拓殖大学商学部の編入試験対策|基礎専門の出題範囲・日程・単位認定審査
拓殖大学商学部の編入学選抜(一般)は、書類審査・基礎専門(100点/60分)・面接の3つで合否が決まります。ただし、この試験でいちばん最初に越えなければならないのは筆記でも面接でもありません。出願書類を出したあと、大学が修得済みの単位を審査して「3年次編入可」「2年次編入可」「編入不可」を判定し、編入不可となった人には受験票が発行されず、試験を受けること自体ができません。つまり、シラバスを添えた出願書類の作り込みが、そのまま受験資格を左右します。
もう一点、見落とすと1年を失うのが日程です。2025年度までは11月と3月の年2回受験できましたが、2026年度から3月の1回だけになりました。この記事では、拓殖大学が公表している2027年度入学試験要項(編入学選抜・36頁)を一次資料として、単位認定審査の通し方、3学科それぞれの基礎専門の出題範囲、志望理由書と面接、当日の運営、入学後の費用までを整理します。
出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。
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試験概要(2027年度要項)
2027年度(2027年4月入学)
| 選抜区分 | 編入学選抜(一般)/編入学選抜(外国人留学生)の2区分。社会人編入・指定校編入・第2次募集はありません |
|---|---|
| 募集学科 | 経営学科/国際ビジネス学科/会計学科(いずれも若干名) |
| 入学年次 | 3年次。ただし試験の結果および認定可能な単位数によっては2年次入学、または編入不可となる場合があります |
| 選抜方法 | 書類審査/基礎専門 100点(記述式・60分)/面接 |
| 試験時間割 | 9:50開室、10:40〜11:00 諸説明、11:00〜12:00 基礎専門、13:00〜 面接(昼食は各自持参) |
| 出願期間 | 2027年1月1日(金)〜1月8日(金)。出願登録は1月8日15時まで、検定料の支払いは同日23時59分まで、書類の郵送は同日消印有効 |
| 単位認定結果の通知 | 2027年2月18日(木)に郵送。受験票(オンライン)はその約1週間後に発行 |
| 試験日・試験場 | 2027年3月4日(木)/文京キャンパス(東京都文京区小日向3-4-14) |
| 合格発表 | 2027年3月8日(月)10時にマイページで発表。合格通知書は発表日から2日以内に郵送(電話・掲示による発表はなし) |
| 入学手続締切 | 2027年3月12日(金) |
| 出願資格 | 大学・短大卒業(見込み)/大学で2年以上の課程修了(見込み)/専門学校(修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上)修了(見込み)/外国の大学卒業/それらに準じる外国の学校の卒業・修了/高等学校等専攻科(修業年限2年以上)修了(見込み) |
| 英語スコア | 商学部は不要。TOEIC L&Rの受験経験が出願資格になるのは外国語学部英米語学科のみ |
| 入学検定料 | 35,000円(単位認定審査料を含む)+サービス利用料。コンビニ・ペイジー(ATM)・クレジットカード・ネットバンキングで支払い可、銀行窓口は不可 |
出典: 拓殖大学「2027年度 入学試験要項 編入学選抜(一般)・編入学選抜(外国人留学生)」および受験生サイトの編入学選抜(一般)ページ。日程・科目・資格は年度ごとに変わるため、出願前に必ず大学公表の最新要項を確認してください。
科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。
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最初に押さえる3点
1|受験できるのは年1回、3月だけ。2025年度は「第1回=2024年11月24日」「第2回=2025年3月5日」の2回制でしたが、2026年度からは3月の1回に統一されました。11月に受けて不合格でも3月にもう一度、という設計はもう使えません。1回で仕上げる前提でスケジュールを組む必要があります。
2|合否より先に「受験できるかどうか」が決まる。出願書類の受理後、大学が成績証明書とシラバスをもとに単位認定審査を行い、2027年2月18日に結果を郵送します。編入不可と判定されると受験票が発行されず、試験は受けられません。
3|出願できるのは1学科だけ。編入学選抜は全学部・全学科が同一日・同一時間割で実施され、しかも検定料の支払い後は学部・学科の変更ができません。学内で滑り止めを作ることはできない構造です。
この3点は、いずれも試験の中身ではなく「手続の設計」に関わる部分です。編入試験は科目対策の話から入りがちですが、拓殖大学商学部の場合は、まず自分が単位認定審査を通せるのか、そして1学科をどう選ぶのかを先に固めたほうが、その後の勉強の意味がはっきりします。
実質の第一関門|単位認定審査
拓殖大学の編入学選抜は、要項の冒頭で制度の考え方を明示しています。編入学は最終出身学校で修得した科目・単位を、各学部の基準とカリキュラムに従って卒業所要単位に読み替えて認定する制度であり、そのため志望する学科と同系統の分野の科目・単位を修得していることが必要になる、という説明です。読み替えができなければ、そもそも編入させても卒業まで到達できないという理屈で、この判断が出願後・受験前に行われます。
