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宮崎大学工学部

宮崎大学工学部の編入試験対策|科目・日程・出願資格・出題傾向

編入総研(オンライン編入学院)|更新日: 2026-08-06

宮崎大学工学部の3年次編入学試験は、学校推薦型選抜(5月)と一般選抜(6月)の2つの区分で行われ、募集人員は両方を合わせて10名です。宮崎大学の編入学のページに載っている4学部のうち、募集を行っているのは工学部だけです(教育学部・農学部・地域資源創成学部は「実施なし」と明記されています)。

一般選抜は、全員共通の数学、志望プログラム別の専門科目面接の3つで選抜されます。英語の筆記試験はありませんが、そのかわりにTOEIC L&RまたはTOEFL iBTの公式認定証(原本)の提出が出願の必須条件で、スコアがそのまま英語の得点になります。ここを知らないと出願そのものができません。

この記事は、宮崎大学が公表している2027年度(令和9年度)工学部編入学学生募集要項の原本と、大学が別途出した専門科目の変更予告、そして2027年度に合格した受験者の記録をもとに構成しています。

この記事を読む前に知っておくこと(2026年8月6日時点)

2027年4月入学を対象とする2027年度(令和9年度)の試験は、学校推薦型選抜(2026年5月12日)・一般選抜(2026年6月16日)ともにすでに終了しています。合格発表もそれぞれ2026年6月1日・7月3日に行われました。

ただし宮崎大学工学部は、2026年度に追加募集(出願2025年11月17日〜21日、試験2025年12月9日)を実施した実績があります。2027年4月入学をまだあきらめたくない方は、秋以降に大学の編入学ページを確認してください。2028年4月入学を目指す方は、この記事で試験の構造をつかんだうえで、次年度の募集要項の公表を待つのが確実です。

試験概要(2027年度募集要項)

2027年度(令和9年度)・実施済み

10名募集人員
(推薦+一般の合計)
3年次編入学年次
2026年5月12日学校推薦型選抜
2026年6月16日一般選抜
募集単位工学部 工学科(6プログラム)
化学生命/土木環境/半導体サイエンス/電気電子システム/機械知能/情報通信
募集人員学校推薦型選抜は「若干名」。一般選抜は「学校推薦型選抜入学者数とあわせて10名」と記載されており、10名は工学科6プログラム全体の枠です(プログラムごとの内訳は公表されていません)。
選抜区分学校推薦型選抜(面接のみ)/一般選抜(数学+専門科目+面接)
※2026年度は上記に加えて追加募集(面接のみ)が行われました
試験会場宮崎大学 工学部(木花キャンパス・宮崎市学園木花台西1丁目1番地)
検定料30,000円(別途、支払方法に応じたシステム利用料。クレジットカード決済600円、コンビニ・Pay-easy決済300円)
出願方法Web出願のみ。Web出願登録と検定料の支払いだけでは完了せず、出願期間内に書類を郵送または持参して初めて出願完了になります。郵送はレターパックライトを使用し、封筒表面に区分を朱書きします。
入学料・授業料入学料282,000円/授業料 年額535,800円(前期267,900円・後期267,900円)

この表は宮崎大学が公表した2027年度(令和9年度)工学部編入学学生募集要項(学校推薦型選抜・一般選抜)にもとづきます。日程・科目・出願資格は毎年変わる可能性があるため、出願前に必ず大学が公表する最新の募集要項の原本を確認してください。

2つの選抜区分はまったく別の試験

宮崎大学工学部の編入学試験でいちばん重要なのは、学校推薦型選抜と一般選抜で試験の中身が根本的に違うという点です。推薦は筆記試験がなく面接だけ、一般は数学と専門科目の筆記があります。準備の負荷も、出願できる人の範囲もまったく違います。

 学校推薦型選抜一般選抜
出願できる人高専卒業(見込み)・短大卒業(見込み)で、出身学校長の推薦を受けられる人高専卒・短大卒・大学卒・学士・大学2年以上在学(62単位以上)・高校専攻科修了・専修学校専門課程修了(いずれも見込み含む)
筆記試験なし数学(全プログラム共通)+専門科目(プログラム別)
面接あり(プログラムにより口頭試問を含む)あり
英語スコアの提出不要必須(TOEIC L&RまたはTOEFL iBTの公式認定証の原本)
出願書類の特徴推薦書(出身学校長発行)+志望理由書+成績証明書調査書(大学所定様式)+志望理由書+成績証明書+英語スコア
2027年度の日程出願 2026年4月20日〜24日
試験 2026年5月12日
発表 2026年6月1日
出願 2026年6月1日〜5日
試験 2026年6月16日
発表 2026年7月3日
合格後の縛り合格したら入学することを確約できる人に限る合格通知に同封される入学確約書を提出

