無料相談を予約

ホーム農学・生物学系

茨城大学農学部

茨城大学農学部の編入試験対策|倍率・口頭試問の出題分野と2028年度の変更

茨城大学農学部の3年次編入学試験は、英語100点+面接(口頭試問を含む)200点の計300点という、きわめてシンプルな構成の試験です。英語は筆記試験ではなくTOEICのスコアを提出する方式なので、当日の勝負は事実上、面接と口頭試問だけ。配点の3分の2をここが占めます。茨城大学は「3年次編入学試験実施状況一覧」を毎年公表しており、農学部の実質倍率(受験者数÷合格者数)は直近4年で1.3〜2.2倍、通算では受験者45名に対して合格者25名の1.8倍でした。そして2026年8月3日、大学は令和10年度(2028年度)から口頭試問の出題分野を変更すると予告しました。食生命科学科は数学を選べなくなり、地域共生コースは数学が外れて統計学だけになります。これから準備を始める人にとっては、対策する科目そのものが変わる話です。この記事では、公表データにもとづく倍率、学科・コース別の口頭試問の中身、受験直後の記録、出願の実務までを順に整理します。

出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。

無料相談で出願できるか聞く

ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。

試験概要(令和9年度要項)

令和9年度(2027年度)

10名募集人員
(2学科各5名)
300点満点
面接のみ当日の試験
阿見キャンパス試験場・通学先
入学年次第3年次(令和9年4月1日入学)
試験日2026年6月13日(土)9:30〜/9:15までに集合(終了)
出願期間2026年5月25日(月)〜5月29日(金)必着(終了)
合格者発表2026年7月6日(月)13時(終了)
試験場茨城大学農学部 阿見キャンパス(茨城県稲敷郡阿見町中央3-21-1)
選抜方法・配点英語100点(英語資格・検定試験の成績を利用)/面接(口頭試問を含む)200点=計300点
出願資格(6区分)大学卒業(見込み)/短期大学・高等専門学校卒業(見込み)/専修学校専門課程修了(見込み)/高等学校等の専攻科修了(見込み)/修業年限4年以上の大学に2年以上在学し62単位以上修得(見込み)/外国で学校教育14年以上の課程を修了(見込み)。茨城大学に在学している人は受験できません
必要単位62単位。「大学に2年以上在学」の区分にだけかかる要件で、短大・高専・専門学校からの出願では条件になりません
検定料30,000円

この表は令和9年度(2027年度)茨城大学農学部3年次編入学学生募集要項にもとづきます(更新日: 2026-08-06)。令和9年度の日程はすべて終了しています。令和10年度(2028年度)の募集要項は令和9年(2027年)4月下旬に公開される予定と大学が告知しています。日程・科目・出願資格は毎年変わる可能性があるため、出願前に必ず大学公表の最新の募集要項を確認してください。

募集学科と募集人員

令和9年度の募集単位は次のとおりで、2学科・3つの出願先に分かれています。募集人員はどちらの学科も5名です。

学科コース募集人員学ぶ内容
食生命科学科―(コース制なし)5名人の健康と栄養、食の国際展開や安全性、動物・植物・微生物の相互利用
地域総合農学科応用植物科学コース合わせて
5名
多様な園芸作物の生産技術、品種改良、病害虫の防除
地域共生コース農村の景観保全、地域・農産物のブランド化、災害に強い地域づくりと地域マネジメント
学科・コースの名称が変わっています。食生命科学科は令和7年度入学者からコース制がなくなり、1学科として募集されています(令和6年度以前は国際食産業科学コースとバイオサイエンスコースの2コース制でした)。地域総合農学科の「農業科学コース」は「応用植物科学コース」に変わりました。古い情報源では旧名称のまま書かれていることがあるので、志望先を書き間違えないよう募集要項の1ページ目で確認してください。

科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。

無料相談で進め方を聞く

ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。

令和10年度から口頭試問の出題分野が変わる

茨城大学農学部は2026年8月3日付で、令和9年度に実施する令和10年度(2028年度)の3年次編入学試験から、口頭試問の出題分野を変更すると予告しました。これから対策を始める人にとっては、勉強する科目そのものが変わる話なので、最初に押さえてください。

学科・コース令和9年度(2027年度)令和10年度(2028年度)予告
食生命科学科生物学・化学・数学(解析学・代数学)の3分野から2分野を選択生物学および化学
地域総合農学科
応用植物科学コース
生物学・化学の2分野とも解答生物学および化学(実質的に変更なし)
地域総合農学科
地域共生コース
数学(解析学・代数学)・統計学の2分野とも解答統計学

