められるのは「単語帳をもう1冊やるかどうか」です。答えは、汎用の単語帳を2冊目に進めるより、自分の分野の基本語を数十語だけ足すほうが効く、です。理由は2つあります。1つは、汎用単語帳の後半に出てくる低頻度語は、分野の英文にはあまり現れないこと。もう1つは、分野語は知らないと文の骨格ごと崩れることです。

「英語は化学単語をわかっていないと和訳しにくいものだった。自分は英語が苦手なので和訳を考える時間が足りなかったり、答えられない箇所があった。」

2026年度受験者(工学系)

工学・情報系では、さらに一歩進んで分野の語を英語で書かせる大学もあります。空欄に3〜4語の英単語を自分で考えて入れる形式で、そこに科学技術系の語が来るという報告があります。この場合、読んで分かるだけでは足りず、綴れる必要があります。志望校がこの形式なら、分野の基本語は書いて覚えてください。

法学系では、定訳のある語を日常語で訳すと減点されるという別の難しさがあります。ある受験生は、法学の文脈で使われた語を専門の訳語に置き換える必要があったと書き、「テクニカルタームの勉強も必要になる」「句でくくり、関係を見抜くこと」と振り返っています。分野の英文を訳すというのは、英語の力と専門の知識を同時に使う作業です。

学部系統ごとの出題内容は学部別対策から確認できます。

手順4:和訳で点を落とさない書き方

和訳は、英語ができるかどうかではなく「構文が取れているか」を見る採点です。採点者は原文と訳文を並べて、どの語がどこにかかっているかを確認します。雰囲気で訳した文はここで落ちます。

減点されやすい5つの型

  1. 構文の取り違え。関係詞がどこまでかかるか、分詞構文が何を修飾しているか、比較の対象が何と何かを外すと、その1文が丸ごと失点になります
  2. 指示語・代名詞をそのまま残す。「それ」「これ」で流すと、内容を理解していないと判断されます。何を指すかを本文から拾って訳出します
  3. 無生物主語の直訳。「この研究は〜を示す」のような形をそのまま置くと日本語として不自然になります。主語を状況として訳す型を身につけます
  4. 専門語を日常語で訳す。分野には定訳があります。日常語に置き換えると、その分野を学んでいないことが伝わります
  5. 日本語として意味が通らない。訳し終わったあと、原文を隠して自分の日本語だけを読み返すと気づけます

構文で崩れるのはいつも同じ7か所

「構文を取り違える」と言われても、どこを見ればよいか分かりません。実際に崩れるのは、次の7か所にほぼ限られます。訳す前にここだけ確認する習慣をつけると、失点は大きく減ります。

崩れる場所何を確認するか
関係詞の作用域関係節がどこで終わるか。先行詞は直前の名詞とは限らない。前置詞+関係代名詞の形では、その前置詞が節の中でどう働くかを確認する
分詞構文意味上の主語が主節の主語と同じか。同じでない独立分詞構文があり、これを見落とすと主語がすり替わる
比較の対象何と何を比べているか。than 以下が省略されている場合、省略された語を補ってから訳す
否定の作用域否定がどこまでかかるか。全体否定と部分否定を取り違えると、結論が正反対になる
同格の that と関係代名詞の that直前の名詞の中身を説明しているのか、修飾しているのか。訳の形が変わる
挿入・倒置コンマで挟まれた部分をいったん外して、骨格(主語と述語)だけを取り出す
of と to の多義「AのB」で処理しない。主語・目的語の関係になっていることがある

この表の使い方は1つです。訳した答案を見直すとき、7項目を上から順に自分に聞いてください。「関係節はどこで終わっている?」「比較の相手は?」。7つとも即答できれば、その訳は構文で落ちません。どこかで詰まったら、そこが取り違えている場所です。

