関西外国語大学外国語学部の編入試験対策|倍率・合格最低点・出題形式
関西外国語大学外国語学部の3年次編入学試験(一般選考)は、筆記1科目・90分・200点だけで合否が決まる試験です。英米語学科は英語、スペイン語学科はスペイン語。公表されている選考方法にも面接や小論文は含まれていません。
そして大学は志願者数・受験者数・合格者数・合格最低点をすべて公表しています。英米語学科の合格最低点は直近4年度8回で200点満点の80〜119点、実質倍率は1.2〜3.7倍。つまり「満点を取り合う試験」ではなく、5〜6割を落とさずに取り切る試験です。目標点が数字で見えるぶん、対策の設計はしやすい試験だといえます。
一方で、外国語学部の4学科のうち編入学を募集しているのは英米語学科とスペイン語学科の2学科だけです。この記事では2027年度(2027年4月入学)の日程・出願資格から、公表データの読み方、大学が公開している解答例から分かる出題形式、出願手続きの実務までを順に整理します。
出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。
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結論|関西外国語大学外国語学部の編入試験はこんな試験
- 試験は外国語の筆記1本。英米語学科は英語、スペイン語学科はスペイン語。公表されている選考方法は「試験科目の得点により合格者を決定します」で、面接・小論文・志望理由書による点数化は示されていません。リスニングも含まれません。
- 受験機会は一般選考が年2回。2027年度は11月一般選考(2026年11月15日)と1月一般選考(2027年1月28日)。ただし大学2年次修了見込みの方は1月一般選考のみ受験可と明記されています。
- 目標点は「200点中120点前後」から逆算できる。合格最低点が公表されており、英米語学科は80〜119点で推移。安全を見て6割(120点)を狙うのが現実的な設計です。
- 英語の外部スコアは合否に使われない。大学が案内する英語の資格・検定試験の加点方式は、対象が公募制推薦入試と一般入試で、3年次編入学試験は含まれていません。当日の一発勝負です。
- 募集学科は2つだけ。英米語学科200人・スペイン語学科20人(いずれも全選考合計)。英語・デジタルコミュニケーション学科と国際日本学科は編入学の募集対象に入っていません。
試験概要(2027年度・大学公表データ)
ここでの「年度」は入学年度です。2027年度=2027年4月入学で、試験は2026年秋〜2027年冬に行われます。以下は大学の入試サイトが公表している2027年度の内容です。
募集学部・学科と募集人員
| 学部 | 学科 | 募集人員 | 編入学の募集 |
|---|---|---|---|
| 外国語学部 | 英米語学科 | 200人(全選考) | あり |
| 外国語学部 | スペイン語学科 | 20人(全選考) | あり |
| 外国語学部 | 英語・デジタル コミュニケーション学科 | ― | 募集学科に記載なし |
| 外国語学部 | 国際日本学科 | ― | 募集学科に記載なし |
「全選考」とは、9月推薦選考・11月推薦選考・11月一般選考・1月一般選考を合わせた人数という意味です。1回の選考ごとの枠ではありません。参考までに、同じ表には英語国際学部の英語国際学科55人・アジア共創学科20人も載っていますが、これらは外国語学部ではなく英語国際学部の学科です。
選考区分は「推薦選考」と「一般選考」の2本立て
3年次編入学試験には性格の異なる2つの選考があります。他大学・他短大から出願する方が受けるのは一般選考です。
- 推薦選考(9月・11月)… 対象は関西外国語大学短期大学部の卒業見込みで、短期大学部から推薦された方に限られます。短期大学部での学業成績・出席状況、資格条件の成績、志望理由・学修計画書、口頭試問(面接)を総合して選考します。推薦選考は合格が「内定」となり、2月に短期大学部2年間の成績等による最終判定を経て合格が決定します。
- 一般選考(11月・1月)… 短期大学の卒業(見込み)者、専修学校専門課程の修了(見込み)者、大学に2年以上在学した方、4年制大学卒業(見込み)者などが対象で、筆記試験の得点で合否が決まります。関西外国語大学短期大学部の学生も、推薦とは別にこちらを受験できます。
2027年度の日程
| 区分 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 11月一般選考 | 2026年10月22日〜10月28日 | 2026年11月15日(日) | 2026年12月1日(火) |
