北海道大学理学部の編入は2027年度も実施されません
先に結論をお伝えします。北海道大学理学部は、2027年4月入学(令和9年度)の第3年次編入学試験を実施しません。2026年4月入学(令和8年度)も実施されていないため、2年続けて出願できる編入学試験が無い状態です。
これは推測ではありません。北海道大学理学部の「入試情報・資料請求」ページに、「令和9年度(令和8年度実施分)編入学試験は実施しません。」と告知されています(2026年4月14日更新)。同じページで転部試験も同じく実施しないと告知されており、理学部の中で学部を移る道も現在は開いていません。
一方で、北海道大学が理学部の編入を「廃止する」「停止する」と書いた資料は見当たりません。使われているのは、年度を区切った「実施しません」という書き方です。したがってこの記事では、大学が実際に書いている範囲を正確にお伝えしたうえで、理学部を目指してきた方が2027年4月入学に向けていま何を選べるかを整理します。最後に実施された試験がどんな内容だったかも、判断材料として残しておきます。
しません令和9年度(2027年4月入学)の編入学試験
4月入学最後に編入生を受け入れた入学年度
出典: 北海道大学理学部「入試情報・資料請求」(令和8年4月14日更新)および「令和7年度 北海道大学理学部 第3年次編入学学生募集要項」。年度はすべて入学年度で表記しています(令和9年度=2027年4月入学)。
この記事で分かること
- 北海道大学理学部が、どのページに、どういう言葉で非実施を告知しているか
- 「実施しません」と「募集停止」は何が違い、来年を待つ構えが取れるのか
- 最後の募集(令和7年度)がどんな試験だったか——募集学科・出願資格・日程・出題内容
- 理学部の編入倍率が、なぜどこにも出てこないのか
- 2027年4月入学で、北海道大学のどの学部なら編入で出願できるか
- 理学を学びたい方が、いま取れる行動
この学部はいま募集がありませんが、同じ分野で編入を実施している大学は他にもあります。いまの在籍区分で受けられる大学がどこかは、条件を突き合わせると見えてきます。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
大学が書いているのはどこまでか
北海道大学の編入学は、学部ごとに実施の有無がまったく違います。大学本体の入試サイトにある編入学試験のページには学部別の一覧が載っていますが、そのページ自身が「詳細については実施の有無も含めて、下記の問い合わせ先にお問い合わせください」と断っています。つまり、実施しているかどうかを最終的に確かめられるのは各学部のサイトだけです。
| 資料 | そこに書かれていること |
|---|---|
| 理学部 入試情報・ 資料請求 | 「令和9年度(令和8年度実施分)編入学試験は実施しません。」(令和8年4月14日更新)。あわせて「令和9年度(令和8年度実施分)転部試験は実施しません。」とも書かれています |
| 同ページ (前年の記載) | 「令和8年度(令和7年度実施分)編入学試験は実施しないこととなりました(募集学科はありません。)。」(令和7年6月6日更新)。非実施は2年連続です |
| 理学部が 掲載している 要項 | 掲載されているのは令和7年度(令和6年度実施分)の要項1点のみで、「既に試験が終わった募集要項を参考に掲載しております」と注記されています。令和8年度・令和9年度の要項は存在しません |
| 大学本体の 編入学試験 ページ | 理学部の欄は「理学部のページへ(編入学情報)」というリンクのままです。この一覧に載っていることは、実施していることを意味しません |
出典: 北海道大学「編入学試験」(入学案内)および北海道大学理学部「入試情報・資料請求」。前年の記載はインターネット・アーカイブに保存された同ページ(2025年6月30日・9月23日取得分)で確認しています。
「実施しません」と「募集停止」は意味が違う
ここは判断に直結するので、丁寧にお伝えします。編入学の募集が無くなるときの書き方には、大きく2種類あります。
- 「募集を停止します」——制度そのものを閉じるという意味です。年度を区切らずに書かれることが多く、待っても出願先は現れません
- 「◯年度は実施しません」——その年度についての判断です。制度が無くなったとは書かれていません
北海道大学理学部が使っているのは後者です。令和8年度も令和9年度も、それぞれの年度について「実施しません」と告知されています。制度を廃止するという記載も、再開の予定を示す記載も、大学の資料には見当たりません。
