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編入のメリットとデメリット

編入のメリットとデメリット|制度から言えることと、経験者が語る「孤独」

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-07​‌​‌‌‌‌​​‌‌​​‌‌​‌​​​‌‌​​‌​​‌​​‌‌

結論:編入のメリットは「時間・科目・進路」、最大の壁は「孤独」

編入のメリットは、制度そのものから言えるものと、経験した人が後から実感するものの2種類に分かれます。前者は「短い期間で卒業できる」「受験科目が少ない」「併願しやすい」「分野を変えられる」。後者で最も多く語られるのは、意外にも大学名ではなく「自信がついた」という話です。

一方でデメリットも2種類あります。制度から言えるのは「単位認定の結果で卒業までの年数が変わる」「募集が年によって止まる」「募集人員が少ない」。そして経験した人がいちばん多く挙げる負の側面は、勉強量ではなく「孤独」です。周りに同じことをしている人がおらず、情報も手に入りにくい。この点は、他ではあまり語られません。

この記事は、メリットとデメリットを並べて終わりにはしません。それぞれについて「自分の場合はどうなるのかを、誰に何を聞けば分かるか」まで書きます。編入のメリット・デメリットは、人によって出方がまったく違うからです。

この記事で分かること

  • 制度の仕組みから確実に言えるメリットと、その根拠
  • 経験した人が「やってよかった」と語るときに挙げる中身
  • デメリットのうち、事前に確認すれば避けられるものと、避けられないもの
  • いちばん多く語られる負の側面「孤独」への具体的な対処
  • 自分にとってメリットが上回るかを判断するための確認先

編入試験は大学ごとに出願資格も科目も違います。いまの学年・在籍区分で受けられる大学がどこかは、条件を突き合わせて初めて分かります。

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編入のメリット①制度から確実に言えること

まず、感想ではなく仕組みの話です。ここは誰にでも当てはまります。

メリットなぜそう言えるか
入り直すより短い期間で卒業できるすでに修得した単位が認定され、2年次または3年次からの入学になる。1年生からやり直す必要がない
受験科目が少ない一般入試のような多科目型ではなく、面接・小論文・英語・専門科目の組み合わせが中心
併願しやすい統一日程がなく、試験日が大学ごとにばらける。日程が重ならなければ複数校を受けられる
分野を変えられる短大・専門・高専のどの立場からでも、ほぼすべての学部系統に出願できる募集がある
面接対策が無駄にならない面接を課す学部が約95%。志望校が決まる前から始められる唯一の対策

受験科目が少ないとは、具体的にどういうことか

選抜方法の内訳を見ると、はっきりします。面接を課す学部が約95%、小論文が約55%、英語が約48%、専門科目が約19%、数学が約18%です。つまり、多くの大学は面接と小論文を軸に選抜しています。

英語の扱いも同じです。選抜に英語がある学部は約48%で、その内訳は、当日に筆記試験があるのが約38%、外部試験のスコア提出だけで済むのが約9%です。裏を返すと、英語の試験をまったく課さない学部が約39%あります。外部試験のスコアが使える学部は約34%で、そのうちTOEICが使えるのは約31%です。外部試験を使う学部のうち、約9割はTOEICで出願できます。TOEICが使えずTOEFLやIELTSだけを指定する学部は1割弱です。

数字は編入試験を実施している学部の集計です(同じ学部は1回だけ数えています)。出典は各大学の募集要項で、外部試験は複数から選べる学部が多いため合計は100%を超えます。最新の条件は必ず志望校の募集要項で確認してください。

ここから読み取れることは1つです。「専門科目が不安だから編入は無理」「英語が苦手だから無理」は、志望校の選び方でかなりの部分が解消します。専門科目を課す学部は全体の一部で、英語を課さない学部は4割近くあります。一般入試のように「全科目を仕上げないと出願できない」構造ではありません。

どの科目が課されるかは学部で決まります。志望する系統ごとの試験科目は学部別対策から確認できます。

併願しやすさは編入の最大の武器

一般入試との最大の違いはここです。編入試験には統一日程がありません。試験月の分布を見ると11月が約26%、10月が約18%で山を作りますが、6月から3月まで一年を通して実施されています。

