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医療創成工学科

神戸大学医療創成工学科の編入試験|4科目400点と合否だけの口頭試問

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-09-06‌​‌​‌​‌​​‌​​‌‌​‌‌‌‌​​‌​‌‌‌‌​​​‌‌

医療創成工学科は、2025年4月に神戸大学医学部に新設された学科です。医学の基礎知識と工学の素養を併せ持ち、医療現場で自ら課題を見つけて、その解決のためのものづくりができる人材を育てることを目的としています。

編入試験の特徴は2つあります。数学・物理学・小論文・英語(TOEICスコア)の4科目が各100点で400点満点であること。そして口頭試問が点数ではなく合・否で判定され、ここで「適性に大きく欠ける」と判断されると、筆記の得点に関わらず不合格になることです。

この記事では、配点と時間割、TOEICに課された厳しい条件、口頭試問の位置づけ、そして試験場が出願先と違うという実務的な注意点を整理します。

この記事で分かること

  • 4科目400点の配点と、2日間の時間割
  • TOEICに課された3つの条件(IPは使えません)
  • 口頭試問が合否だけで判定され、筆記の得点を無効にしうること
  • 出願できる人の範囲が広いこと(専門学校の課程からも出願できます)
  • 出願書類の送付先と試験場が別の場所にあること

出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。

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結論:3年次編入・2日間で完結

項目内容
募集人員5名
編入年次第3年次(2027年4月1日入学)
卒業要件2年以上在学し124単位を修得。ただし4年を超えて在学することはできません
試験科目と配点数学100点・物理学100点・小論文100点・英語(TOEICスコア)100点の計400点。これに口頭試問が加わります
試験日2日間。1日目に筆記3科目、2日目に口頭試問
検定料30,000円

出典: 神戸大学「2027年度 神戸大学医学部医療創成工学科 第3年次編入学試験 学生募集要項」。年度によって変わります。出願前に必ず最新の募集要項を確認してください。

入学後の転学部・転学科はできないと明記されています。医療と工学の融合という方向性に納得したうえで出願する必要があります。

配点と時間割

2027年度実施分の時間割です。1日目に筆記3科目が集中します。

科目時間と配点
数学1日目 9:00〜10:30(90分)/100点
物理学1日目 11:00〜12:00(60分)/100点
小論文1日目 13:00〜14:30(90分)/100点
英語試験はありません。出願時に提出したTOEIC Listening & Readingのスコアが100点として扱われます
口頭試問2日目 13:00〜。点数ではなく合・否で判定されます。時間割は1日目の小論文終了後に通知されます

1日目は朝9時から午後2時半まで、3科目を続けて受けます。数学90分・物理60分・小論文90分という配分で、物理だけ時間が短い点にも注意が必要です。

なお、筆記試験と口頭試問を1つでも受験していない人は、合格者選考の対象になりません。2日間とも空けておく必要があります。

TOEICには3つの条件がある

英語は当日の試験がなく、出願時に提出するTOEICのスコアがそのまま100点になります。ただし、使えるスコアには条件が付いています。

  • Listening & Readingの公開テストであること。団体受験用のTOEIC-IPテストは認められません
  • 日本国内で受験したものであること。日本国外で実施されたテストの成績は使えません
  • 2025年4月1日以降に受験したものであること(2027年度実施分の場合)

この3条件は、出願の可否そのものを左右します。大学の授業内で受けたIPテストのスコアしか持っていない場合、公開テストを受け直す必要があります。公開テストは実施回が限られ、スコアの返却にも時間がかかります。

出願は7月上旬です。そこから逆算して、遅くとも春のうちに公開テストを受けておく計画が要ります。提出するのは公式認定証の原本か、A4に印刷したデジタル公式認定証です。

400点のうち100点、つまり4分の1が出願前に決まります。数学と物理の対策に入る前に、まずTOEICの受験計画を立ててください。

口頭試問は点数ではなく合否で決まる

ここがこの試験のいちばん独特な点です。募集要項には、次の趣旨のことが明記されています。

口頭試問は合・否で判定する。そして口頭試問により、医療機器開発者および医療従事者になる適性に大きく欠けると判断された場合は、筆記試験の得点に関わらず不合格とする——という記載です。

つまり口頭試問は「加点」ではなく「関門」です。筆記で400点満点に近い点を取っても、ここで否と判定されれば通りません。

大学は口頭試問のねらいを「医療創成工学科における学修および研究に対する主体性・協働性、関心・意欲、および医療機器開発者・医療従事者となるにふさわしい適性を測る」と説明しています。学力ではなく、この道に進む人としての適性を見る場だということです。

準備の方向も、ここから決まります。「なぜ医療なのか」「なぜ工学なのか」「その2つを自分はどう結びつけたいのか」を、自分の経験に即して話せる状態にしてください。医療機器の開発者になるという進路を、具体的に描けているかが問われます。

