東京理科大学理学部第二部の編入試験|夜間で理学を学ぶ2つの入口
理学部第二部は、日本で唯一の夜間の理学部です。働きながら、あるいは昼間に別の予定を持ちながら、数学・物理・化学を専門として学べる学部は、国内でここだけです。
そして編入学の入口が2つあります。一般編入学試験と、社会人特別選抜編入学試験です。どちらも書類審査と面接で選考され、当日に筆記試験はありません。
この記事では、2つの入口の違い、出願資格、面接で何を見られるか、そして「2年次か3年次か」がどう決まるかを整理します。
この記事で分かること
- 編入の入口が2つあること(一般編入学/社会人特別選抜)
- 当日の筆記試験が無く、書類審査と面接で決まること
- 面接で口頭試問が行われる場合があり、学科によって内容が違うこと
- 入学年次が出願時には決まらず、単位の審査で決まること
- 夜間であることが、対策と学生生活にどう影響するか
出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。
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結論:筆記試験は無い。書類と面接で決まる
理学部第二部の編入試験の特徴を、先にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入口 | 一般編入学試験(例年3月上旬)と社会人特別選抜編入学試験(例年2月中旬)の2つ |
| 選抜方法 | 書類審査と面接。当日の筆記試験はありません |
| 面接の中身 | 口頭試問を行う場合があります(数学科は数学、物理学科は物理および数学、化学科は化学) |
| 入学年次 | 2年次または3年次。修得科目と単位の修得状況を審査して決まります |
| 募集人員 | 若干名 |
出典: 東京理科大学の入試情報および編入試験ナビの募集要項データ(2026年度実施分)。年度によって変わります。出願前に必ず最新の入学者募集要項を確認してください。
ここから決まることが1つあります。当日の筆記が無いということは、点数で挽回する場面が無いということです。書類と面接、そして面接中の口頭試問だけで判断されます。準備の重心は、志望理由書と、専門科目を口で説明できる状態に置くことになります。
入口が2つある。自分がどちらかを最初に決める
これを最初に確認してください。時期も、求められるものも違います。
| 制度 | 時期と対象 |
|---|---|
| 一般編入学試験 | 例年3月上旬に実施。大学・短期大学・高等専門学校の卒業(見込)者などが対象です |
| 社会人特別選抜編入学試験 | 例年2月中旬に実施。学士の学位を有する者、大学に2年以上在学し62単位以上を修得した者、短期大学・高等専門学校の卒業者などが対象です |
2月と3月に分かれているため、両方を視野に入れることもできます。ただし出願資格が異なるので、自分がどちらの資格を満たすかを要項で確かめてから準備を始めてください。
夜間の学部であることは、社会人にとって現実的な意味を持ちます。昼間に働きながら通うことが前提として設計されているため、仕事を辞めずに理学の専門課程へ進むという選択が成り立ちます。編入を「一度社会に出てから学び直す」手段として考えている人にとって、選択肢の幅がここで変わります。
出願資格
編入学の出願資格として挙げられているのは、次のような区分です。
- 学士の学位を有する者
- 大学に2年以上在学し、62単位以上を修得した者
- 短期大学を卒業した者(卒業見込みを含む)
- 高等専門学校を卒業した者(卒業見込みを含む)
「62単位以上」という条件は、多くの大学の3年次編入と同じ水準です。大学に在学中の人は、この単位数を満たせるかどうかを、在籍校の成績表で数えてから出願を判断してください。
出願資格と必要単位の考え方は編入の出願資格と必要単位で詳しく整理しています。
面接で何を見られるか
選抜は書類審査と面接です。そして面接のなかで、口頭試問が行われる場合があります。
| 学科 | 口頭試問で問われる分野 |
|---|---|
| 数学科 | 数学 |
| 物理学科 | 物理および数学 |
| 化学科 | 化学 |
出典: 編入試験ナビの募集要項データ(2026年度実施分)。「行う場合がある」という書かれ方のため、実施されない年度・学科もあり得ます。行われる前提で準備するのが安全です。
物理学科だけ範囲が2つあることに注意してください。物理に加えて数学も問われます。物理の問題は数学の道具を使って解くため、微分積分と線形代数が説明できる状態にしておく必要があります。