審査の流れ
| ① | 出願(インターネット出願登録 → 検定料の支払い → 出願書類を簡易書留・速達で郵送) |
|---|---|
| ② | 大学が学業成績証明書とシラバス(講義要項)をもとに単位認定を実施 |
| ③ | 2027年2月18日(木)に認定結果を郵送で通知。「3年次編入可」「2年次編入可」「編入不可」のいずれか |
| ④ | 3年次編入可・2年次編入可の人には、③の約1週間後にオンライン受験票を発行 |
| ⑤ | 編入不可の人は受験できない。提出書類も検定料も返還されない |
| ⑥ | 2027年3月4日に試験を実施 |
ここで注意したいのが、通知が2月18日で試験が3月4日という間隔です。結果を受け取ってから本番まで2週間しかありません。「編入可の連絡が来てから本格的に対策を始めよう」という進め方は、この日程では成立しません。出願した1月の時点で受験する前提の学習に入っておくのが現実的です。
また、認定結果の連絡から受験票の発行まで約1週間かかるとされています。連絡日から1週間以上たっても、あるいは試験日の3日前になっても受験票が発行されない場合は、氏名・出願試験名・志望学科・出願書類の郵送日を明らかにして入学課(03-3947-7159)に問い合わせるよう要項が案内しています。受験票は郵送されずマイページから自分で取得・印刷する方式なので、発行の有無は自分で見に行かないと分かりません。
審査を通すための書類の作り方
単位認定に使われるのは、次の2つです。
- 学業成績証明書(外国語で書かれている場合は日本語または英語の訳文も提出)。履修中の科目が載っていない場合は、履修科目証明書など履修科目が確認できる書類を合わせて提出します
- シラバスまたは講義要項。単位を修得済みの科目と履修中の科目のみを提出し、冊子なら該当ページをA4サイズにコピー、ウェブ掲載ならそのページをA4サイズに印刷します。並び順は学業成績証明書(履修科目証明書)の記載順にそろえること、と指定されています
要項には、履修科目の学習内容がシラバスや講義要項に記載されていない、または記載が不十分な場合は、在籍校で単位を修得していても本学では単位認定ができない、という但し書きが2か所に書かれています。単位を取ったかどうかではなく、その科目で何を学んだかが文書で読み取れるかどうかが判断材料だということです。
実務的には、次の順で準備すると取りこぼしが減ります。第一に、成績証明書を早めに1通取り寄せて、載っている科目名をすべて書き出します。第二に、その科目名に対応するシラバスが在籍校のウェブで公開されているかを確認します。第三に、公開が終了していたり内容が数行しかない科目については、在籍校の教務課に過年度のシラバスや講義概要が残っていないかを問い合わせます。年度をまたぐとウェブから消える大学・専門学校は珍しくないので、この確認は出願直前ではなく秋のうちに済ませておきたいところです。
商学部を志望するなら、経営学・商学・簿記・会計・マーケティング・情報処理・経済学といった商学系の科目を、どれだけ体系立てて示せるかが要になります。同系統の分野の単位を修得していることが必要という要項の記述は、逆に言えば、無関係な分野の単位ばかりでは3年次まで読み替えが届かない可能性があるということです。心当たりがある場合は、出願前に入学課へ相談しておくと判断が早まります。
費用の扱いも確認しておきましょう。入学検定料35,000円は単位認定審査料を含む金額で、2027年度要項では、受験することができなかった場合でも出願書類・検定料は一切返還できないと明記されています(返還の対象になるのは、学校保健安全法で出席停止が定められている感染症にかかって受験できなかった場合のみです)。2026年度以前は編入不可などの場合に試験料相当分を返す扱いがありましたが、2027年度要項にその記載はありません。金額が小さくないので、扱いが気になる場合は出願前に入学課へ確認してください。
出願資格を条文で確認する
商学部・政経学部・外国語学部・国際学部は共通の出願資格です(工学部だけは工学系の学校であることが条件に加わります)。次の6つのいずれかに該当すれば出願できます。いずれも2027年3月の卒業見込み・修了見込みが含まれます。
| (1) | 学校教育法に定める大学または短期大学を卒業した者、および2027年3月卒業見込みの者 |
|---|---|
| (2) | 学校教育法に定める大学で2年以上の課程を修了した者、および2027年3月修了見込みの者 |
| (3) | 学校教育法に定める専門学校[専修学校専門課程](修業年限が2年以上、総授業時間数が1,700時間以上であるものに限る)を修了した者、および2027年3月修了見込みの者 |
| (4) | 外国において大学を卒業した者(学士号を有する者)、および2027年3月卒業見込みの者 |
| (5) | 外国において上記(1)(2)に準じる学校を卒業または修了した者、および2027年3月卒業見込みまたは修了見込みの者 |
| (6) | 大学入学資格を有し、高等学校等の専攻科のうち修業年限2年以上その他の文部科学大臣の定める基準を満たすものを修了した者、および2027年3月修了見込みの者 |
読み方のポイントを3つ挙げます。