これは、日程さえ重ならなければ何校でも受けられるということです。6〜7月の早い大学で合格を1つ持ってから、本命の秋に臨むという組み方もできます。一般入試ではまず取れない戦い方です。

ただし、増やすほど準備は薄くなります。専門科目が共通する大学でまとめると、1つの勉強が複数校に効きます。併願の組み方は編入の志望校の決め方で解説しています。

分野を変えられることの意味

出願資格の広さを見ると、短期大学から出願できる学部が約93%、高等専門学校から約88%、専門学校から約81%、学士(大学卒業)から約82%です。いまの在籍先がどこであっても、出願先の選択肢はかなり広く残っています。

例外は、医療・福祉系のように資格課程が絡む分野です。ここは履修すべき科目が国の基準で決まっているため、まったく別の分野からの編入は難しくなります。それ以外の学部系統では、いま学んでいる分野と違う方向へ進むことが制度上できます。

自分の立場から出願できる大学は、次のページからまとめて見られます。

編入のメリット②経験者が挙げるのは「大学名」より「自信」

ここからは、実際に編入した人たちが後から語っている中身です。意外に思われるかもしれませんが、「大学名が変わったこと」を第一に挙げる人は、それほど多くありません。目立つのは次のような話です。

負け癖を断ち切れたという実感

大学受験でうまくいかなかった経験を持つ人が、編入を通じて「自分で決めて、やり切れた」という感覚を得たと振り返る例が目立ちます。在籍する大学が変わったこと以上に、そこが大きかったと語る人がいます。

興味深いのは、第一志望に不合格だった人からも同じ趣旨の話が出てくることです。第二志望の大学で学びたかった学問に出会えた、振り返れば人生でいちばん勉強していた時間であり、その経験が今に生きている——結果だけでは説明できない部分に価値を感じている人がいます。

ここから、受験を始める前に決めておくべきことが1つ見えます。「大学名を変えること」だけを動機にすると、途中で折れやすくなります。編入試験は数か月から1年以上の期間、ほぼ独りで走る試験です。「何を学びたいか」を先に言葉にしておいた人のほうが、結果にかかわらず納得しています。

編入の勉強は編入後にも効く

もう1つ多いのが、編入試験の勉強がそのまま編入後に効いたという話です。編入試験の専門科目は、その学部で2年間かけて学ぶ内容の基礎にあたります。そこを固めてから入学するので、編入後の授業に入りやすい。大学院進学を考えている人からは、院試にも役立ったという声も出ています。

逆に言えば、暗記で乗り切った人ほど、編入後に苦労します。原理を理解しておくべきだった、という反省は繰り返し語られます。試験を通過するためだけの勉強にしないほうが、結果的に得をします。

編入のデメリット①制度から言えること

次はデメリットです。まず、事前に調べれば分かる種類のものから並べます。ここに挙げるものは、確認さえすれば避けられるか、少なくとも備えられます。

デメリット中身と確認先時期
単位認定の結果で卒業までの年数が変わる認定される単位の量は大学によって大きく開く。ほとんど認定されない例から、9割以上が通る例まである。募集要項の「単位の認定」欄で方式を確かめる出願前
成績証明書次第で入学年次が下がる単位認定の結果で2年次か3年次かが決まる大学がある。募集要項の「入学年次」欄に書かれている出願前
募集が年によって止まる学部単位で「今年度は実施しない」がある。同じ大学でも学科ごとに実施状況が違うことがある要項待ち
募集人員が少ない「若干名」とだけ書かれた募集が多い。募集10名でも実際の合格者がそれを下回ることがある。年ごとの倍率までは読めない出願前
英語の外部試験が要る大学が多いスコアには有効期限があり、出願の数か月前には受験を済ませておく必要がある。気づくのが遅いと間に合わない出願前

いちばん実害が出るのは単位認定

この表のなかで、実際に被害が出ているのは1行目と2行目です。単位認定の結果によっては、編入したのに卒業が遅れることがあります。実際に、入学式の直後に留年が決まった人がいます。出身校のカリキュラムに含まれていない実験科目があり、その単位が埋まらなかったためです。