筆記試験が無いことは「楽」を意味しません。筆記なら部分点が付く場面でも、口頭では答えられるか答えられないかがその場で決まります。書いて解けるだけでなく、なぜその式を使うのかを言葉で説明できるところまで持っていってください。
入学年次は出願時には決まらない
ここが、この試験のいちばん独特な点です。2年次に入るか3年次に入るかは、出願の時点では決まりません。
募集要項には、修得科目およびその単位修得状況により、審査のうえ2年次または3年次に決定すると書かれています。つまり合格したあとに、これまで何を学んできたかを見て決まるということです。
この仕組みが持つ意味は2つあります。
- 卒業までの年数が、出願の時点では確定しません。2年次からなら3年、3年次からなら2年です。学費と生活設計に直接効きます
- 前の学校で理系の基礎科目をどれだけ取っているかが、そのまま効きます。数学・物理・化学の基礎科目の履修歴が、年次の判断材料になります
単位認定の考え方は編入の単位認定はどれくらいされるのかにまとめています。
日程の組み立て方
2026年度実施の一般編入学試験は、次の日程で行われました。年度で変わるため、目安として見てください。
-
2月上旬〜中旬
出願期間(2026年度実施分は2月5日〜2月19日)。社会人特別選抜はこれより早く、2月中旬に試験が行われます
-
3月上旬
試験日(2026年度実施分は3月4日)。書類審査と面接
出典: 編入試験ナビの募集要項データ(2026年度実施分)。最新の日程は必ず大学公式の入学者募集要項で確認してください。
編入試験の多くが秋(10月・11月)に集中するなかで、この試験は冬から春です。秋の試験に間に合わなかった人、あるいは秋の結果を見てから次を考える人にとって、年度内にもう一度挑戦できる機会になります。
出願手続き全体の段取りは編入の出願手続きとスケジュールで解説しています。
科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。
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対策の組み立て方
筆記が無い以上、準備の中身は他大学とは変わります。
- 志望理由書を最優先で仕上げる。書類審査があり、面接でもここから質問されます。なぜ夜間の理学部なのか——働きながら学ぶ理由、あるいは昼間に別の活動を持つ理由まで、自分の言葉で書けるようにしてください
- 専門科目を「口で説明できる」状態にする。教科書の章立てに沿って、主要な定理・法則を人に説明する練習が有効です。数学科なら微分積分と線形代数、物理学科ならそれに力学と電磁気、化学科なら理論・無機・有機の基礎です
- これまでの履修を棚卸しする。入学年次の判断材料になるうえ、面接で「何を学んできたか」を問われたときの土台になります
- 卒業後をどう考えているかを整理する。夜間の学部では、働きながら学ぶ人と、昼間に研究の準備を進める人が混在します。自分がどちらの使い方をするのかを説明できると、志望理由に厚みが出ます
志望理由書の書き方は編入の志望理由書の書き方、面接で聞かれることは編入試験の面接でよく聞かれることにまとめています。
ここまでで、試験の形と必要な準備は見えたと思います。あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。
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まとめ
- 理学部第二部は日本で唯一の夜間の理学部です。働きながら理学の専門課程に進む選択が成り立ちます
- 編入の入口は2つ(一般編入学=例年3月上旬/社会人特別選抜=例年2月中旬)。出願資格が違うので、自分がどちらかを最初に確かめてください
- 当日の筆記試験はありません。書類審査と面接で決まります
- 面接では口頭試問が行われる場合があります。物理学科だけは物理に加えて数学も問われます
- 入学年次は出願時には決まりません。修得科目と単位の審査で2年次か3年次かが決まるため、卒業までの年数が事前に確定しない点に注意してください
- 試験時期が冬から春のため、秋の試験とは別の機会として組み込めます
東京理科大学のほかの学部については東京理科大学工学部の編入試験対策、理学部の編入を実施している大学の一覧は理学部編入|実施大学一覧・難易度ランキングをご覧ください。
よくある質問
東京理科大学理学部第二部の編入試験に筆記試験はありますか?