「◯単位以上」という数値要件は書かれていません。多くの大学の編入要項にある「62単位以上を修得していること」のような条件は、拓殖大学の出願資格には登場しません。その代わりに、出願後の単位認定審査で個別に判定するという設計になっています。数値のハードルがないぶん出願はしやすい一方、受験できるかどうかが出願後まで確定しないという裏返しでもあります。
専門学校出身者には時間数の条件があります。修業年限2年以上に加えて総授業時間数1,700時間以上という条件が付きます。自分の課程が該当するかは在籍校に確認してください。
英語スコアの提出は商学部では不要です。要項では、外国語学部英米語学科へ出願する者に限り、2025年4月1日以降に受験したTOEIC L&R(IP含む)の受験経験が条件として追加され、公式認定証の写しの提出が求められます。商学部・政経学部・国際学部・工学部にはこの条件がありません。ただし、これは「英語ができなくてよい」という意味ではなく、出願資格として問われないという意味です。国際ビジネス学科のようにビジネス英語が必修に組み込まれている学科では、入学後の負荷として英語が効いてきます。
3学科の違いと選び方
出願できるのは1学科だけなので、学科選びは戦略そのものです。基礎専門の出題範囲も学科ごとに書き分けられているため、ここを決めないと勉強の的が絞れません。
| 学科 | 学びの中心 | 学生数 |
|---|---|---|
| 経営学科 | 商学・経営学の基礎を土台に、2年次から「経営」「IT経営」「流通マーケティング」の3コースに分かれる。企業戦略・組織・国際経営・データサイエンス・マーケティング | 1,773名 |
| 国際ビジネス学科 | 「国際経営・貿易」「観光・ホスピタリティ」「コミュニケーション」の3分野。貿易・国際物流・観光・ビジネス英語・異文化理解 | 718名 |
| 会計学科 | 初級簿記・財務会計論・管理会計論・会計監査論を柱に、会計情報と企業法制度を学ぶ。公認会計士・税理士を目指す学生への指導体制あり | 289名 |
学生数は拓殖大学商学部の公表値(2026年5月1日現在)。取得できる学位はいずれも学士(商学)です。
経営学科を志望する場合、要項に固有の手続があります。経営学科は2年次からコース制を採用しているため、志願者は希望するコースを「履歴・志望理由書」に記入する必要があります。3年次編入だとしても、この記入欄は避けて通れません。コースは次の3つです。
- 経営コース: 企業の戦略や組織のあり方、国際経営、ベンチャー・ビジネス、持続可能な企業経営など。授業科目には現代企業論、経営管理総論、経営戦略論、経営組織論、起業論、国際経営論、イノベーション論、人的資源管理論、サステナビリティ経営論など
- IT経営コース: 経営学の基礎知識とあわせてAI・データサイエンスなどを企業経営に活用する。経営情報論、IT戦略論、ビジネスデータサイエンス、クラウドビジネス、デジタルマーケティング、プログラミング、情報セキュリティなど
- 流通マーケティングコース: 商品開発や販売促進、流通業・サービス業の経営や販売実務。マーケティング、電子商取引論、リテールマーケティング、フランチャイズビジネス論、消費者行動論、流通産業論、ブランド戦略実践論など
コース名を書くだけなら30秒で終わりますが、面接でその選択の理由を聞かれたときに答えられるかは別問題です。志望理由書に書いたコースと、これまで学んできた科目、そして卒業後に就きたい仕事の3つが1本の線でつながるかを、出願前に一度自分で点検しておくことをおすすめします。
取得できる免許にも学科差があります。経営学科は高等学校教諭一種(商業・情報)、国際ビジネス学科は中学校教諭一種(社会)と高等学校教諭一種(商業・地理歴史・公民)、会計学科は高等学校教諭一種(商業)が対象です。ただし教職課程は所定の単位を上乗せで修得する必要があり、3年次編入から2年間で履修しきれるかは、認定される単位数と履修計画に左右されます。教員免許の取得を目的の一つにしているなら、出願前に大学へ履修の可否を確認してください。
なお、商学部の学生が学ぶキャンパスは全学年を通じて文京キャンパスです。試験場と同じ場所なので、受験当日に通学環境をそのまま確認できます。卒業に必要な単位数は126単位です。
基礎専門|大学が公表した出題範囲
拓殖大学は募集要項の26〜27頁に「2027年度 出題方針・出題形式について」という節を設け、全学部・全学科の出題方針を自ら公開しています。編入試験でここまで書いている大学は多くありません。商学部の記述は次のとおりです。
| 出題方針 | 編入学後に専門分野を学ぶために必要とされる商学、および志望学科(経営・国際ビジネス・会計)の専門科目についての基礎学力が備わっているかを確認するために実施する |
|---|---|
| 経営学科 | 商学、経営学、経営情報、流通・マーケティング等の分野 |
| 国際ビジネス学科 | 貿易、観光、ホスピタリティ・ビジネス、コミュニケーション等の分野 |
| 会計学科 | 財務会計、管理会計等の分野 |
| 問われる力 | 専門用語を含めた基礎的な知識や分析能力 |
| 出題形式 | 記述式・論述 |
| 配点・時間 | 100点/60分 |
この短い文章から読み取れることは、思っているより多くあります。
第一に、範囲は「基礎」に限定されています。編入学後に専門分野を学ぶために必要とされる基礎学力、という書き方は、3・4年次の専門科目の内容を先取りして問うのではなく、1・2年次に扱う土台の理解を確認するという宣言です。難解な理論を追いかけるより、標準的な入門書1冊の内容を穴なく説明できる状態を作るほうが得点に直結します。
