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大妻女子大学社会情報学部

大妻女子大学社会情報学部の編入試験対策|3専攻の科目・日程・入試結果

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-06​‌​​​‌‌‌​‌​‌‌‌‌​​‌‌​‌​‌​​‌​​​‌‌​

結論|大妻女子大学社会情報学部の編入試験はこういう試験です

最初に、他大学・短大・専門学校から目指す方にとっていちばん重要な事実を書きます。大妻女子大学の編入学試験には3つの選考区分があり、大妻以外の学校に在籍している方が受けられるのは10月の「一般選考」だけです。6月に行われる内部推薦選考・内部学力選考は、大妻女子大学短期大学部の学生・卒業生のみが対象です。出願期間や試験日を調べるときは、この区分の違いを必ず先に押さえてください。

社会情報学部は社会情報学科という1学科の中に、社会生活情報学専攻・環境情報学専攻・情報デザイン専攻の3専攻があります。編入学定員は各専攻5名、合計15名。一般選考の試験科目は専攻ごとに違い、社会生活情報学専攻と環境情報学専攻は小論文、情報デザイン専攻だけが数学です。しかも情報デザイン専攻は、面接の中でプログラミングの基礎に関する知識を問うと要項に明記されています。どの専攻を選ぶかで、準備すべき中身がまったく変わります。

令和9年度(2027年4月入学)の一般選考は、出願2026年9月14日9月18日(郵送必着)、試験日2026年10月11日、合格発表2026年10月15日。試験場は千代田キャンパスで、時間割は60分の学力試験1科目+面接という軽装備な構成です。定員に満たない専攻については、2月に一般選考第2次が実施されます。

そして大妻女子大学は、この試験の入試結果と過去問題を自ら公開しています。専攻別・選考区分別の受験者数と合格者数が毎年公表され、筆記試験の問題も直近3年間分が大学サイトに掲載されています。ここまで手の内を見せてくれる大学は多くありません。ただし公表データを読むと、定員5名に対して受験者が数名という規模でありながら、合格者が0名という専攻・年度が実際に存在します。志願者が少ないことは、合格しやすさをまったく意味しません。

この記事は、大妻女子大学が公表している令和9年度編入学試験募集要項・編入学試験入試情報・公開過去問・専攻の公式ページだけを根拠に、社会情報学部の攻略ルートを整理したものです。

出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。

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まず確認|外部から受けられるのは10月の一般選考だけ

大妻女子大学の編入学試験は、次の3区分+第2次募集で構成されています。募集要項に、どの区分を誰が受けられるかがはっきり書かれています。

選考区分実施時期対象者社会情報学部での実施専攻(令和9年度)
内部推薦選考6月大妻女子大学短期大学部の卒業見込者で、短期大学部学長が推薦する者環境情報学専攻のみ
内部学力選考6月大妻女子大学短期大学部の卒業見込者・卒業者社会生活情報学専攻/情報デザイン専攻
一般選考10月大妻短大生・大妻の学部生・大妻以外の学校の学生や卒業生3専攻すべて
一般選考第2次2月一般選考と同じ編入学定員を充足しなかった専攻のみ

短大や専門学校、他の四年制大学から大妻女子大学社会情報学部を目指す方は、10月の一般選考が本命になります。内部推薦選考の出願要件は「令和9年3月大妻女子大学短期大学部卒業見込みの者」で、通算GPA2.90以上・32単位以上という条件も付いています。内部学力選考も「大妻女子大学短期大学部を令和9年3月卒業見込みもしくは卒業した者」が要件です。どちらも外部からは出願できません。

ここを取り違えると実害が出ます。6月の内部選考の出願期間は令和9年度で2026年6月15日6月19日ですが、これは大妻短大生向けの日程です。外部からの受験生が押さえるべきなのは9月14日〜9月18日で、3か月ずれています。編入試験の情報をまとめたページの中には、この2つを混ぜて掲載しているものがあるので、必ず大学公式の募集要項で自分の区分の日程を確認してください。

一般選考第2次は「実施されるとは限らない」

2月の一般選考第2次は、毎年必ず行われるものではありません。募集要項には「内部推薦選考・内部学力選考、一般選考を実施した結果、編入学定員を充足しなかった学科・専攻は、2月に一般選考第2次募集を行います」とあり、募集の有無は11月中旬頃に大学ホームページで発表されます。

社会情報学部は3専攻とも定員5名に対して合格者が少ない年が続いているため、第2次が実施される可能性は相対的に高い区分です。実際、令和8年度は3専攻とも第2次の募集が行われました。ただし「10月がだめでも2月がある」という前提で準備を始めるのは危険です。実施の有無が分かるのは11月中旬で、そこから試験日(令和9年度は2027年2月13日)までは3か月弱しかありません。第一志望なら10月に照準を合わせ、第2次は保険として位置づけるのが現実的です。なお第2次の試験科目は一般選考と同じだと要項に明記されています。

2027年4月に環境情報学専攻は「環境デザイン専攻」へ

環境情報学専攻を志望している方は、この節を必ず読んでください。

大妻女子大学は2026年3月2日、社会情報学部社会情報学科環境情報学専攻の名称を「環境デザイン専攻」へ変更すると公表しました。変更の時期は2027年4月1日、変更の対象は令和9(2027)年度入学者からです。令和8(2026)年度以前に入学した学生は、入学時の学則に従い環境情報学専攻のままになります。

つまり2027年4月に3年次編入で入学する方は、入学した時点で「環境デザイン専攻」の学生になります。一方、令和9年度の募集要項と入試情報はどちらも旧名称の「環境情報学専攻」で表記されています。出願書類や試験問題の表記が旧名称であっても誤りではありません。

大学は変更の理由として、この専攻が「自然環境のしくみを学び、環境と共生する持続可能で快適なくらしをデザインする」ことを目指しており、住まいづくり(住居・建築デザイン)や持続可能な社会づくりについて文理融合のカリキュラムで学ぶ内容をより明確に示すため、と説明しています。教育研究上の目的と授与する学位に変更はないとも明記されています。学ぶ内容が変わるのではなく、名前が実態に寄せられる、という理解で問題ありません。

志望理由書や面接では、この専攻が何を学ぶ場なのかを自分の言葉で説明する必要があります。名称変更の趣旨は、そのまま「この専攻が何を大事にしているか」の説明になっています。大学の告知文を一度読んでおくと、志望理由の芯が作りやすくなります。

試験概要(令和9年度・一般選考)