| 1月一般選考 | 2026年12月24日〜2027年1月12日 | 2027年1月28日(木) | 2027年2月13日(土) |
| 9月推薦選考 (短期大学部生対象) | 2026年7月18日〜7月31日 | 2026年9月8日(火) | 2026年9月12日(土) |
| 11月推薦選考 (短期大学部生対象) | 2026年10月24日〜10月30日 | 2026年11月14日(土) | 2026年12月1日(火) |
一般選考の出願はいずれも締切日の消印有効です。入学手続は2段階に分かれており、11月一般選考は1次(入学金)が2026年12月17日、2次(授業料等)が2027年1月12日。1月一般選考は1次が2027年3月1日、2次が2027年3月11日です。この納入期限の差が、そのまま併願戦略の差になります(後述)。
なお1月一般選考の試験日は木曜日です。在学中の大学・短大の授業や定期試験と重なる可能性があるため、早い段階で学年暦を確認しておいてください。
試験科目と配点
| 学科 | 試験科目 | 試験時間 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 英米語学科 | 英語 | 90分 | 200点 |
| スペイン語学科 | スペイン語 | 90分 | 200点 |
大学は「いずれの試験科目もリスニングテストは含みません」と明記しています。語学系学部というと聞き取りを心配する方が多いのですが、この試験に関しては読解・語彙・文法の筆記対策に集中して問題ありません。
出願資格
2027年度の一般選考の出願資格は、次のいずれかに該当する方です。
- 短期大学(文部科学大臣指定外国大学〈短期大学相当〉日本校を含む)もしくは高等専門学校を卒業した方、または2027年3月卒業見込みの方
- 修業年限4年以上の大学において2年以上(休学期間を除く)在学し、卒業に必要な単位のうち62単位以上を修得した方、または2027年3月までに修得見込みの方(大学2年次修了見込みの方は1月一般選考のみ受験可)
- 4年制大学を卒業した方、または2027年3月卒業見込みの方
- 専修学校の専門課程(修業年限2年以上等の基準を満たすもの)を修了した方、または2027年3月修了見込みの方
- 高等学校の専攻科の課程(修業年限2年以上等の基準を満たすもの)を修了した方、または2027年3月修了見込みの方
- 外国において1〜3と同等以上の課程を履修したと学長が認めた方
62単位という要件は、全員に共通の条件ではありません。これは2番の「大学に2年以上在学」ルートにだけかかる要件です。短期大学・高等専門学校を卒業(見込み)で出願する方や、専修学校専門課程の修了(見込み)で出願する方には、この62単位の条件は付いていません。自分がどの区分で出願するのかを最初に確定させてください。
このほか、日本国籍以外の方(日本に永住権を持つ方および関西外国語大学の学生・卒業生を除く)は日本語能力試験N1の取得が条件になります。また海外の短期大学等を卒業(見込み)で出願する場合は、出願期間開始の1か月前までに大学の「出願資格審査」で事前確認を受ける必要があります。11月一般選考なら9月下旬まで、1月一般選考なら11月下旬までが目安として案内されています。ここを知らずに出願直前に動くと間に合いません。
科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。
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外国語学部で編入学を募集しているのは2学科だけ
ここは志望校選びの前提として最初に押さえてほしい点です。関西外国語大学外国語学部は現在、英米語学科/英語・デジタルコミュニケーション学科/国際日本学科/スペイン語学科の4学科体制です。しかし3年次編入学試験の募集学部・学科の一覧に載っているのは、英米語学科とスペイン語学科の2つだけです。
つまり、大学案内やオープンキャンパスで英語・デジタルコミュニケーション学科や国際日本学科に魅力を感じても、編入という入口からはその2学科に入ることができません。学科の内容で志望を決める前に、「その学科が編入学の募集対象かどうか」を確認する。この順番を逆にすると、対策の時間を丸ごと無駄にしてしまいます。
もう一点、同じ関西外国語大学のなかでも英語国際学部(英語国際学科・アジア共創学科)は別学部です。編入の募集はありますが、外国語学部とは学部が違うため、出願先として比較検討する場合は学部単位で情報を分けて見てください。英語国際学部については 関西外国語大学英語国際学部の編入試験の解説記事 にまとめています。