推薦にはもうひとつ条件があります。各学校からの推薦者は、プログラムごとに2名以内と募集要項に定められています。同じ高専の同じ学科から3人が同じプログラムを志望している場合、校内で絞り込みが起きるということです。学校推薦型選抜を狙うなら、志望プログラムを早めに担任や学科長に伝え、校内選考のスケジュールを確認しておく必要があります。

推薦と一般は日程がずれているため、推薦で不合格になっても同じ年度の一般選抜に出願できます。推薦の合格発表が2026年6月1日、一般選抜の出願締切が6月5日なので、日程上は間に合う設計です。ただし一般選抜には英語スコアの提出が必要なので、推薦を受ける人もTOEICだけは先に受けておくのが現実的な備えになります。

英語は「試験」ではなく「提出書類」

一般選抜には英語の筆記試験がありません。そのかわり、出願書類のひとつとして外部英語検定試験の公式認定証(原本)を提出します。募集要項には「出願時に外部英語検定試験の成績証明書等(原本)の提出のない者は受け付けられません」と明記されており、スコアがないと出願できません

認められる試験提出するもの満点となるスコア
TOEIC Listening&Reading 公開テスト2024年4月以降に受験したOfficial Score Certificateの原本、またはデジタル公式認定証を印刷したもの695点以上
TOEIC Listening&Reading IPテスト2024年4月以降に受験したScore Reportの原本(オンライン版は不可695点以上
TOEFL iBT2024年4月以降に受験したTest Taker Score Reportの原本(Home Editionも対象)61点以上

ここから読み取れる実務的なポイントは3つです。

  • 受験時期に期限がある。2027年度入試では「2024年4月以降に受験したもの」に限られていました。古いスコアは使えません。
  • 校内で受けるIPテストも使えるが、オンライン版は不可。高専や大学で実施される団体受験(IPテスト)の紙のスコアレポートは有効ですが、オンライン受験の結果は認められません。自分が受けた形式を確認してください。
  • 原本を出す。コピーではなく原本を提出します。返却を希望する場合は、790円分の切手を貼った返信用封筒(角形2号)を同封する必要があります。持参の場合はその場で返してもらえます。

配点の考え方もはっきりしています。TOEIC L&Rなら695点で満点扱いなので、それ以上のスコアを取っても英語の点は伸びません。逆に695点に届いていなければ、その分だけ英語で失点した状態から数学と専門科目に臨むことになります。695点は編入試験で求められる水準としては極端に高くはないので、対策を始めた段階でまず1回受験し、余裕があれば695点を目標に組み直す、という順番が現実的です。

実際に2027年度の一般選抜で合格した受験者は、試験の3か月前にあたる2026年3月に受験したTOEIC L&Rのスコア545点を提出して合格しています。満点ラインに届いていなくても、数学と専門科目で挽回できる余地があることを示す実例です。

2027年度から変わったこと(プログラム名と専門科目)

宮崎大学工学部は、かつての学科制から1学科(工学科)+プログラム制へ再編されており、さらに2027年度入学者から各プログラムの名称が変わりました。旧称のまま書かれた情報を見て志望先を決めると、募集要項の表と対応が取れなくなります。

2026年度入試まで2027年度入試から一般選抜の専門科目(2027年度)
応用物質化学プログラム化学生命プログラム化学一般(主に物理化学と有機化学)
土木環境工学プログラム土木環境プログラム構造力学・水理学・土質力学から1科目選択
応用物理工学プログラム半導体サイエンスプログラム物理一般(主に電磁気学)
電気電子工学プログラム電気電子システムプログラム電磁気学、電気回路
機械知能工学プログラム機械知能プログラム材料力学
情報通信工学プログラム情報通信プログラム情報基礎(プログラミング、数の表現)

名称変更そのものは対策に影響しませんが、情報通信プログラムだけは中身も変わりました。2026年度入試までの専門科目は「『電気回路』、『情報基礎(プログラミング、数の表現)』のうち1科目選択」でしたが、2027年度入試からは情報基礎に一本化され、電気回路を選ぶことはできなくなりました。

過去問を使うときの注意

この変更の告知は募集要項の本体ではなく、大学が別に出した予告文書に書かれています。募集要項だけを読んでいると気づけません。

情報通信プログラムを志望する人が過去問を取り寄せると、旧制度の電気回路の大問が含まれている可能性があります。これは現在の出題範囲ではないので、演習の対象から外して構いません。逆に、電気回路が得意だから情報通信を選ぶという戦略は成立しなくなりました。電気回路で勝負したい人は、電磁気学と電気回路が専門科目である電気電子システムプログラムが対応する志望先になります。