3年次編入学年
各専攻5名編入学定員(計15名)
2026年10月11日試験日(一般選考)
9/14〜9/18出願期間(郵送必着)
大学・学部大妻女子大学 社会情報学部 社会情報学科(社会生活情報学専攻/環境情報学専攻/情報デザイン専攻)
編入学年第3学年
編入学定員社会生活情報学専攻5名/環境情報学専攻5名/情報デザイン専攻5名(合計15名)。ただし一般選考の募集人員は各専攻とも「若干名」
試験科目(一般選考)社会生活情報学専攻:小論文(60分)+面接
環境情報学専攻:小論文(60分)+面接
情報デザイン専攻:数学(60分)+面接(プログラミングの基礎に関する知識を問う)
時間割11:20〜12:20 学力試験/13:30〜 面接(試験開始20分前までに集合、昼食は各自持参)
選考方法学力試験、学業成績証明書、志望理由書、その他の出願書類および面接によって合否を判定。面接は複数の面接担当者による個人面接またはグループ面接
出願期間2026年9月14日(月)9月18日(金) 郵送必着(書類のみ入試グループ窓口受付可)
受験票発送2026年9月29日(火)予定
試験日2026年10月11日(日)
合格発表2026年10月15日(木)15時から(Web合否照会システム)
編入学手続期間2026年10月16日(金)〜10月21日(水)
追加合格連絡日2026年10月22日(木)
一般選考第2次出願2027年1月8日(金)〜1月13日(水)/試験2027年2月13日(土)/発表2月17日(水)/手続2月18日(木)〜2月24日(水)/追加合格連絡2月25日(木)。実施の有無は11月中旬頃に発表
試験場・履修地千代田キャンパス(東京都千代田区三番町12番地)
入学検定料35,000円(納入期間 2026年9月7日〜9月18日。金融機関窓口またはコンビニ。ゆうちょ銀行・郵便局・インターネット・ATMからの納入は不可)
単位認定編入学前に修得した単位を62単位を上限に認定(個別認定)

この表は大妻女子大学が公表した「令和9(2027)年度 編入学試験募集要項」(本資料公開日:令和8年6月1日)および「編入学試験 令和9(2027)年度入試情報」にもとづきます(更新日: 2026-08-06)。日程・科目・出願資格は毎年変わる可能性があるため、出願前に必ず大学が公表する最新の募集要項を確認してください。

科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。

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出願資格|「女子」「20歳」と、区分ごとの要件

一般選考の出願要件は、募集要項に次のように書かれています。文頭の条件を読み落とさないでください。

「以下のいずれかの要件を満たし、令和9年3月31日までに20歳に達している女子」(大妻女子大学 令和9年度編入学試験募集要項より)

大妻女子大学は女子大学であり、出願できるのは女子に限られます。加えて「令和9年3月31日までに20歳に達している」という年齢の条件が付いている点は、他大学の編入学試験ではあまり見かけません。高校を卒業してすぐ2年制の課程に進んだ方は、卒業予定の年の3月末に20歳を迎えているかを念のため確認してください。

そのうえで、次の7区分のいずれかに該当する必要があります。

区分要件(令和9年度)
1短期大学を卒業した者、または令和9年3月までに卒業見込みの者
2高等専門学校を卒業した者、または令和9年3月卒業見込みの者
3文部科学大臣が指定した専修学校の専門課程を修了し、専門士の称号を取得した者、または令和9年3月修了・取得見込みの者
4学士の学位を取得した者、または令和9年3月までに取得見込みの者
5大学2年次を修了、または令和9年3月までに修了見込みの者で、当該大学において卒業に必要な単位のうち62単位以上修得、または修得見込みの者
6高等学校等の専攻科の課程(修業年限2年以上等の基準を満たすものに限る)を修了した者、または令和9年3月までに修了見込みの者
7外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者、または令和9年3月までに修了見込みの者

「62単位」は区分5だけにかかる条件です。短大卒業・高専卒業・専門士取得・学士取得・専攻科修了の各区分は、卒業や修了そのものが要件で、単位数の指定はありません。編入学試験の記事では62単位が全員共通の条件のように書かれていることがありますが、要項の条文はそうなっていません。自分がどの区分で出願するのかを先に決めることが、書類準備の出発点になります。

見落としやすい3つの注記

  • 本学出身者は出身と同一の学科・専攻に出願できません。大妻女子大学短期大学部や大妻女子大学の学部から、同じ学科・専攻へ移ることはできないという意味です。
  • 日本国以外の国籍を有する場合は、「留学」の在留資格が必要です。入学時までに取得見込みであれば一般選考には出願できますが、一般選考第2次に出願する場合は出願時点で「留学」の在留資格を有していることが必要と条件が厳しくなります。
  • 区分7(外国の学校出身者)は、出願前に「出願要件審査」を受ける必要があります。これが実質的な第一関門です。次の項で詳しく扱います。

区分7の出願要件審査は出願より3か月近く早く締め切ります

外国の学校を修了して出願する方(区分7)は、通常の出願とは別に事前の審査があります。令和9年度の申請期間は次のとおりです。

区分申請期間(郵送必着)審査結果の回答期日
一般選考2026年6月23日(火)〜7月1日(水)2026年7月30日(木)まで
一般選考第2次2026年11月24日(火)〜12月1日(火)2026年12月18日(金)まで

一般選考の出願期間(9月14日〜18日)より2か月半も早く締め切ります。この記事の更新時点(2026年8月6日)で、令和9年度の一般選考向けの申請期間はすでに終了しています。区分7に該当する方で申請が間に合わなかった場合は、11月下旬からの第2次向けの申請期間が次の機会になりますが、第2次は実施されない可能性もあります。まずは入試グループ(千代田)へ直接相談してください。申請書類は成績証明書・卒業(見込)証明書などで、日本語・英語以外の言語で作成されている場合は公的機関の内容証明印がある訳文の添付が求められます。

専攻の選び方|これが最初にして最大の意思決定

社会情報学部の編入試験で、いちばん先に決めなければならないのは志望専攻です。募集要項には「複数の学科・専攻への出願はできません」「出願後の志望学部・学科・専攻の変更は認めません」と明記されており、迷ったまま出すことはできません。3専攻の違いを、試験・学び・資格の3軸で整理します。

 社会生活情報学専攻環境情報学専攻
(2027年4月〜環境デザイン専攻)
情報デザイン専攻
一般選考の科目小論文(60分)+面接小論文(60分)+面接数学(60分)+面接(プログラミングの基礎に関する知識を問う)
小論文の形式新聞記事などの資料を読み、内容をまとめたうえで自分の考えを論じる提示された環境分野のキーワードから5語以上を使って論じるテーマ型
学びの中心経済学・経営学・社会学・メディア学の視点から情報社会の仕組みを学ぶ環境問題と自然の仕組みを土台に、住まい(建築)・まちづくり・社会の仕組みを文理融合で学ぶ情報を分かりやすく伝えるデザインの方法とシステム構築の知識・技術を体系的に学ぶ
教職課程高等学校教諭一種(情報)中学校教諭一種(理科)/高等学校教諭一種(理科)高等学校教諭一種(情報)
特徴的な受験資格二級建築士・木造建築士/2級ビオトープ計画管理士・2級ビオトープ施工管理士(いずれも試験一部免除)