読み替えると、変化は2つです。

  • 食生命科学科は「数学で受ける」選択肢がなくなります。これまでは生物学・化学・数学の3分野から2つを選べたので、生物が苦手なら化学+数学で逃げる組み立てが可能でした。令和10年度からは生物学と化学の両方が必要になります
  • 地域共生コースは数学が外れ、統計学1本になります。解析学・代数学の対策が不要になる一方で、統計学の比重が上がります。統計学だけで勝負することになるので、取りこぼしが許されない構成です

大学は「本内容は予定であり、変更が生じる可能性があります。最新の内容については、学生募集要項(令和9年4月下旬公開予定)で公表します」としています。予告どおりになるとは限らないので、要項が出たら必ず自分の目で確認してください。ただし予告が出ている以上、対策の重心をどこに置くかは今から決められます。食生命科学科志望なら生物学と化学の両輪、地域共生コース志望なら統計学、というのが現時点で最も合理的な組み立てです。

難易度と倍率(大学公表の実施状況)

茨城大学は「令和◯年度茨城大学3年次編入学試験実施状況一覧」というPDFを毎年公表しており、教育学部・理学部・工学部・農学部が1枚の表に並んでいます。列は募集人員/志願者数/受験者数/合格者数/入学者数の5つです。ここでは農学部の行だけを抜き出して整理します。表題の年度は入学年度で、たとえば令和8年度は2026年4月入学、試験は前年の2025年6月に行われたものです。

農学部全体の実質倍率

実質倍率は受験者数÷合格者数で計算しています。志願したものの当日欠席した人を除いた、実際に競った人数にもとづく倍率です。

1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 2023 2024 2025 2026 (入学年度) 1.8 2.2 2.0 1.3 農学部全体の実質倍率
入学年度募集人員志願者数受験者数合格者数入学者数実質倍率
2023年度1099501.8倍
2024年度101413642.2倍
2025年度101514722.0倍
2026年度10119711.3倍
4年通算49452571.8倍

出典: 茨城大学「令和5年度〜令和8年度 茨城大学3年次編入学試験実施状況一覧」(令和5年度分はアーカイブより取得)。実質倍率は受験者数÷合格者数を小数第2位で四捨五入。

まず押さえるべきは、志願者数が毎年10名前後で、募集人員10名とほぼ同じ規模だということです。一般入試のように何十倍という世界ではありません。ただし「募集人員10名だから10名合格する」という試験でもなく、実際の合格者数は4年間で5〜7名です。定員を満たすために合格を出すのではなく、基準に届いた人だけが通るという形で運用されていると読むのが自然です。

学科・コース別の実施状況

入学年度学科募集志願受験合格入学実質倍率
2023年度食生命科学科555301.7倍
2023年度地域総合農学科544202.0倍
2024年度食生命科学科5109531.8倍
2024年度地域総合農学科544114.0倍
2025年度食生命科学科5109521.8倍
2025年度地域総合農学科555202.5倍
2026年度食生命科学科597501.4倍
2026年度地域総合農学科522211.0倍
4年通算食生命科学科34301851.7倍
4年通算地域総合農学科1515722.1倍

実施状況一覧は学科単位までの公表で、地域総合農学科の2コース(応用植物科学・地域共生)別の内訳は公表されていません。

学科別に見ると、志願者の2/3以上は食生命科学科に集まっています(4年通算で34名対15名)。一方で通算の実質倍率は食生命科学科1.7倍、地域総合農学科2.1倍と、志願者の少ない地域総合農学科のほうがやや高くなっています。志願者が少ないぶん合格者も絞られているためで、「志願者が少ない学科は入りやすい」とは限らないことがはっきり出ています。

単年の学科別倍率を難易度の目安にしないでください。地域総合農学科は1年あたりの受験者が2〜5名、合格者が1〜2名しかいません。2024年度の4.0倍は「受験4名・合格1名」、2026年度の1.0倍は「受験2名・合格2名」という数字です。1人合否が動くだけで倍率が倍以上に振れる規模なので、判断材料としては4年通算の数字か、学部全体の1.8倍を使うほうが安全です。

合格者数と入学者数が大きく離れている

この試験の公表データで最も目を引くのは、合格者数と入学者数の差です。4年間で合格者25名に対し、実際に入学したのは7名。2023年度は合格5名に対して入学0名、2026年度は合格7名に対して入学1名でした。