一般選抜の当日タイムテーブル

一般選抜は1日で完結します。募集要項に記載された2027年度の時間割は次のとおりです。

時刻内容対象
8:10集合(工学部北側入り口)全員
8:40〜9:40数学(60分)全プログラム共通
10:00〜11:40専門科目(100分)プログラム別
13:30〜面接全プログラム共通

注意点は「筆記試験開始後、30分以上遅刻した者は失格」という規定です。面接についても、指定された時間に遅れると特別な事情がない限り受けられません。木花キャンパスは市街地から離れており、合格者は「駅から大学までかなりあり、バスでも40分以上かかる」と記録しています。宮崎県外から受験する場合は前泊を前提に考えたほうが安全です。

時間配分の面では、数学60分に対して専門科目が100分という配分に注目してください。数学は短時間で処理する力が求められ、専門科目はじっくり書かせる構成になっているということです。数学は「解ける問題を確実に取り切る」練習、専門科目は「途中式を含めて完答する」練習と、時間の使い方を分けて準備すると効果的です。

数学の出題分野(全プログラム共通)

数学は6プログラムのどこを受けても共通で課されるため、宮崎大学工学部を受けるなら全員が対策する科目です。オンライン編入学院の過去問分析では、直近の複数回の試験でいずれも大問4問構成が維持されており、出題分野は次の4つに集約されています。

分野過去に扱われたテーマ対策の重点
線形代数連立一次方程式の行列表現、行列式、逆行列、自明でない解をもつ条件、固有値・固有ベクトル、直交行列による対角化計算を最後まで合わせる正確さ。対角化まで一通り手が動く状態にする
微分積分
(多変数)
2変数関数の1階・2階偏導関数、不等式が表す領域の図示、累次積分、領域上の重積分領域を図示してから積分順序を決める手順を身につける
微分方程式変数分離形、1階線形、2階定数係数の同次方程式(特性方程式)、未定係数法による特殊解、初期条件つきの特殊解型ごとの解法を反射的に選べるようにする
確率・統計条件付き確率、乗法定理、全確率の公式、ベイズの定理、離散確率変数の期待値と分散、確率密度関数の規格化ベイズの定理は毎回の形が似ている。典型問題を確実に

著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません。上記は出題された分野・テーマの整理です。

この4分野は編入数学の王道そのもので、特殊な範囲は含まれていません。だからこそ取りこぼしが直接不利につながる試験だといえます。とくに確率は、大学によっては出題されない分野ですが、宮崎大学工学部では継続的に出ています。微積分と線形代数だけを固めて確率を後回しにすると、大問1つ分を落とすことになります。

一方で、出題分野が固定されていると考えるのは危険です。2027年度の一般選抜を受験した合格者は、当日の数学について、大問4問構成で、1問目が線形代数(固有値や対角化)、2問目が確率、3問目がテイラー展開・偏微分・重積分、4問目が文章題だったと記録しています。この回では微分方程式ではなくテイラー展開が出ています。同じ受験者は振り返りとして「過去の出題傾向がほとんど同じでも、それ以外の勉強は怠らない方がいいでしょう」「傾向がガラッと変わり本当に焦りました」とも書いています。4分野を軸にしつつ、級数展開など隣接分野も一通り触れておくのが安全です。

専門科目の準備(プログラム別)

情報通信プログラム(情報基礎)

2027年度入試から情報基礎に一本化されました。オンライン編入学院の過去問分析では、出題は大きく2つの柱に分かれます。

  • 数の表現とコンピュータの基礎: 10進数と2進数・8進数・16進数の相互変換、2進小数、負数の表し方(絶対値表現・1の補数・2の補数)、2の補数での加減算とシフト演算、浮動小数点形式による表現と復元、論理式と真理値表
  • C言語とアルゴリズム: プログラムのトレース(与えられた入力に対する出力を答える)、空欄補充、仕様変更に合わせた書き換え、配列とポインタ、再帰関数、計算量の見積り。題材となるアルゴリズムは、各種ソート、二分探索、二分法、連結リスト、最大公約数、ハノイの塔など、教科書に載っている定番が中心です

2027年度の受験者は、情報基礎も大問4問構成で、前半が数の表現に関する基本問題、後半がC言語だったと記録しています。特殊な言語知識やライブラリは問われず、C言語の基本文法とアルゴリズムの動きを理解しているかが問われる形式です。「読んで動きを追える」だけでなく「書き換えられる」水準まで持っていく必要があります。

