新・らくらくマクロ経済学入門
出版社
講談社
出版日
2021/1/28
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書は、マクロ経済学の学習を初めて行う編入受験生にとって、最初に手に取るべき一冊である。数学的な知識がなくても読み進められるよう配慮されており、マクロ経済学全体の構造や主要な概念を、グラフを用いながら直感的に理解することができる。とくに、これからマクロ経済学の体系的な理解に取り組みたいが、いきなり難解な標準書に取り組むには不安があるという受験生に最適である。
ターゲット大学
・京都大学経済学部
・大阪大学経済学部
・神戸大学経済学部
・神戸大学経営学部
・名古屋大学経済学部
・横浜国立大学経済学部
・東北大学経済学部
・上智大学経済学部
・中央大学経済学部
・福島大学経済経営学類
・筑波大学社会学類
・新潟大学経済科学部
・埼玉大学経済学部
・滋賀大学経済学部
・日本大学経済学部
・東洋大学経済学部
・関西大学商学部
・同志社大学商学部
使い方
学習は2段階に分けて進めると効果的である。1週目では、細かい理解にこだわりすぎず、マクロ経済学という学問の全体像を把握することを第一の目的とする。途中にある確認問題には必ず取り組み、ページ右側の補足解説やグラフも丁寧に読み込む。グラフは一度紙に書いて視覚的に整理すると理解が深まる。最後に設けられた「要点速攻チェック」により、各章の定義が正確に説明できるかを確認しておきたい。
2週目では、1週目で理解が不十分だった箇所に絞って再読する。特に文章・グラフ・簡単な計算の3点を中心に復習し、答えを見ずに自力で計算や図解ができるかを確認する。ここで基本的な論点が概ね理解できていれば、この参考書の役割は達成されたと判断して良い。
注意点
本書はマクロ経済学の導入に特化しており、直感的な理解に重きを置いている一方で、計算演習の量は少なく、より高度な論点や数理的な処理には踏み込んでいない。編入試験で頻出の「経済成長理論」や「フィッシャー方程式」など一部の重要論点は本書では扱われていないため、標準的なテキストへのステップアップが前提となる。
また、IS-LM分析やAD-AS分析においては、4象限図による説明がやや分かりづらいと感じる読者もいるため、必要に応じて他の参考書を併用してもよい。アウトプットの補強としては、同シリーズの「らくらくマクロ経済学 計算問題編」を活用することで、計算力や実践的な対応力を養うことができる。本書を単なる入門書に終わらせず、次の段階への確実な橋渡しとするためには、意識的なアウトプットと論点の補完が必要である。







