神戸大学海洋政策科学部の編入試験|数学・物理とTOEICの300点
神戸大学海洋政策科学部の第3年次編入学試験は、募集10人。選抜は学力試験(数学・物理学)、TOEICまたはTOEFLの成績、そして成績証明書を総合して行われます。
この試験には、他大学にない手がかりが2つあります。出題範囲が項目まで公表されていること、そして参考書が指定されていることです。何を勉強すればよいかで迷う余地がありません。
一方で、出願前に決めなければならないこともあります。5つの領域から1つを選び、入学後の転領域は認められません。
この記事では、4つある入口、公表されている出題範囲と参考書、TOEICの条件、そして海技ライセンスコースを選ぶときの注意点を整理します。
この記事で分かること
- 入口が4つあること(学力試験と推薦、入学時期が2通り)
- 数学・物理学の出題範囲と、大学が指定している参考書
- TOEIC/TOEFLが100点に換算され、IPやHome Editionは使えないこと
- 成績証明書も選考材料であること
- 海技ライセンスコースでは卒業後にさらに6か月の実習が必要なこと
出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。
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結論:1日で数学と物理。面接はない
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集人員 | 10人(学力試験と推薦の合計) |
| 編入年次 | 第3年次 |
| 選抜方法 | 学力試験(数学・物理学)、TOEICまたはTOEFLの成績、成績証明書を総合 |
| 配点 | 数学100点+物理学100点+TOEIC/TOEFL換算100点 |
| 時間割 | 数学 9:30〜11:30(120分)/物理学 13:00〜14:40(100分) |
| 面接 | 学力試験による選抜ではありません |
| 試験日 | 例年7月上旬(2027年度入学は2026年7月4日・土曜) |
| 入学検定料 | 30,000円 |
出典: 神戸大学海洋政策科学部「2026(令和8)年度実施 第3年次編入学 学生募集要項」。年度によって変わります。出願前に必ず最新の募集要項を確認してください。
試験が7月にある点も特徴です。秋に集中する他大学より早く、7月上旬には結果が出ます。
入口が4つある
この学部の募集は、少し複雑です。選抜方法(学力試験/推薦)と入学時期(翌年4月/翌々年4月)の組み合わせで、4つに分かれています。
| 入口 | 対象と入学時期 |
|---|---|
| 学力試験(翌年4月入学) | 高専・短大・大学の卒業(見込)者、学士、大学に2年以上在学し62単位以上を修得した人、専修学校の専門課程修了者など |
| 推薦(翌年4月入学) | 高等専門学校(商船学科以外)を翌年3月に卒業見込みの人。1校あたり2人以内の推薦 |
| 学力試験(翌々年4月入学) | 高等専門学校(商船学科)を翌年9月に卒業見込みの人 |
| 推薦(翌々年4月入学) | 同じく高専の商船学科を翌年9月卒業見込みの人 |
商船学科だけ入学時期が1年ずれるのは、卒業時期が9月だからです。高専の商船学科は5年半課程で9月に卒業するため、翌年4月ではなく翌々年4月の入学になります。
大学・短大からの受験生が使うのは、いちばん上の「学力試験(翌年4月入学)」です。推薦は高専生だけの制度です。
62単位で出願する人は注意が必要です。要項には、入学時までに62単位以上を修得していなければ入学資格が取り消されると明記されています。また神戸大学海洋政策科学部の学生は出願できません。
出願資格の一般的な考え方は編入の出願資格と必要単位で整理しています。
出題範囲と参考書が公表されている
この試験のいちばん大きな手がかりです。要項に、出題範囲が項目単位で示され、参考書まで挙げられています。
| 科目 | 出題範囲と参考書 |
|---|---|
| 数学 (100点・120分) | ①微分積分学——関数・数列の極限/1変数の微分法・積分法とその応用/偏微分法とその応用/重積分とその応用/微分方程式。②線形代数学——行列・行列式/連立1次方程式/ベクトル空間/線形写像/固有値・固有ベクトルとその応用 参考書: 『微分積分学序論』(学術図書出版)、三宅敏恒『線形代数学』(培風館)、矢野健太郎・石原茂『微分方程式』(裳華房) |
| 物理学 (100点・100分) | 力学・熱力学・電磁気学の3科目から2科目を選択。力学は質点の力学/質点系の力学/剛体の力学、熱力学は熱と温度/熱力学第1法則/熱力学第2法則、電磁気学は静電場/電流と磁場/電磁誘導。一般理工系の基礎課程修了程度とされています 参考書: 原康夫『物理学通論Ⅰ』『物理学通論Ⅱ』(学術図書出版) |
出典: 神戸大学海洋政策科学部「第3年次編入学 学生募集要項」の出題範囲。
ここまで示されている以上、教材で迷う必要はありません。
- 数学は微分積分と線形代数の2本柱で、微分方程式まで含みます。偏微分・重積分が明記されているので、1変数で止めずに多変数まで進めてください
- 物理学は3科目から2科目を選べます。力学は多くの人が選ぶ分野なので、もう1科目を熱力学と電磁気学のどちらにするかが判断どころです。出願時ではなく試験場で選べるかどうかは要項に明記がないため、両方を準備しておくのが安全です
理系科目の積み上げ方は理系の編入試験の参考書で、入門から過去問までの順序を整理しています。
TOEIC・TOEFLの条件
英語は当日の試験がなく、提出したスコアが100点満点に換算されます。条件は次のとおりです。
- 出願締切の時点から2年以内に受験したものに限られます
- TOEIC団体特別受験制度(IP)、TOEFL-ITP、TOEFL iBT Home Edition、TOEFL Essentialsのスコアは認められません
- 両方または複数のスコアを提出した場合、換算後の得点が最も高いものが採用されます
