長岡技術科学大学工学部の編入試験対策|出願資格・倍率・出題傾向
長岡技術科学大学工学部の3年次入学は、「編入学の1つの選択肢」ではなく、この大学に入るための主要ルートです。工学課程の収容定員は第1学年80名・第2学年80名に対して、第3学年からは420名。つまり在学生の大半が3年次から入ってきた学生で、大学の教育課程そのものが高等専門学校の卒業生を受け入れる前提で設計されています。募集人員も推薦入試168名+学力入試(一般入試)172名の計340名と、国立大学の編入としては群を抜く規模です。
ただし入口は誰にでも開かれているわけではありません。募集要項には「他大学に在学している者が第3学年への転学を志望する場合においては、出願資格はありません」と明記されており、4年制大学に在学中の学生は出願できません。対象は高等専門学校・短期大学・専修学校の専門課程・高等学校等の専攻科の卒業(修了)者および見込み者です。この記事では、自分の在籍先で出願できるのかという判定から、推薦入試と学力入試の使い分け、大学が公表している3年度分の選抜結果にもとづく分野別の難易度、1,000点満点の配点に対する科目別の対策までを、募集要項の原本をもとに整理します。
出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
まず確認してください。2027年4月入学(令和9年度)の選抜は、2026年7月16日の合格発表をもって終了しています。これから受験する方の目標は2028年4月入学です。本記事の日程は、次のサイクルを見積もるための直近実績として掲載しています。
試験概要(2027年4月入学の実施実績)
令和9年度(2027年4月入学)/実施済み
| 入試区分 | ①推薦入試(日本の高等専門学校を卒業見込みの者。外国人留学生を含む)/②推薦入試(外国の高等専門学校を卒業見込みの者)/③学力入試(一般入試・社会人入試・外国人留学生入試)/④高等専門学校専攻科との連携教育プログラム特別選抜 |
|---|---|
| 募集人員 | 推薦入試168名+学力入試(一般入試)172名=計340名。外国の高専からの推薦・社会人入試・外国人留学生入試・連携教育プログラムはいずれも若干名 |
| 入学年次 | 第3学年(3年次編入)。高等専門学校の商船学科を9月に卒業見込みの方のみ、翌年度の第3学年入学となります |
| 出願資格(一般入試) | 高等専門学校の卒業者・卒業見込み者/短期大学の卒業者・卒業見込み者/専修学校の専門課程(修業年限2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上)の修了者・修了見込み者/高等学校等の専攻科(修業年限2年以上・文部科学大臣の定める基準を満たすもの)の修了者・修了見込み者/外国の学校が行う通信教育で14年の課程を修了した者・見込み者/これらと同等以上の資格のある者。他大学に在学中で第3学年への転学を志望する場合は出願資格がありません |
| 選抜方法(推薦) | 書類審査のみ(推薦書・志望調書・調査書で130点)。筆記試験はありません |
| 選抜方法(学力入試) | 1日目に学力試験(国語100点/英語200点/数学・応用数学200点/志望分野別科目300点)、2日目に個人面接200点。合計1,000点満点 |
| 試験会場 | 長岡技術科学大学(新潟県長岡市上富岡町1603-1) |
| 検定料 | 30,000円 |
| 入学時の費用 | 入学料282,000円/授業料535,800円(年額)。いずれも令和8年度入学者の参考額 |
この表は、大学が公表している令和9年度(2027年4月入学)第3学年学生募集要項および入試日程のページにもとづきます(確認日: 2026年8月6日)。日程・募集人員・出願資格・選抜方法は毎年変わる可能性があるため、出願前には必ず大学が公表する最新の募集要項の原本を確認してください。
科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
あなたは出願できるか|在籍先ごとの判定
長岡技術科学大学の3年次入学でいちばん最初に確認すべきなのは、科目でも倍率でもなく出願資格です。ここを取り違えると準備そのものが無駄になります。募集要項の条文をもとに、在籍先別に整理します。