ただし「第2志望制度」があります。外国語学部英米語学科を志望する方は、英語国際学部の英語国際学科またはアジア共創学科を第2志望とすることができます(逆に、英語国際学科〈英語で受験する方のみ〉またはアジア共創学科を志望する方は、外国語学部英米語学科を第2志望にできます)。試験科目が同じ英語であるためです。英米語学科が第1志望でも、合格可能性を広げる選択肢として制度が用意されている点は覚えておいて損がありません。
難易度・倍率(大学公表の入試結果)
関西外国語大学は入試サイトの「入試結果」で、3年次編入学試験の学部・学科別の志願者数・受験者数・合格者数・合格最低点・競争倍率を公表しています。ここでの実質倍率は受験者数÷合格者数で計算します(大学が示している「競争倍率」も同じ計算です)。
英米語学科の入試結果(4年分)
| 入学年度 | 選考 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 合格 最低点 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年度 | 11月 | 179 | 177 | 61 | 119 | 2.9倍 |
| 2023年度 | 2月 | 136 | 134 | 67 | 101 | 2.0倍 |
| 2024年度 | 11月 | 111 | 110 | 52 | 95 | 2.1倍 |
| 2024年度 | 2月 | 80 | 78 | 21 | 88 | 3.7倍 |
| 2025年度 | 11月 | 117 | 114 | 67 | 90 | 1.7倍 |
| 2025年度 | 2月 | 51 | 50 | 42 | 80 | 1.2倍 |
| 2026年度 | 11月 | 147 | 143 | 65 | 102 | 2.2倍 |
| 2026年度 | 1月 | 99 | 98 | 50 | 104 | 2.0倍 |
出典: 関西外国語大学 入試サイト「入試結果(3年次編入学試験)」の各年度ページ。合格最低点は200点満点。2026年度から後半の選考回が「2月一般選考」から「1月一般選考」に変わっています。
年度ごとの合計(11月+2月/1月)で見ると、志願者数と合格者数は次のように動いています。
この数字の読み方
- 倍率は1.2倍から3.7倍まで振れる。1回あたりの受験者が50〜180名程度と規模が小さいわけではありませんが、合格者数が年度によって21名から67名まで動くため、倍率の振れ幅が大きくなります。「例年◯倍だから」という読み方は通用しません。
- 直近の2026年度は志願者が戻ってきている。2025年度の年間168名から2026年度は246名へ増加し、合格最低点も11月102点・1月104点と、前年(90点・80点)より高くなりました。数年前の合格最低点だけを目標にするのは危険です。
- 1回目(11月)のほうが受験者は多い。4年すべてで11月の志願者が後半の回を上回っています。ただし合格者数も11月のほうが多いため、倍率が必ず高くなるわけではありません(2024年度は2月のほうが3.7倍と厳しくなりました)。
- 合格者数は募集人員200人には届かない。一般選考の合格者は年間73〜128名です。募集人員200人(全選考合計)は推薦選考を含む数字なので、「200人も採るなら簡単だろう」という読み方はできません。
合格最低点から目標点を決める
この試験のいちばんの利点は、目標点が数字で確定できることです。英米語学科の合格最低点は直近4年度8回で次のように推移しています。
バーの長さは200点満点に対する得点率です。8回の単純平均はおよそ97点(得点率で約49%)、最高でも119点(約60%)です。ここから導ける現実的な目標設定は次のとおりです。
- 最低ライン:120点(6割)。公表されているどの回の合格最低点も上回る水準です。まずここを安定して超えることを当面のゴールにします。
- 安全圏:140点(7割)。難化した年や体調不良で崩れた場合でも耐えられる水準です。
- 満点狙いは不要。捨てる問題を作ってよい試験です。時間配分を誤って全問に薄く手を出すより、確実に取れる大問を落とさないほうが合格に近づきます。
スペイン語学科の一般選考はまったく別の様相
同じ外国語学部でも、スペイン語学科の一般選考は英米語学科とは事情が異なります。公表データを並べると次のようになります。
| 入学年度 | 選考 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 合格 最低点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年度 | 11月 | 1 | 1 | 1 | 134 |