この確認は、辞書の持ち込みが認められている試験でこそ効きます。辞書があっても構文は引けないからです。辞書可の大学ほど、この7項目の精度がそのまま点差になります。

英文1本を4段階で使い切る

和訳は、量をこなすより1本を深く使うほうが伸びます。次の順で進めてください。

  1. 辞書を引かずに訳を書き切る。分からない語は文脈から推測して埋めます。ここで止まる癖をつけないことが重要です
  2. 辞書と文法書で自分の訳を検証する。答えを見る前に、自力で修正します
  3. 模範訳と突き合わせ、「どこで構文を取り違えたか」だけをメモする。訳語の細かい差は気にしません。記録するのは構文の誤りだけです
  4. 数日空けて、同じ英文をもう一度訳す。同じ構文でまた間違えるなら、そこが自分の弱点です

週に2本を、この4段階で回すだけで十分に効きます。毎日新しい長文を1本読み流すより、はるかに点になります。書いた訳を誰かに見てもらえる環境があるなら、そこが最も伸びるところです。

「日本語で説明せよ」は和訳とは別の技術

編入試験でよく出るのに、対策が抜けやすいのが内容説明と要約です。和訳ができれば書けると思われがちですが、別の技術です。和訳は「その1文を移す」作業、内容説明は「本文の複数箇所から答えを組み立てる」作業だからです。

書き方は次の順で固定できます。

  1. 設問が本文のどこを指しているかを特定する。下線部の説明なら、答えの材料は前後の段落にあります。1文の中だけを訳し直すと、それは和訳であって説明になりません
  2. 指示語・代名詞をすべて具体的な語に置き換える。ここが説明問題の主要な採点対象です。「それ」のまま残すと、理解していないと判断されます
  3. 因果と対比を日本語の接続で明示する。「〜だから」「〜に対して」を入れる。英語では並置されているだけの2文が、実は因果や対比であることが多くあります
  4. 字数の8割以上を使う。「50字以内」なら40字は書く。短すぎる答案は要素が足りていないと見なされます

要約の場合は、段落の役割を先に見取ってから書きます。各段落の要旨を1行でメモし、そのうち「主張」にあたる段落と「例示」にあたる段落を分ける。要約に入れるのは主張の段落で、例示は原則として落とします。これだけで、要約が「本文の前半を訳しただけ」になる失敗を防げます。

要約と意見記述を組み合わせて出す大学もあります。この場合、要約の部分に自分の意見を混ぜないでください。逆に、意見を求められている欄に本文の要約しか書かないのも同じ失点です。設問の指示に従って書き分けます。意見を書く欄では、立場を1つに決めて根拠を2つ添える、という小論文と同じ型が使えます。教材選びは小論文の参考書一覧も参考になります。

速く読むより正確に読む

編入試験の英文は、一般入試ほど分量が多くない代わりに、1文が長く、構造が複雑なことがあります。速読の訓練を先にやると、構文を取らずに単語をつないで意味を作る癖がつき、和訳の設問で崩れます。順番は、精読で構文を取れるようにしてから、時間を計って速度を上げる、です。

教材は筆記英語の参考書一覧から、いまの自分の段階に合うものを選んでください。文法に穴があると感じるなら、長文教材より先に文法の総復習を挟むほうが結果的に早く進みます。

英語以外の外国語を課す大学がある

見落とされやすい論点をもう1つ挙げます。外国語の試験=英語とは限りません。外国語学部・国際系や人文系の一部では、英語以外の言語を選択できる、あるいは英語に加えてもう1言語を課す大学があります。実際に扱われている言語としては、中国語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ロシア語・朝鮮語などがあります。

出題の中身は、英語ほど読解に寄っておらず、文法・語彙・和訳・作文が中心という傾向があります。動詞の活用、前置詞、接続法、語順の整序、日本語訳、その言語での短い作文といった形です。

ここで決められることは2つです。

  1. いま学んでいる第二外国語を、受験に使えるかどうか。短大や大学で第二外国語を履修しているなら、それを選択できる大学は候補として有利になります
  2. 逆に、英語しか用意していないのに第二外国語が必須の大学を志望していないか。これは出願段階で気づかないと取り返しがつきません