ここは運任せにせず、次の順で手を打てます。

  1. 仮申請の段階で、可能性のある科目を全部出す。申請していない科目は認定されません。「ダメ元でももっと申請しておけばよかった」という後悔は実際によく語られます
  2. シラバスだけでなく、授業内容・使用教科書・演習の有無が分かる資料をそろえる。資料が具体的なほど判断してもらいやすくなります
  3. 在籍校の先生・学務係に、過去の認定例を聞く。同じ学校から同じ大学へ進んだ先輩がいれば、どの科目が通ったか分かります
  4. 単位認定に口頭試問を行う大学もある。書類を出して終わりとは限りません

逆に、うまくいった人の話も明確です。編入前の授業内容と対応させるのではなく、編入先の必修から埋めていく方式の大学では、追加で受ける授業が1〜2科目で済んだという例があります。つまり「単位認定は大学による」で止めず、志望校がどちらの方式かを出願前に確認しておけば、卒業までの見通しが立ちます。

募集が止まるリスクへの備え方

編入試験は、学部単位で募集が止まることがあります。前年度に実施していた大学が、今年度は実施しないという事態は普通に起こります。1校に絞って対策していると、要項が出た時点で行き場を失います。

備え方は1つで、専門科目が共通する大学を、最初から複数見ておくことです。同じ学部系統なら勉強内容が大きく重なるので、志望校が1つ消えても勉強は無駄になりません。これは併願のメリットの裏返しでもあります。

編入のデメリット②最も多く語られるのは勉強量ではなく「孤独」

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。編入を経験した人が「つらかったこと」として挙げるものの中で、最も多いのは孤独です。勉強量や難易度ではありません。

周りに同じことをしている人がいない

編入試験は、在籍校のなかで少数派です。高専であれば同級生の多くは推薦や専攻科へ進み、早い時期に進路が決まります。短大や専門学校でも、周囲は就職活動へ進んでいきます。そのなかで自分だけが、まだ先の見えない試験に向かっている——この状態が数か月続きます。

実際に語られている中身は、次のようなものです。

  • 周囲が進路を決めていくなかで、自分だけ先が見えていないように感じた
  • 周りと比べてしまい、机に向かっても集中できない日があった
  • ともに編入を目指す仲間が身近にいないので、不安になることが多かった

ある高専出身者は、周りが早々に進路を決めて自由な時間を過ごすなかで、あと数か月だけ頑張れば進学先が大きく変わるのだから割に合う、と自分に言い聞かせて乗り切ったと振り返っています。孤独そのものは消せませんが、期間を区切って捉え直すことはできる、ということです。

情報が手に入りにくい

孤独と表裏一体なのが、情報の少なさです。編入試験は受験者数が少なく、一般入試のように情報が整備されていません。入学してから「他の入学者は過去問を持っていた」と気づいた、情報戦をうまく立ち回れなかった、といった振り返りが実際にあります。

ここで差がつくのは、次の3点です。

  1. 志望校の出題の傾向を、いつ把握するか。手元に無いまま独学を続けると、範囲の広さに対して的が絞れません
  2. 要項の変更に気づけるか。試験科目や出願資格は年度で変わります
  3. 同じ試験を受ける人と繋がれるか。情報を交換する相手がいるかどうかで、負担がかなり変わります

孤独は「気の持ちよう」ではなく設計の問題

ここが実務的な話です。孤独を根性で耐えるものと考えると、たいてい途中で崩れます。次の3つは、始める前に決めておけます。

やること具体的には
進み具合を測る物差しを自分で持つ模試のない試験なので、放っておくと自分がどこにいるか分からなくなる。過去の出題範囲を単元に割り、終わった単元を記録していく形にすると、比べる相手が自分になる
同じ試験を受ける人と繋がる校内にいなければ、外で探す。情報交換の相手が1人いるだけで、要項の見落としが減る
期間を区切る出願月と試験月から逆算して終わりの日を決める。「いつまで続くか分からない」状態がいちばん消耗する

編入のつらさをもう少し詳しく知りたい方は、編入経験者が語る…大学編入の辛さの5つの理由もあわせてご覧ください。

編入したあとの「孤立」は、受験期の孤独とは別の話

ここまでは受験期の孤独でした。それとは別に、「編入したあと、その大学で浮かないか」を心配する人がとても多いです。入学前に不安だったこととして挙がるものを並べると、授業についていけるかや単位よりも、友人ができるかが最も多く挙がります。勉強ではなく人間関係が一番の心配ごとだ、というのが実態です。