その他のプログラム

他の5プログラムの専門科目は、募集要項に次のとおり定められています。いずれも高専・大学の2年次までに履修する標準的な科目で、範囲が広く指定されているわけではありません。

  • 化学生命プログラム: 化学一般(主に物理化学と有機化学)。2科目にまたがるため、どちらかに偏らない準備が要ります
  • 土木環境プログラム: 構造力学・水理学・土質力学から1科目選択。3つのうち最も得意な科目に絞って深く仕上げられるので、早い段階で選択科目を決めて演習量を集中させるのが有利です
  • 半導体サイエンスプログラム: 物理一般(主に電磁気学)
  • 電気電子システムプログラム: 電磁気学と電気回路の2科目
  • 機械知能プログラム: 材料力学

専門科目が2科目指定されている化学生命・電気電子システムと、1科目選択の土木環境、単一科目の半導体サイエンス・機械知能・情報通信では、準備の負荷がかなり違います。志望プログラムを決める段階で、専門科目の数と自分の履修済み科目の重なりを確認しておくと、後の学習計画が組みやすくなります。

学校推薦型選抜の口頭試問

学校推薦型選抜には筆記試験がなく、面接と出願書類(成績証明書・推薦書・志望理由書)の総合で選抜されます。ただし「面接だけだから楽」ということではありません。募集要項では、面接の中に口頭試問が含まれることが明記されており、その範囲がプログラムごとに示されています。

プログラム面接試験の内容(2027年度募集要項)
化学生命面接(基礎的な英語、数学、物理化学および有機化学に関する口頭試問を含む)
土木環境面接(口頭試問を含む)
半導体サイエンス面接(口頭試問を含む)
電気電子システム面接(基礎的な英語、数学、電磁気学、電気回路に関する口頭試問を含む)
機械知能面接(口頭試問を含む)
情報通信面接(基礎的な英語、数学に関する口頭試問を含む)

注目すべきは、推薦であっても「基礎的な英語」が口頭試問の対象に入っているプログラムがあることです。推薦では英語スコアの提出は不要ですが、英語から完全に離れてよいわけではありません。専門用語の英語での読み方や、簡単な英文を読んで内容を説明する程度の準備はしておくべきです。

「口頭試問を含む」としか書かれていないプログラムについては、範囲が明示されていません。この場合は、自分の学科で学んだ基礎科目と、志望プログラムの専門科目(一般選抜で課される科目)の基礎が対象になると考えて準備するのが妥当です。たとえば機械知能プログラムなら材料力学、土木環境プログラムなら構造力学・水理学・土質力学の基礎、といった具合です。範囲が不明確な部分は、出願前に工学部教務・学生支援係へ問い合わせて確認することをおすすめします。

面接で問われること

一般選抜でも面接は全員に課されます。2027年度に情報通信プログラムへ合格した受験者は、面接で次のような内容を聞かれたと記録しています。

  • 志望動機(志望する教授の研究に関心を持った理由と、自分の目標との関係)
  • その目標を持つに至ったきっかけ
  • 志望する研究室の研究内容
  • 大学院に進学する意思があるか
  • 在籍中の大学でサークル以外に取り組んでいたこと

この内容から見えるのは、「宮崎大学の何を学びたいのか」を研究室レベルまで具体化しているかが問われている、ということです。同じ受験者は志望理由書を、①自分の志望する研究室はどこか、②なぜその研究室を志望し研究をしたいのか、③もし合格したら何をしたいのか、という3段構成で書いたと記録しており、意識した点として「研究が気になるのではなく、なぜその研究をしたいのか、などを織り交ぜて志望動機をより濃いものにした」と振り返っています。

志望理由書は募集要項で400字以内と定められています。短いぶん、削る作業が重要です。工学部の各プログラムは独立したWebサイトで研究室情報を公開しているので、出願の1〜2か月前には研究室を絞り込み、そこから逆算して志望理由書を組み立てるとよいでしょう。

過去問の入手方法

宮崎大学工学部は、編入学試験の過去問を郵送で提供しています。Webでは公開されていないため、請求しないと手に入りません。手順は工学部編入学のページに次のとおり案内されています。

  • 大学宛の封筒の表に「宮崎大学工学部編入学学生過去問請求」と朱書きする
  • 返信用のレターパックライト(430円)に、受信先の住所・氏名・電話番号を明記して同封する
  • 希望するプログラムを記入した紙(様式は任意)を同封する
  • 宛先は「〒889-2192 宮崎市学園木花台西1丁目1番地 宮崎大学 工学部 教務・学生支援係」