| いまの在籍・学歴 | 使える入試区分 | 補足 |
|---|---|---|
| 高等専門学校 卒業見込み | 推薦入試/学力入試 | 推薦は「在学中の成績が上位に属し、学校長が人物・学業ともに優れていると認めた者」が対象。他の国公立大学と重複して推薦は受けられません |
| 高等専門学校 卒業済み | 学力入試のみ | 推薦入試は卒業見込み者が対象なので使えません |
| 短期大学 在学・卒業 | 学力入試 | 卒業見込みでも出願できます |
| 専修学校の専門課程(専門学校) | 学力入試 | 修業年限2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上で、大学入学資格を有する方に限られます。「専門士」の取得(見込)証明書など、要件を満たすことが明記された書類の提出が必要です |
| 高等学校等の専攻科 | 学力入試 | 修業年限2年以上で、文部科学大臣の定める基準を満たす課程が対象です |
| 4年制大学に在学中 | 出願できません | 募集要項の出願資格に「他大学に在学している者が第3学年への転学を志望する場合においては、出願資格はありません」という注記があります |
| 社会人(勤務2年以上) | 社会人入試 | 高専・短大・専修学校専門課程などを修了した後、企業等で2年以上の勤務経験があることが条件。志望分野別科目は筆記に代えて、業績報告書の内容を含む口述試験になります |
| 連携専攻科への進学が決まった方 | 連携教育プログラム特別選抜 | 群馬・長岡・富山・鹿児島の各高専専攻科と本学の連携プログラムにもとづく選抜。他の第3学年入学者選抜との併願はできません |
「同等以上の資格のある者」で出願する場合は、出願開始より早く動く必要があります。外国の学校の通信教育で14年の課程を修了した方や、「同等以上の資格」の区分で出願しようとする方は、出願資格の確認のために所定の書類を提出しなければなりません。2027年4月入学の場合、その締切は2026年4月6日で、出願書類の受付開始(4月20日)より2週間早く設定されていました。実質的にはここが第一関門です。該当しそうな方は、要項が公表されたらすぐ大学入試課へ電話で照会してください。
5つの分野と募集人員
長岡技術科学大学の工学部は学科ではなく工学課程の5分野で募集します。志望する分野によって、学力入試で選べる専門科目と、推薦入試で出願できる高専の学科が変わります。
| 分野 | 募集人員 合計 | 推薦 | 学力 (一般) | 対応する高専の学科等(推薦入試) |
|---|---|---|---|---|
| 機械工学分野 | 83名 | 41名 | 42名 | 機械、制御及び材料系学科をはじめとするすべての学科 |
| 電気電子情報 工学分野 | 94名 | 47名 | 47名 | 電気、電子、通信、情報及び制御系学科をはじめとするすべての学科 |
| 情報・経営 システム工学分野 | 45名 | 22名 | 23名 | 情報、経営系学科をはじめとするすべての学科 |
| 物質生物工学分野 | 71名 | 35名 | 36名 | 化学・生物系および材料系学科をはじめとするすべての学科 |
| 環境社会基盤 工学分野 | 47名 | 23名 | 24名 | 土木及び建築系学科をはじめとするすべての学科 |
| 計 | 340名 | 168名 | 172名 | ― |
出典: 令和9年度 第3学年学生募集要項「Ⅱ 募集人員」および大学公式サイト「募集概要(学部3年)」。要項には「各分野の募集人員は目安になります」と注記があります。
見落とされがちですが、推薦入試・学力入試とも第2志望分野まで選べます。大学が公表している選抜結果には「工学課程 機械工学分野からの第2志望合格者2名を含む」といった注記が複数の分野・複数の年度に付いており、第2志望での合格が実際に起きていることが読み取れます。第1志望の分野だけを見て出願を諦める前に、隣接する分野を第2志望に置く選択肢を検討する価値があります。