| 2023年度 | 2月 | 1 | 1 | 0 | ― |
| 2024年度 | 11月 | 0 | ― | ― | ― |
| 2024年度 | 2月 | 1 | 1 | 0 | ― |
| 2025年度 | 11月 | 1 | 1 | 0 | ― |
| 2025年度 | 2月 | 0 | ― | ― | ― |
| 2026年度 | 11月 | 2 | 1 | 0 | ― |
| 2026年度 | 1月 | 0 | ― | ― | ― |
読み取れることは3つあります。
- そもそも志願者が各回0〜2名しかいない。4年度8回を合わせても志願者は6名です。倍率という指標がほとんど意味を持ちません。
- 合格者が出たのは1回だけで、その回の合格最低点は134点(得点率67%)。英米語学科の平均約97点と比べるとかなり高い水準です。ただしこれは1名の結果なので「毎年134点必要」と読むべきではありません。「点数が足りなければ募集人員に空きがあっても合格者は出ない」という事実として受け取ってください。
- 募集人員20人は一般選考だけの枠ではない。この20人は9月推薦・11月推薦・11月一般・1月一般を合わせた人数です。公表データ上、一般選考での合格者数はごく少数にとどまっています。
スペイン語学科を志望する場合、「募集20人だから入りやすい」という判断は成り立ちません。試験はスペイン語1科目・90分・200点で、英語では代替できません。スペイン語を短大や大学で2年間しっかり積んできた方向けの入口だと考え、力試しではなく本気の準備をしたうえで出願先の一つに加えるのが妥当です。学科側も1・2年次に週5回スペイン語の基本科目を開講する設計になっており、3年次編入で入るということは、その2年分を修めた前提の授業に合流するということでもあります。
TOEIC・英検などの外部スコアは合否に使われるのか
語学系学部の編入を検討していると、「TOEICのスコアがないと戦えないのでは」と不安になる方が多いはずです。関西外国語大学外国語学部の3年次編入学試験については、次のように整理できます。
- 大学は「英語の資格・検定の加点方式」を案内していますが、その対象入試は公募制推薦入試[前期日程・後期日程]と一般入試[前期日程・後期日程]と明記されており、3年次編入学試験は対象に含まれていません。
- 3年次編入学試験(一般選考)の選考方法は「次の試験科目の得点により、合格者を決定します」とされ、外部スコアによる加点や出願要件としてのスコア提出は公表されていません。
- つまりスコアを持っていないことが不利になる試験ではありませんし、逆に高スコアを持っていても直接の加点にはなりません。合否を決めるのは当日の200点だけです。
ただし、TOEICの学習が無駄になるという意味ではありません。この試験の英語は読解・語彙・文法を90分で処理する構成なので、TOEIC Reading の演習で鍛えた語彙力と処理速度はそのまま得点に効きます。「スコア提出のためのTOEIC」ではなく「本番の200点を取るためのトレーニング」として使うと考え方が整理できます。
入学後の話をすると、英米語学科はTOEICを習熟度別クラス編成の基準として使用しており、各年次の目標点として1年次560点・2年次615点・3年次650点・4年次730点を設定しています。3年次編入で入るということは、いきなり650点を目標とする学年に合流するということです。卒業までに3回は学内で無料受験できる仕組みもあるので、合格後の最初の目標を650点に置いて学習を続けるのが自然な流れになります。
出題形式|大学公開の解答例から分かること
関西外国語大学は、3年次編入学試験の英語の解答例を各選考回ごとに公開しています(入試結果ページからたどれます)。この解答例からは、設問の中身を見なくても、試験の構造がはっきり読み取れます。著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません。
| 試験時間 | 90分 |
|---|---|
| 満点 | 200点 |
| 大問数 | 4題 |
| 設問数 | 34問 |
| 解答形式 | 記号選択(選択肢はaから順に並ぶ形式。1問だけ複数の記号を選ぶ設問がある) |
| リスニング | なし(大学が明記) |
| 他科目の解答例 | 英語以外の解答例は公表していないと明記 |
そしてこの構成は、公開されている直近4年度・計8回分の解答例ですべて同一です。大問数・設問数・各大問の配点が1点も変わっていません。編入試験では出題形式が年度で変わる大学も珍しくないなか、ここまで安定しているのは対策上の大きな利点です。
配点は大問2に大きく偏っている