これが実務でどう効くか。「いつか再開するかもしれない」という可能性は否定されていません。しかし2年連続で告知が出ており、再開時期の予告は一切ありません。2027年4月入学を目指している方にとって、理学部の編入はいま出願できない選択肢です。次年度の要項を待つという構えは、根拠のある予定が公表されていない以上、時間の使い方として危険です。
もう1つ大事な点があります。理学部には、編入学に代わる学士入学の制度もありません。理学部の入試ページに載っている学部入試は、一般選抜(前期・後期)、総合型選抜(フロンティア入試)、帰国生徒選抜、私費外国人留学生入試の4つで、これらはいずれも1年次入学の入試です。編入学と転部の欄は、どちらも「実施しません」となっています。
最後の募集はどんな試験だったか
理学部が現在も参考として掲載しているのは、令和7年度(2025年4月入学)の第3年次編入学学生募集要項です。これが、いまのところ最後の募集になります。これから出願できるものではありませんが、どんな試験が止まっているのかを知っておくと、他大学の理学部を選ぶときの物差しになります。
| 項目 | 内容(令和7年度・実施済み) |
|---|---|
| 募集学科 募集人員 | 数学科・物理学科・地球惑星科学科の3学科/各若干名 |
| 入学年次 | 第3年次。在学可能期間は4年間、休学可能期間は2年間 |
| 出願資格 | 次の7区分のいずれか。①他大学に2年以上在学し62単位以上修得 ②短期大学・高等専門学校を卒業(見込み)③大学を卒業(見込み)④大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与(見込み)⑤専修学校専門課程を修了(見込み)⑥高等学校専攻科を修了(見込み)⑦外国の学校の通信教育で14年の課程を修了(見込み) |
| 出願期間 | 令和6年6月28日(金)〜7月4日(木)必着。書留郵便のみで、封筒の表に朱書きの指定あり |
| 試験日 合格発表 | 令和6年8月26日(月)/令和6年9月5日(木)16時頃に理学部ホームページで発表 |
| 試験の時間 | 筆記試験 10:00〜12:00、口述試験 14:00〜(3学科とも同じ枠組み) |
| 選抜方法 | 筆記試験と口述試験の2つ。配点は要項に記載されていません |
| 検定料 | 30,000円(銀行等の窓口での振込のみ。ATM不可) |
| 入学時の費用 | 入学料 282,000円/授業料 各学期267,900円(年額535,800円)※いずれも要項掲載時点の予定額 |
| 試験場 | 北海道大学理学部(札幌市北区北10条西8丁目) |
出典: 令和7年度 北海道大学理学部 第3年次編入学学生募集要項(令和6年6月・北海道大学理学部)。募集人員の表は原本のページを画像で確認しています。
5学科6専修のうち、募集があったのは3学科だけ
要項の募集定員表で最も重要なのは、募集学科の欄に数学科・物理学科・地球惑星科学科の3つしか書かれていなかったという点です。北海道大学理学部は数学科・物理学科・化学科・生物科学科(生物学)・生物科学科(高分子機能学)・地球惑星科学科の5学科6専修で構成されていますが、化学科と生物科学科は、最後に実施された年の時点ですでに編入の募集対象ではありませんでした。
これは他大学の理学部を選ぶときにもそのまま効く教訓です。学部として編入を実施していることと、自分の志望学科で出願できることは別の話です。大学サイトに学科名が並んでいても、編入の募集定員表にその行が無ければ出願先にはなりません。志望校を絞るときは、必ず要項の募集定員表で、自分の学科の行に人数が入っているかを確かめてください。
学科ごとに何が問われていたか
要項には、学科別に出題の範囲と口述試験の趣旨が大学自身の言葉で書かれていました。これから出願できる試験ではありませんが、理学系の編入で何が測られるのかを知る材料になります。なお、著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません。
| 学科 | 筆記試験(10:00〜12:00) | 口述試験(14:00〜) |
|---|---|---|
| 数学科 | 数学。大学初年度で学ぶ程度の微分積分学と線形代数学から出題 | 筆記試験に関連する質疑応答。あわせて編入学を希望する理由と、これまでの数学の学修状況を問う |
| 物理学科 | 物理学。線型代数学・微分積分学・力学・熱力学・電磁気学・前期量子論など、専門課程の物理学に進むための基礎科目を大学教養課程の水準まで。要項は「知識量や暗記力ではなく、自ら思考して問題を解決する能力を問う」と明記 | 数式そのものに加えて、その導出原理や応用可能性まで議論すると要項に記載 |