試験科目の欄に「外国語」とだけ書かれていて、選択できる言語が別表に載っている、という書き方をする大学があります。「外国語」という語を見たら、必ず何語が選べるのかまで要項をたどってください。

いつ何を始めるか

編入試験は出願が9月〜11月、試験は10月〜11月に山があります。ここから逆算した進め方が次の形です。

  • 受験の半年以上前

    志望校の英語の型を確認し、外部試験を取るかどうかを決めます。取ると決めたら、この時点で1回受験して現在地を測ります。筆記型なら、文法と語彙の穴を埋める時期です。ここで基礎を飛ばすと、あとの和訳演習がすべて「知らない単語を調べる作業」になってしまいます。

  • 半年前〜3か月前

    精読と和訳の演習を週2本の頻度で回します。教材は汎用の長文からでかまいませんが、この期間の後半で志望学部の分野の英文に切り替えます。外部試験型なら、この期間中にスコアを確定させます。出願直前に受験日程が埋まっていて受けられない、という事態を避けるためです。

  • 3か月前〜1か月前

    大学が公表している過去問があれば、時間を計って解きます。ここで確認するのは、設問形式(下線部訳か全訳か、日本語で説明させるか)と、辞書の可否、時間配分の3点です。形式が分かったら、その形式に合わせた答案の型を固めます。

  • 直前の1か月

    新しい教材を足さないでください。これまでに訳し損ねた構文と、分野の語彙の見直しに絞ります。この時期に新しい問題集を始めると、できないところばかりが目につき、本番の自信を削ります。

やりがちな失敗

  • 候補校がすべて英語なしなのにTOEICを勉強している。最も多い時間の無駄です。手順1で防げます
  • 外部試験型なのに、スコアの有効期限と証明書の到着日を確認していない。出願できなくなる失敗です
  • 単語帳と長文問題集だけをやり、和訳を1本も書いていない。読めることと訳を書けることは別の能力です
  • 汎用の長文だけで仕上げ、分野の語彙に触れていない。本番で知らない専門語に当たって手が止まります
  • 英語に時間を使いすぎて専門科目が仕上がらない。英語を課す学部より課さない学部のほうが多い、という前提を思い出してください

よくある質問

編入試験の英語はどのくらいの難易度ですか?

大学によって幅がありますが、一般入試のような選択肢問題ではなく、日本語で答えさせる出題が中心という点が共通しています。下線部和訳・全文和訳・内容説明・要約が代表的な形式です。1文あたりの構造が複雑で、専門分野の題材から英文が取られる傾向があるため、単語量よりも構文を正確に取る力と、日本語でまとめる力が問われます。英和辞書の持ち込みを認める大学もあり、その場合は語彙よりも構文把握の差がそのまま点差になります。

TOEICは取っておいたほうがいいですか?

志望校の候補に外部試験のスコアを使う大学が1校でもあるなら取るべきですが、1校もないなら編入試験の合否には効きません。編入試験を実施している学部のうち、英語の試験自体を課さない学部が約47%、筆記の英語試験を課す学部が約31%、TOEICのスコアを使う学部が約25%です。まず候補校がどこに当たるかを確認してから決めてください。就職などで別の目的があるなら、それは編入対策とは切り離して考えます。

外部試験のスコアに有効期限はありますか?

あります。大学の募集要項には「出願時点で受験日から◯年以内のもの」という形で条件が書かれ、指定される年数は大学ごとに違います。加えて、受験してから結果が確定し公式の証明書が届くまでに時間がかかること、原本の提出を求める大学があることにも注意が必要です。編入試験は出願開始が9月〜11月に集中するため、スコアは夏までに確定させておくと安全です。詳しい条件は必ず志望校の最新の募集要項で確認してください。

和訳の練習はどうやればいいですか?