ここが戦略の分かれ目です。大問2だけで200点中90点、全体の45%を占めます。設問数は12問なので1問あたりの重みが大きく、ここを崩すと合格最低点の120点には届きません。逆に言えば、大問2で7割(63点)を確保できれば、残り110点のうち57点=約52%で目標の120点に到達します。
- 優先順位1:大問2。1問あたりの配点が最も高い。ここに時間を厚く配分します。
- 優先順位2:大問3。12問で48点。1問4点と軽めですが、問題数が多いので取りこぼしが積み上がると効きます。
- 優先順位3:大問1(4問32点)と大問4(6問30点)。設問数が少なく、1問あたりの重みは大問1が最大クラスです。短時間で確実に処理したい部分です。
90分で34問という分量は、1問あたり約2分半。時間的に極端に厳しいわけではありませんが、長文を丁寧に読み込みすぎると足りなくなる水準です。過去問を解くときは必ず90分を計り、大問2に何分使うかを事前に決めてから始めてください。
英語の対策|200点中120点を取り切る設計
試験科目が1つしかないぶん、対策は「英語で何割取れるか」に一本化されます。やるべきことは次の3層です。
第1層:語彙と文法の土台
全問記号選択という形式は、知っているか知らないかで即決まる問題が一定数含まれることを意味します。記述式のように部分点で拾えません。だからこそ、語彙と文法の網羅性が得点の下限を決めます。
- 大学入試レベルの単語帳を1冊、見た瞬間に意味が出る状態まで仕上げる。新しい単語帳を増やすより、1冊の再現速度を上げるほうが効果的です。
- 文法は「解説を読めば分かる」ではなく「選択肢を見て2秒で切れる」水準を目指します。仮定法・関係詞・分詞構文・比較といった頻出項目は、問題を見た瞬間に論点が言えるようにしておきます。
- 短大・大学の授業で扱った教材は捨てないでください。すでに一度理解した素材を回し直すほうが、新規教材を買うより定着が速くなります。
第2層:読解の処理速度
配点の中心である大問2に対応するには、長めの英文を止まらずに読み切る力が要ります。訳せるかどうかではなく、時間内に内容をつかめるかどうかです。
- 毎日決まった分量(たとえば500〜800語)を、辞書を引かずに時間を計って読む習慣を作ります。読了後に日本語で3行に要約できれば合格ラインです。
- 読み終えたあとに知らなかった単語だけを拾って単語帳に足す。この往復が第1層と第2層をつなぎます。
- 関西外国語大学は英語を「ツールとして使う」教育方針を掲げており、入学後は英語で専門分野を学びます。試験対策としての読解訓練は、そのまま入学後の授業への準備にもなります。
第3層:本番形式での演習
- 90分・34問を通しで解く演習を、遅くとも試験2か月前から月2回以上入れます。
- 採点したら、大問ごとの得点を記録します。合計点より大問2の得点率を見てください。ここが7割を切っている間は、他の大問を伸ばしても合格圏に届きにくくなります。
- 解答例が公開されているので、自分の解答と照合して「なぜ間違えたか」を語彙・文法・読み違いのどれかに分類します。分類が偏った先が、次の2週間で潰すべき弱点です。
スペイン語の対策
スペイン語学科を受験する場合、試験科目はスペイン語1科目・90分・200点です。大学は英語以外の解答例を公表していないため、形式の確認は後述する入試問題集が唯一の公式ルートになります。まずここを押さえてください。
- 最優先は入試問題集の取り寄せ。形式が分からないまま参考書だけを進めるのは効率が悪すぎます。過去2年分が手に入るので、まず全体像をつかんでから学習計画を立てます。
- 文法の網羅を先に済ませる。直説法・接続法の活用、点過去と線過去の使い分け、目的格代名詞の位置といった、日本語話者がつまずきやすい論点を体系的に固めます。
- 読解量を確保する。90分200点という枠から見て、短文の穴埋めだけで200点を構成するとは考えにくく、まとまった文章を処理する力が必要になると想定して準備しておくのが安全です。
- 英語の学習も止めない。スペイン語学科のカリキュラムは「スペイン語+英語の2言語」を前提に組まれています。入学後に英語科目が必ず出てくるため、受験期に英語をゼロにするのは得策ではありません。
過去問と試験問題の入手方法
関西外国語大学は、受験生が実物に触れられる材料を公式に用意しています。編入試験としてはかなり恵まれた環境です。
- 入試問題集(無料)。大学が過去2年分の入試問題を掲載した問題集を配布しており、その対象区分に3年次編入学試験が含まれています。資料請求ページから請求でき、例年6月以降に発送が始まると案内されています。英語受験・スペイン語受験のどちらでも、まずこれを取り寄せることが対策の起点です。
