電気通信大学の編入試験 総まとめ|理系学部の日程・科目と高専からの進め方
結論からお伝えします。電気通信大学の編入学試験は、情報理工学域だけで実施されています。学域の中にⅠ類(情報系)・Ⅱ類(融合系)・Ⅲ類(理工系)の3つの類があり、2027年度(2027年4月入学)の募集人員はⅠ類9名・Ⅱ類10名・Ⅲ類10名の計29名です。3年次への編入学のみで、2年次編入の実施は確認できませんでした(2026年8月19日時点)。
見落とされやすいのが、高専生だけが出願できる「推薦による選抜」が別枠であることです。学力試験を免除し、面接と出願書類だけで選抜します。対して一般の「学力試験による選抜」は、高専・短大・大学在学中・学士(大卒)など幅広い出身から出願でき、数学・物理学または化学・英語の記述式試験を課します。この2ルートは出願資格も日程もまったく別物で、この記事では両方を整理します。
日程は例年早めです。2027年度は、推薦の出願が2026年5月15日〜19日・面接6月1日・合格発表6月5日、学力試験の出願が2026年6月15日〜17日・試験6月25日・合格発表7月10日という日程がすでに公表されています。この記事を更新した2026年8月19日の時点で、推薦の出願開始まで9か月を切っています。
この記事は、電気通信大学が公表している「2027年度 情報理工学域 学生募集要項」(特別編入学)にもとづいて、2026年8月19日時点で整理したものです。募集人員・日程・出願資格・選抜方法は年度ごとに変わるため、出願前に必ず大学公式の最新の募集要項でご確認ください。
この記事の要点
- 実施しているのは情報理工学域のみ。3年次編入で、Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類の3類・計29名を募集
- 高専生専用の「推薦による選抜」がある。学力試験は免除、面接と出願書類だけで選抜
- 推薦を受けられるのは各高専4名以内。3・4年次の学業成績が学科内で上位20%以内であることが基準
- 学力試験ルートは数学・物理学または化学・英語の記述式。外部英語検定のスコア提出は募集要項に記載がない
- 2026年度の公式実施結果では、学力試験ルートの倍率が推薦ルートより高い(後述)
電気通信大学を第一志望にするか迷っている段階でも大丈夫です。志望分野と現在の学習状況から、受け方の道筋をその場で整理します。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
電気通信大学で編入試験を実施している学域
電気通信大学が編入学生を募集しているのは情報理工学域の1学域だけです。学域の中は3つの類(プログラムのまとまり)に分かれ、類ごとに募集人員と、推薦選抜の面接で重点的に問われる基礎知識が違います。どの類も編入年次は3年次で、学力試験の科目・日程は共通です。
| 類 | 主な専門教育プログラム | 募集人員 | 推薦面接での重点 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ類(情報系) | メディア情報学/経営・社会情報学/情報数理工学/コンピュータサイエンス/デザイン思考・データサイエンス | 9名 | 数学と情報の基礎知識 |
| Ⅱ類(融合系) | セキュリティ情報学/情報通信工学/電子情報学/計測・制御システム/先端ロボティクス | 10名 | 数学と専門科目の基礎知識 |
| Ⅲ類(理工系) | 機械システム/電子工学/光工学/物理工学/化学生命工学 | 10名 | 数学・物理または化学と専門科目の基礎知識 |
認定される単位は出身校の履修内容によって審査され、専門分野が編入する類の教育内容と大きく異なる場合は認定単位が少なくなり、2年での卒業ができなくなることがあると募集要項に明記されています。志望する類は、出身学科の専門分野との近さも判断材料になります。
推薦による選抜と学力試験による選抜の違い