第二に、「商学」と「志望学科の専門科目」の二階建てです。3学科に共通する商学の基礎と、自分が選んだ学科固有の分野の両方が挙げられています。会計学科志望だから簿記だけ、という準備では、商学の共通部分に対応できない可能性があります。
第三に、形式は論述です。選択式ではなく記述式で、しかも60分。用語を選べるかではなく、用語を使って説明できるかが問われます。「専門用語を含めた基礎的な知識や分析能力」という表現は、用語の定義を書かせたうえで、それを使って何かを分析させる設問構成を示唆しています。
なお、要項の時間割では基礎専門は3学科共通の1コマとして記載されており、工学部のように「学科別」という注記は付いていません。一方で出題方針は学科ごとに分野を書き分けています。共通問題の中に学科別の選択があるのか、学科ごとに別の問題が配られるのかは要項からは読み取れないため、気になる場合は入学課に確認してください。要項には「昨年度の問題については、拓殖大学入学課(03-3947-7159)までお問い合わせください」と明記されています。大学のウェブサイトで公開されている過去問題は総合型選抜・一般選抜のもので、編入学選抜の問題は含まれていないため、実物を見たいなら電話で問い合わせるのが唯一の経路です。分量と設問数が分かるだけで、60分の使い方の設計精度は大きく変わります。
経営学科の対策
出題範囲は商学・経営学・経営情報・流通・マーケティングです。優先順位を付けるなら、経営学の入門書1冊とマーケティングの入門書1冊を軸に据え、経営情報(IT・データ活用)の基本用語を補うのが現実的な組み立てになります。
経営学では、企業形態と株式会社の仕組み、経営戦略(競争戦略・多角化)、経営組織(機能別組織・事業部制)、人的資源管理、イノベーション、国際経営あたりが定番の柱です。マーケティングでは、マーケティングの基本枠組み、消費者行動、製品・価格・流通・プロモーションの各政策、ブランド、小売と流通の仕組みが押さえどころになります。学科のコース構成(経営/IT経営/流通マーケティング)がそのまま出題方針の分野名と対応しているので、コース案内の授業科目名を目次代わりに使うと、学ぶべき論点の一覧を作れます。
論述の練習は、用語1つにつき200〜300字で説明を書く形から始めるのが取り組みやすい方法です。定義→具体例→なぜそれが重要か、の3段で書く型を作っておくと、初見の用語でも構成に迷いません。慣れてきたら「◯◯戦略と△△戦略の違いを説明せよ」のような比較の設問形式や、身近な企業の事例を当てはめて説明する形式にも広げてください。
国際ビジネス学科の対策
出題範囲は貿易、観光、ホスピタリティ・ビジネス、コミュニケーションです。学科が掲げる3分野(国際経営・貿易/観光・ホスピタリティ/コミュニケーション)とそのまま重なっています。
貿易では、貿易取引の流れ、輸出入の当事者と役割、国際物流と決済の基本、為替が企業の取引に及ぼす影響、自由貿易と保護貿易の考え方といった基本的な枠組みが土台になります。観光・ホスピタリティでは、観光産業の構造、サービス業の特性(無形性・同時性など)、インバウンドと地域経済の関係あたりが出発点です。コミュニケーションでは、異文化コミュニケーションの基本概念、国や地域による商習慣の違いが企業活動にどう影響するかといった論点が挙げられます。
この学科は範囲が横に広いぶん、どこから手を付けるか迷いやすい構成です。おすすめは、学科サイトが挙げている科目名(入門ビジネスコミュニケーション、異文化コミュニケーション論、国際ビジネスコミュニケーション論など)を手がかりに、貿易・観光・コミュニケーションの各分野で1冊ずつ入門書を決め、それ以上は広げないことです。広く浅くを恐れる必要はありません——出題方針が求めているのは基礎的な知識と分析能力であって、専門的な深掘りではないからです。
会計学科の対策
出題範囲は財務会計と管理会計です。学科が「礎となる4つの学び」として挙げているのは初級簿記・財務会計論・管理会計論・会計監査論の4つで、出題方針の2分野はその中心に位置します。
財務会計では、財務諸表(貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書)の構造と読み方、発生主義と現金主義、資産・負債・純資産の考え方、企業外部の利害関係者に対する情報開示という財務会計の目的が骨格になります。管理会計では、原価の分類、CVP分析(損益分岐点)、予算管理、意思決定への会計情報の活用といった論点が定番です。財務会計は「外部への報告」、管理会計は「内部の意思決定」という目的の違いを一言で説明できるようにしておくと、多くの設問に軸ができます。
簿記の学習経験がある人は、仕訳が切れることと会計理論を論述できることは別の力である点に注意してください。「なぜその処理になるのか」を言葉で説明する練習を、簿記の問題演習とは別枠で確保する必要があります。逆に簿記に触れたことがない場合は、日商簿記3級から2級の商業簿記の範囲を一度通しておくと、財務会計論の用語が具体的な処理と結びついて理解が速くなります。
会計学科の志望者には、出願書類にもう1点あります。会計に関する資格を取得している人は「会計に関する資格等の証明書」を提出することになっています(該当者のみ)。日商簿記などを持っているなら、証明書の準備を出願書類のリストに加えてください。書類審査で評価される可能性がある材料を、手元にあるのに出さないのはもったいない扱いです。