編入後の人間関係は、この記事では判断材料として要点だけを扱います。実際に何が起きたか、サークルや部活はどうかまで詳しく知りたい方は編入後に友達はできるのかをご覧ください。

そして、実際に編入した人の答えは、きれいに3つに割れます。どれか1つが正解ではなく、3つとも起きています。

起きること中身
編入生同士は
すぐ繋がる
入学時のガイダンスや編入生向けの集まりで、その場で打ち解けたという話が多い。同じ不安を持っている相手なので話が早い
学部の学生とは
自分から動かないと繋がらない
すでにコミュニティができあがっている。受け身のままだと接点が生まれない、という声は一定数ある
実験・卒業研究・ゼミが
接点になる
班に分かれる実験、待ち時間の会話、研究室配属、グループ課題。授業の構造そのものが人を混ぜてくれる

最初の数日で決まる部分が大きい

見落とされがちですが、編入生だけを集めたガイダンス・オリエンテーション・入学式を別に用意している大学があります。ここで隣の人に声をかけたかどうかで、その後の1年がかなり変わります。実際に、自分から編入生の連絡先グループを作り、そこから飲み会や試験対策の情報交換が回り始めたという例があります。

この場は、人間関係だけの話ではありません。履修登録の相談、過去の試験の情報、単位認定の申請のしかたが、そこで一気に手に入ります。編入生の先輩が単位認定の申請案づくりを手伝ってくれた、おすすめの授業を教えてもらえた、という話もあります。入学して最初の1週間は、遊びの誘いを断ってでも顔を出す価値があります。

孤立のしやすさは、学部の作りである程度読める

ここが、志望校を選ぶ段階で使える視点です。接点が自然に生まれるかどうかは、性格よりも学部の構造で決まっています。

  • 実験・演習・製図・グループ課題が多い学部は、放っておいても関わりが生まれる。待ち時間の雑談から仲良くなった、という話が多いのはこの型
  • 編入生を定期的に受け入れている学部は、同期の編入生の人数がそもそも多く、先輩の編入生もいる。前例がある分、周囲も慣れている
  • 逆に、専修やコースが細かく分かれていて授業が被らない学部では、同じ編入生どうしですら関わりが深くなりにくい、という声がある

つまり「孤立しないか」は、入ってから頑張ることではなく、志望校を選ぶ時点で半分決まります。気になる大学があるなら、その学部に実験や演習がどれくらいあるか、編入生の受け入れが続いているかを、募集要項やカリキュラムから確認してください。

サークルは「入れるか」より「学年の扱い」を見る

編入生が入れないサークルがあった、という話は実際にあります。ただし、詳しく見ていくと「編入生だから断られる」よりも、学年の扱いと時間割で決まっていることが分かります。

  • 運動部は3年生で引退する慣習があり、3年次編入だと活動期間がほとんど残らない
  • 加入した年度を1年生と同じ扱いにする文化のある大学・地域がある。上下関係が気にならないなら問題にならない
  • 文化系や新歓の大きいサークルは、3年次からでも歓迎されたという話が多い
  • そもそも認定単位が少なく授業が詰まっていて、参加する余裕がなかったという人もいる

ここから決められることは1つです。サークルに入りたいなら、単位認定の結果が出た時点で「そもそも時間があるか」を先に確かめてください。入れるかどうかより、こちらのほうが実際には効いています。

楽観だけでは終わらせない

良い話ばかりではありません。実際に孤立していると感じている人もいます。すでに出来上がっている輪に飛び込む覚悟がないと厳しい、受け身でいるかぎり友人はできない、という趣旨の振り返りは確かにあります。編入生どうしでは繋がれたものの、せっかく入った大学の学生と仲良くなる機会は少なかった、と感じている人もいます。

また、社会人を経てから入った人は、年齢差によるギャップを感じることがあると語っています。その人が落ち着いた距離の取り方は、周囲に多くを期待せず、その場を楽しむ気軽な気持ちでいるというものでした。全員と仲良くなる必要はない、という前提で入るほうが消耗しません。

なお、「編入すると、いまの友人と疎遠になるのではないか」も不安として挙がりますが、これはほとんど杞憂に終わっています。連絡は普通に続いた、帰省のたびに会っている、という声が大半です。心配する順番としては、かなり後ろで構いません。