0 2 4 6 8 2023 2024 2025 2026 (入学年度) 5 6 7 7 0 4 2 1 合格者数 入学者数

受験生にとって、この差は2つの意味を持ちます。

  • 合格しても入学しない人が多い試験だということ。茨城大学農学部の試験日は6月中旬で、合格発表は7月上旬です。編入試験のなかではかなり早い時期に結果が出るため、ここで合格を確保してから他大学の試験を受け続け、最終的に別の進路を選ぶ人がいると考えられます
  • 「見込み」で出願した人が要件を満たせなかった可能性もあること。募集要項には、卒業見込み・単位修得見込みで出願した人が令和9年3月31日までに要件を満たさなかった場合は入学できないと明記されています。合格後に在籍校の単位を落とすと、その時点で入学の資格を失います

いずれにせよ、合格者数が募集人員より少ない年が続いているのに定員が埋まらないという構図です。募集人員10名という数字だけを見て「狭き門」と身構える必要はありませんが、逆に「定員割れだから受かる」でもありません。合格ラインを越えられるかどうかがすべて、という素直な試験です。

配点から逆算する得点戦略

令和9年度の配点は次のとおりです。この配点表は、対策の優先順位をそのまま示しています。

選抜方法配点内容
英語100点茨城大学で学ぶために必要な基礎的な学力をみる(英語資格・検定試験の成績を利用)
面接
(口頭試問を含む)
200点個人面接20分程度。志望する学科に関する関心と適性、学習意欲、積極性などの資質を見る。あわせて学科・コース別の分野で口頭試問を行う
合計300点志願理由書・最終学校の成績証明書等は面接時の参考資料

英語は出願前に決着している

英語は当日の筆記試験ではありません。TOEIC Listening & Reading 公開テストの公式認定証(Official Score Certificate)の写しを出願書類として提出し、そのスコアが100点満点で評価されます。したがって出願書類を出した瞬間に、300点のうち100点は確定していることになります。

ここで注意すべき点が3つあります。

  • 公開テスト限定です。要項が指定しているのは「TOEIC Listening & Reading 公開テスト」の公式認定証です。学校や企業で受ける団体特別受験制度(IPテスト)については記載がありません。IPテストのスコアしか持っていない場合は、出願前に農学部学務グループへ確認してください
  • 受験時期に制限があります。令和9年度の選抜では、令和6年(2024年)4月1日以降に受験したものに限られていました。何年も前に取ったスコアは使えません
  • 試験当日は原本の持参が必要です。出願時は写しを提出し、当日は原本を持参します。公式認定証は発行に時間がかかるので、紛失・未発行の状態で出願期間を迎えないようにしてください

なお、募集要項には換算方法も基準スコアも書かれていません。「何点で満点になるか」は公表されていないため、目標スコアを公式情報から確定することはできません。逆に言えば、スコアがなければ出願書類がそろわない=事実上の出願要件という点だけは確実です。まずTOEICの公開テストを受け、公式認定証を手元に確保することが、この試験の出発点になります。

当日の勝負は面接200点に集約される

英語が出願時点で確定している以上、試験当日に動かせるのは面接(口頭試問を含む)の200点だけです。全体の3分の2を占めるうえ、他に筆記試験がありません。小論文も専門筆記もない代わりに、20分程度の個人面接ですべてが決まります。

面接では「志望する学科に関する関心と適性、学習意欲、積極性などの資質」を見ると要項に書かれています。志願理由書(600字以内・本人直筆)と最終学校の成績証明書は、この面接の参考資料として使われます。志願理由書は出願書類であると同時に、面接の台本にもなると考えて書いてください。

口頭試問の中身とコース選びの考え方

令和9年度の要項では、口頭試問の出題分野が学科・コースごとに次のように定められていました。生物学・化学・数学(解析学・代数学)は2学科共通の問題が使われると注記されています。

学科・コース出題分野解答のしかた
食生命科学科生物学/化学/数学(解析学・代数学)3分野から出題、うち2分野を選択
地域総合農学科
応用植物科学コース
生物学/化学2分野とも解答
地域総合農学科
地域共生コース
数学(解析学・代数学)/統計学2分野とも解答

どのコースを選ぶかで準備する科目が変わる

この試験でいちばん大きな意思決定は、どの学科・コースに出願するかです。学ぶ内容が違うのはもちろんですが、それ以上に準備すべき科目がまるごと入れ替わるからです。判断材料を整理します。