面接と書類審査
選抜方法は書類審査・基礎専門・面接の3つですが、配点が公表されているのは基礎専門の100点だけです。書類審査と面接の配点は要項に記載がなく、総合的に判定される構成になっています。筆記100点だけが合否を決めるわけではない一方、書類と面接の重みが数値では分からない——この前提で、どちらも手を抜けないと考えるのが安全です。
面接は13時から実施され、要項には「受験者数等の影響により、面接の終了時刻が遅くなる場合があります」と書かれています。午後の予定は入れずに1日空けておいてください。また、遅刻が認められるのは1時限目に限られ、しかも試験開始後30分以内までです。面接の遅刻は一切認められません。
書類審査の中心になるのが「履歴・志望理由書」(大学所定用紙・大学ホームページからダウンロード)です。2027年度の様式では、次の内容を記入します。
- 志望学部・学科(経営学科志願者は希望コースも記入)
- 氏名・生年月日・連絡先
- 学歴(高等学校卒業以降を西暦で記入)
- 職歴
- 志望理由(800字以内)——用紙は100字ごとに目盛りが振られた2ページ構成
この用紙は手書きが前提です。要項も様式も、ペンまたはボールペン(黒またはブルーブラック色のインク)で記入すること、消せる筆記用具で書いた書類は受け付けないこと、記入が自筆でない場合は出願を受け付けないことがあると明記しています。800字を手書きで清書する時間を、出願直前ではなくあらかじめ確保しておいてください。
800字という分量は、志望理由書としては標準的ですが、詰め込むには足りません。編入試験の志望理由書で説得力が出るのは、次の4点が具体的な事実でつながっているときです。第一に、いまの学校で何を学び、その結果どんな問いが残ったか。第二に、その問いが拓殖大学商学部のどの学科・コース・分野で扱えるのか。第三に、なぜ他大学ではなくここなのか。第四に、卒業後に何をしたいのか。とくに第二点は、学科サイトの授業科目名やゼミの研究テーマまで踏み込んで書けると、面接での質問にも同じ材料で答えられます。
面接では、この志望理由書の内容が起点になると考えて準備してください。書いた内容を自分の言葉で言い直せること、書ききれなかった具体例を口頭で足せること、そして基礎専門で問われた分野について「入学後に何を深めたいか」を答えられること。この3つがそろっていれば、想定外の質問が来ても崩れにくくなります。
試験当日の運営|知らないと損をする点
要項の「試験当日の注意事項」は23項目あり、そのうち編入受験生が事前に動く必要があるものを抜き出します。
| 受験上の配慮 | 身体等の個々の事情で受験上の配慮を希望する場合は、2026年11月20日(金)までに入学課へ相談が必要。期日後の申し出には対応できないと明記。出願開始(2027年1月1日)の1か月半前が実質の締切 |
|---|---|
| 全時限受験 | 1時限でも受験しない時限があると合否判定の対象にならない |
| 遅刻 | 1時限目のみ、試験開始後30分以内まで。面接の遅刻は一切不可 |
| 机上に置けるもの | 受験票、無地のハンカチ・タオル、HBの鉛筆(シャープペンシル可)、鉛筆キャップ、消しゴム、鉛筆削り(電動式不可)、時計(辞書・電卓・端末等の機能があるものや秒針音のするものは不可)、眼鏡、ティッシュペーパー(袋から出した中身のみ)、目薬 |
| 使用不可 | 定規(定規機能付きの鉛筆等を含む)、コンパス、電卓、そろばん、グラフ用紙、電子辞書。携帯電話・スマートフォン・腕時計型端末等はアラーム設定を解除して電源を切りかばんへ |
| 服装 | 英文字や地図等がプリントされている服は着用不可。着ている場合は上着を着るか裏返しての対応になる |
| 本人確認 | 写真照合を毎時限実施。マスク着用の場合は一旦外す |
| その他 | 試験時間中の退室不可。昼食は各自持参して自席でとる。付き添いの人は試験場に入場できない。自動車・オートバイ・自転車での来場は禁止。換気で窓を開ける時間帯があるため上着を持参 |
この中でいちばん重要なのは受験上の配慮の相談締切です。2026年11月20日は、出願開始日より1か月半も前にあります。要項を出願直前に読む習慣だと、この期限は確実に過ぎています。該当する可能性がある人は、要項が公表された時点で真っ先に確認してください。
電卓が使えない点も、会計学科志望者は頭に入れておく必要があります。計算を伴う設問が出た場合も手計算になります。日ごろの演習から電卓に頼りきらないほうが安全です。
難易度の考え方
拓殖大学は編入学選抜の志願者数・受験者数・合格者数を公表していません。この記事の作成にあたり、次の3か所を確認したうえでの結論です。
- 受験生サイトの入試結果ページ: 2023年度から2026年度まで4年度分の結果が公開されており、学科別・試験区分別に志願者数・受験者数・合格者数・倍率・合格最低点まで細かく載っています。しかし掲載対象は総合型選抜・一般選抜・大学入学共通テスト利用選抜・外国人留学生選抜で、編入学選抜の行はありません(画像化されているPDFも目視で確認しました)
- 大学サイトの情報公開ページ: 「学部(学科)の入学者推移表」「収容定員及び学生・生徒数」などが公開されていますが、いずれも編入学者を切り出した数字はありません