選ぶときの判断材料は、次のように整理できます。

  • 数学に自信があるなら情報デザイン専攻が有利です。3専攻のうち唯一、答えが一意に決まる科目で得点できます。ただし面接でプログラミングの基礎に関する知識を問われるため、数学だけ対策すれば済むわけではありません。
  • 建築・インテリア・住環境に関心があるなら環境情報学専攻(環境デザイン専攻)です。3専攻の中で唯一、二級建築士・木造建築士の受験資格に対応しています。専攻の公式ページでも「住居デザイン演習」で戸建て住宅の設計に取り組む授業が紹介されており、インテリアコーディネーターや2級ビオトープ管理士なども目指せる資格として挙げられています。資格が目的なら、この選択は他の2専攻では代替できません。
  • 経済・経営・社会・メディアを広く学びたいなら社会生活情報学専攻です。専攻の公式ページでは、経済学・経営学・社会学・メディア学の観点から情報社会の仕組みを探る、と説明されています。文系科目の学び直しと情報スキルを両立させたい方に向いています。

なお学部共通科目として3専攻とも「コンピュータの基礎」「情報処理実習A・B」が必修に置かれています。どの専攻に進んでも、情報処理の基礎は共通の土台として履修することになります。

出題傾向|社会生活情報学専攻の小論文

大妻女子大学は編入学試験の筆記試験の問題を大学サイトで公開しています。掲載されているのは直近3年間分で、選考区分ごとに分かれています。ここからは、公開されている問題を分析して分かる出題の型を整理します。著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません。

社会生活情報学専攻の小論文は、令和6年度から令和8年度まで「新聞記事などの資料を読み、内容を踏まえて600〜800字程度で自分の考えを述べる」形式が一貫して続いています。募集要項の注記にある「文章読解論述型」「資料分析型」に当たる型です。資料が問題用紙にそのまま印刷されているため、その場で読んで理解する読解力が最初の関門になります。

扱われるテーマは、情報技術と社会の関係、現代社会が抱える課題という2つの系統に収まります。人工知能をめぐる社会的な論点、店舗の省人化・無人化といった技術と暮らしの接点、孤立をめぐる社会問題などが、いずれも直近の新聞報道を素材として出題されてきました。専攻が経済学・経営学・社会学・メディア学を横断して学ぶ場であることを考えると、この出題の方向性は自然です。

この形式で点を落とさないための3つの準備

  • 「まとめる」と「論じる」を分けて書く練習。設問は多くの場合、資料の内容を整理したうえで自分の考えを述べる二段構えになっています。要約だけで終わると論述部分が薄くなり、自説だけ書くと資料を読んでいないと判断されます。600〜800字なら、資料の整理に2〜3割、自分の主張と根拠に7〜8割という配分が目安です。
  • 60分という時間への慣れ。資料の読解・構成メモ・清書をすべて60分でこなす必要があります。読解に15分、構成に5分、記述に35分、見直しに5分といった時間配分を、実際にストップウォッチを使って何度も再現してください。
  • 新聞を素材にした素振り。出題の素材が全国紙の朝刊記事であることは、公開されている問題から確認できます。技術・情報・社会保障などの記事を1本選び、「要点を200字でまとめ、そこから自分の考えを500字書く」という練習を週2本続けるだけでも、本番の型に体が慣れます。

出題傾向|環境情報学専攻のキーワード指定型小論文

環境情報学専攻(2027年4月からの環境デザイン専攻)の小論文は、社会生活情報学専攻とはまったく別の型です。公開されている令和6年度から令和8年度までの問題は、いずれも「環境分野のキーワードが20語ほど一覧で提示され、そこから少なくとも5つを使って論述し、使用したキーワードすべてに波線の下線を引く」という条件付きのテーマ型でした。字数はおおむね800字程度です。令和8年度は、これに加えて「自分なりの題目を考えて最上段に記入する」という条件も付きました。

提示されるキーワードは、地球環境とエネルギー、生態系と生物多様性、資源循環と廃棄物、都市環境と住まい、といった環境学の基礎的な語彙が中心です。テーマも地球温暖化や脱炭素、森林と生態系など、環境学の入門段階で扱う主題から選ばれています。

この形式の特徴は、採点者から見て「知っているか」が一目で分かることです。波線を引かせるのは、指定語をどれだけ的確に文脈へ組み込めたかを可視化するためです。5語を無理やり並べただけの文章と、語と語の関係を説明しながら論を進めた文章では、同じ800字でも評価が大きく変わります。

キーワード型への具体的な対策

  • 用語を「説明できる」状態にする。再生可能エネルギー、カーボンニュートラル、生物多様性、循環型社会といった語を、それぞれ2〜3文で他人に説明できるようにしておきます。意味を知っているだけでは、文中で自然に使えません。
  • 語と語をつなぐ練習。ランダムに5語を選び、それらを筋の通った1本の文章に組み込む訓練が、そのまま本番の練習になります。環境系の入門書の章末用語をカードにして、5枚引いて800字書く、という形が手軽です。
  • 「暮らし」への着地を用意する。専攻が掲げているのは「自然環境と共生した暮らしをデザインする」ことです。地球規模の話で終わらせず、住まい・エネルギーの使い方・ごみ・食といった生活の場面に落として具体的な提案まで書けると、専攻の関心と噛み合います。
  • 形式条件を絶対に落とさない。指定語数、波線、題目の記入といった条件は、守れていなければ内容以前に減点対象です。書き終えたら必ず条件を1つずつ指差し確認する習慣をつけてください。

出題傾向|情報デザイン専攻の数学と面接

情報デザイン専攻だけは、筆記が小論文ではなく数学(60分)です。公開されている一般選考の問題は、令和6年度から令和8年度までいずれも大問3題という構成でした。分野の傾向を整理すると次のようになります。

確率・期待値3年連続
n進法の変換2年
2次関数2年
指数・対数1年
積分(絶対値を含む)1年

大妻女子大学が公開している情報デザイン専攻の編入学試験(一般選考)の数学の問題、令和6年度・令和7年度・令和8年度の3年度分から分野を分類したものです。1年度あたり大問3題のため母数が小さく、傾向の目安として扱ってください。