| 地球惑星 科学科 | 基礎的な英語と数学の理解度・知識、および地球惑星科学を学ぶうえで必要な科目の理解度・知識 | 志望動機、現在までの準備状況、将来の目標 |
出典: 令和7年度 北海道大学理学部 第3年次編入学学生募集要項「6.試験日程・場所及び出題内容等」。
読み取れることが2つあります。1つは、3学科のうち英語が課されていたのは地球惑星科学科だけで、数学科と物理学科は専門科目だけで筆記が組まれていたこと。もう1つは、口述試験が筆記試験と地続きだったことです。数学科も物理学科も、口述の内容が「筆記に関連する質疑応答」「導出原理や応用可能性の議論」と書かれています。解けたかどうかではなく、自分の解答を説明できるかが問われる形式だったと分かります。
細かい点ですが、実務で効く違いもありました。編入学志望理由書の提出が求められていたのは数学科と地球惑星科学科の出願者だけで、物理学科は不要でした。また、過去問題を郵送で請求できたのは物理学科だけです。理学部は現在も、この令和7年度要項に記載の手順による物理学科の過去問題の送付だけは受け付けていると告知しています(要項そのものなど、過年度に実施した試験の資料の請求は受け付けていません)。
倍率がどこにも出てこない理由
北海道大学理学部の編入学試験について、志願者数・受験者数・合格者数は公表されていません。ここは推測で埋めず、確認した経路をそのままお伝えします。
- 要項に過去の実績表がありません。令和7年度の募集要項は募集人員から個人情報の取扱いまで11項目で構成されており、志願者数等の一覧表は含まれていません
- 大学全体の入試データにも含まれていません。北海道大学は「過去の入試データ」として入学志願者数及び合格者数等一覧を令和4年度分から公開していますが、収録されているのは一般選抜(前期・後期)、フロンティア入試、国際総合入試、帰国生徒選抜、私費外国人留学生入試です。編入学の区分はありません
- 理学部のサイトにも入試結果の掲載はありません。編入学の欄にあるのは非実施の告知と参考掲載の要項だけです
この記事から削除した情報があります。以前この記事には「例年10名から13名程度の合格者が出ていることが確認されています」という記述がありました。この数字の出典は確認できませんでした。要項の募集人員は3学科とも「若干名」で、大学は編入の合格者数を公表していません。根拠を示せない数字は難易度の判断材料にならないため、削除しています。
あわせて、以前この記事は令和6年8月26日の試験日を「2026年度の試験」として掲載していました。この日程は令和7年度(2025年4月入学)の試験のものです。編入試験の年度は入学年度で数えるため、2学年分ずれた表記になっていました。
2027年4月入学で北海道大学に編入するなら
「北海道大学で学びたい」という軸が強い方のために、2027年4月入学(令和9年度)の編入学について、大学公式で状況を確認できた学部をまとめます。学部ごとに要項も公開サイトも別です。
| 学部 | 2027年4月入学の状況 |
|---|---|
| 理学部 | 実施しません(出願できません)。転部試験も同じく非実施 |
| 工学部 | 実施。ただし出願資格は高等専門学校の卒業(見込み)者のみ。募集人員 10名程度(4学科15コース合計)、第3年次。出願は2026年5月7日〜5月13日必着で終了済み、試験は2026年6月20日(面接)・21日(数学・物理・化学) |
| 法学部 | 実施。第3年次10名・第2年次10名。出願 2026年10月5日〜10月7日(10月7日消印有効)、試験 2026年11月7日(土)、合格発表 2026年12月4日 |
| 教育学部 | 第3年次編入学と転部を例年実施。2026年8月10日時点で公表されている最新は令和8年度(2026年4月入学)分で、令和9年度分は未公表です(例年8月ごろ公表) |
| 医学部 医学科 | 編入ではなく学士編入学(第2年次)。令和9年度の出願期間は2026年7月14日〜7月22日で終了済み |
| 文学部/経済学部/医学部保健学科/歯学部/薬学部/農学部/獣医学部/水産学部 | 大学本体の編入学試験ページに「実施していません」と明記 |
出典: 北海道大学「編入学試験」(入学案内)、北海道大学工学部「編入学(一般選抜)学生募集要項」(令和9年度)、北海道大学法学部「令和9年度 第3年次・第2年次編入学学生募集要項」、北海道大学教育学部「学部入試について」、北海道大学医学部医学科「入学案内/学士編入学」。