当日の筆記試験はありません。選抜は書類審査と面接で行われます。ただし面接のなかで口頭試問が行われる場合があり、数学科では数学、物理学科では物理および数学、化学科では化学が問われます。筆記が無いぶん部分点で挽回する場面がなく、その場で答えられるかどうかが問われます。教科書の内容を解けるだけでなく、なぜその式や考え方を使うのかを言葉で説明できる状態まで準備してください。年度によって選抜方法が変わる可能性があるため、必ず最新の入学者募集要項で確認してください。
編入の入口は1つですか?
2つあります。一般編入学試験(例年3月上旬)と社会人特別選抜編入学試験(例年2月中旬)です。時期が異なり、出願資格も違います。一般編入学は大学・短期大学・高等専門学校の卒業(見込)者などが対象で、社会人特別選抜は学士の学位を有する者や大学に2年以上在学し62単位以上を修得した者などが対象です。2月と3月に分かれているため両方を視野に入れることもできますが、自分がどちらの資格を満たすかを要項で確かめてから準備を始めてください。
2年次と3年次のどちらに入学することになりますか?
出願の時点では決まりません。募集要項には、修得科目およびその単位修得状況により審査のうえ2年次または3年次に決定すると書かれています。つまり合格後に、これまで何を学んできたかを見て判断されます。2年次からなら卒業まで3年、3年次からなら2年となるため、学費と生活設計に直接影響します。前の学校で数学・物理・化学の基礎科目をどれだけ履修しているかが判断材料になるので、出願前に履修歴を棚卸ししておくことをおすすめします。
働きながら通うことはできますか?
理学部第二部は日本で唯一の夜間の理学部で、昼間に働きながら通うことが前提として設計されています。社会人特別選抜という制度が独立して用意されていることからも、社会人の受け入れが想定されていることが分かります。一度社会に出てから理学の専門課程で学び直したい人にとって、仕事を辞めずに進学できる選択肢になります。ただし夜間であっても卒業に必要な学修量は変わらないため、勤務時間と授業時間をどう両立させるかは出願前に具体的に考えておく必要があります。
物理学科を志望する場合、何を準備すればよいですか?
物理学科の口頭試問では物理に加えて数学も問われます。3学科のなかで唯一、範囲が2つある学科です。物理の問題は数学の道具を使って解くため、微分積分と線形代数を説明できる状態にしておく必要があります。力学と電磁気の主要な法則について、式を書けるだけでなく、その式がどこから来てどう使うのかを口で説明する練習をしておくと、口頭試問で答えに詰まりにくくなります。
試験の時期はいつですか?
一般編入学試験は例年3月上旬、社会人特別選抜編入学試験は例年2月中旬です。2026年度実施分では、一般編入学の出願期間が2月5日から2月19日、試験日が3月4日でした。編入試験の多くが10月・11月に集中するなかで、この試験は冬から春に行われます。秋の試験に間に合わなかった人や、秋の結果を見てから次を考えたい人にとって、同じ年度内にもう一度挑戦できる機会になります。日程は年度によって変わるため、必ず大学公式の募集要項で確認してください。
志望理由書では何を書けばよいですか?
書類審査があり、面接でもここから質問されるため、志望理由書は最優先で仕上げるべき書類です。理学部第二部の場合、学びたい分野に加えて「なぜ夜間の理学部なのか」を説明できることが重要になります。働きながら学ぶ理由、あるいは昼間に別の活動を持ちながら理学を学ぶ理由を、自分の状況に即して書いてください。あわせて卒業後にどうしたいかを整理しておくと、面接で深掘りされたときに一貫した受け答えができます。
この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)
本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験・出願に関する情報は、各大学が公表する募集要項・入試情報をもとに確認しています。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
最終更新: 2026年8月18日