読み取れることは3つあります。

  • 確率と期待値は毎年出ています。3年度とも大問1題まるごと確率で、しかも小問が5問程度並ぶ形式です。独立試行・非復元抽出・余事象・期待値と、確率分野を一通り横断する構成になっています。ここを固めるだけで配点の3分の1に届きます。さらに「答えだけでなく計算過程も記述すること」「計算結果は約分した分数で答えること」といった指示が付くため、途中式を書く練習が必要です。
  • n進法は情報系ならではの頻出分野です。2進法・10進法・16進法の相互変換や2進法での減算が、小問5問程度でまとまって出題されました。高校数学Aの「整数の性質」や情報科目で扱う内容で、慣れれば確実に取れる分野です。
  • 令和8年度で出題範囲が広がりました。それまでのn進法・2次関数に代わって、対数の方程式と不等式、絶対値を含む定積分が出ています。数学Ⅱの指数・対数・微分積分まで守備範囲に入ったと考えて準備するのが安全です。

数学の対策の進め方

難問奇問はなく、教科書の例題から標準問題集レベルの範囲に収まっています。数学Ⅰ・A・Ⅱの基本問題を、途中式まで書き切る形で反復するのが最短ルートです。優先順位は、①確率・期待値 → ②n進法 → ③2次関数 → ④指数・対数 → ⑤積分。過去に出た分野から順に埋めていけば、60分で3題という分量には十分間に合います。

面接で問われる「プログラミングの基礎」

情報デザイン専攻の面接には、募集要項に注記が付いています。「プログラミングの基礎(本専攻シラバス「プログラミングの基礎」を参照)に関する知識を問います」という内容で、内部学力選考・一般選考の両方に同じ注記が付いています。

これは事実上、筆記に加えてもう1科目あるのと同じです。大妻女子大学はシラバスをホームページで公開していますので、情報デザイン専攻の「プログラミングの基礎」のシラバスを開き、各回で扱う内容を確認してください。変数、条件分岐、繰り返し、配列、関数といったプログラミングの基本概念について、口頭で説明できる状態にしておくのが準備の到達点です。コードを書けることよりも、概念を言葉で説明できることが問われる場だと考えてください。

大学公式の過去問を使い倒す

大妻女子大学は、編入学試験の過去問題を大学サイトの「過去問題」ページで公開しています。運用のルールは入試情報のQ&Aに明記されています。

  • 4月上旬ごろから、直近3年間分を掲載(紙での配布は行っていない)
  • 解答および解答用紙は公表していない
  • 掲載は選考区分ごと(内部推薦選考・内部学力選考・一般選考・一般選考第2次)に分かれており、社会情報学部は3専攻それぞれの問題が並ぶ
  • 掲載のない専攻・年度は、募集をしなかったか受験者がいなかったため試験が実施されなかったもの
  • 試験時間は60分。筆記試験の科目名・科目数は学科・専攻によって異なる

使い方のポイントは、自分が受ける区分以外の問題も必ず見ることです。社会生活情報学専攻を志望するなら、一般選考の問題だけでなく内部学力選考・一般選考第2次の問題も同じ専攻の出題です。同じ専攻の教員が作っている以上、問いの立て方や資料の選び方には共通の癖が出ます。1年度分しか練習素材がないと思い込む必要はありません。

そして解答が公表されていないという事実は、対策の方法を規定します。小論文も数学の記述も、自分で採点することはできません。書いた答案を第三者に読んでもらい、論理の飛躍や条件の取りこぼしを指摘してもらう機会を、準備期間の中に必ず組み込んでください。大妻女子大学自身が公表している手続者アンケートでも、受験対策として「担当教員等から過去問題の添削指導を受ける」を挙げた人が29人中14人と、およそ半数にのぼっています。

難易度・入試結果(大学公表データ)

大妻女子大学は、毎年公表する「編入学試験 入試情報」の冒頭で、前年度入試の結果を学科・専攻別、選考区分別に公表しています。社会情報学部3専攻の数字を、確認できた年度分まとめました。

年度(入学年度)専攻内部推薦
受験/合格
内部学力
受験/合格
一般選考
受験/合格
第2次
受験/合格
定員/
合格者計
令和8年度
(2026)
社会生活情報学6/22/21/15/5
環境情報学1/12/02/05/1
情報デザイン0/―1/10/―5/1
令和7年度
(2025)
社会生活情報学1/14/20/―5/3
環境情報学1/10/―0/―5/1
情報デザイン2/22/10/―5/3
令和6年度
(2024)
社会生活情報学1/12/21/05/3
環境情報学1/13/11/15/3
情報デザイン2/22/20/―5/4
令和4年度
(2022)
社会生活情報学6/17/4募集なし5/5
環境情報学8/54/0募集なし5/5
情報デザイン3/36/3募集なし5/6

出典:大妻女子大学「編入学試験 令和9(2027)年度入試情報」「同 令和8(2026)年度入試情報」「同 令和7(2025)年度入試情報」「同 令和5(2023)年度入試情報」の各1ページ目「前年度入試の結果」。各資料は前年度の結果を掲載する形式で、年度は入学年度です。「―」は当該専攻でその区分の募集がないこと、「0/―」は受験者がいなかったことを表します。令和5年度(2023年入学)の結果を掲載した資料は確認できなかったため、表から除いています。

外部から受ける人が見るべきなのは一般選考の列だけ

この表で最も注意すべきは、内部推薦選考・内部学力選考の数字は大妻女子大学短期大学部の学生だけの結果だという点です。外部から受験する方にとっての実際の競争相手は、一般選考(10月)と第2次(2月)の列に現れる人たちだけです。

3専攻を合計した一般選考(10月)の推移は次のとおりです。

0 2 4 6 8 7 6 5 5 3 3 令和6年度 令和7年度 令和8年度 受験者数 合格者数

受験者数を合格者数で割ると、令和6年度が1.4倍、令和7年度が2.0倍、令和8年度が1.7倍です(倍率=受験者数÷合格者数)。数字だけ見れば低倍率ですが、この数字を難易度の指標として使うことはおすすめしません。専攻ごとに割ると受験者は0〜4名という規模で、1人の合否で倍率が大きく動くためです。参考までに、さかのぼれた令和4年度は3専攻合計で受験17名・合格7名(2.4倍)と、いまより受験者が多い年もありました。

定員割れでも合格者が出ない年があります

環境情報学専攻の令和8年度は、一般選考が受験2名・合格0名、2月の第2次も受験2名・合格0名でした。編入学定員5名に対して、その年に合格したのは6月の内部推薦選考の1名だけです。令和4年度の一般選考も受験4名・合格0名でした。

ここから読み取るべきことは1つです。大妻女子大学社会情報学部の編入試験は、定員が埋まっていなくても、専攻が求める水準に届かなければ合格を出さない試験だということ。「定員15名に対して受験者が数名なのだから入りやすいだろう」という読み方は、公表されている数字によってはっきり否定されています。