工学部は高専生だけが対象
理学部を志望していた方にとって、学びの方向がいちばん近いのは工学部です。ただし、ここは誤解が起きやすい点なので明確にお伝えします。
北海道大学工学部の編入学(一般選抜)の出願資格は、要項の条文で「高等専門学校を卒業した者又は令和9年3月までに卒業見込みの者」と定められています。大学に在学している方、短期大学を卒業した方、専門学校を修了した方は出願できません。理学部の編入が大学2年生や短大卒の方にも開かれていたのとは、対象がまったく違います。
高専の方には有力な選択肢です。試験は数学・物理・化学の3科目と面接で、英語は筆記試験を行わずTOEIC L&RまたはTOEFLのスコアを100点満点に換算する方式です。要項には換算の基準としてTOEIC L&R 600点とTOEFL iBT 61点がそれぞれ80点にあたると示されています。スコアは2024年4月以降に受験したものに限られ、出願時は写しを提出し、面接時に原本を持参しなければなりません(確認できない場合は失格となることがあります)。
配点はコースによって異なります。合計600点のうち学力試験が400点(自然科学系3科目300点+英語100点)、面接および調査書が200点という枠は共通ですが、3科目300点の内訳がコースごとに違います。たとえば応用化学コースは化学に140点が割かれ、情報理工学コースは数学が150点です。志望コースを決めてから対策の重心を決める必要があります。詳しくは北海道大学工学部の編入試験対策で解説しています。
大学在学中の方が出願できるのは法学部
大学に在学している方・短期大学や専門学校を修了した方が、2027年4月入学で北海道大学に編入できる道として現時点で確認できるのは法学部です(教育学部は令和9年度分が未公表)。理学とは分野が変わりますが、出願資格の幅が広く、必要単位のハードルも低めという特徴があります。
- 第3年次は他大学に2年以上在学し42単位以上、第2年次は1年以上在学し32単位以上。理学部が求めていた62単位より少ない要件です
- 科目は第3年次が専門科目(法学・政治学の基礎的問題)と英語、第2年次が小論文と英語。いずれも各120分
- 第3年次と第2年次は併願でき、検定料は併願でも30,000円のまま。両方に合格した場合は第3年次編入学の合格者として扱われます
- 募集要項はテレメールでの請求が必要です。サイトに掲載されている要項には願書などの出願書類が付いておらず、学部窓口での配布もありません
北海道大学法学部は、北海道大学で唯一、編入の志願者数と合格者数を学部サイトで公表しています。第2年次は令和8年度が志願者108名・合格者10名、令和7年度が115名・10名、令和6年度が109名・11名。第3年次は令和8年度が志願者40名・合格者10名、令和7年度が57名・10名、令和6年度が56名・10名です。受験者数の列は公表されていないため、倍率を出すなら分母は志願者数になります。この数字の読み方は北海道大学法学部の編入試験対策で詳しく扱っています。
理学を学びたい方がいま取れる行動
北海道大学理学部を目指してきた方に必要なのは、対策の強化ではなく志望校の組み替えです。順番に進めてください。
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今週
志望の軸を言葉にし直す。「北海道大学に行きたい」のか「理学(数学・物理・地球惑星科学)を専門として学びたい」のかで、次の一手が変わります。前者なら工学部(高専の方)や法学部という選択肢が残り、後者なら他大学の理学部・理工学部へ切り替えることになります
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今月中
自分の出願資格を確定させる。大学在学中なら「何単位まで修得済みか」、高専なら「卒業見込みの時期」を数字で押さえてください。北海道大学の中だけでも、必要単位は理学部62単位・法学部42単位(第3年次)とばらつきがあり、工学部は単位ではなく高専卒業という資格そのものが条件でした。資格を満たさない大学の対策に時間を使うのが、最ももったいない失敗です
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夏〜秋
同系統の他大学を3〜5校に絞る。絞るときは大学名ではなく学科単位で見てください。理学部は学部として編入を実施していても、志望分野の学科が募集対象に入っていないことがあります。北海道大学理学部でも、最後の年に募集があったのは6専修のうち3学科だけでした。実施校の一覧は理学部編入|実施大学一覧・難易度ランキングにまとめています