- 提出は原本(TOEICのデジタル公式認定証は紙に印刷したもの、TOEFLは受験者用控えスコアレポートの原本)
スコアが出願期間に間に合わない場合の道が用意されています。Web出願時にその旨を入力したうえで、出願期間の約10日後までに提出すれば受け付けられます(それを過ぎると受験資格を失います)。
TOEFLの公式スコアをETSから大学へ送る場合は、申請から到着まで2か月程度かかると要項が注意しています。インターネット上のスコア表示を印刷したものは受理されません。
成績証明書も選考材料になる
要項には、選抜について「学力試験(数学,物理学),TOEIC又はTOEFLの成績及び成績証明書の結果を総合して選抜します」と書かれています。
つまり、いま在籍している学校の成績も見られます。配点が明示されているのは数学・物理学・英語の300点ですが、成績証明書はそれとは別に総合判断に入ります。
編入を決めた時点から、在籍校の成績を落とさないでください。これは受験勉強と違って、あとから取り返せない部分です。
5つの領域と、転領域できないという決まり
海洋政策科学科には、次の5つの領域があります。
- 海洋基礎科学領域
- 海洋応用科学領域
- 海洋ガバナンス領域
- 海技ライセンスコース 航海学領域
- 海技ライセンスコース 機関学領域
そして要項には「入学後の転領域は認めません」と明記されています。出願の時点で選んだ領域で、2年間を過ごすことになります。
海技ライセンスコースを選ぶ場合、卒業後の時間まで含めて考えてください。航海士・機関士の免許(海技免許)を取るには、次が必要だと要項に書かれています。
- 第3学年と第4学年に、それぞれ3か月間の集中実習(海技教育機構の練習船での「船舶実習-1」「船舶実習-2」。いずれも必修)
- 学部卒業後、乗船実習科でさらに6か月の船舶実習
つまり編入して2年で卒業しても、免許取得まではさらに半年かかります。また健康診断基準を満たす必要があり、結果によっては実習の履修が認められない場合があるとも記載されています。免許の取得が目的なら、この条件を出願前に確認してください。
日程と出願のしかた
2027年4月入学の日程です。年度で変わるため、目安として見てください。
-
6月上旬
Web出願登録と検定料の支払い(2026年6月2日0:00〜6月8日16:59)。あわせて出願書類を郵送します(6月8日17:00必着)。書留速達で、持参は受理されません
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7月上旬
試験日(2026年7月4日・土曜)。数学9:30〜11:30、物理学13:00〜14:40。会場は海洋政策科学部学舎
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7月中旬
合格発表(2026年7月10日)
出典: 神戸大学海洋政策科学部「2026(令和8)年度実施 第3年次編入学 学生募集要項」。最新の日程は必ず大学公式の募集要項で確認してください。
Web出願と書類郵送の両方が必要です。要項には、Web出願登録を済ませていても、期間内に書類が到着しなければ出願は受理されないと書かれています。受験票はWeb出願サイトから自分でカラー印刷して持参します。
出願手続き全体の段取りは編入の出願手続きとスケジュールで解説しています。
科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。
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対策の組み立て方
- 指定された参考書で進める。大学が挙げている本があるのに、別の教材で遠回りする理由はありません
- 数学は多変数まで。偏微分・重積分・微分方程式が範囲に明記されています。1変数で止めないでください
- 物理は2科目を決める。力学に加えて、熱力学と電磁気学のどちらを主戦場にするかを早めに決めてください
- TOEICのスコアを先に作る。100点分あり、IPは使えません。公開テストの日程を押さえてください
- 在籍校の成績を落とさない。成績証明書も選考材料です
- 領域を出願前に決める。入学後の転領域はできません
ここまでで、試験の形と必要な準備は見えたと思います。あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。
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まとめ
- 正式名称は海洋政策科学部です(海洋政策学部ではありません)。募集は10人、第3年次編入です
- 選抜は数学100点・物理学100点・TOEIC/TOEFL換算100点に、成績証明書を加えた総合で行われます
- 出題範囲が項目まで公表され、参考書も指定されています
- 物理学は力学・熱力学・電磁気学から2科目を選択します
- TOEIC IPやTOEFL Home Editionは使えません。複数出せば換算後の最高点が採られます
- 入学後の転領域は認められません。5領域から出願時に選びます
- 海技ライセンスコースは、卒業後さらに6か月の船舶実習が必要で、健康診断基準もあります
神戸大学の他学部の編入については神戸大学編入|学部別の試験科目・日程と対策、農学・生物系の学部で編入を実施している大学の一覧は農学部編入|実施大学一覧・難易度ランキングをご覧ください。
よくある質問
神戸大学海洋政策科学部の編入試験の科目と配点を教えてください。
学力試験は数学100点と物理学100点で、これにTOEICまたはTOEFLの成績を100点満点に換算したものが加わります。さらに成績証明書の結果も含めて総合的に選抜されます。時間割は数学が9時30分から11時30分までの120分、物理学が13時00分から14時40分までの100分です。学力試験による選抜では面接はありません。試験日は例年7月上旬で、秋に集中する他大学の編入試験より早く結果が出ます。年度によって変わる可能性があるため、必ず最新の募集要項で確認してください。
出題範囲は公表されていますか?