- 2027年度入学試験要項の本体: 実施状況・過去の選抜結果を示す表は収録されていません
したがって、倍率という形で難易度を示すことはできません。数値を作って埋めるべきではないので、代わりに構造から読み取れることを整理します。
募集人員は3学科とも「若干名」です。若干名という表記は人数を約束するものではなく、その年の状況によって合格者数が動きうることを意味します。定員が明示されている選抜と違い、「例年◯名だから今年も◯名」という読みは成り立ちません。
一方で、この試験には数値化できない関門が2つあります。1つは前述の単位認定審査で、ここで編入不可となれば筆記の出来にかかわらず受験できません。もう1つは学内併願ができない構造で、志望を1学科に絞る判断そのものが結果に効きます。「倍率が何倍か」より、「自分が単位認定審査を通せる書類を出せるか」「その1学科で基礎専門を書き切れるか」のほうが、合否に直結する変数だと考えるのが、この試験に対する実態に近い見方です。
学科規模の違いも参考になります。商学部の在籍学生数は経営学科1,773名、国際ビジネス学科718名、会計学科289名(2026年5月1日現在)で、学科ごとに規模が大きく異なります。これは合格しやすさを示す数字ではありませんが、編入後に受ける授業の規模感やゼミの選択肢の広さには関係します。
出願までのチェックリスト
2027年度(2027年4月入学)の日程を基準に、逆算した行動リストです。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 2026年 7〜9月 | 大学サイトで2027年度要項(編入学選抜)の原本をダウンロードして通読する。志望学科を決める。在籍校のシラバスが公開されているか、公開が終了する時期はいつかを確認する |
| 2026年 9月6日〜 | 拓殖大学受験生サイトでマイページ登録が可能になる。メールアドレス登録・パスワード設定・個人情報入力・証明写真の登録まで先に済ませておくと、1月の出願登録が短時間で終わる |
| 2026年 11月20日 | 受験上の配慮を希望する場合の相談締切(入学課 03-3947-7159)。期日後は対応不可 |
| 2026年 11〜12月 | 学業成績証明書・卒業(見込)証明書・履修科目証明書を発行依頼する。シラバスを成績証明書の記載順に並べてA4で印刷・コピーする。履歴・志望理由書(800字)を下書きし、清書する。会計学科志望で会計系の資格を持つ人は証明書を用意する |
| 2027年 1月1日〜8日 | マイページから出願登録(1月8日15時まで)→ 入学検定料35,000円を支払い(同日23時59分まで)→ 角2封筒に宛名ラベルを貼り、出願確認票と書類を入れて郵便局の窓口から簡易書留・速達で郵送(同日消印有効)。大学窓口での受付はなし |
| 2027年 1〜2月 | 基礎専門の仕上げ期間。単位認定の結果を待たずに、志望学科の分野で論述の練習を継続する |
| 2027年 2月18日 | 単位認定結果が郵送で届く(3年次編入可/2年次編入可/編入不可)。編入可の場合は約1週間後にマイページでオンライン受験票を発行 → A4・両面無地の白紙に印刷 |
| 2027年 3月4日 | 試験当日。文京キャンパス、9:50開室、10:40諸説明。受験票・筆記用具・昼食を持参。上着を1枚多めに |
| 2027年 3月8日 | 10時にマイページで合格発表。合格通知書と入学手続書類は発表日から2日以内に郵送 |
| 2027年 3月12日 | 入学手続締切。学費・諸費を銀行へ振り込み、入学手続書類を郵送(大学窓口での受付なし) |
この表で危ないのは、証明書とシラバスの準備期間です。出願期間が1月1日から8日という年末年始をまたぐ設定なので、在籍校の事務室が閉まっている期間と重なります。年内に書類をすべてそろえておかないと、1月に入ってから発行を依頼しても間に合いません。
学習ロードマップ
試験日が3月4日、実質的な学習期間の終わりが2月末という前提で、標準的な組み方を示します。開始時期は現在の学習状況によって前後します。
第1期(〜10月)|土台づくり
志望学科を決め、その分野の入門書を1〜2冊選んで通読します。この段階では書けなくてよく、全体像をつかむことが目的です。並行して、単位認定審査で使うシラバスの所在確認を済ませます。学科選びに迷っている場合は、この時期に大学の学科サイトで授業科目名とゼミのテーマを読み比べると判断材料になります。
第2期(11〜12月)|書けるようにする
用語を200〜300字で説明する練習を、週に何本という単位で積みます。定義→具体例→重要性、の3段構成を型として使うと安定します。同じ時期に出願書類の準備と志望理由書の執筆を進めるため、勉強時間は減ります。書類作成の時間を学習計画にあらかじめ組み込んでおくのが、この試験特有の注意点です。
第3期(1〜2月)|60分に合わせる
出願を終えたら、本番と同じ60分の枠で書く練習に移ります。入学課に問い合わせて昨年度の問題が確認できていれば、その分量に合わせて配分を決めます。確認できていない場合は、大問2題・各30分、あるいは説明問題+論述問題という構成を想定して、複数のパターンで練習しておくと当日の対応幅が広がります。単位認定結果が届く2月18日より前に、実戦形式の練習を一巡させておきたいところです。
直前期(2月下旬〜3月3日)|詰め込みではなく確認