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秋〜冬
英語スコアの現在地を確認する。理学系の編入では、英語を筆記で課す大学と、外部検定のスコア提出に置き換える大学が混在します。北海道大学工学部は後者で、しかも受験時期に制限(2024年4月以降)がありました。スコアは提出期限から逆算して確保しないと、専門科目が仕上がっても出願できません
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通年
募集の有無を毎年確かめる習慣を持つ。編入学の募集は年度ごとに変わり、学部サイトの1行だけで告知されることがあります。北海道大学理学部の非実施も、大学本体のサイトではなく理学部の入試ページの1行に書かれていました。大学本体の一覧には、いまも理学部へのリンクが残っています。志望校は必ずその学部のサイトまで降りて確認してください
これまでの準備は無駄になりません
北海道大学理学部に向けて積み上げてきたものは、そのまま次の志望校で使えます。理学系の編入試験で問われる力は、大学を越えて共通しているからです。
微分積分学と線形代数学は、理学系・工学系のほぼすべての編入試験で土台になります。北海道大学理学部の数学科が「大学初年度で学ぶ程度の微分積分学と線形代数学」を出題範囲としていたのと同じ範囲が、他大学でも共通の入口です。物理学科の範囲だった力学・熱力学・電磁気学も同様で、変わるのは配点と時間配分であって、身につけるべき中身ではありません。
口述試験の準備も特に無駄になりません。北海道大学理学部の要項は、口述で問うものを「導出原理や応用可能性まで議論する」と書いていました。自分の解答を、途中の理屈まで含めて説明できる状態は、大学が変わってもそのまま評価されます。志望動機、学びたいテーマ、編入後の学習計画を自分の言葉で言えるようにしておくことも同じです。
この学部は受けられませんが、志望の分野で編入できる大学は他にあります。いまの状況をうかがったうえで、選択肢を整理します。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
まとめ
- 北海道大学理学部は、令和9年度(2027年4月入学)の第3年次編入学試験を実施しません。令和8年度(2026年4月入学)も実施されておらず、2年連続の非実施です。転部試験も同じく実施されません
- 大学が使っているのは「募集を停止します」ではなく年度を区切った「実施しません」という書き方です。制度の廃止も再開の予定も公表されていません
- 最後の募集は令和7年度(2025年4月入学・試験は2024年8月26日)で、募集学科は数学科・物理学科・地球惑星科学科の3学科・各若干名。化学科と生物科学科はその時点で対象外でした
- 理学部の編入倍率は公表されていません。要項にも、大学全体の入試データにも編入の区分がありません。以前この記事にあった「例年10〜13名程度の合格者」は出典を確認できず削除しました
- 2027年4月入学で北海道大学に編入するなら、工学部(高専卒業見込み者のみ・出願は終了済み)と法学部(第3年次10名・第2年次10名/試験は2026年11月7日)が対象です。教育学部は令和9年度分が未公表です
- 文学部・経済学部・医学部保健学科・歯学部・薬学部・農学部・獣医学部・水産学部は、大学本体のページに「実施していません」と明記されています
募集の無い学部に時間を使い続けるより、いま出願できる大学へ同じ努力を向け直すほうが、結果は確実に近づきます。理学系のどの大学のどの学科が自分の学びたいことに合うか迷ったら、オンライン編入学院の無料相談で一緒に整理しましょう。
よくある質問
北海道大学理学部の編入試験は、2027年4月入学で受けられますか?
受けられません。北海道大学理学部の「入試情報・資料請求」ページに「令和9年度(令和8年度実施分)編入学試験は実施しません。」と告知されています(令和8年4月14日更新)。令和9年度は2027年4月入学にあたります。同じページで転部試験も実施しないと告知されており、理学部には編入学に代わる学士入学の制度もありません。理学部の学部入試として掲載されているのは、一般選抜(前期・後期)、総合型選抜(フロンティア入試)、帰国生徒選抜、私費外国人留学生入試の4つで、いずれも1年次入学の入試です。
「今年度は実施しない」だけなら、来年は復活しませんか?