2027年度の合格者は「送ってもらえるのは過去3年分です」「過去問は基本的に答えがないので、生成AIに解いてもらうのがいいと思います」と記録しています。解答が付いていない点が重要で、自力で解いて答え合わせをする仕組みを自分で用意する必要があります。同じ受験者は、生成AIに解かせて解説を得る方法と、過去問の類似問題をAIに作らせて反復する方法を使ったと書いており、「過去問は本番までには何も見なくても類似問題を全て解けるぐらいにはなってたほうがいい」とも述べています。

請求から到着まで日数がかかるうえ、プログラムを指定して請求する仕組みなので、志望プログラムを決めたらすぐ請求するのが正しい順番です。前述のとおり、情報通信プログラムでは過去問に含まれる電気回路の大問は現行の出題範囲外なので、その部分は演習対象から外して構いません。

合格者の学習記録

2027年度に宮崎大学工学部 情報通信プログラムへ合格したズミさん(帝京大学理工学部総合理工学科から編入)の記録から、実際の準備の進み方を紹介します。

「私は勉強を開始するのがとても遅かったので、勉強時間も限られていました。そう言った際に、これまで培ってきた知識と新たに入れる必要のある知識の量を考えて出願先は選びました。」

ズミさん(2027年度 宮崎大学工学部 情報通信プログラム 合格)

ズミさんが対策を始めたのは2026年4月、本番は同年6月です。準備期間はおよそ3か月で、学習時間は開始から直前まで一貫して平日3時間・休日6時間でした。月ごとの取り組みは次のように記録されています。

  • 2026年4月
    数学の問題集を進めながら、C言語の基礎を並行して固める段階。「徹底研究シリーズをとにかく進める」「C言語基礎を進める」と記録されています。
  • 2026年5月
    月半ばから過去問演習を開始。同時にデータ構造とアルゴリズムに着手し、志望理由書の作成と面接練習も始めています。筆記対策と出願書類・面接の準備が並行するのがこの時期です。
  • 2026年6月
    面接練習と、過去問およびその類似問題の演習に集中。試験は6月16日。

学習場所については「大学の図書館が1番効率がよかった気がします。周りに机と本しかないので気が散りません。家での勉強が1番効率が悪かったです」と書かれています。

「勉強の開始がとても遅かったので常に内心焦りがありました。指示された教材にかなりの時間をかけても目標まで終わらないことが多くあり、何度も諦めそうになりました。」

ズミさん(2027年度 宮崎大学工学部 情報通信プログラム 合格)

使用した教材は、数学が「編入の微分積分徹底研究」「編入の線形代数徹底研究」「編入数学過去問特訓」、情報基礎が「新・明解C言語 入門編」「新・明解C言語で学ぶアルゴリズムとデータ構造」でした。過去問特訓については時間が足りずA問題だけに絞ったこと、アルゴリズムの本については「中身がかなり高度な内容になってるので全て頭に入れるのではなく、ソートや探索の流れを身につける程度に使用しました」と、短期決戦のなかで意図的に範囲を絞った使い方が記録されています。

費用については、当日関連費(交通・宿泊)が約6万円と記録されています。九州外から受験する場合、この移動コストは無視できません。受験校を組み立てる段階で計算に入れておいてください。

対策ロードマップ

次年度の受験を前提に、逆算した進め方を整理します。宮崎大学工学部の試験は5月(推薦)と6月(一般)にあるため、他大学より早い時期に仕上げる必要がある点が最大の特徴です。多くの国公立大学の編入試験が6月から8月に集中することを考えると、宮崎大学はシーズンの先頭に位置します。