面接・口頭試問で聞かれることの一般的な考え方は編入試験の面接でよく聞かれること、志望動機の整理は編入の志望理由書の書き方にまとめています。

小論文は「医療に関連する課題」から出る

小論文の出題のねらいは、募集要項に書かれています。医療に関連する社会的・技術的課題に対する「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を測るというものです。

「医療に関連する社会的・技術的課題」という範囲が示されていることは、対策のうえで大きな手がかりになります。医療機器の開発、医療現場の人手不足、診断技術の進歩とその費用、患者の負担をどう減らすか——医療と技術が交わるところで起きている問題を、日ごろから自分の言葉で説明できるようにしておいてください。

90分で書き切る形式なので、時間を計った練習が必要です。知識を並べるのではなく、課題を1つ取り上げ、原因を分析し、技術で何ができて何ができないかまで書けると、この学科が求める方向に合います。

数学と物理の範囲について

募集要項には、数学と物理学の出題範囲は示されていません。この記事でも、範囲を断定することは避けます。

ただし、大学が示すアドミッション・ポリシーには手がかりがあります。「生命科学・医学・物理学・工学に興味を持ち」という学生像が掲げられ、高等学校等で修得しておいてほしい内容として「数学」(数学的思考力・表現力・総合力)と「理科」(自然科学の総合的理解力・論理的思考力)が挙げられています。

編入試験の数学・物理としては、大学初年次の内容が土台になると考えて準備するのが現実的です。数学であれば微分積分と線形代数、物理であれば力学と電磁気が中核になります。ただしこれは範囲の断定ではありません。過去の出題を確認できる資料が公表されていないため、大学に直接問い合わせて確認することをおすすめします。

理系科目の積み上げ方は理系の編入試験の参考書で、入門から過去問までの順序を整理しています。

出願できる人の範囲が広い

出願資格は8つの区分に分かれており、大学生・短大生・高専生だけでなく、専門学校の課程からも出願できます。

  • 大学を卒業した人(2027年3月までの卒業見込みを含む)
  • 学士の学位を授与された人(授与見込みを含む)
  • 大学に2年以上在学し、62単位を修得した人(2027年3月をもって2年間在学し62単位以上修得見込みを含む)
  • 短期大学を卒業した人(卒業見込みを含む)
  • 高等専門学校を卒業した人(卒業見込みを含む)
  • 専修学校の専門課程を修了した人(修業年限2年以上、総授業時数1,700時間以上のものに限る)
  • 高等学校の専攻科の課程を修了した人(文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る)
  • 外国において上記に相当すると認められる人

「62単位」で出願する人は注意が必要です。合格した場合でも、2027年4月の編入学時に62単位以上を修得していなければ入学が取り消されると明記されています。単位を落とすと合格が無効になるということです。

出願資格と必要単位の考え方は編入の出願資格と必要単位で整理しています。

日程と、場所の間違えやすい点

2027年度(2027年4月入学)の日程です。年度で変わるため、目安として見てください。

  • 7月上旬

    出願期間(2027年度は7月1日〜7月8日)。郵送は7月8日17時までに到着したものに限り受け付けます(消印有効ではありません)。窓口提出も可能です

  • 8月中旬

    試験1日目(2027年度は8月18日)。数学・物理学・小論文。口頭試問の時間割は、この日の小論文終了後に通知されます

  • 翌日

    試験2日目(2027年度は8月19日)。口頭試問(13:00〜)

  • 8月末

    合格者発表(2027年度は8月31日10時予定)。大学ホームページで発表され、合格者には通知書が送られます。電話等による照会には応じないと明記されています

出典: 神戸大学「2027年度 医学部医療創成工学科 第3年次編入学試験 学生募集要項」。最新の日程は必ず大学公式の募集要項で確認してください。

場所を2つ、取り違えないでください。募集要項がわざわざ注意している点です。

  • 出願書類の提出先——神戸市中央区の医学部(学務課)
  • 試験場——神戸市灘区の工学部学舎

2つは別の場所です。試験当日に医学部へ向かうと間に合いません。試験前に、工学部学舎までの経路と所要時間を確認しておいてください。

試験が夏(8月)にある点も、この試験の特徴です。秋(10月・11月)に集中する他大学の編入試験より早く、結果が8月末に出るため、その後の併願を組み立てやすくなります。出願手続き全体の段取りは編入の出願手続きとスケジュールで解説しています。

科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。

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対策の組み立て方

  1. TOEICの公開テストを最優先で受ける。400点のうち100点が出願前に確定します。IPテストは使えないため、公開テストの日程を先に押さえてください
  2. 数学と物理を、大学初年次の内容から積み上げる。数学90分・物理60分という時間配分に慣れる練習も入れてください
  3. 医療と技術が交わる課題を、自分の言葉で説明できるようにする。小論文と口頭試問の両方に効きます
  4. 「医療機器の開発者になる」という進路を具体的に描く。口頭試問は適性を見る場であり、ここで否と判定されると筆記の得点が無効になります
  5. 62単位で出願する人は、出願後も単位を落とさない。編入学時に62単位に届かなければ入学が取り消されます