可能性は否定されていませんが、待つことをおすすめできる材料はありません。北海道大学理学部は令和8年度(2026年4月入学)についても「実施しないこととなりました(募集学科はありません。)」と告知しており、非実施は2年連続です。「募集を停止します」と制度そのものを閉じる書き方はしていない一方で、再開の時期を示す記載もどこにもありません。2027年4月入学を目指している方に必要なのは、次年度の要項を待つことではなく、いま出願できる大学への組み替えです。
最後に実施された編入試験はどんな内容でしたか?
令和7年度(2025年4月入学)の募集要項によると、募集学科は数学科・物理学科・地球惑星科学科の3学科で募集人員は各若干名、入学年次は第3年次でした。試験は令和6年8月26日に行われ、筆記試験が10時から12時、口述試験が14時からという日程です。出願期間は令和6年6月28日から7月4日必着で、書留郵便のみ。検定料は30,000円でした。出願資格は他大学に2年以上在学し62単位以上を修得した方など7区分です。この試験はすでに終了しており、これから出願することはできません。
化学科や生物科学科の編入はありましたか?
ありませんでした。北海道大学理学部は数学科・物理学科・化学科・生物科学科(生物学)・生物科学科(高分子機能学)・地球惑星科学科の5学科6専修で構成されていますが、最後に実施された令和7年度の募集定員表に記載されていたのは数学科・物理学科・地球惑星科学科の3学科だけです。化学科と生物科学科は、編入が実施されていた時点でも募集の対象に入っていませんでした。学部として編入を実施していることと、志望する学科で出願できることは別の話です。他大学を検討するときも、必ず要項の募集定員表で自分の学科の行に人数が入っているかを確認してください。
北海道大学理学部の編入倍率はどれくらいでしたか?
公表されていません。令和7年度の募集要項には過去の志願者数等の一覧表が含まれておらず、北海道大学が「過去の入試データ」として公開している入学志願者数及び合格者数等一覧にも編入学の区分はありません。この一覧に収録されているのは一般選抜(前期・後期)、フロンティア入試、国際総合入試、帰国生徒選抜、私費外国人留学生入試です。理学部のサイトにも入試結果の掲載はありません。募集人員は3学科とも「若干名」とだけ書かれていたため、合格者数の目安も要項からは分かりません。
北海道大学で2027年4月入学の編入学試験を受けられる学部はどこですか?
大学公式で確認できた範囲では、工学部と法学部です。工学部は募集人員10名程度・第3年次ですが、出願資格が高等専門学校の卒業(見込み)者に限られ、2027年4月入学の出願は2026年5月13日で終了しています。法学部は第3年次10名・第2年次10名で、出願は2026年10月5日から7日、試験は2026年11月7日です。教育学部は例年実施していますが、2026年8月10日時点で令和9年度分は未公表です。医学部医学科は編入ではなく学士編入学(第2年次)で、出願は2026年7月22日に終了しています。文学部・経済学部・医学部保健学科・歯学部・薬学部・農学部・獣医学部・水産学部は「実施していません」と明記されています。
大学に在学中ですが、北海道大学工学部の編入は受けられますか?
受けられません。北海道大学工学部の編入学(一般選抜)学生募集要項は、出願資格を「高等専門学校を卒業した者又は令和9年3月までに卒業見込みの者」とだけ定めています。大学在学者、短期大学卒業者、専門学校修了者は対象外です。理学部の編入が大学に2年以上在学した方や短大卒業者にも開かれていたのとは、対象が大きく異なります。大学に在学中の方が2027年4月入学で北海道大学に編入する道として現時点で確認できるのは法学部(第3年次は42単位以上、第2年次は32単位以上)です。理学系を続けたい場合は、他大学の理学部・理工学部へ志望を切り替えることになります。
オンライン編入学院について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。オンライン編入学院は、大学編入試験に特化した完全オンラインの予備校です。志望校の選び直しから、数学・専門科目・英語・口述試験までを、一人ひとりの現在地に合わせて設計します。志望していた学部で募集が無くなった方の進路の組み替えも、無料相談で承っています。
この記事の内容は、北海道大学および北海道大学理学部・工学部・法学部・教育学部・医学部医学科が公表している募集要項・入試情報ページにもとづいて2026年8月10日時点で整理したものです。募集の有無・日程・選抜方法は年度ごとに変わります。出願前に必ず大学公式の最新情報をご確認ください。