  • 試験の6か月以上前
    志望プログラムを決める。専門科目が何科目あるか、自分の履修済み科目とどれだけ重なるかを確認する。同時にTOEIC L&Rを1回受験して現在地を測る(一般選抜では受験時期の期限があるため、古すぎるスコアは使えません)。学校推薦型選抜を狙う場合は、この時期に学校側へ意思を伝えて校内選考の流れを確認する。
  • 試験の4〜5か月前
    数学の4分野(線形代数・多変数の微分積分・微分方程式・確率)を、基本問題集で一巡させる。並行して専門科目の教科書を読み直す。過去問を郵送請求するのもこの時期。到着まで日数がかかるうえ、届いてからの演習計画に響きます。
  • 試験の3か月前
    数学は演習中心に切り替え、編入試験向けの問題集で計算量を積む。専門科目も基礎問題から標準問題へ。TOEICのスコアが目標に届いていなければ再受験を検討する(出願書類として提出するため、出願期間までに認定証が手元に届いている必要があります)。
  • 試験の2か月前
    過去問に着手する。解答が付いていないため、答え合わせの方法を先に決めておく。並行して志望理由書(400字以内)の作成と、志望研究室の絞り込みを始める。学校推薦型選抜を受ける場合は、推薦書の依頼を出す時期でもあります。
  • 試験の1か月前
    出願書類をそろえる。成績証明書・卒業(見込)証明書は発行に時間がかかります。調査書は大学所定様式をダウンロードして出身校に作成を依頼するため、依頼から受け取りまでの日数を見込む必要があります。並行して面接練習を開始する。
  • 直前2週間
    数学は60分・大問4問という時間配分での通し演習。専門科目は100分で完答する練習。面接では、志望研究室の研究内容と大学院進学の意思について答えられる状態にしておく。遠方からの受験は前泊を確保する。

出願手続きのチェックリスト

次年度の募集要項が公表されたら、次の順に確認してください。日程・様式は年度ごとに変わるため、必ず原本で照合します。

  • 募集要項の入手: 宮崎大学の入試情報サイトの「編入学」ページから、工学部編入学のページに進んで最新年度の募集要項PDFを確認する。紙媒体(冊子)の配布は行われていません。
  • 募集プログラムの確認: 募集要項1ページ目の「募集プログラム及び募集人員」の表で、自分の志望プログラムが対象になっているかを確認する。
  • 出願資格の確認: 自分がどの区分で出願するかを特定する。「62単位以上」は大学に2年以上在学する区分にかかる要件で、高専卒・短大卒・大学卒の区分には別の要件が定められています。区分ごとに追加の証明書類(学位授与証明書、在学期間証明書など)が指定されているので、自分の区分の行を最後まで読んでください。
  • 英語スコアの手配(一般選抜): 受験時期の条件を満たすTOEIC L&RまたはTOEFL iBTの公式認定証を用意する。IPテストは紙のスコアレポートのみ有効で、オンライン版は不可。原本の返却を希望する場合は返信用封筒と切手も準備する。
  • 証明書類の手配: 卒業(見込)証明書・成績証明書は出身校の発行に日数がかかります。出願期間の2〜4週間前には依頼しておく。
  • 大学所定様式の準備: 一般選抜は調査書、学校推薦型選抜は推薦書を、大学のページからダウンロードして出身学校長に作成してもらう。両面印刷の指定があります。
  • Web出願登録と検定料の支払い: 支払いが完了すると出願情報は修正できません。志望プログラムを含め、支払い前に必ず確認する。提出後の志望プログラム変更はできません。
  • 書類の提出: Web登録と支払いだけでは出願は完了しません。出願期間内に窓口へ持参するか、レターパックライトで郵送(期間内必着)する。消印有効ではない点に注意。
  • 受験票の印刷: 出願完了後、指定日以降にWeb出願システムから受験票をA4で印刷して当日持参する。指定期日までに受験票が確認できない場合は工学部教務・学生支援係へ連絡する。

上記は2027年度(令和9年度)募集要項の記載にもとづく整理です。次年度の日程・様式・提出書類は変わる可能性があるため、必ず大学が公表する最新の募集要項を確認してください。

難易度をどう考えるか

宮崎大学は、確認できた範囲で編入学試験の志願者数・合格者数を公表していません。大学の「入試統計データ」ページには年度別の入学試験実施状況PDFが並んでいますが、直近5年度分(2022〜2026年度)を確認したところ、いずれにも編入学の区分はありませんでした。合格者受験番号は発表から1週間程度で削除される運用で、法定公開情報のページからたどれる資料にも編入学の選抜結果は見当たりません。したがって、本記事に載せられる公表倍率はありません

数値の代わりに使える手がかりは3つあります。

  • 募集人員10名が工学科全体の枠であること。プログラム別の内訳が公表されていないため、人気の集まるプログラムとそうでないプログラムで実質的な競争率は異なると考えられます。
  • 推薦と一般を合わせて10名という書き方であること。学校推薦型選抜で入学者が出れば、一般選抜で採れる人数はその分減ります。推薦を使える立場(高専卒・短大卒)にある人は、この構造上、推薦から挑戦するほうが有利になり得ます。
  • 2027年度の一般選抜を受けた合格者が、当日会場にいた受験者数を18名と記録していること。ただしこれは大学公表値ではなく、本人の記憶にもとづく参考値です。出願者数は本人も把握していません。