お金の話は「学費」と「生活費」を分けて考える

編入の費用は、ひとまとめに考えると判断を誤ります。学費は下がることがあり、生活費は上がることがあるからです。方向が逆なので、足し算しないと実像が出ません。

項目編入で起きること
学費私立から国公立へ移れば下がる。実際に、国公立の学費と自宅から通えることを志望校の決め手にした人がいる
住居費大学が変われば住む場所も変わることが多い。都市部に移ると家賃が重くなる。逆に実家から通えるようになる人もいる
受験にかかる費用受験料・参考書代・遠方の受験なら交通費と宿泊費。併願を増やすほど積み上がる
アルバイト編入後は履修が詰まり、時間を確保しにくくなる人がいる。受験期も同じ

ここで具体的に効く注意が2つあります。1つは部屋探しを後回しにしないこと。合格発表から入学まではとても短く、ぎりぎりに動いて納得のいく部屋を取れなかったという声があります。もう1つは奨学金です。編入後に申し込んで生活が成り立った、返済のいらない給付型に採用されて助かった、という話が複数出ています。編入したら対象外、ということはありません。

判断のしかたはこうです。「学費の差額」と「住居費の差額」を、卒業までの残り年数ぶんだけ計算してください。残りが2年間なのか3年間なのかで結論が変わります。合計が下がるなら、お金はデメリットではなくメリットの側に入ります。

大学院に進むつもりなら、確認先が1つ増える

編入後に大学院へ進む人は少なくありません。ただし、内部進学の扱いは大学によって違い、ここは要項に書かれていないことがあります。

実際に、内部進学の推薦制度が編入生には適用されないと聞いた、という声があります。また、認定される単位が少ないと履修が詰まり、その結果として希望する研究室に入りにくくなる可能性を指摘する人もいます。研究室の配属に必要な修得単位数を決めている大学もあり、認定が少ないほど、この要件を満たすために授業を詰めることになります。

一方で、逆の話も同じくらい出ています。編入生は入学時点から成績を積み直すことになるため不利ではないという見方や、しっかり勉強して学年の上位に入り、大学院の推薦枠を得たという例です。つまり「編入したから院進が不利」とは言えず、大学ごとの制度の作りで決まっています。

したがって、院進を視野に入れている人は、出願前に次の2点を調べてください。これは要項ではなく、大学のカリキュラムや在学生に聞くほうが早い部分です。

  1. 内部進学の推薦制度が、編入生にも適用されるか
  2. 研究室・ゼミの配属に、修得単位数の要件があるか

メリットが上回るかは「人による」。どこを確認すれば分かるか

「編入のメリット・デメリット」を調べても最後に迷うのは、どちらも自分の場合にどう出るかが書かれていないからです。判断に必要な確認先を、そのまま使える形でまとめます。

気になること確認先いつまでに
卒業までの年数が延びないか志望校の募集要項の「入学年次」「単位の認定」。単位認定の方式(編入前の科目と対応させるか、編入先の必修から埋めるか)出願前
いまの単位で出願できるか在籍校の学務係。卒業要件に算入される単位が何単位あるか、成績証明書で確認する志望校を絞る前
志望校の募集が続くか志望校の要項。同じ学部系統の代わりの候補を先に持っておく要項が出る前から
英語の外部試験が要るか志望校の要項。必要ならスコアの有効期限も受験申込に間に合う時期
孤立しやすい学部か志望校のカリキュラム。実験・演習・グループ課題の量と、その学部が編入生を継続して受け入れているか志望校を絞る段階
お金は増えるか減るか学費の差額と住居費の差額を、卒業までの残り年数ぶんで計算する志望校を絞る段階
大学院に進めるか内部進学の推薦が編入生に適用されるか。研究室配属に単位の要件があるか出願前
独りで走り切れるか自分。進み具合の測り方と、情報交換の相手を確保できるか勉強を始める前

最後の1つ以外は、調べれば必ず答えが出ます。そして最後の1つだけは、調べても出てきません。ここを設計しないまま始めた人が、いちばん苦しんでいます。

出願資格の全体像は編入の出願資格と必要単位、3年次編入の仕組みは3年次大学編入の特徴・メリット、2年次で入る場合は2年次編入とは?にまとめています。

よくある質問

編入のメリットは結局どこにありますか?