逆に言えば、準備さえ的を射ていれば、多人数と席を奪い合う構造にはなっていません。大学が過去問を公開し、試験科目も1科目+面接と明快である以上、やるべきことは絞れています。ライバルの数を気にするのではなく、専攻が示している基準に自分の答案を合わせにいく——これがこの試験の正しい向き合い方です。

編入学後の単位認定と卒業までの年数

募集要項には「全学科・専攻とも編入学前に修得した単位は62単位を上限に、卒業に必要な単位として認定します」と書かれています。社会情報学部については、令和9年度編入学者に適用される認定単位数が専攻別・出身校別に公表されています。

専攻大妻(短大・学部)出身大妻以外の大学・短大高専・専門学校
社会生活情報学専攻62単位61単位
環境情報学専攻62単位61単位57〜61単位
情報デザイン専攻62単位61単位

出典:大妻女子大学「令和9年度編入学者に対する単位認定について」。大妻女子大学および大妻女子大学短期大学部以外からの編入学者は、全学共通科目の必修に「大妻教養講座(1単位)」を含めないため1単位少なくなります。環境情報学専攻の高専・専門学校出身者は、英語の単位を修得していない場合、全学共通科目の必修として認定されるのが「英語ⅠA・B・C・D(4単位)」のみとなるため幅があります。個別認定のため、認定単位の合計が表記の単位数に満たないこともあります。

認定の内訳を見ると、学部共通科目の必修として「コンピュータの基礎」「情報処理実習A・B」が3専攻に共通で置かれています。専門教育科目の必修は、社会生活情報学専攻が「社会生活情報基礎演習Ⅰ・Ⅱ」、環境情報学専攻が「環境情報学基礎演習」、情報デザイン専攻が「デザイン論及び演習Ⅰ・Ⅱ、情報デザイン基礎演習」です。

そして、募集要項の「編入学後の注意事項」には見落とせない一文があります。「認定できる単位数が少ない場合や資格を取得する場合、卒業までに3年以上かかることがあります」。上限の62単位が認定されるかどうかは出身校での修得内容によって決まり、実際に何単位認定されるかは入学後の個別審査で確定します。2年で卒業できることを前提に資金計画を立てる前に、この可能性を織り込んでおいてください。

取得できる資格・免許|専攻で違います

大妻女子大学は、編入学後に取得可能な免許・資格の一覧を専攻別に公表しています。社会情報学部の3専攻について整理すると次のとおりです。

 社会生活情報学専攻環境情報学専攻情報デザイン専攻
教職課程高等学校教諭一種(情報)中学校教諭一種(理科)
高等学校教諭一種(理科)
高等学校教諭一種(情報)
図書館学課程図書館司書課程/学校図書館司書教諭課程(3専攻とも履修可能)
博物館学芸員課程履修可能(3専攻とも)
取得資格レクリエーション・インストラクター(3専攻とも)
受験資格二級建築士/木造建築士/2級ビオトープ計画管理士(試験一部免除)/2級ビオトープ施工管理士(試験一部免除)

ここには履修の排他関係があり、これが編入学生にとって現実的な制約になります。大学の一覧には「履修するうえで注意すること」として、社会情報学部について次の条件が示されています。

  • 中学・高等学校教諭一種免許状を履修する学生は、図書館司書課程・博物館学芸員課程を履修できません。
  • 図書館司書課程を履修する学生は、中学・高等学校教諭一種免許状を履修できません。
  • 学校図書館司書教諭課程は、中学・高等学校教諭一種免許状を履修する学生のみ履修可能です。
  • 博物館学芸員課程を履修する学生は、中学・高等学校教諭一種免許状を履修できません。

つまり「教員免許」と「図書館司書・博物館学芸員」は、どちらか一方しか選べません。編入学は在学期間が2年しかないため、この選択は入学直後に迫られます。出願前に、自分がどちらのルートを取るのかを決めておいてください。

大学は資格の一覧の冒頭に、赤字で「本学での免許・資格取得については、編入学後2年で取得できない場合があります」と明記しています。さらに図書館学課程・博物館学芸員課程の履修には選抜のための課題提出があり、履修の可否は3月下旬に個別に連絡されます。教職課程・図書館学課程・博物館学芸員課程の履修には、所定の履修費が別途必要です。資格の取得が編入の主目的である場合は、出願前に大妻女子大学の資格支援・学事グループ(千代田)へ直接確認してください。

なお環境情報学専攻の二級建築士・木造建築士の受験資格は、社会情報学部の中でこの専攻にしかありません。専攻の公式ページでも「二級建築士やインテリアコーディネーター等の資格は、住まいを取り巻く環境デザインの基礎となります」と説明されており、資格取得を意識したカリキュラムであることが示されています。建築系の進路を編入で目指すなら、専攻選択の時点で決まるということです。

学費と入学金の免除

令和9年度の納入金は2026年8月以降に大学ホームページで公表される予定です。参考として、令和8年度の社会情報学部の金額を示します。

区分大妻短大
卒業見込者
大妻女子大学
在学生
大妻の学部・
短大の既卒者
上記以外
(外部からの編入)
入学金0円(全額免除)0円(全額免除)125,000円(半額免除)250,000円
編入学手続時納入金 合計626,500円646,500円771,500円896,500円
初年度(3年次)納入金合計1,239,000円1,259,000円1,384,000円1,509,000円
4年次の納入金1,257,600円(授業料785,000円+教育充実費460,000円+その他12,600円)

出典:大妻女子大学 令和9年度編入学試験募集要項「令和8年度 編入学手続時納入金・学費等一覧(参考)」の社会情報学部欄。編入学手続時納入金には前期分の授業料・教育充実費、千鳥会費、学友会費、学生教育研究災害傷害保険料、大妻コタカ記念会会費が含まれます。3年次後期分(612,500円)は例年9月に納入します。実験・実習にかかる費用、諸資格の課程履修費は別途必要です。

入学金の免除は大妻女子大学の関係者に限られる制度で、外部から編入する場合は250,000円が必要です。初年度は約151万円、4年次は約126万円という水準になります。加えて、入学検定料は35,000円です。

もう1点、資金計画で重要な注意が要項に書かれています。在籍している大学・短大の後期分学費の納入時期と、編入学手続時納入金の納入時期が重なることです。一般選考で合格した場合、手続期間は10月16日〜10月21日。在籍校の後期学費を9月に納めた直後に、約90万円の納入が発生します。要項も「双方とも手続期間内に納入できるよう準備しておいてください」と注意を促しています。

なお編入学を辞退する場合は、令和9年3月31日までに所定の手続をとれば入学金以外の納入金は返還されます。入学金は返還されません。

出願手続きの実務(チェックリスト)