  • 生物と化学が得意なら: 食生命科学科(生物学+化学の2分野選択)か、応用植物科学コース(生物学+化学の必答)。令和10年度以降はどちらも「生物学および化学」で揃うため、この2つの間なら科目の準備を共通化できます
  • 数学が得意で生物が苦手なら: 令和9年度までは食生命科学科で「化学+数学」という組み立てができました。ただし令和10年度からこの逃げ道はなくなる予告が出ています。数学を軸にするなら地域共生コースが選択肢になります
  • 統計や地域・政策系に関心があるなら: 地域共生コース。令和10年度からは統計学のみになる予告なので、統計学1科目に集中できる代わりに、そこで失点すると取り返す手段がありません

学ぶ内容の面では、食生命科学科が「人の健康と栄養、食の国際展開や安全性、動物・植物・微生物の相互利用」、応用植物科学コースが「多様な園芸作物の生産技術」、地域共生コースが「環境と調和した地域の形成や地域マネジメント」と農学部が説明しています。入学後の2年間で卒業論文まで進むことを考えると、出題科目の得意不得意だけでなく、研究テーマとして続けられるかで選ぶことが大切です。

受験直後の記録から分かること

2026年6月13日に実施された令和9年度(2027年度)の選抜について、オンライン編入学院には受験直後の記録が寄せられています。地域総合農学科 応用植物科学コースを受験した方の報告です。当日の進行についてはこう書かれていました。

3人の面接官が順番に質問する感じ。最初に面接を行ってから口頭試問を行った。面接では既に決められた質問のみをする感じで、こちらの返事にはあまり反応しなかった。口頭試問では問題用紙、メモ用紙が配られて3分間読む時間が与えられて(メモ可能)その後口頭で回答を述べる感じだった。

2026年6月13日受験・地域総合農学科 応用植物科学コース(試験直後アンケート)

ここから読み取れる実務的なポイントは3つあります。

  • 面接と口頭試問は分かれて進みます。先に面接、そのあとに口頭試問という順序でした。要項では「面接(口頭試問を含む)」とひとまとめに書かれていますが、実際には前半が志望動機などの質疑、後半が学科の専門分野という2部構成になっています
  • 口頭試問には問題用紙とメモ用紙が配られ、読む時間が与えられます。いきなり口頭で問われて即答を求められる形式ではなく、数分の黙読とメモの時間があってから答えます。「その場で考えをまとめて、声に出して説明する」練習が、そのまま得点力になります
  • 面接官は複数名で、反応が薄いことがあります。相づちや反応が少なくても、それ自体を評価のシグナルと受け取らないことです。相手の反応に左右されずに話し切る練習をしておくと安全です

面接で聞かれた内容としては、志望理由、最も力を入れたこととそのプロセス、どんな科目を履修するか、印象に残っている授業、将来どんな人物になっていたいか、が挙げられていました。「どんな科目を履修するか」は、茨城大学農学部のカリキュラムを事前に調べていないと答えられない質問です。学科案内やシラバスに目を通し、履修したい科目名と理由を言えるようにしておいてください。

口頭試問の中身については、生物では気孔の開閉のしくみや、ピント調節に関わる視細胞といった内容が扱われ、化学では電子軌道・溶解度積・紫外線を吸収するアミノ酸・イオン結合と共有結合といった小問集合だったと報告されています。いずれも高校生物・高校化学から大学初年次の基礎までの範囲で、専門書レベルの深い知識よりも、基本用語を自分の言葉で説明できるかが問われる構成です。この方も「基本的な用語の穴埋めが大半だった」と振り返っています。なお、著作権の観点から、出題された設問そのものは記載していません。

「専攻外の分野が出る」ことを前提に準備してください。応用植物科学コースは生物学と化学の両方が必答です。上の報告でも、植物とは直接関係のない視覚の細胞の話題が出ています。志望分野に近いテーマだけが出るとは限らないので、生物学・化学のどちらも教科書レベルを一周しておくのが安全です。