制度から確実に言えるのは4つです。すでに修得した単位が認定されるため入り直すより短い期間で卒業できること、受験科目が一般入試より少ないこと(面接を課す学部が約95%、専門科目は約16%)、統一日程がないため日程が重ならなければ併願できること、そして分野を変えられることです。加えて、経験した人からは「大学名が変わったこと」以上に「自分で決めて挑戦し切れた経験が自信になった」という声が多く挙がります。

編入のデメリットでいちばん大きいものは何ですか?

制度面では単位認定です。認定される量は大学によって大きく開き、結果によっては卒業までの年数が延びることがあります。実際に、出身校のカリキュラムにない科目が埋まらず留年が決まった例もあります。一方、経験した人が最も多く挙げる負の側面は勉強量ではなく「孤独」です。周囲が進路を決めていくなかで独りで走る期間が数か月続き、情報も手に入りにくい。この2つが編入の主な負担です。

編入は楽な入試ですか?

科目数は少ないですが、楽ではありません。募集人員が「若干名」とだけ書かれた学部が多く、年によって倍率が大きく跳ねることがあります。実際に、前年より倍率が数倍に上がって急に受かりにくくなった年を経験した人もいます。また、試験範囲は大学2年間で学ぶ専門分野の基礎にあたるため、範囲が狭いわけではありません。「科目数が少ない」ことと「負担が軽い」ことは別だと考えてください。

専門科目や英語が苦手でも編入できますか?

志望校の選び方次第で可能性は残ります。専門科目を課す学部は全体の約16%で、多くの大学は面接と小論文を軸に選抜しています。英語も、試験を課さない学部が約47%あります。ただし、面接はほぼすべての大学で課されるため、面接と志望理由の準備からは逃げられません。苦手科目を避けるのではなく、自分の持ち球で戦える選抜方法の大学を先に探すという順番で考えてください。

編入すると友達ができないと聞きました。本当ですか?

答えは3つに分かれます。編入生同士はすぐに打ち解けたという声が多い一方で、学部の学生とはすでにコミュニティができているため自分から動かないと繋がりにくい、という声もあります。そして、実験・卒業研究・ゼミが接点になって自然に関わるようになった、という例も多くあります。なお、編入生が入れないサークルがあったという話もあります。放っておいて解決するものではありませんが、接点そのものは用意されています。

編入後の授業についていけますか?

「最初は大変だが、編入試験の勉強が効く」という振り返りが繰り返し出てきます。編入試験の専門科目はその学部の基礎にあたるため、そこを固めていれば授業に入りやすくなります。ただし、より専門的な講義や英語で書かれた文献を扱う授業は別で、授業外に自分で時間を取る必要があったという声もあります。基礎はそのまま効く、専門の上澄みと英語の文献は別に時間が要る、と考えておくと見通しが合います。

編入と大学院進学、どちらを選ぶべきですか?

目的が違います。編入は学部の段階で所属と学ぶ分野を変える選択で、卒業までの残り年数のなかで学びたい分野に取り組めます。大学院は学部を卒業してから研究に進む選択です。編入試験の勉強が院試にも役立ったという声があるように、両立しない道ではありません。学部のうちに分野や環境を変えたいなら編入、いまの分野を深めたいなら大学院、という順で考えると整理しやすくなります。

編入のメリットは結局どこにありますか?

制度から確実に言えるのは4つです。すでに修得した単位が認定されるため入り直すより短い期間で卒業できること、受験科目が一般入試より少ないこと(面接を課す学部が約95%、専門科目は約19%)、統一日程がないため日程が重ならなければ併願できること、そして分野を変えられることです。加えて、経験した人からは「大学名が変わったこと」以上に「自分で決めて挑戦し切れた経験が自信になった」という声が多く挙がります。

編入のデメリットでいちばん大きいものは何ですか?

制度面では単位認定です。認定される量は大学によって大きく開き、結果によっては卒業までの年数が延びることがあります。実際に、出身校のカリキュラムにない科目が埋まらず留年が決まった例もあります。一方、経験した人が最も多く挙げる負の側面は勉強量ではなく「孤独」です。周囲が進路を決めていくなかで独りで走る期間が数か月続き、情報も手に入りにくい。この2つが編入の主な負担です。

編入は楽な入試ですか?