試験内容の面から見ると、数学は標準的な編入数学の4分野で、専門科目もプログラムごとに範囲が明示された基礎科目です。奇問で差がつく試験ではなく、標準問題を確実に処理できるかで決まるタイプの試験だといえます。英語がスコア提出であることも、筆記英語が苦手な人にとっては取り組みやすい構造です。そのぶん、数学と専門科目での取りこぼしがそのまま結果に響きます。

編入後の単位認定と在学期間

募集要項の「編入学後の履修について」には、次のように定められています。

  • 卒業の要件として、2〜4年間在学し所定の単位を修得すること
  • 高等専門学校や大学等で修得した単位は、読み替え申請の希望があった場合に認定することがある
  • 申請には、単位認定資料(最終学校のシラバスなど講義内容が分かる資料)と素点入りの成績証明書の提出が必要

ここで実務的に重要なのは、認定は自動ではなく申請制だという点です。また「素点入りの成績証明書」が求められるので、通常の成績証明書とは別に発行を依頼する必要があるかもしれません。シラバスは卒業後に入手しづらくなることがあるため、在学中に自分が履修した科目のシラバスを保存しておくと、入学後の手続きが楽になります。

「2〜4年間在学」という書き方は、認定される単位数によって卒業までの年数が変わり得ることを意味します。標準は2年ですが、認定が少なければ3年目が必要になる可能性もあります。授業料は年額535,800円なので、この差は費用にも直結します。

おすすめ参考書

宮崎大学工学部の出題内容との対応が確認できている本のなかから、全プログラム共通の数学と、情報通信プログラムの情報基礎に対応するものを紹介します。

上記は、オンライン編入学院の分析で宮崎大学工学部の出題内容との対応が確認できている本です。化学生命・土木環境・半導体サイエンス・電気電子システム・機械知能の各プログラムの専門科目については、志望プログラムが決まった段階で、大学の教科書として使っている本を軸に据えるのが確実です。

併願戦略の考え方

宮崎大学工学部は5月と6月に試験があるため、編入シーズンのなかでは早い時期に位置します。この特性は併願設計にそのまま使えます。

  • 実戦の第1戦として使える。多くの国公立大学工学系の編入試験は6月下旬から8月に実施されます。宮崎大学の一般選抜(6月中旬)はその前に来るため、本番の緊張感を早めに経験する場になります。
  • 推薦で先に結果を得られる可能性がある。高専卒・短大卒で推薦を使える立場なら、5月に試験、6月1日に発表というスケジュールで、他大学の出願前に結果が分かります。ただし推薦は合格したら入学を確約する前提なので、第1志望が別にある場合は使えません。ここは慎重に判断してください。
  • 数学の対策が他大学と共有できる。線形代数・多変数の微分積分・微分方程式・確率という4分野は、国公立大学工学系の編入数学の標準的な出題範囲と大きく重なります。宮崎大学向けの数学対策は、そのまま他大学の準備にもなります。
  • 英語スコアが他大学でも使える。TOEICのスコア提出を求める大学は増えています。宮崎大学のために取得したスコアは、他大学の出願にも流用できることが多いので、早めに受験しておく価値があります。

移動コストも設計に入れてください。木花キャンパスは最寄り駅からバスで40分以上かかり、九州外からの受験では前泊がほぼ前提になります。合格者の記録では当日関連費が約6万円でした。日程が近い他大学と組み合わせる場合は、移動と宿泊が現実的に成立するかを確認してから出願を決めましょう。

よくある質問

宮崎大学工学部の編入試験の倍率は?

宮崎大学は、確認できた範囲で編入学試験の志願者数・合格者数を公表していません。大学の入試統計データのページで直近5年度分(2022〜2026年度)の入学試験実施状況を確認しましたが編入学の欄はなく、法定公開情報のページからたどれる資料にも掲載がありませんでした。募集人員は学校推薦型選抜と一般選抜を合わせて10名で、これが工学科6プログラム全体の枠です。2027年度の一般選抜を受験した合格者は、試験当日に会場にいた受験者を18名と記録していますが、これは大学公表値ではなく本人の記憶にもとづく参考値です。

学校推薦型選抜と一般選抜は、どちらを受けるべきですか?

出願資格が違うため、まず自分がどちらを使えるかで決まります。学校推薦型選抜に出願できるのは高等専門学校または短期大学の卒業(見込み)者で、出身学校長の推薦が必要です。推薦は各学校からプログラムごとに2名以内で、合格したら入学することを確約できる人に限られます。一般選抜は大学2年以上在学・専門学校修了・学士取得など幅広い区分から出願でき、こちらは筆記試験があります。両方に出願できる立場なら、5月の推薦で挑戦して、不合格でも6月の一般選抜を受けるという順番が組めます。

英語の試験はありますか?