電気通信大学の特別編入学は、「推薦による選抜」と「学力試験による選抜」の2つの制度を設けています。推薦は募集人員の半数程度を占め、高専生に限定された枠です。
| 項目 | 推薦による選抜 | 学力試験による選抜 |
|---|---|---|
| 出願資格 | 2027年3月高専卒業見込みで、志望する類に対応する学科(電気系・電子系・情報系など)に在学する者に限る | 高専・短大卒業(見込)/専修学校専門課程(2年以上・総授業時間1700時間以上)修了(見込)/大学卒業(見込)/大学に2年以上在学し64単位以上修得(見込)/高校専攻科等(2年以上)修了(見込) など |
| 選抜方法 | 推薦書・出願書類・面接試験 | 学力試験(数学120点・物理学または化学90点・英語90点/記述式)+面接+出願書類 |
| 出願期間 | 2026年5月15日(金)〜5月19日(火)必着 | 2026年6月15日(月)〜6月17日(水)必着 |
| 試験日 | 面接: 2026年6月1日(月) | 学力試験: 2026年6月25日(木) |
| 合格発表 | 2026年6月5日(金)10時頃 | 2026年7月10日(金)10時頃 |
| 不合格だった場合 | 学力試験ルートへ改めて出願できる(成績証明書・卒業見込証明書の再提出は不要) | ― |
推薦の合格発表(6月5日)から学力試験の出願期間(6月15日〜17日)までは10日ほどしかありません。推薦の受験を検討している場合は、募集要項をあらかじめ2部入手しておくよう電気通信大学自身が案内しています。
高専生が電気通信大学を目指すときの要点
推薦は「使えるかどうか」を早めに確認する
推薦を受けられるのは、志望する類に対応する学科(Ⅰ類は電気系・電子系・情報系・電子情報系・システム系等、Ⅱ類はそれに機械系・制御系を加えた学科、Ⅲ類は機械系・制御系・システム系・航空系・電気系・電子系・情報系・物質系・材料系・生命系等)に在学し、3・4年次の学業成績(学科等の最小単位現員に対する席次の平均)が上位20%以内であることが基準です。在籍校長が学業・人物ともに優れていると認めた者に限られ、各高専で推薦できる人数は4名以内と定められています。校内で推薦枠を争う可能性があるため、対象学科に在籍している場合は早めに担任・進路指導の先生へ相談してください。
TOEIC等の外部英語スコアは必須ではない
推薦ルートには英語の試験自体がなく、面接のみで評価されます。学力試験ルートは英語も当日の記述式筆記(90点)で評価され、TOEIC・TOEFL等の外部英語検定のスコア提出を求める記載は募集要項にありません。外部スコアの提出が必須の大学も多いなかで、電気通信大学は当日の筆記力で勝負できる設計です。
専門科目は「数学+物理または化学」の型
学力試験の科目は、数学(微分積分学・線形代数学が中心、120点)、物理学または化学のどちらか一方を選択(90点)、英語(大学教養程度、90点)です。理科は当日に選択する形式のため、高専での履修状況に合わせて物理・化学のどちらを主軸にするかを早い段階で決めておくと、演習の的が絞りやすくなります。
技術科学大学(技科大)との違いを知っておく
高専からの進学先としては、電気通信大学のほかに、高専卒業者を主対象とする長岡技術科学大学・豊橋技術科学大学も定番の選択肢です。技科大は高専からの編入学生を前提にした教育課程が組まれているのに対し、電気通信大学は高専生・短大生・大学在学生など幅広い出身が同じ学域で学びます。志望校を絞り込む前に、両方の実施内容を見比べておくと選びやすくなります。
電気通信大学を目指す高専生・受験者のインタビュー動画
電気通信大学に絞った動画は現時点でまだありませんが、同じ高専出身者や工学・情報系学部の編入合格者のインタビューから、対策の進め方や試験当日の様子をつかめます。
名古屋大学 工学部 編入合格者インタビュー|編入大相談会登壇者が語る再現性を持たせる「こだわりの対策方法」とは?