新しい教材に手を出さず、これまで書いた答案を読み返して、説明が曖昧なままの用語を洗い出します。面接に向けて、志望理由書のコピーを読み返し、書いた内容を口頭で説明する練習を数回。前日には受験票の記載内容(試験日・受験番号・志望学科)を再確認し、持ち物を並べておきます。要項も「試験前日に再度、オンライン受験票の記載内容を確認してください」と案内しています。
併願戦略の立て方
拓殖大学商学部の編入は、併願設計のうえで扱いやすい特徴と、扱いにくい特徴の両方を持っています。
扱いやすい点は、試験が3月上旬であること。私立大学の編入試験は9月から12月に集中するため、3月4日という日程はそれらと重なりません。秋に受けた大学の結果が出そろったあとに受験できるので、最後の1枚として組み込めます。合格発表が3月8日、入学手続締切が3月12日と、いずれも年度末ぎりぎりに置かれている点も、他大学の結果を見てから判断しやすい設計です。
扱いにくい点は、学内併願ができないこと。拓殖大学の中では1学科しか受けられません。経営学科と会計学科の両方に出願して可能性を広げる、という組み方は不可能です。したがって「拓殖大学に入ること」ではなく「拓殖大学で何を学ぶか」を先に決める必要があります。
もう1つ、出願が1月1日〜8日という点にも注意が必要です。秋に受けた大学の合否がこの時点で出ていれば判断できますが、2月に試験がある大学と併願する場合、拓殖大学の出願は先に済ませることになります。検定料35,000円は返還されないため、出願の時点で「合格したら進学する意思があるか」をある程度固めておく必要があります。
入学年次の可能性も併願設計に関わります。単位認定の結果によっては2年次編入になり、その場合は卒業まで3年かかります。3年次編入を前提に他大学と比較していると、費用と年数の見積もりがずれます。2年次編入となった場合に進学するかどうかも、あらかじめ考えておくと判断が早まります。
入学後の費用と学び
商学部に3年次編入した場合の初年度納付金は次のとおりです(2027年度要項の掲載額)。
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 入学金 | 200,000円 |
| 授業料 | 792,000円 |
| 施設設備資金 | 290,000円 |
| 諸費 | 38,650円 |
| 初年度合計 | 1,320,650円 |
| 次年度 | 1,109,550円 |
諸費の内訳は、麗澤会入会金1,000円(初年度のみ)、麗澤会費6,200円、後援会費10,000円、学生健保入会金100円(初年度のみ)、学生健保会費1,600円、学友会入会金10,000円(初年度のみ)、学友会費9,750円です。
納入方法は一括と4分割から選べます。4分割の場合、入学手続締切日までに納める1回目が509,150円(入学金と諸費の全額を含む)、2〜4回目が各270,500円で、入学後の6月・10月・12月が納入予定月です。入学手続時の負担を50万円台に抑えられるのは、3月に合否が出る編入受験生にとっては実務的な利点になります。なお、外国人留学生選抜の合格者は分割納入となります。
2年次編入となった場合や、学校法人拓殖大学の設置校出身者は、一部の学費・諸費が異なると要項に注記されています。上表は3年次編入の金額です。
入学辞退についても定めがあります。入学手続を完了した人が辞退する場合、2027年3月31日(水)までに大学所定の入学辞退届と必要書類を入学課へ提出すれば、学費・諸費のうち入学金を除いた金額が返還されます。期日は必着です。また、大学・短期大学・高等専門学校に複数在籍することはできない(二重学籍の禁止)とも明記されています。
学びの環境としては、商学部は全学年が文京キャンパス(東京都文京区小日向)で学びます。山手線の内側という立地で、卒業に必要な単位数は126単位です。3年次編入の場合、認定された単位を差し引いた残りを2年間で修得することになるため、入学直後の履修計画が卒業時期を左右します。認定される単位数は入学前に確定するわけではないので、認定結果が出た段階で必要単位数を確認し、履修の組み方を早めに相談することをおすすめします。
基礎専門の準備に使える本
基礎専門は、商学と志望学科の分野の「基礎学力」を記述式で問う試験です。以下は、経営・商学系の編入試験で広く使われている標準的な入門書・基本書です。拓殖大学商学部の出題との対応が確認できているものではありませんので、出題方針に挙げられた分野に自分の弱点がある場合の選択肢として参照してください。
経験から学ぶ経営学入門(第2版)経営学の全体像
ゼミナール経営学入門経営学の定番
テキスト経営戦略論経営戦略
ゼミナールマーケティング入門 第2版流通・マーケティング
会計学基礎論 第七版財務会計・管理会計
スッキリわかる簿記2級 商業簿記簿記の土台
使い方の考え方は学科によって変わります。経営学科志望なら経営学の入門書とマーケティングの入門書を1冊ずつ通読し、用語を自分の言葉で説明できる状態にするのが基本線です。会計学科志望なら、簿記の処理を手で追えるようにしたうえで、会計理論を説明する練習を別枠で確保します。国際ビジネス学科志望の場合、貿易・観光の分野は上記に含まれていないため、貿易実務や観光産業の入門書を別途1冊ずつ足す構成になります。いずれの学科でも、冊数を増やすより、選んだ1冊を説明できる水準まで仕上げるほうが、記述式の60分では効きます。
よくある質問
拓殖大学商学部の編入試験はいつ実施されますか?