量をこなすより1本を深く使うほうが伸びます。まず辞書を引かずに訳を書き切り、次に辞書と文法書で自分の訳を検証し、それから模範訳と突き合わせて「どこで構文を取り違えたか」だけを記録します。数日空けて同じ英文をもう一度訳し、同じ構文でまた間違えるならそこが弱点です。この4段階を週2本回すのが目安です。訳語の細かい違いを集めるのではなく、構文の誤りだけを追いかけてください。

英語の長文はどんなテーマが出ますか?

志望する学部の専門分野に寄る傾向があります。法学系なら法と社会の関係、経済・経営系なら企業活動や持続可能性、工学・情報系なら技術の説明、農学・生命系なら生物や環境といった題材です。そのため、汎用の英語長文問題集だけでは分野の語彙が足りなくなります。専門科目で使っている日本語の教科書の基本用語を英語でも押さえておくと、本番で手が止まりにくくなります。全分野に手を広げる必要はありません。

英語が苦手でも編入はできますか?

できます。編入試験を実施している学部のうち、英語の試験を課さない学部が約47%あります。面接と小論文、専門科目で選抜する学部を軸に候補を組めば、英語を主戦場にせずに受験することは可能です。ただし志望校を先に固定してしまうと選べなくなるため、英語に不安がある場合は、候補校を絞る段階で英語の扱いを条件に入れて探すのが現実的です。

「日本語で説明せよ」はどう書けばいいですか?

和訳とは別の技術だと考えてください。まず設問が本文のどこを指しているかを特定し、答えの材料を前後の段落から集めます。次に指示語や代名詞をすべて具体的な語に置き換えます。ここが主要な採点対象です。そのうえで、英語では並置されているだけの内容が因果や対比になっていることが多いので、「〜だから」「〜に対して」を日本語で明示します。字数指定がある場合は8割以上を使ってください。短すぎる答案は要素不足と見なされます。

英語以外の外国語を課す大学はありますか?

あります。外国語学部・国際系や人文系の一部では、英語以外の言語を選択できる大学や、英語に加えてもう1言語を課す大学があります。中国語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ロシア語・朝鮮語などが扱われており、出題は文法・語彙・和訳・作文が中心という傾向です。試験科目の欄に「外国語」とだけ書かれ、選べる言語が別表になっていることがあるため、その語を見たら何語が選べるところまで募集要項をたどってください。いま第二外国語を履修中なら、それを使える大学は候補として有利になります。

編入試験の英語はどのくらいの難易度ですか?

大学によって幅がありますが、一般入試のような選択肢問題ではなく、日本語で答えさせる出題が中心という点が共通しています。下線部和訳・全文和訳・内容説明・要約が代表的な形式です。1文あたりの構造が複雑で、専門分野の題材から英文が取られる傾向があるため、単語量よりも構文を正確に取る力と、日本語でまとめる力が問われます。英和辞書の持ち込みを認める大学もあり、その場合は語彙よりも構文把握の差がそのまま点差になります。

TOEICは取っておいたほうがいいですか?

志望校の候補に外部試験のスコアを使う大学が1校でもあるなら取るべきですが、1校もないなら編入試験の合否には効きません。編入試験を実施している学部のうち、英語の試験自体を課さない学部が約39%、筆記の英語試験を課す学部が約38%、TOEICのスコアを使う学部が約31%です。外部試験を課す学部の約9割はTOEICで出願できるので、まずTOEICで足りるかを確かめてください。まず候補校がどこに当たるかを確認してから決めてください。就職などで別の目的があるなら、それは編入対策とは切り離して考えます。

外部試験のスコアに有効期限はありますか?

あります。大学の募集要項には「出願時点で受験日から◯年以内のもの」という形で条件が書かれ、指定される年数は大学ごとに違います。加えて、受験してから結果が確定し公式の証明書が届くまでに時間がかかること、原本の提出を求める大学があることにも注意が必要です。文系は出願開始が9〜10月に集中するため夏までに確定させれば間に合いますが、理系の国公立は5月出願が最多なので、前年のうちに用意しておく必要があります。詳しい条件は必ず志望校の最新の募集要項で確認してください。

和訳の練習はどうやればいいですか?