滋賀大学 データサイエンス学部 編入試験を徹底解説!|実際に聞かれた質問や”実績レポート”とは?詳しく聞いてみた
【大学編入】香川大学 創造工学部 建築・都市環境コース 推薦編入合格者インタビュー|超深掘り面接の実態 早めの自己分析が重要になるわけとは
【大学編入】広島大学 情報科学部 情報科学科・名古屋大学 情報学部 自然情報学科 編入合格者インタビュー|各大学で重視されるものとは?筆記や面接の試験内容についても解説
推薦を受けられる学科かどうか、学力試験ルートに切り替えたときの科目対策の進め方など、電気通信大学ならではの判断は人によって変わります。学科・学業成績・志望する類に合わせて、無料相談で進め方を整理します。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
2026年度の倍率(電気通信大学の公式発表)
電気通信大学は、募集要項の中で前年度の特別編入学試験の実施結果を公表しています。以下は電気通信大学が公表している公式の集計であり、オンライン編入学院が独自に集計した数字ではありません。2026年度(2026年4月入学)の実施結果は次のとおりです。
| 類 | ルート | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 |
|---|---|---|---|---|
| Ⅰ類(情報系) | 推薦 | 10名 | 10名 | 4名 |
| 学力試験 | 34名 | 32名 | 12名 | |
| Ⅱ類(融合系) | 推薦 | 12名 | 12名 | 4名 |
| 学力試験 | 50名 | 46名 | 17名 | |
| Ⅲ類(理工系) | 推薦 | 5名 | 5名 | 5名 |
| 学力試験 | 43名 | 38名 | 12名 | |
| 合計 | 推薦+学力試験 | 154名 | 143名 | 54名 |
受験者数を合格者数で割ると、学力試験ルート全体はおよそ2.8倍(受験116名・合格41名)、推薦ルート全体はおよそ2.1倍(受験27名・合格13名)です。募集人員29名に対して合格者は54名(推薦13名+学力試験41名)で、募集人員より多くの合格者が出ています。年度によって志願者数・合格者数は変わるため、最新の数字は必ず募集要項でご確認ください。
学域の詳しい対策は専用記事で
出題傾向や科目別の対策の進め方は、情報理工学域の対策記事にまとめています。ここでは全体の制度と日程を押さえ、対策の中身は専用記事へ進んでください。
合格者の声
電気通信大学に絞った合格体験記は、2026年8月19日時点でまだ公開していません。他大学の高専出身者の体験記は、合格した先輩の声のページから探せます。
合格実績
大学編入試験
合格者数 2年連続No.1
※調査対象期間 2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
※調査方法: 企業担当者へのヒアリング、企業発表情報、デスクリサーチ/調査対象: 大学編入試験対策の予備校・個別指導塾(医学部・看護学部系除く)/調査項目: 2025年度と2026年度の大学編入試験合格者数
オンライン編入学院 公式サイト
オンライン編入学院は高専生のサポートも豊富で、2027年度入学では東京大学工学部など最難関校にも合格者を出しています。最新の合格状況はオンライン編入学院の2027年度合格者速報&2026年度実績で確認できます。
出願から合格発表までの進め方
- 対応学科・出願資格を確認する。在籍している学科が推薦の対応学科表に当てはまるか、学業成績が学科内で上位20%以内かをまず確認します。当てはまらない場合は、はじめから学力試験ルート一本で計画を立てます。
- 推薦を狙うなら、3年次のうちに成績の位置づけを把握する。推薦基準は3・4年次の合計順位で判定されるため、3年次の成績が出た時点で目安の順位を計算し、担任の先生に推薦の可能性を相談します。
- 学力試験の対策は本科3年頃から並行して始める。推薦に落ちた場合でも学力試験ルートへ切り替えられるよう、数学(微分積分・線形代数)と、選択する物理または化学、英語(大学教養程度の記述式)の対策を並行して進めておくと、5月の推薦結果を待たずに動けます。
- 5月中旬に推薦へ出願する(対象者のみ)。出願期間は2026年5月15日〜19日必着。校長の推薦・成績証明書・卒業見込証明書などを準備します。
- 6月1日の面接に備える。志望動機・勉学意欲・自己表現力に加え、志望する類に応じた数学・専門科目の基礎知識の試問があります。
- 推薦の結果を踏まえ、学力試験の出願を判断する。推薦に不合格でも学力試験ルート(出願2026年6月15日〜17日)へ改めて出願できます。合格発表(6月5日)から出願締切(6月17日)まで日数が少ないため、募集要項は早めに2部入手しておくと安全です。