一般選抜では独立した英語の筆記試験はありませんが、その代わりにTOEIC Listening&Reading TestまたはTOEFL iBTの公式認定証(原本)の提出が出願書類として必須です。提出がない場合は出願を受け付けないと募集要項に明記されています。提出したスコアは英語試験の得点として配点され、TOEIC L&Rは695点以上、TOEFL iBTは61点以上で満点として扱われます。学校推薦型選抜では英語スコアの提出は求められませんが、面接の口頭試問で基礎的な英語が問われるプログラムがあります。

専門科目はプログラムごとにどう違いますか?

一般選抜の専門科目は、化学生命プログラムが化学一般(主に物理化学と有機化学)、土木環境プログラムが構造力学・水理学・土質力学から1科目選択、半導体サイエンスプログラムが物理一般(主に電磁気学)、電気電子システムプログラムが電磁気学と電気回路、機械知能プログラムが材料力学、情報通信プログラムが情報基礎(プログラミング、数の表現)です。数学は全プログラム共通で実施されます。

プログラム名が変わったと聞きましたが、対策に影響はありますか?

2027年度入学者から新しいプログラム名になりました。応用物質化学が化学生命、土木環境工学が土木環境、応用物理工学が半導体サイエンス、電気電子工学が電気電子システム、機械知能工学が機械知能、情報通信工学が情報通信です。名称変更だけなら対策への影響はありませんが、情報通信プログラムだけは専門科目の中身も変わりました。2026年度入試までは電気回路と情報基礎の選択制でしたが、2027年度入試からは情報基礎に一本化され、電気回路を選ぶことはできません。この予告は募集要項本体ではなく、大学が別に出した予告文書に書かれています。

過去問は手に入りますか?

宮崎大学工学部は編入学試験の過去問を郵送で提供しています。大学宛の封筒の表に「宮崎大学工学部編入学学生過去問請求」と朱書きし、住所・氏名・電話番号を明記した返信用のレターパックライトと、希望するプログラムを書いた紙を同封して請求します。合格者の報告では、送られてくるのは直近3年分で、解答は付いていないとのことです。取り寄せに日数がかかるので、対策を始めると決めた時点で請求しておくのが安全です。

2027年4月入学の募集はまだ間に合いますか?

2027年度(令和9年度)の学校推薦型選抜(2026年5月12日実施)と一般選抜(2026年6月16日実施)は、いずれも終了しています。ただし2026年度は、6月の一般選抜のあとに追加募集が実施されました(出願2025年11月17日〜21日、試験2025年12月9日)。追加募集が行われるかどうかはその年の入学予定者数によるため、2027年4月入学をあきらめたくない場合は、10月から11月にかけて宮崎大学の編入学ページを定期的に確認してください。2028年4月入学を目指す場合は、例年春に公表される次年度の募集要項を待つことになります。

まとめ

宮崎大学工学部の編入学試験を整理すると、次の5点に集約されます。

  • 募集は工学科6プログラムで合計10名。学校推薦型選抜(5月・面接のみ)と一般選抜(6月・数学+専門科目+面接)の2区分があり、募集人員は両者の合計です。
  • 一般選抜では英語スコアの提出が必須。TOEIC L&RまたはTOEFL iBTの公式認定証(原本)がないと出願を受け付けてもらえません。TOEIC 695点で満点扱いです。
  • 数学は全プログラム共通で、線形代数・多変数の微分積分・微分方程式・確率の4分野が軸。ただし年度によって分野が入れ替わることがあり、受験者の記録では級数展開が出た年もあります。
  • 2027年度からプログラム名が変わり、情報通信プログラムの専門科目は情報基礎に一本化されました。電気回路は選べません。この告知は募集要項の本体ではなく別の予告文書に出ています。
  • 過去問は郵送請求でのみ入手できます。解答は付いていないので、答え合わせの方法を自分で用意する必要があります。

2027年度の日程はすでに終了しています。2027年4月入学をまだ検討している方は秋以降の追加募集の告知を、2028年4月入学を目指す方は次年度の募集要項の公表を確認してください。志望プログラムを決めて過去問を請求し、TOEICを受験するところまでは、要項の公表を待たずに今日から始められます。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要は宮崎大学が公表する募集要項の原本をもとに確認し、出題傾向はオンライン編入学院の過去問分析に、合格者の声はオンライン編入学院に寄せられた合格体験談にもとづいています。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ|最終更新: 2026年8月6日

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