量をこなすより1本を深く使うほうが伸びます。まず辞書を引かずに訳を書き切り、次に辞書と文法書で自分の訳を検証し、それから模範訳と突き合わせて「どこで構文を取り違えたか」だけを記録します。数日空けて同じ英文をもう一度訳し、同じ構文でまた間違えるならそこが弱点です。この4段階を週2本回すのが目安です。訳語の細かい違いを集めるのではなく、構文の誤りだけを追いかけてください。

英語の長文はどんなテーマが出ますか?

志望する学部の専門分野に寄る傾向があります。法学系なら法と社会の関係、経済・経営系なら企業活動や持続可能性、工学・情報系なら技術の説明、農学・生命系なら生物や環境といった題材です。そのため、汎用の英語長文問題集だけでは分野の語彙が足りなくなります。専門科目で使っている日本語の教科書の基本用語を英語でも押さえておくと、本番で手が止まりにくくなります。全分野に手を広げる必要はありません。

英語が苦手でも編入はできますか?

できます。編入試験を実施している学部のうち、英語の試験を課さない学部が約39%あります。面接と小論文、専門科目で選抜する学部を軸に候補を組めば、英語を主戦場にせずに受験することは可能です。ただし志望校を先に固定してしまうと選べなくなるため、英語に不安がある場合は、候補校を絞る段階で英語の扱いを条件に入れて探すのが現実的です。

「日本語で説明せよ」はどう書けばいいですか?

和訳とは別の技術だと考えてください。まず設問が本文のどこを指しているかを特定し、答えの材料を前後の段落から集めます。次に指示語や代名詞をすべて具体的な語に置き換えます。ここが主要な採点対象です。そのうえで、英語では並置されているだけの内容が因果や対比になっていることが多いので、「〜だから」「〜に対して」を日本語で明示します。字数指定がある場合は8割以上を使ってください。短すぎる答案は要素不足と見なされます。

英語以外の外国語を課す大学はありますか?

あります。外国語学部・国際系や人文系の一部では、英語以外の言語を選択できる大学や、英語に加えてもう1言語を課す大学があります。中国語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ロシア語・朝鮮語などが扱われており、出題は文法・語彙・和訳・作文が中心という傾向です。試験科目の欄に「外国語」とだけ書かれ、選べる言語が別表になっていることがあるため、その語を見たら何語が選べるところまで募集要項をたどってください。いま第二外国語を履修中なら、それを使える大学は候補として有利になります。

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

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まとめ

編入試験の英語は、実力を上げる前に「自分に必要かどうか」を判定するところから始まります。手順をもう一度整理します。

  1. 候補校の英語の扱いを3つの型に振り分ける。英語なし・筆記・外部試験のどれか
  2. 外部試験型が1校でもあるならスコアを取る。1校もないなら取らない
  3. スコアの有効期限と証明書の到着日を先に確認する。文系は夏まで・理系国公立は前年のうちに確定させる
  4. 筆記型なら、和訳・要約・内容説明という出題の型に合わせて演習する。選択肢問題の対策ではない
  5. 和訳は1本を4段階で使い切る。記録するのは構文の誤りだけ
  6. 分野の語彙を数十語足す。英文の題材は志望学部に寄る
  7. 直前1か月は新しい教材を足さない。

英語の型が決まったら、残りの科目の配分も見えてきます。全体の進め方は編入の志望校の決め方、独学で進める場合の組み立ては編入の専門科目と勉強の順番を参照してください。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)

本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。英語の扱い・外部試験の指定・辞書の可否は、各大学が公表する募集要項をもとに毎年度確認しています。実際の出願にあたっては、必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年8月7日

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