出願までの実務チェックリスト

令和9年度の要項で求められていた出願書類は次のとおりです。次年度も大きくは変わらないと考えられますが、必ず最新の要項で確認してください。

書類要点
編入学志願票大学所定の用紙。志望学科・コースを記入
受験票・写真票写真は縦4cm×横3cm、上半身正面無帽、出願前3か月以内に撮影
志願理由書大学所定の用紙に横書き・本人直筆で600字以内。面接の参考資料になる
最終学校の
成績証明書
修得単位数が明記されたものを厳封で提出。出願資格(5)で出願し出願時に62単位に達していない人は、修得見込みを確認できる書類も添える
最終学校の
卒業(見込)証明書
出願資格(5)の人は在学証明書(在学年次が明記されたもの)または在学期間証明書
TOEICの
公式認定証の写し
公開テストの Official Score Certificate の写しを1部。当日は原本を持参
振替払込
受付証明書
検定料30,000円。大学指定の振込依頼書は冊子の募集要項にのみ同封されている
受験票送付用封筒長形3号(12cm×23.5cm)に宛先を明記し、410円分の切手(速達)を貼付
専修学校修了者の
追加書類
修業年限2年以上・総授業時数1,700時間以上を満たすことを証明する書類

見落としやすい3つの落とし穴

  • PDF版の要項だけでは出願できません。ホームページに載っているPDF版には振込依頼書と出願書類の様式が含まれていません。冊子の要項を郵送(角形2号の返信用封筒+270円分の切手を同封し「農学部3年次編入学学生募集要項請求」と朱書)か窓口で請求する必要があります。出願期間の直前に気づくと間に合いません
  • 出願期間が5日間しかありません。令和9年度は2026年5月25日(月)から5月29日(金)まででした。窓口の受付時間は9時00分〜11時30分と13時00分〜16時00分に限られ、郵送は書留・速達で最終日必着(消印有効ではありません)。成績証明書と卒業見込証明書は発行に時間がかかるので、出願開始の2〜4週間前には在籍校へ依頼しておいてください
  • 受験票が届かないときの期限が決まっています。令和9年度は6月9日(火)までに受験票等が届かない場合、農学部学務グループへ問い合わせるよう指示されていました。試験日の数日前です。届いていないのに待っていると受験できなくなります

時期別の対策ロードマップ

令和9年度(2027年度)の選抜は終了しています。ここでは令和10年度(2028年度)=2028年4月入学を目指す人に向けて、令和9年度の日程を基準にした逆算スケジュールを示します。実際の日程は、令和9年(2027年)4月下旬に公開予定の募集要項で確定します。

  1. 試験の10か月前〜
    志望学科・コースを決め、TOEICを受け始める
    口頭試問の分野は学科・コースで違います。まず志望先を決めて、準備する科目を確定させてください。同時にTOEICの公開テストを受け始めます。スコアは出願時に確定してしまうため、先に取ってしまうほど当日の負担が減ります。公開テストは実施日が限られているので、申込期限を先に押さえてください。
  2. 試験の6か月前〜
    口頭試問の科目を教科書レベルで一周する
    生物学・化学は高校教科書と大学初年次の基礎テキストを1冊ずつ通します。数学は解析学(微分積分)と代数学(線形代数)、統計学は記述統計から推測統計の基礎まで。深追いより、用語を説明できる状態を優先してください。口頭で答える試験なので、解けても説明できなければ得点になりません。
  3. 試験の3か月前〜
    「声に出して説明する」練習に切り替える
    用語カードを作り、1つの用語について30秒〜1分で説明する練習を繰り返します。当日は問題用紙を数分読んでから口頭で答える形式なので、短時間で要点を組み立てて話す訓練がそのまま本番の形式になります。あわせて志願理由書の下書きを始めます。
  4. 試験の1〜2か月前
    冊子の募集要項を請求し、証明書をそろえる
    要項が公開されたら冊子を請求します(振込依頼書と様式は冊子にしかありません)。同時に在籍校へ成績証明書・卒業見込証明書を依頼。志願理由書は600字・直筆なので、清書の時間も見込んでおきます。出願期間は5日間です。
  5. 出願〜試験当日
    面接の模擬練習と、履修したい科目の下調べ
    志望理由、学生時代に力を入れたこと、入学後に履修したい科目、将来像は定番の質問です。茨城大学農学部のカリキュラムを調べ、履修したい科目名を挙げられるようにしておいてください。試験場は阿見キャンパス(茨城県稲敷郡阿見町)で、水戸・日立キャンパスではありません。集合時刻に間に合う経路を事前に確認します。
  6. 合格発表後
    編入学確約書の提出期限が併願の判断期限になる
    合格発表は例年7月上旬、編入学確約書の提出期限は8月下旬でした(令和9年度は2026年8月28日17時)。期日までに提出しないと入学の意思がないものとして扱われます。他大学の受験を続けるかどうかは、この日までに決めることになります。