ここまでで、試験の形と必要な準備は見えたと思います。あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

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まとめ

  • 募集人員5名、第3年次編入。2025年4月に新設された学科です
  • 数学・物理学・小論文・英語(TOEIC)が各100点で400点満点。英語は当日の試験がなく、出願時のスコアが点数になります
  • TOEICはIP不可・国内受験のみ・取得時期の条件つき。出願の半年以上前から計画してください
  • 口頭試問は合・否で判定され、適性に大きく欠けると判断されると筆記の得点に関わらず不合格になります
  • 小論文は「医療に関連する社会的・技術的課題」から出題されます
  • 数学・物理の出題範囲は募集要項に示されていません。大学への問い合わせをおすすめします
  • 出願書類の送付先と試験場は別の場所です(医学部と工学部学舎)

神戸大学の他学部の編入については神戸大学編入|学部別の試験科目・日程と対策、医療系の学部で編入を実施している大学の一覧は看護学部・医療系学部の編入|実施大学一覧・難易度ランキングをご覧ください。

よくある質問

神戸大学医療創成工学科の編入試験の配点を教えてください。

数学100点、物理学100点、小論文100点、英語100点の計400点満点です。英語は当日の試験がなく、出願時に提出したTOEIC Listening & Readingのスコアがそのまま100点として扱われます。これに加えて口頭試問がありますが、こちらは点数化されず合・否で判定されます。試験は2日間で、1日目に数学(9:00〜10:30)、物理学(11:00〜12:00)、小論文(13:00〜14:30)を受け、2日目に口頭試問(13:00〜)を受けます。年度によって変わる可能性があるため、必ず最新の学生募集要項で確認してください。

TOEICはIPテストのスコアでも出願できますか?

できません。団体受験用のTOEIC-IPテストの成績は認められないと募集要項に明記されています。使えるのはListening & Readingの公開テストのみで、さらに日本国内で受験したものであること、2027年度実施分では2025年4月1日以降に受験したものであることという条件が付きます。提出するのは公式認定証の原本か、A4に印刷したデジタル公式認定証です。公開テストは実施回が限られスコアの返却にも時間がかかるため、7月上旬の出願から逆算して、遅くとも春のうちに受験しておく計画が必要です。

口頭試問はどのくらい重要ですか?

きわめて重要です。口頭試問は点数化されず合・否で判定されますが、募集要項には、口頭試問により医療機器開発者および医療従事者になる適性に大きく欠けると判断された場合は、筆記試験の得点に関わらず不合格とすると明記されています。つまり加点ではなく関門です。大学は口頭試問のねらいを、医療創成工学科における学修および研究に対する主体性・協働性、関心・意欲、および医療機器開発者・医療従事者となるにふさわしい適性を測るものと説明しています。なぜ医療なのか、なぜ工学なのか、その2つをどう結びつけたいのかを自分の経験に即して話せるようにしてください。

数学と物理の出題範囲はどこまでですか?

募集要項には出題範囲が示されていません。そのため、この記事でも範囲を断定していません。アドミッション・ポリシーでは生命科学・医学・物理学・工学に興味を持つ学生像が掲げられており、編入試験としては大学初年次の内容が土台になると考えて準備するのが現実的です。数学であれば微分積分と線形代数、物理であれば力学と電磁気が中核になりますが、これは範囲の断定ではありません。過去の出題を確認できる資料が公表されていないため、志望するのであれば大学に直接問い合わせて確認することをおすすめします。

専門学校からでも出願できますか?

できる場合があります。出願資格は8つの区分に分かれており、専修学校の専門課程を修了した人(修業年限が2年以上で、総授業時数が1,700時間以上あるものに限る)や、高等学校の専攻科の課程を修了した人(文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る)も対象に含まれています。ただし時数などの条件があるため、自分の課程が該当するかは在籍校の証明書で確認してください。判断がつかない場合は、出願前に大学の学務課に問い合わせることをおすすめします。

大学2年生で62単位の見込みで出願する場合、注意点はありますか?

合格後も単位を落とさないことです。募集要項には、合格した場合でも2027年4月の編入学時に62単位以上を修得していない場合は入学を取り消すと明記されています。つまり合格発表が8月末にあっても、その後の後期の成績次第では合格が無効になります。出願時点の見込みで安心せず、卒業要件に数えられる単位を確実に取り切ってください。なお在学期間証明書の提出も必要になります。

試験会場はどこですか?

神戸大学工学部学舎(神戸市灘区六甲台町)です。出願書類の提出先である医学部学務課(神戸市中央区楠町)とは別の場所で、募集要項でもわざわざ注意が促されています。試験当日に医学部へ向かうと間に合わないため、事前に工学部学舎までの経路と所要時間を確認しておいてください。阪神電車の御影駅、JRの六甲道駅、阪急電鉄の六甲駅から神戸市バスでアクセスする経路が募集要項に案内されています。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)

本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験・出願に関する情報は、各大学が公表する募集要項・入試情報をもとに確認しています。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年9月6日

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