項目単位で公表されており、参考書まで指定されています。数学は微分積分学(関数と数列の極限、1変数の微分法・積分法とその応用、偏微分法とその応用、重積分とその応用、微分方程式)と線形代数学(行列・行列式、連立1次方程式、ベクトル空間、線形写像、固有値・固有ベクトルとその応用)です。参考書として『微分積分学序論』、三宅敏恒『線形代数学』、矢野健太郎・石原茂『微分方程式』が挙げられています。物理学は力学・熱力学・電磁気学の3科目から2科目を選択する形式で、参考書は原康夫『物理学通論Ⅰ・Ⅱ』です。
TOEICはIPテストでもよいですか?
使えません。要項には、TOEIC団体特別受験制度(IP)、団体向けTOEFLテストプログラム(TOEFL-ITP)、自宅受験型のTOEFL iBT Home Edition、TOEFL Essentialsのスコアは認められないと明記されています。また出願締切の時点から2年以内に受験したものに限られ、提出は原本(TOEICのデジタル公式認定証は紙に印刷したもの)です。なお両方または複数のスコアを提出した場合は、換算後の得点が最も高いものが採用されます。
入学後に領域を変えられますか?
変えられません。要項には「入学後の転領域は認めません」と明記されています。海洋政策科学科には海洋基礎科学領域、海洋応用科学領域、海洋ガバナンス領域、海技ライセンスコース航海学領域、海技ライセンスコース機関学領域の5つがあり、出願の時点で選んだ領域で2年間を過ごすことになります。それぞれ学ぶ内容が大きく異なるため、出願前にカリキュラムを確認し、自分が2年間取り組める領域かどうかを見極めてください。
海技ライセンスコースを選ぶと免許は取れますか?
取れますが、卒業後にも時間が必要です。要項によると、海技免許を取得するには第3学年と第4学年にそれぞれ3か月間の集中実習(海技教育機構の練習船での船舶実習-1と船舶実習-2、いずれも必修)を修得したうえで、学部卒業後に乗船実習科での6か月の船舶実習が必要です。つまり編入して2年で卒業しても、免許取得まではさらに半年かかります。また船舶実習の履修と免許取得には健康診断基準を満たす必要があり、結果によっては履修が認められない場合があるとも記載されています。
在籍している大学の成績は関係ありますか?
関係します。要項には、入学者の選抜は学力試験(数学、物理学)、TOEICまたはTOEFLの成績、および成績証明書の結果を総合して行うと書かれています。配点が明示されているのは数学・物理学・英語の300点ですが、成績証明書はそれとは別に総合判断に入ります。受験勉強と違ってあとから取り返せない部分なので、編入を決めた時点から在籍校の成績を落とさないようにしてください。
出願方法を教えてください。
Web出願と書類の郵送の両方が必要です。Web出願サイトで登録して検定料30,000円を支払い、あわせて出願書類を郵送します。郵送は書留速達で、持参しても受理されません。要項には、Web出願登録を済ませていても受付期間内に書類が大学に到着しなければ出願は受理しないと明記されています。受験票はWeb出願サイトのマイページから自分でカラー印刷して試験当日に持参します。2027年4月入学の場合、Web出願登録は6月2日から6月8日16時59分まで、書類提出は6月8日17時必着でした。
この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)
本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験・出願に関する情報は、各大学が公表する募集要項・入試情報をもとに確認しています。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
最終更新: 2026年9月6日