入学後に知っておきたいこと

編入は「合格したら終わり」ではありません。募集要項には、入学後の条件がはっきり書かれています。志望先を決める前に読んでおいてください。

2年で卒業できる保証はない

要項には「既修得単位の認定が行われます。その結果によっては、3年次に編入学しても2年間で卒業できないことがあります」と明記されています。卒業に必要な最低修得単位数は次のとおりです。

区分食生命科学科/応用植物科学コース地域共生コース
基盤教育科目24単位24単位
専門科目86単位90単位
合計124単位

基盤教育科目には大学入門ゼミ・茨城学・プラクティカルイングリッシュ・情報リテラシー・データサイエンス/AI入門などが含まれます。履修登録の上限は年間46単位(卒業要件外科目・集中講義を除く)なので、2年間で登録できるのは最大92単位です。認定される単位が少ないと、この枠内では卒業に届かなくなります。なお編入学後の在学期間は4年を超えることができません

資格は制約が大きい

  • 教育職員免許状。要項は「教育職員免許状等の資格については2年間で取得することは非常に困難です」としたうえで、取得を目指す場合は必ず入学手続の前に農学部学務グループへ連絡するよう求めています。入学してから相談する話ではありません
  • 食品衛生管理者(食生命科学科)。要項には、前の学校が食品衛生法第48条第6項(3)による施設と認められていない場合、食生命科学科を卒業し食品衛生管理者等任用資格に関する教育プログラムを修了しても、食品衛生管理者としての資格要件を満たさないと明記されています。この資格を目的に編入を考えている人にとっては決定的な条件なので、出願前に出身校の扱いを大学へ確認してください

入学時にかかる費用

令和9年度要項に記載された金額は、入学料282,000円、授業料は前期分267,900円(年額535,800円)です。このほかに学研災保険料などが加わります。検定料は出願時に30,000円で、出願書類を受理された後は理由を問わず返還されません。学費の免除・徴収猶予の制度と、日本学生支援機構ほかの奨学金制度についても要項に案内があります。

併願をどう組むか

茨城大学農学部を受けるうえで、併願の設計に効く事実は3つです。

  • 試験日が6月中旬、合格発表が7月上旬。編入試験のなかでは早い時期に結果が出ます。ここで合格を1つ確保できれば、その後の受験を精神的に楽に進められます
  • 当日の負担が軽い。筆記試験がなく、面接20分程度で終わります。移動を含めても1日で完結するため、他大学の対策と並行しやすい試験です
  • ただし8月下旬の確約書提出が判断期限。合格後、編入学確約書を8月下旬までに出す必要があります。秋以降に試験がある大学と本気で迷うなら、この期限までに優先順位を決めておく必要があります

科目面では、生物学と化学の口頭試問対策は、他大学の農学系・生命科学系で課される筆記の基礎固めとそのまま重なります。TOEICのスコアも、英語を外部試験で評価する大学であれば使い回せます。茨城大学農学部の準備は、他校の準備と競合しにくいのが特徴です。北関東の国立大学では宇都宮大学農学部も編入を実施しており、実際に両方を受験する人がいます。

関連動画

高等専門学校以外の出身者でも受験できる関東圏の国公立大学を扱った動画です。茨城大学も取り上げられています。

【理系編入】高専生"以外"でも編入ができる中堅国公立大学 7選 -関東篇-

おすすめ参考書|化学と数学の定番

口頭試問で問われるのは、専門書レベルの知識ではなく基礎を自分の言葉で説明できるかです。ここでは、出題分野に対応する定番テキストを挙げます。カードをタップするとレビュー記事に移動できます。

化学(食生命科学科・応用植物科学コース)

化学は、令和10年度以降どちらの学科でも必答になる予告が出ている分野です。無機・物理化学の基礎から有機化学まで、まんべんなく押さえておく必要があります。

「マクマリー一般化学」は、電子配置と原子軌道、化学結合、溶解度と平衡といった領域を、図と例題で一つずつ確認できる構成です。受験直後の記録で挙がっていた電子軌道・溶解度積・イオン結合と共有結合は、いずれもこの範囲に含まれます。「マクマリー有機化学」は官能基ごとの整理が明快で、アミノ酸や生体分子の章まで通しておくと、生物寄りの質問にも答えやすくなります。