令和9年度の一般選考は、この記事の更新時点(2026年8月6日)ではまだ出願前です。逆算して準備してください。

  • 【8月中】受験上の配慮が必要な方は8月31日までに申し出る。疾病・負傷・障がい等で受験上・修学上の特別な配慮を希望する場合、一般選考の申出締切日は2026年8月31日(月)です(第2次は2027年1月6日)。締切を過ぎると相談が難しくなります。広報・入試センター入試グループ(千代田)へ。
  • 【8月中】オープンキャンパスに参加する。千代田キャンパスの開催日は5/31・7/12・8/1・8/2・8/23・10/17・11/29・3/21で、一般選考の出願前に残っているのは8月23日だけです(事前登録制。当日のプログラムと予約フォームは開催日の10日前頃に大学ホームページへ掲載)。先生との個別相談で編入学後の学習計画を確認できます。
  • 【8〜9月】募集要項と願書をダウンロードする。一般選考の募集要項・願書は大学ホームページに掲載されています。願書はA票(編入学願書)とB票(写真票)が一体で、切り離さずに提出します。
  • 【8〜9月】証明書を手配する。必要書類は出身校の区分で変わります。四年制大学2年次以上に在学中の方は「学業成績証明書」「在学証明書」、他短大2年生は「学業成績証明書」「単位修得見込証明書」「卒業見込証明書」、専門学校生はこれに「専門士取得見込証明書」が加わります。学業成績証明書には、履修中の科目名と単位数が記載されている必要があります(記載されない場合は「単位修得見込証明書」または「履修証明書」を併せて提出)。発行に時間がかかるため、8月中には依頼してください。
  • 【9月上旬】志望理由書を仕上げる。記入内容は要項で指定されています。志望動機/資格取得や学びたい専門分野(ゼミ選択等)を含む入学後の学習計画/卒業後の進路の3点です。ゼミや資格まで踏み込ませる設計なので、専攻のカリキュラムとシラバスを読んでから書く必要があります。面接でもこの内容が土台になります。
  • 【9月7日〜9月18日】入学検定料35,000円を納入する。金融機関の窓口またはコンビニエンスストアで納入します。ゆうちょ銀行・郵便局・インターネット・ATMからの納入はできません。窓口納入では「取扱店収納印」の押印をその場で必ず確認してください(押印がないと無効)。コンビニ納入の場合は「入学検定料収納証明書」をA票に貼付します。
  • 【9月14日〜9月18日】出願する。簡易書留またはレターパックプラスで郵送(必着)、もしくは入試グループ窓口(千代田校本館E棟1階)に提出します。消印有効ではなく必着なので、締切日の投函では間に合いません。
  • 【9月29日頃】受験票の到着を確認する。試験日の2日前までに届かない場合は広報・入試センター(千代田)へ問い合わせます。

試験当日の持ち物と注意

  • 学力試験の解答にはHBの黒鉛筆またはシャープペンシルと消しゴムを使用します。
  • 机上に置けるのは、鉛筆削り(電動式は不可)、鉛筆キャップ、時刻だけを表示する時計(アラーム機能は入室前に解除)、メガネ、ハンカチ、ティッシュペーパー、目薬です。
  • 定規・下敷き・電卓・耳せん・辞書・携帯電話・スマートフォン・ウェアラブル端末・タブレット端末・イヤホン・音楽プレーヤー等の電子機器類は使用できません。数学がある情報デザイン専攻でも電卓は使えません。
  • 試験開始20分前までに入室します。試験室は当日の掲示で知らされます。遅刻は試験開始から30分以内なら受験が認められますが、試験時間の延長はありません。
  • 試験は午前と午後にまたがるため、昼食は各自持参します。

併願戦略|学内併願は不可、2月の振替制度あり

大妻女子大学の編入学試験は、学内併願ができません。要項に「各試験日において、複数の学科・専攻への出願はできません」「出願後の志望学部・学科・専攻の変更は認めません」と明記されており、入試情報のQ&Aでも「内部選考・一般選考ともに1学科・専攻のみです」と回答されています。試験日も家政学部・文学部・社会情報学部・比較文化学部が同じ日に千代田キャンパスで実施されるため、物理的にも掛け持ちはできません。

一方、他大学との併願については制約がありません。Q&Aには「大妻に合格した後、他大学を受験できる?」という問いに対して「どの入試方式でも可能です」と書かれています。ただし合格した場合の手続期間は10月16日〜10月21日と短いため、併願先の試験日・発表日が10月21日より後にある場合は、大妻へ手続金を納めたうえで受験するかどうかの判断が必要になります。

知っておくと得な「納入金の振替」

要項には、学内での再挑戦を想定した制度が用意されています。

「内部推薦選考、内部学力選考または一般選考(10月)で編入学手続を完了した方が、後に実施する一般選考または一般選考第2次を受験し、合格となった本学の学科・専攻に編入学を希望する場合、本学所定の手続により編入学手続時納入金の振替ができます」(令和9年度編入学試験募集要項より)

つまり10月の一般選考で第2志望の専攻に合格して手続をした場合でも、2月の第2次で第1志望の専攻を受け直し、合格すれば納入金を振り替えて移ることができます。10月に安全な専攻を確保しつつ、2月に本命へ挑戦するという設計が制度上可能だということです。ただし第2次が実施されるかは11月中旬まで分かりません。詳細は「編入学手続の手引」で確認してください。

追加合格制度

一般選考と一般選考第2次には追加合格制度があります。編入学手続者数が編入学定員を充足しなかった場合、編入学手続締切日の翌日に順次繰り上げによる追加合格が決定されます。大妻女子大学は合格発表時に補欠合格者を発表しないため、「不合格」となった方が追加合格の対象になります。連絡は編入学願書に記入した各種連絡先に届きますので、出願時の電話番号・メールアドレスは確実に受け取れるものを書いてください。令和9年度の追加合格連絡日は、一般選考が2026年10月22日、第2次が2027年2月25日です。

在籍校の退学時期に注意

出願要件5(大学2年次修了)に該当し、現在大学に在籍している方は、令和9年3月31日付で退学してから編入学する形になります。要項には「令和9年3月31日までに必ず退学手続を取ってください(令和9年4月1日以降の退学は不可)」と明記されています。在籍校の退学手続には学内の締切や書類が必要なことが多いため、合格後すぐに在籍校の窓口で手順を確認してください。

対策ロードマップ

  • 〜6か月前

    専攻を1つに決める。3専攻は試験科目も学びも資格も違い、後から変更できません。専攻の公式ページでカリキュラム・卒業研究テーマ・進路を読み、シラバスで実際の授業内容まで確認します。オープンキャンパスと編入学試験説明会(オンライン・全学部対象)は、この判断のために使ってください。