科目数は少ないですが、楽ではありません。募集人員が「若干名」とだけ書かれた学部が多く、年によって倍率が大きく跳ねることがあります。実際に、前年より倍率が数倍に上がって急に受かりにくくなった年を経験した人もいます。また、試験範囲は大学2年間で学ぶ専門分野の基礎にあたるため、範囲が狭いわけではありません。「科目数が少ない」ことと「負担が軽い」ことは別だと考えてください。

専門科目や英語が苦手でも編入できますか?

志望校の選び方次第で可能性は残ります。専門科目を課す学部は全体の約19%で、多くの大学は面接と小論文を軸に選抜しています。英語も、試験を課さない学部が約39%あります。ただし、面接はほぼすべての大学で課されるため、面接と志望理由の準備からは逃げられません。苦手科目を避けるのではなく、自分の持ち球で戦える選抜方法の大学を先に探すという順番で考えてください。

編入すると友達ができないと聞きました。本当ですか?

答えは3つに分かれます。編入生同士はすぐに打ち解けたという声が多い一方で、学部の学生とはすでにコミュニティができているため自分から動かないと繋がりにくい、という声もあります。そして、実験・卒業研究・ゼミが接点になって自然に関わるようになった、という例も多くあります。なお、編入生が入れないサークルがあったという話もあります。放っておいて解決するものではありませんが、接点そのものは用意されています。

編入後の授業についていけますか?

「最初は大変だが、編入試験の勉強が効く」という振り返りが繰り返し出てきます。編入試験の専門科目はその学部の基礎にあたるため、そこを固めていれば授業に入りやすくなります。ただし、より専門的な講義や英語で書かれた文献を扱う授業は別で、授業外に自分で時間を取る必要があったという声もあります。基礎はそのまま効く、専門の上澄みと英語の文献は別に時間が要る、と考えておくと見通しが合います。

編入と大学院進学、どちらを選ぶべきですか?

目的が違います。編入は学部の段階で所属と学ぶ分野を変える選択で、卒業までの残り年数のなかで学びたい分野に取り組めます。大学院は学部を卒業してから研究に進む選択です。編入試験の勉強が院試にも役立ったという声があるように、両立しない道ではありません。学部のうちに分野や環境を変えたいなら編入、いまの分野を深めたいなら大学院、という順で考えると整理しやすくなります。

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

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まとめ

  1. 編入のメリットで確実なのは制度の部分。短い期間で卒業できる/受験科目が少ない/併願できる/分野を変えられる
  2. 経験した人が挙げるのは大学名より「自信」と「学びの中身」。第一志望でなくても同じ趣旨の話が出てくる
  3. デメリットのうち単位認定と入学年次は、出願前に要項で確認すれば備えられる
  4. 募集は年によって止まる。専門科目が共通する代わりの候補を先に持っておく
  5. 最も多く語られる負の側面は「孤独」。勉強量ではない
  6. 孤独は根性ではなく設計で扱う。進み具合の物差し/情報交換の相手/終わりの日を先に決める
  7. 編入後の孤立は受験期の孤独とは別の話。編入生同士はすぐ繋がる/学部の学生とは自分から動く/実験とゼミが接点、の3つが同時に起きる
  8. 孤立のしやすさは学部の作りで半分決まる。実験・演習が多いか、編入生を継続して受け入れているかを志望校選びで見る
  9. お金は学費と生活費を分けて、卒業までの残り年数ぶんで計算する。下がる人もいる。奨学金は編入後も申し込める
  10. 院進を考えるなら内部推薦が編入生に適用されるかと、研究室配属の単位要件を出願前に確認する
  11. メリットが上回るかは人による。確認先が決まっているものは、始める前に全部つぶしておく

編入を選ぶと決めたら、次は準備の順番です。編入の志望校の決め方編入の志望校の決め方を読み、出願までの流れを確認してください。英語の外部試験が必要になりそうな場合は、編入試験の英語(外部試験を取るかの判断)から先に手を付けると間に合わせやすくなります。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)

本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。制度に関する記述は各大学が公表する募集要項をもとに確認し、経験者の実感については編入した方々が寄せた振り返りをもとに要約しています。個別の条件は年度によって変わるため、実際の出願にあたっては必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年8月7日

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