- 6月25日の学力試験を受け、7月10日の合格発表を待つ。数学・物理学または化学・英語の記述式試験のあと、面接があります。
推薦を受けられるか、学力試験の科目をどう仕上げるか、電気通信大学の進め方は人によって変わります。無料相談で、いまの学科・成績・志望する類に合わせた対策の進め方を聞いてみてください。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
よくある質問
電気通信大学は何年次への編入学ですか
3年次への編入学のみです。情報理工学域のⅠ類(情報系)・Ⅱ類(融合系)・Ⅲ類(理工系)を合わせて、2027年度は29名を募集しています。2年次編入の実施は募集要項で確認できませんでした。なお、出身校で認定される単位が少ない場合、入学後の履修科目が多くなり、2年で卒業できなくなることがあると募集要項に明記されています。
電気通信大学に高専生向けの推薦入試はありますか
あります。「推薦による選抜」は、2027年3月に高専を卒業見込みで、志望する類に対応する学科に在学する者を対象とした制度です。学力試験を免除し、推薦書・出願書類・面接試験で選抜します。推薦できる人数は各高専で4名以内、基準は3・4年次の学業成績(学科内の席次平均)が上位20%以内であることです。募集人員の半数程度がこの推薦枠にあたります。
TOEICなどの外部英語試験のスコアは必要ですか
必須ではありません。学力試験ルートの英語は当日の記述式筆記試験(90点)で評価され、TOEICやTOEFLなど外部英語検定のスコア提出を求める記載は募集要項にありません。推薦ルートには英語の試験自体がなく、面接での評価のみです。外部スコアが出願の必須条件になっている大学も多いなかで、電気通信大学は当日の筆記力・面接力で受けられる設計です。
学力試験の科目と配点、出題範囲を教えてください
数学(120点・微分積分学と線形代数学が中心)、物理学または化学のどちらか一方を選択(90点。物理学は力学・電磁気学・熱物理学・波動と光・現代物理学、化学は物質の結合・化学平衡が範囲)、英語(90点・大学教養程度)の3科目です。すべて記述式で、解答だけでなく解答に至る思考・判断の過程や表現力も含めて評価すると募集要項に明記されています。試験日は2026年6月25日で、数学が10時〜12時、物理学または化学が13時〜14時30分、英語が15時30分〜17時に行われます。
倍率はどれくらいですか
電気通信大学が公表している2026年度(2026年4月入学)の実施結果によると、学力試験ルート全体は志願者127名・受験者116名・合格者41名(受験者ベースでおよそ2.8倍)、推薦ルート全体は志願者27名・受験者27名・合格者13名(およそ2.1倍)でした。合計では志願者154名・受験者143名・合格者54名です。募集人員29名より多い54名が合格しており、募集人員がそのまま合格枠の上限になるわけではありません。年度によって変わるため、最新の数字は募集要項でご確認ください。
推薦で不合格になった場合、学力試験は受けられますか
受けられます。推薦による選抜で不合格になり、学力試験による選抜への出願を希望する場合は、新たに募集要項を入手して所定の方法で出願します。ただし、成績証明書・卒業見込証明書の再提出は不要です。推薦の合格発表(6月5日)から学力試験の出願期間(6月15日〜17日)までは10日ほどしかないため、電気通信大学自身が募集要項をあらかじめ2部入手しておくことを案内しています。
Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類はどう選べばよいですか
募集要項では、Ⅰ類(情報系)は情報に関わる学問全般、Ⅱ類(融合系)は電子情報・通信機器やロボットなど産業応用を意識したハード・ソフト技術、Ⅲ類(理工系)は物理学・化学など自然科学や数学を基盤とする機械・電子・光・物理・化学生命の各分野、と学べる内容が説明されています。推薦を狙う場合は、出身学科が各類の対応学科表に当てはまるかが出願できるかどうかを左右するため、まず出身学科と対応学科表を照らし合わせてください。学域全体の出題傾向や科目別の対策は、情報理工学域の対策記事で詳しく解説しています。
関連記事
オンライン編入学院について
オンライン編入学院は、大学編入試験に特化した完全オンラインの予備校です。出願資格の確認から、数学・理科・英語の科目対策、面接・口頭試問の準備までを、一人ひとりの現在地に合わせて設計します。推薦を受けられるかどうかの見極めや、推薦と学力試験のどちらを軸にするかといった計画の相談も無料相談で承っています。
この記事の内容は、電気通信大学が公表している「2027年度 情報理工学域 学生募集要項」(特別編入学)にもとづいて、2026年8月19日時点で整理したものです。募集人員・日程・出願資格・選抜方法・倍率は年度ごとに変わります。出願前に必ず大学公式の最新の募集要項でご確認ください。