    並行して、大学サイトから自分の専攻の過去問題を全区分・全年度分ダウンロードします。まず1年分を時間を計らずに解き、現在地を把握します。

  • 6〜3か月前

    科目の土台を作る時期です。小論文なら、新聞記事やテーマ資料を素材に週2本の答案作成。環境情報学専攻志望なら、環境分野の基礎用語を「説明できる」水準まで引き上げます。情報デザイン専攻志望なら、確率・期待値 → n進法 → 2次関数 → 指数・対数 → 積分の順に基本問題を反復し、途中式を書く癖をつけます。

    書いた答案・解いた問題は必ず第三者に見てもらってください。大学は解答を公表していないため、独学だと自分の弱点に気づけません。

  • 3〜1か月前

    志望理由書を書き上げます。要項が求めるのは、志望動機・学びたい専門分野やゼミを含む入学後の学習計画・卒業後の進路の3点です。専攻のゼミや卒業研究テーマを具体的に挙げられると説得力が変わります。並行して証明書を手配し、検定料の納入方法を確認します。

    答案は60分の本番形式に切り替えます。時間内に書き切れないなら、書く速度ではなく構成の作り方に原因があることが多いので、構成メモの型を固定してください。

  • 1か月前〜直前

    面接の準備に比重を移します。個人面接またはグループ面接で、複数の面接担当者が担当します。志望理由書に書いた内容を、原稿を見ずに自分の言葉で話せる状態にします。情報デザイン専攻志望の方は、シラバス「プログラミングの基礎」の内容を口頭で説明する練習を必ず入れてください。

    過去問は直近3年分を本番と同じ時間割(学力試験60分 → 面接)で通し、当日の体力配分まで再現しておきます。

直前期チェックリスト

  • 受験票は届いたか(試験日の2日前までに届かなければ広報・入試センターへ連絡)
  • 試験場は千代田キャンパス(東京都千代田区三番町12番地)。当日の所要時間を実際に調べたか
  • 集合は試験開始20分前まで。11:20開始なので11:00までに入室する計算になる
  • HBの黒鉛筆またはシャープペンシルと消しゴムを用意したか
  • 時計は「時刻だけを表示するもの」か。アラームは入室前に解除する
  • スマートウォッチ等のウェアラブル端末・電卓・辞書・定規は持ち込めない。かばんにしまう
  • 昼食を持参したか(試験は午前・午後にまたがる)
  • 志望理由書に書いた内容を、原稿なしで説明できるか
  • 情報デザイン専攻志望なら「プログラミングの基礎」の内容を口頭で説明できるか
  • 合格発表は10月15日15時からWeb合否照会システム。受験番号9桁と誕生月日4桁が必要なので受験票を手元に置く
  • 合格した場合の手続期間は10月16日〜10月21日。納入の準備を事前に整えているか

大学が公表している「先輩の受験対策」

大妻女子大学は、編入学手続者へのアンケート結果を入試情報の中で公表しています。令和8年度入試の編入学手続者29人(全学部合計)の回答です。社会情報学部だけの数字ではありませんが、この大学の編入試験に受かった人が何をしたのかが分かる、数少ない公式データです。

受験対策として行ったこと(複数回答・29人中)人数
志望先の学部ホームページを見る25人
志望先のシラバスを読んで学科内容を知る22人
オープンキャンパスに参加する(学科ガイダンス、個別相談)19人
編入学や学費について家族と話す17人
担当教員等から過去問題の添削指導を受ける14人
担任教員等と面接練習をする14人
大妻の広報誌「大学案内」を読む13人
志望先に必要な知識が載っている本を読む12人
編入学試験説明会や、学科主催の説明会に参加する10人

上位3つが学部ホームページ・シラバス・オープンキャンパスである点に、この試験の性格がよく表れています。大学は同じページで「出願時に志望理由書を提出してもらうので、様々な方法で学科の内容を調べましょう」「志望動機と学科内容のマッチングは受験対策の重要なポイントです」とコメントしています。選抜の判断材料が学力試験だけでなく、志望理由書と面接を含む総合判定である以上、専攻研究そのものが対策の中核だということです。

在籍校の内訳も参考になります。29人の内訳は、専修学校12人、大妻女子大学短期大学部9人、大妻以外の短大5人、大妻以外の四年制学部2人、大妻女子大学1人でした。最も多いのは専修学校(専門学校)からの編入で、大妻短大以外からの手続者が過半を占めています。「内部生ばかりが入る試験」ではありません。受験を検討し始めた時期は、在籍校入学前が8人、在籍校1年次が8人、2年次が8人、その他5人と分かれており、半数以上が1年次終了までに検討を始めていると大学が分析しています。

なお大妻女子大学は、編入学予定者に対して入学までの期間に取り組む準備学習を用意しています。学科・専攻によっては指定図書もあり、前年度分の詳細は編入学試験説明会や大学ホームページで公開されると案内されています。

よくある質問

大妻女子大学社会情報学部の編入試験は他大学の学生でも受けられますか?

受けられますが、受けられる区分は10月の一般選考(と、実施される場合の2月の一般選考第2次)だけです。大妻女子大学の編入学試験には内部推薦選考・内部学力選考・一般選考の3区分があり、6月に行われる内部推薦選考と内部学力選考は大妻女子大学短期大学部の卒業見込者・卒業者だけが対象です。大妻以外の学校に在籍している方、大妻女子大学の学部生は一般選考のみ出願できます。令和9年度(2027年4月入学)の一般選考は、出願が2026年9月14日から9月18日まで、試験日が2026年10月11日です。

大妻女子大学社会情報学部の編入試験の倍率はどのくらいですか?

大妻女子大学は編入学試験の結果を専攻別・選考区分別に公表しています。社会情報学部3専攻を合計した一般選考(10月)の受験者数と合格者数は、令和6年度が7名・5名、令和7年度が6名・3名、令和8年度が5名・3名でした。受験者数を合格者数で割ると1.4倍・2.0倍・1.7倍になりますが、専攻ごとに見ると受験者が0〜4名という規模で、倍率という指標が意味を持つ人数ではありません。実際に環境情報学専攻は令和8年度の一般選考で受験2名・合格0名、2月の第2次でも受験2名・合格0名でした。志願者が少ないことは合格しやすさを意味せず、専攻が求める水準に届いているかだけで判定される試験だと考えてください。

大妻女子大学社会情報学部の編入試験はどの専攻を選べばよいですか?