数学・統計(食生命科学科・地域共生コース)

令和9年度の出題範囲は解析学・代数学でした。令和10年度からは地域共生コースが統計学のみになる予告が出ていますが、確率・統計の土台には微分積分の理解が必要なので、無駄にはなりません。

「大学編入のための数学問題集」は微分積分と線形代数を1冊で通せるので、まず全体像をつかむ用途に向きます。「大学教養微分積分」は多変数関数の極値や重積分を厚く扱っており、解析学の穴を埋めるのに使えます。「大学編入試験問題数学 徹底演習」は微分積分・線形代数・応用数学に加えて確率の章があり、統計学へ進む前の土台づくりに使えます。

生物学については、まず高校生物の教科書と図説を通し、そのうえで大学初年次の基礎生物学のテキストに進む形で十分です。受験直後の記録でも「基本的な用語の穴埋めが大半だった」と報告されています。

直前期のチェックリスト

  • TOEICの公式認定証の原本を用意したか: 出願時は写しを提出し、試験当日は原本を持参します。保管場所を確認しておいてください
  • 志望学科・コースの出題分野を最新要項で確認したか: 令和10年度から出題分野が変わる予告が出ています。要項が公開されたら必ず読み直します
  • 用語を口頭で説明できるか: 問題用紙を読む時間は数分です。書いて解くのではなく、話して説明する練習をしておきます
  • 生物と化学の両方に穴がないか: 応用植物科学コースは2分野とも必答です。専攻に近い分野だけが出るとは限りません
  • 志願理由書の内容を説明できるか: 志願理由書は面接の参考資料になります。書いた内容を自分の言葉で補足できる状態にしておきます
  • 履修したい科目を挙げられるか: 「どんな科目を履修するか」は実際に聞かれています。カリキュラムを調べておいてください
  • 受験票を受け取ったか: 指定期日までに届かない場合は農学部学務グループへ問い合わせます。試験直前の期限です
  • 阿見キャンパスへの経路を確認したか: 水戸・日立キャンパスではありません。集合時刻に余裕を持って着ける経路で計画します

よくある質問

茨城大学農学部の編入試験の倍率はどのくらいですか?

茨城大学が公表している「3年次編入学試験実施状況一覧」によると、農学部全体の実質倍率(受験者数÷合格者数)は2023年度1.8倍、2024年度2.2倍、2025年度2.0倍、2026年度1.3倍でした。4年間を通算すると受験者45名に対して合格者25名で1.8倍です。学科別では食生命科学科が通算1.7倍、地域総合農学科が通算2.1倍ですが、地域総合農学科は1年あたりの受験者が2〜5名と少ないため、単年の倍率で難易度を判断しないでください。

令和10年度(2028年度)から何が変わりますか?

茨城大学農学部は2026年8月3日付で、令和10年度(2028年度)の3年次編入学試験から口頭試問の出題分野を変更すると予告しました。食生命科学科は「生物学及び化学」、地域総合農学科の応用植物科学コースは「生物学及び化学」、地域共生コースは「統計学」になります。現行の令和9年度は、食生命科学科が生物学・化学・数学の3分野から2分野選択、地域共生コースが数学と統計学の2分野必答でした。つまり食生命科学科は数学で受験する選択肢がなくなり、地域共生コースは数学が外れて統計学だけになります。大学は予定であるとしており、確定内容は令和9年4月下旬公開予定の募集要項で公表されます。

茨城大学農学部の編入試験の出願資格を教えてください。

令和9年度募集要項の出願資格は6区分です。大学を卒業(見込み)、短期大学または高等専門学校を卒業(見込み)、専修学校専門課程を修了(見込み・修業年限2年以上で総授業時数1,700時間以上、大学入学資格を有する人に限る)、高等学校等の専攻科を修了(見込み)、修業年限4年以上の大学に2年以上在学して62単位以上を修得(見込み)、外国で学校教育14年以上の課程を修了(見込み)です。62単位という条件は5番目の「大学に2年以上在学」の区分にだけかかる要件で、全区分に共通する条件ではありません。なお茨城大学に在学している人は受験できません。

英語はTOEICで何点あればよいですか?