2027年度は出願が2027年1月1日から1月8日まで、試験日が2027年3月4日、合格発表が3月8日、入学手続締切が3月12日です。試験場は文京キャンパスです。2025年度までは11月と3月の年2回でしたが、2026年度から3月の1回だけになりました。受験機会は年1回なので、日程を取り違えると1年待つことになります。
拓殖大学商学部の編入試験の倍率は公表されていますか?
公表されていません。拓殖大学は入試結果のページで2023年度から2026年度までの志願者数・受験者数・合格者数・倍率・合格最低点を学科別に公開していますが、掲載されているのは総合型選抜・一般選抜・外国人留学生選抜だけで、編入学選抜の数字は含まれていません。大学の情報公開ページにある入学者推移表にも編入学者の内訳はなく、募集要項本体にも実施状況の表はありません。したがって数値で難易度を語ることはできません。
拓殖大学商学部は必ず3年次に編入できますか?
できるとは限りません。募集要項では入学年次は3年次とされていますが、出願書類の受理後に大学が単位認定審査を行い、3年次編入可・2年次編入可・編入不可のいずれかを2027年2月18日に郵送で通知します。編入不可と判定された場合は受験票が発行されず、試験そのものを受けられません。合否の前に、この審査が実質的な第一関門になります。
拓殖大学商学部の出願資格と英語スコアの要件を教えてください。
大学・短期大学の卒業(見込み)、大学で2年以上の課程の修了(見込み)、修業年限2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上の専門学校の修了(見込み)、外国の大学の卒業、これらに準じる外国の学校の卒業・修了、修業年限2年以上の高等学校等専攻科の修了のいずれかに該当すれば出願できます。英語スコアの提出が出願資格になっているのは外国語学部英米語学科だけで、商学部にTOEICなどの要件はありません。
基礎専門ではどの範囲が出題されますか?
大学が募集要項で出題方針を公表しています。商学部共通の商学に加えて、経営学科は経営学・経営情報・流通・マーケティングなどの分野、国際ビジネス学科は貿易・観光・ホスピタリティビジネス・コミュニケーションなどの分野、会計学科は財務会計・管理会計などの分野から、専門用語を含めた基礎的な知識と分析能力が問われます。形式は記述式の論述で、配点は100点、試験時間は60分です。
拓殖大学商学部の編入試験の過去問は入手できますか?
募集要項に、昨年度の問題については拓殖大学入学課へ問い合わせるようにと明記されています。電話番号は03-3947-7159です。ウェブで公開されている過去問題は総合型選抜や一般選抜のもので、編入学選抜の問題は含まれていません。出題方針だけを頼りに準備するより、まず問い合わせて実物の分量と設問形式を確認することをおすすめします。
拓殖大学の他の学部・学科と併願できますか?
実質的にできません。編入学選抜は全学部・全学科が同じ日の同じ時間割で実施されるため、複数の学科を同じ日に受験することは物理的に不可能です。さらに募集要項では、入学検定料の支払い後に試験の種類や学部・学科を変更することはできないと定められています。出願の段階で1学科に絞る必要があります。
まとめ
拓殖大学商学部の編入学選抜(一般)は、書類審査・基礎専門100点(記述式・60分)・面接で構成される、年1回・3月実施の試験です。準備の優先順位を整理すると次のようになります。
- 手続の設計を先に固める。受験機会は3月の1回のみ、出願は1学科のみ、受験上の配慮の相談は2026年11月20日が締切。この3つを外すと、勉強量では取り返せません
- 単位認定審査を通す書類を作る。成績証明書とシラバスの整合が、受験資格そのものを決めます。学習内容が読み取れないシラバスは認定されないと要項に明記されています
- 出題方針から範囲を確定する。大学が要項で学科別の出題分野を公表しています。商学の基礎+志望学科の分野という二階建てで、基礎レベルの用語を論述できる状態を目指します
- 志望理由書800字を早めに書く。手書き・所定用紙で、経営学科志望はコースの記入も必要。面接はこの内容が起点になります
倍率は公表されていませんが、この試験で合否を分ける変数は数字ではなく、書類と1学科への絞り込みにあります。要項は年度ごとに変わるため、出願前には必ず大学が公表する最新の入学試験要項を確認してください。
あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要は大学が公表する募集要項をもとに毎年度確認し、更新しています。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ|最終更新: 2026年9月6日