- 英語の解答例(Web公開)。入試結果ページの各年度から、11月一般選考と1月(2月)一般選考それぞれの解答例PDFにアクセスできます。設問の中身は載っていませんが、大問構成・設問数・配点が確認でき、答え合わせにも使えます。
- 合格最低点(Web公開)。同じページに学科別・選考回別の合格最低点が出ています。演習の得点をこの数字と直接比べられるのは大きな利点です。
問題集の請求から到着までには時間がかかります。11月一般選考を受けるなら夏のうちに、1月一般選考なら遅くとも秋には手元に届いている状態にしておいてください。
出願手続きのチェックリスト
2027年度(2027年4月入学)の日程を前提に、やるべきことを順番に並べます。日付は大学の入試サイトが公表している2027年度の内容です。
- 自分の出願資格の区分を確定する。短期大学卒業見込みなのか、大学2年以上在学+62単位なのか、専修学校専門課程修了なのかで、必要書類も受験できる回も変わります。大学2年次修了見込みの方は1月一般選考のみです。
- 海外の学校出身なら「出願資格審査」を先に受ける。出願期間開始の1か月前までが期限です。11月一般選考は9月下旬まで、1月一般選考は11月下旬までが目安として案内されています。ここを逃すと出願自体ができません。
- 証明書を早めに手配する。卒業(見込)証明書・成績証明書はいずれも厳封で必要です。発行に1〜2週間かかる学校もあるため、出願期間の2〜4週間前には依頼してください。11月一般選考なら10月上旬、1月一般選考なら12月上旬が行動の目安です。
- 入試問題集を請求する。過去2年分の実物が最良の教材です。到着までの時間を見込んで動きます。
- 出願する(消印有効)。11月一般選考は2026年10月22日〜10月28日、1月一般選考は2026年12月24日〜2027年1月12日。いずれも締切日の消印有効です。年末年始を挟む1月選考は郵便の動きが読みにくいため、早めの投函を強くおすすめします。
- 受験地を確認する。大学が学外試験会場を設けているのは公募制推薦入試[前期日程]と一般入試[前期日程]で、3年次編入学試験はその対象に含まれていません。大阪府枚方市のキャンパスまで足を運ぶ前提で、遠方の方は前泊も含めて計画してください(会場の詳細は要項で確認)。
- 入学手続の期限を先に押さえる。11月一般選考は1次(入学金)2026年12月17日・2次(授業料等)2027年1月12日、1月一般選考は1次2027年3月1日・2次2027年3月11日です。
受験機会と併願をどう設計するか
この試験の戦略上の要点は、「年2回ある」ことをそのまま2回のチャンスと数えられるかどうかです。条件によって答えが変わります。
ケース1:短大2年生・専門学校2年生
11月一般選考と1月一般選考の両方を受けられます。まず11月に出願し、そこで決まらなければ1月に再挑戦するという二段構えが取れます。11月で合格した場合、入学金の納入期限が2026年12月17日に来る点だけ注意してください。他大学の合格発表がそれ以降にある併願先を持っている場合、結果を待たずに入学金を判断する場面が生じます。
ケース2:4年制大学の2年生
受験できるのは1月一般選考だけです(大学2年次修了見込みの方は1月一般選考のみ受験可と明記されています)。実質的に一発勝負になるため、11月を「練習台」にする組み立てはできません。試験日が2027年1月28日(木)と平日である点も含め、逆算して準備期間を長めに取る必要があります。
ケース3:関西外国語大学短期大学部の在学生
推薦選考(9月・11月)と一般選考(11月・1月)の合計4回の機会があります。推薦選考は学内選考への申込から始まり、2026年度は9月推薦が6月18日〜6月24日、11月推薦が10月1日〜10月8日の申込期間です。推薦は学業成績・出席状況が中心の評価になるため、編入を考えた時点から日々の成績と出席が選抜の材料になっていると理解しておいてください。
学内での併願について
外国語学部英米語学科を志望する方は、英語国際学部の英語国際学科またはアジア共創学科を第2志望にできます。試験科目が同じ英語だからです。ただしスペイン語学科は試験科目がスペイン語のため、この第2志望の枠組みには含まれていません。スペイン語学科志望の方は、学外の併願先を別に確保しておくのが安全です。
合格までのロードマップ
1月一般選考(2027年1月28日)を本命に置いた場合の、時期別の行動計画です。11月一般選考(2026年11月15日)を狙う場合は、全体をおよそ2か月半前倒ししてください。
- スタート〜4か月前
形式を知り、土台を作る時期。まず入試問題集を請求し、大問構成と自分の現在地を確認します。同時に単語帳1冊と文法教材1冊を決め、毎日回す習慣を作ります。この段階では点数を気にせず、「知らない語彙をどれだけ潰したか」を指標にします。