社会情報学科は社会生活情報学専攻・環境情報学専攻・情報デザイン専攻の3専攻に分かれ、一般選考の試験科目が専攻ごとに違います。社会生活情報学専攻と環境情報学専攻は小論文、情報デザイン専攻だけが数学です。さらに情報デザイン専攻は面接でプログラミングの基礎に関する知識を問うと要項に明記されています。同じ小論文でも、社会生活情報学専攻は新聞記事などの資料を読んで論じる形式、環境情報学専攻は環境分野の指定キーワードを5語以上使って論じる形式で、準備する内容がまったく異なります。複数の学科・専攻へ同時に出願することはできないため、出願前に専攻を1つに決める必要があります。

大妻女子大学社会情報学部の編入試験に必要な単位は62単位ですか?

62単位という条件は、出願要件の5番目「大学2年次を修了、または令和9年3月までに修了見込みの者で、当該大学において卒業に必要な単位のうち62単位以上修得、または修得見込みの者」にかかるものです。全員に一律でかかる条件ではありません。短期大学卒業、高等専門学校卒業、専修学校専門課程修了(専門士)、学士の学位取得、高等学校等専攻科修了、外国での14年以上の課程修了の各区分は、それぞれ卒業・修了・学位取得そのものが要件で、単位数の指定はありません。自分がどの区分で出願するのかを先に決めてから、必要な証明書を確認してください。

大妻女子大学社会情報学部の編入試験の過去問は手に入りますか?

手に入ります。大妻女子大学は編入学試験の筆記試験の問題を大学サイトの「過去問題」ページで公開しており、直近3年間分が掲載されています。掲載は4月上旬ごろからで、内部推薦選考・内部学力選考・一般選考・一般選考第2次が区分ごとに分かれており、社会情報学部は3専攻それぞれの問題が並びます。ただし解答および解答用紙は公表されていません。紙での配布も行っていないため、大学サイトから各自でダウンロードすることになります。掲載のない専攻・年度は、募集をしなかったか受験者がいなかったために試験が実施されなかったものだと大学が注記しています。

大妻女子大学社会情報学部に編入すると教員免許や資格は取れますか?

取得できる免許・資格は専攻によって違います。教職課程は、社会生活情報学専攻と情報デザイン専攻が高等学校教諭一種免許状(情報)、環境情報学専攻が中学校教諭一種免許状(理科)と高等学校教諭一種免許状(理科)です。3専攻とも図書館司書課程・学校図書館司書教諭課程・博物館学芸員課程を履修できますが、中学・高等学校教諭一種免許状を履修する学生は図書館司書課程と博物館学芸員課程を履修できないという排他関係があります。受験資格では環境情報学専攻だけが二級建築士・木造建築士・2級ビオトープ計画管理士・2級ビオトープ施工管理士に対応しています。ただし大学は「本学での免許・資格取得については、編入学後2年で取得できない場合があります」と明記しています。

環境情報学専攻の名前が変わると聞きましたが本当ですか?

本当です。大妻女子大学は2026年3月2日に、社会情報学部社会情報学科環境情報学専攻の名称を「環境デザイン専攻」に変更すると公表しました。変更の時期は2027年4月1日、適用は令和9(2027)年度入学者からです。つまり2027年4月に3年次編入で入学する方は、入学した時点で環境デザイン専攻の学生になります。令和9年度の募集要項や入試情報では旧名称の「環境情報学専攻」で表記されているため、混乱しないよう注意してください。教育研究上の目的と授与する学位に変更はないと大学が説明しています。2026年度以前に入学した在学生は、入学時の学則に従い環境情報学専攻のままです。

大妻女子大学社会情報学部の編入は他の学科や他大学と併願できますか?

学内併願はできません。募集要項に「複数の学科・専攻への出願はできません」「出願後の志望学部・学科・専攻の変更は認めません」と明記されており、試験日も家政学部・文学部・社会情報学部・比較文化学部が同じ日の同じ時間割で千代田キャンパスで行われます。他大学との併願については、大妻女子大学のQ&Aに「大妻に合格した後、他大学を受験できるか」という問いがあり、どの入試方式でも可能だと回答されています。ただし合格した場合は10月16日から10月21日までの編入学手続期間に納入が必要になるため、併願先の試験日と発表日を先に確認してから出願先を決めてください。

大妻女子大学社会情報学部の編入試験に英語はありますか?

ありません。令和9年度の募集要項の試験科目・時間割を見ると、社会情報学部3専攻の一般選考は、社会生活情報学専攻と環境情報学専攻が小論文60分と面接、情報デザイン専攻が数学60分と面接という構成で、英語の科目はありません。TOEICなどの英語外部試験のスコア提出も出願書類に含まれていません。同じ千代田キャンパスで実施される学科でも、家政学部被服学科は小論文に加えて英語が課され、文学部英語英文学科は英語が試験科目になっているため、学科ごとに構成が違う点には注意してください。ただし環境情報学専攻の単位認定表には英語の修得状況によって認定単位数が変わる注記があり、入学後の履修には英語が関わってきます。

まとめ

大妻女子大学社会情報学部の編入試験は、外部からの受験生にとって10月の一般選考が実質的な本番です。3年次編入で、編入学定員は3専攻あわせて15名。試験は60分の学力試験1科目と面接という構成で、社会生活情報学専攻と環境情報学専攻は小論文、情報デザイン専攻は数学と、専攻ごとに科目が分かれます。

この試験の攻略で最初にやるべきことは、専攻を1つに決めることです。複数出願はできず、出願後の変更も認められません。建築士やビオトープ管理士の受験資格が得られるのは環境情報学専攻だけ、数学で勝負できるのは情報デザイン専攻だけ、経済・経営・社会・メディアを横断して学ぶのは社会生活情報学専攻——という具合に、専攻の選択がそのまま4年次以降の進路を規定します。

そのうえで、大妻女子大学は入試結果も過去問題も自ら公開しています。何が問われるかは調べれば分かる試験です。同時に、公表データは定員に満たなくても合格者を出さない年があることを示しています。倍率を気にするより、公開されている問題の型に自分の答案を合わせることに時間を使ってください。

そして、大学自身が公表している合格者アンケートで上位に並ぶのは、学部ホームページを読む・シラバスを読む・オープンキャンパスに参加する、という「専攻を知るための行動」でした。志望理由書と面接が判定に含まれる以上、専攻研究は対策の一部ではなく中核です。日程・科目・出願資格は年度ごとに変わりますので、出願前には必ず大妻女子大学が公表する最新の募集要項を確認してください。

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

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この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)

本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要・日程・出願資格・選考方法・単位認定・資格・学費・入試結果は、大妻女子大学が公表する令和9(2027)年度編入学試験募集要項、編入学試験入試情報、編入学試験ページ、専攻の公式ページをもとに毎年度確認しています。出題傾向は、大妻女子大学が公開している編入学試験の過去問題をオンライン編入学院が分析した結果にもとづいています。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年8月6日

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