英語は筆記試験ではなく、TOEIC Listening & Reading 公開テストの公式認定証(Official Score Certificate)の写しを出願書類として提出し、100点満点で評価されます。募集要項には換算方法も基準スコアも書かれていないため、何点あれば何点分になるという公表情報はありません。ただしスコアがなければ出願書類がそろわないため、事実上の出願要件です。認められるのは公開テストで、令和9年度の選抜では令和6年4月1日以降に受験したものに限られていました。試験当日は公式認定証の原本を持参する必要があります。

口頭試問では何が問われますか?

令和9年度の募集要項では、食生命科学科は生物学・化学・数学(解析学・代数学)の3分野から出題されて2分野を選択、地域総合農学科の応用植物科学コースは生物学と化学の2分野とも解答、地域共生コースは数学(解析学・代数学)と統計学の2分野とも解答と定められています。生物学・化学・数学は2学科共通の問題が使われます。面接は個人面接で20分程度、志望する学科への関心と適性、学習意欲、積極性などが見られ、志願理由書と成績証明書が参考資料になります。口頭試問は面接の中で行われます。

食生命科学科と地域総合農学科のどちらを選ぶべきですか?

募集人員はどちらも5名で同じですが、口頭試問で問われる分野が違います。生物と化学を得意にしているなら食生命科学科か応用植物科学コース、数学や統計を得意にしているなら地域共生コースが対策しやすくなります。学ぶ内容は、食生命科学科が生命科学と食品の加工・流通・安全性、応用植物科学コースが園芸作物の生産技術や品種改良・病害虫防除、地域共生コースが農村の景観保全・地域ブランド・防災や地域マネジメントです。実施状況を4年間通算すると食生命科学科1.7倍、地域総合農学科2.1倍ですが、母数が小さいため倍率よりも出題分野と学びたい内容で選ぶことをおすすめします。

編入後は2年で卒業できますか?

募集要項には、既修得単位の認定結果によっては3年次に編入学しても2年間で卒業できないことがあると明記されています。卒業に必要な単位は基盤教育科目24単位と専門科目86単位(地域共生コースは90単位)を含む合計124単位で、履修登録の上限は年間46単位です。編入学後の在学期間は4年を超えることはできません。教育職員免許状などの資格を2年間で取得することは非常に困難とされており、取得を目指す場合は入学手続の前に農学部学務グループへ連絡するよう求められています。

この記事の情報はいつ時点のものですか?

令和9年度茨城大学農学部3年次編入学学生募集要項、茨城大学が公表する令和5〜8年度の3年次編入学試験実施状況一覧、および2026年8月3日付の口頭試問の出題分野変更の予告をもとに、2026年8月6日に更新しています。令和9年度(2027年度)の選抜はすでに終了しています。日程・科目・出願資格・募集人員は毎年変わる可能性があるため、出願前には必ず茨城大学農学部が公表する最新の募集要項を確認してください。

まとめ

茨城大学農学部の3年次編入学試験は、英語100点+面接(口頭試問を含む)200点の300点満点という、極端に絞られた構成の試験です。筆記試験がないぶん、準備すべきことははっきりしています

やるべきことを5つに整理します。①志望学科・コースを先に決める——口頭試問の分野が学科・コースごとに違うため、これを決めないと勉強が始まりません。②TOEICの公開テストを早めに受け、公式認定証を確保する——スコアがなければ出願書類がそろわず、300点のうち100点は出願時に確定します。③令和10年度からの出題分野の変更を前提に対策する——食生命科学科は生物学と化学の両方、地域共生コースは統計学が軸になる予告が出ています。④「解ける」ではなく「説明できる」まで持っていく——当日は問題用紙を数分読んでから口頭で答える形式です。⑤冊子の要項を早めに請求し、5日間の出願期間を逃さない——振込依頼書と様式は冊子にしかありません。

公表データを見るかぎり、志願者は毎年10名前後、実質倍率は通算1.8倍。募集人員10名に対して合格者は5〜7名で、入学者はさらに少ない年が続いています。倍率で圧倒される試験ではなく、合格ラインに届くかどうかがそのまま結果になる試験です。分野が絞られている今のうちに、基礎を説明できる状態まで固めてください。

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

無料相談で何から始めるか聞く

ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要と実施状況は茨城大学が公表する募集要項・3年次編入学試験実施状況一覧をもとに毎年度確認し、受験当日の記録は試験直後アンケートにもとづいています。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ|最終更新: 2026年8月6日

関連記事

農学・生物学系の一覧へ戻る

運営: 大学編入専門の予備校 オンライン編入学院
本記事には、無断利用を検知するための識別を含みます。コンテンツの利用について
LINEで無料相談を予約