- 4か月前〜2か月前
読解の処理速度を上げる時期。毎日500〜800語の英文を時間を計って読み、要約する訓練を積みます。過去問は大問単位で解き、大問2の得点率を毎回記録します。ここで大問2が7割に届かない状態が続くなら、語彙不足か読解速度のどちらかが原因なので、原因を特定して集中的に潰します。
- 2か月前〜1か月前
通し演習と出願準備を並行する時期。90分・34問の通し演習を月2回以上入れ、時間配分を固めます。並行して証明書を手配し、出願書類を完成させます。1月一般選考なら12月上旬には証明書の依頼を済ませておきたいところです。
- 1か月前〜直前
取り切る精度を上げる時期。新しい教材は増やしません。これまで解いた問題の誤答だけを見直し、同じ間違いを繰り返さない状態を作ります。目標は120点ではなく140点。当日の緊張と難易度変動を吸収するための余裕分です。
- 試験当日〜合格発表
試験は大阪府枚方市のキャンパスで実施されます。1月一般選考の合格発表は2027年2月13日(土)、入学手続は1次が3月1日、2次が3月11日です。手続書類と納入の段取りを、発表前に確認しておくと慌てずに済みます。
費用と入学後のこと
入学検定料と学費
大学は入学検定料について、大学入学共通テスト利用入試を除く全入試で1学科あたり30,000円と案内しています。3年次編入学試験の最終的な金額と、第2志望を利用した場合の扱いは、公開される入学試験要項で確認してください。
学費については、大学公式サイトの「入学金、授業料等」ページに大学3年次編入学の欄が独立して用意されています。学外出身者は入学金250,000円・授業料800,000円・教育充実費350,000円で3年次の合計1,400,000円、4年次は1,150,000円。関西外国語大学短期大学部などの学内出身者は入学金が150,000円に軽減され、3年次の合計は1,300,000円です。
学費は改定が予告されています。大学は2026年7月8日付で、2027年度入試以降の入学者(大学・短期大学部)を対象に入学金を100,000円に減額し、授業料を年額150,000円増額すると発表しています。3年次編入学の金額表は本記事作成時点で改定前の数値のまま掲載されているため、最終的な金額は2027年度の入学試験要項と大学公式サイトで必ず確認してください。
奨学金は「編入継続」の手続きが要る
短期大学や専門学校で日本学生支援機構の奨学金を利用していた方は、編入にあたって手続きが必要です。大学が編入学予定者向けに公開している案内によれば、手続きは2種類に分かれます。
- 編入継続… 前の学校の奨学金を引き継ぐ場合。給付奨学金(授業料減免とセット)と第二種奨学金(有利子)が対象です。
- 在学(新規)採用… 新規申込や種別の追加・変更をする場合。短大等で第一種奨学金を利用していた方も、編入後は「新規」での申し込みが必須と明記されています。ここは取り違えやすいポイントです。
申請の1回目の締切は入学直後の4月中旬〜下旬に設定されており、初回振込は6月中旬(4〜6月分をまとめて)です。編入後の3か月は奨学金が入らない前提で資金計画を立てておくと安心です。
編入後の学びと目標
英米語学科は、習熟度別の少人数クラスで4技能を磨きつつ、「言語学・文学」「地域・文化・社会」「国際関係」「経済・経営」の4分野から専門を選ぶカリキュラムです。3・4年次は専門演習と卒業研究が中心になるため、3年次編入で入るということは、いきなり専門を選び演習に入る学年に合流するということです。「英語+何を学ぶか」を受験期のうちに考えておくと、入学後の立ち上がりが早くなります。
スペイン語学科は、スペイン語と英語の2言語運用を掲げ、スペイン語圏の協定大学への交換留学やブリッジ留学、CEFRのB2レベルを目標とするPIEプログラムなどを用意しています。留学を視野に入れているなら、編入後すぐ動けるよう情報を先に集めておくとよいでしょう。
よくある質問
関西外国語大学外国語学部の編入試験の倍率はどのくらいですか?
大学が入試結果を公表しています。外国語学部英米語学科の一般選考について、実質倍率(受験者数÷合格者数)を計算すると、2023年度は11月2.9倍・2月2.0倍、2024年度は11月2.1倍・2月3.7倍、2025年度は11月1.7倍・2月1.2倍、2026年度は11月2.2倍・1月2.0倍でした。年度と選考回によって1.2倍から3.7倍まで振れています。スペイン語学科の一般選考は志願者が各回0〜2名と非常に少なく、倍率として読み取れる年はほとんどありません。
合格するには何点取ればよいですか?
大学は合格最低点も公表しています。英米語学科の一般選考の合格最低点は、直近4年度8回で80点から119点(200点満点)の範囲にあり、単純平均するとおよそ97点、得点率にして約49%です。満点を狙う試験ではなく、5割から6割を安定して取り切る試験と考えて対策すると計画を立てやすくなります。ただし合格最低点は年度と選考回で変動するため、余裕をもって6割以上を目標にしておくと安全です。
TOEICや英検のスコアは使えますか?
大学が案内している英語の資格・検定試験の加点方式は、対象入試が公募制推薦入試と一般入試と明記されており、3年次編入学試験は対象に含まれていません。3年次編入学試験(一般選考)の選考方法も「試験科目の得点により合格者を決定します」とされています。出願にスコアの提出を求める記載も公表されていないため、当日の筆記試験1科目で勝負する試験だと考えて準備してください。なお入学後は、英米語学科がTOEICを習熟度別クラス編成の基準として使っています。
外国語学部のどの学科に編入できますか?
3年次編入学試験の募集学部・学科として大学が挙げているのは、外国語学部では英米語学科(200人・全選考合計)とスペイン語学科(20人・全選考合計)の2学科です。外国語学部にはこのほかに英語・デジタルコミュニケーション学科と国際日本学科がありますが、編入学の募集学科には含まれていません。学科をまたいだ志望変更はできないため、出願前に募集学科の一覧を必ず確認してください。
大学2年生でも受験できますか?
出願資格には、修業年限4年以上の大学に2年以上在学し、卒業に必要な単位のうち62単位以上を修得した者、または2027年3月までに修得見込みの者という区分があります。ただし大学2年次修了見込みの場合は1月一般選考のみ受験可能と明記されており、11月一般選考は受験できません。受験機会が実質1回になるため、大学2年生の方は1月の日程を前提にスケジュールを組んでください。
過去問は手に入りますか?
大学が入試問題集を無料で配布しており、対象に3年次編入学試験が含まれています。過去2年分の入試問題が掲載され、資料請求ページから請求できます。加えて、英語については各選考回の解答例が大学サイトの入試結果ページで公開されています。英語以外の科目の解答例は公表していないと明記されているため、スペイン語受験の方は問題集を早めに取り寄せて形式を確認しておくとよいでしょう。
11月一般選考と1月一般選考はどちらが有利ですか?
公表データを見ると年度によって傾向が逆転しており、どちらが有利とは言い切れません。英米語学科では2024年度は11月2.1倍・2月3.7倍で11月のほうが通りやすく、2025年度は11月1.7倍・2月1.2倍で2月のほうが通りやすい結果でした。判断材料になるのは有利不利より日程です。11月一般選考は入学金の納入期限が12月中旬に来るため他大学の結果を待ちにくく、1月一般選考は結果が2月中旬に出るため準備期間を長く取れます。
まとめ
関西外国語大学外国語学部の3年次編入学試験(一般選考)は、外国語の筆記1科目・90分・200点で合否が決まる、構造のシンプルな試験です。そして大学が志願者数・合格者数・合格最低点・解答例まで公開しているため、目標点を数字で確定できる数少ない編入試験でもあります。
やるべきことは明確です。英米語学科なら、200点満点で120点(6割)を安定して超える英語力を作ること。配点の45%を占める大問2を落とさない時間配分を、90分の通し演習で固めること。そして入試問題集を早めに取り寄せ、実物で形式を確認すること。この3つが対策の中心になります。
注意点も3つです。外国語学部で編入学を募集しているのは英米語学科とスペイン語学科の2学科だけであること。大学2年次修了見込みの方は1月一般選考しか受けられないこと。そしてスペイン語学科の一般選考は募集20人という数字から受ける印象とは大きく異なること。この3点を外すと、準備の方向そのものがずれてしまいます。
本記事は大学が公表している2027年度の情報にもとづいて作成していますが、3年次編入学試験(一般入試)の入学試験要項PDFは2026年8月下旬に公開予定とされています。出願前には必ず大学が公表する最新の入学試験要項で日程・出願資格・提出書類を確認してください。
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この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要・日程・出願資格・入試結果は、関西外国語大学が公表する入試情報および解答例をもとに毎年度確認し、更新しています。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ|最終更新: 2026年8月6日