なお、対応する高専の学科の欄はいずれも「〜をはじめとするすべての学科」という書き方になっており、出身学科と分野の組み合わせは比較的柔軟です。ただし学力入試で選べる志望分野別科目は第1志望分野で決まるため、実際には出身学科で積み上げてきた科目と近い分野を選ぶほうが有利になります。
難易度と倍率|大学公表データで見る
長岡技術科学大学は、第3学年入学者選抜の志願者数・受験者数・合格者数・入学者数を分野別に公表しています。ここでは大学公表の「第3学年 入学者選抜試験 入学志願者数・合格者数等調」(令和6年度・令和7年度・令和8年度=2024年・2025年・2026年の各4月入学)にもとづいて整理します。表の年度はすべて入学年度です。
工学課程全体の推移
| 入学年度 | 区分 | 募集 人員 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学者 | 受験者÷ 合格者 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024年4月 (令和6年度) | 推薦 | 168 | 241 | 241 | 231 | 229 | 1.04倍 |
| 学力(一般) | 172 | 370 | 258 | 206 | 131 | 1.25倍 | |
| 2025年4月 (令和7年度) | 推薦 | 168 | 289 | 289 | 228 | 227 | 1.27倍 |
| 学力(一般) | 172 | 466 | 313 | 177 | 127 | 1.77倍 | |
| 2026年4月 (令和8年度) | 推薦 | 168 | 230 | 230 | 214 | 213 | 1.07倍 |
| 学力(一般) | 172 | 380 | 268 | 182 | 120 | 1.47倍 |
倍率は受験者数÷合格者数で算出しています(小数第3位を四捨五入)。この表の推薦入試・一般入試の数値は、大学の公表資料上、外国人留学生入試と社会人入試を除いた集計です。推薦入試は書類審査のみのため志願者数と受験者数が一致します。
3年間を通して見ると、学力入試はおおむね1.2〜1.8倍の範囲で推移しています。国立大学の工学系編入としては低めの水準ですが、年度によって0.5ポイント以上動くため「毎年これくらい」と決めつけないほうが安全です。とくに2025年4月入学は志願者466名に対して合格者177名まで絞られており、直前の年(206名合格)と比べると合格者数そのものが約14%減っています。
大学が示す「倍率」は分母が違う
公表資料には大学自身が計算した「倍率(対定員)」の行もありますが、これは募集人員を分母にした倍率です。たとえば2026年4月入学の学力入試は、志願者380名÷募集人員172名=2.21倍、受験者268名÷172名=1.56倍と記載されています。一般に受験生が知りたい「何人に1人が受かるのか」は受験者数÷合格者数なので、数字を比べるときはどちらの倍率かを必ず確かめてください。本記事では原則として受験者数÷合格者数を使っています。
合格者と入学者の差が大きい
この大学の選抜結果を読むうえで重要なのが、学力入試では合格者数と入学者数が大きく離れるという点です。2026年4月入学は合格182名に対して入学120名(約66%)、2025年4月入学は合格177名に対して入学127名(約72%)、2024年4月入学は合格206名に対して入学131名(約64%)でした。試験が6月下旬で結果発表が7月中旬という早い時期に行われるため、他の国立大学の編入試験や進学先と併願している合格者が一定数いることがうかがえます。一方で推薦入試は合格者のほぼ全員が入学しており(2026年4月入学は214名合格・213名入学)、推薦は事実上の専願であることが数字にも表れています。
分野別の難易度(2026年4月入学)
全体倍率よりも、志望する分野の数字のほうが実感に近くなります。直近で合格者数まで公表されている2026年4月入学の内訳です。
| 分野 | 学力入試(一般) | 推薦入試 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 受験 | 合格 | 倍率 | 受験 | 合格 | 倍率 | |
| 機械工学 | 66 | 44 | 1.50倍 | 65 | 53 | 1.23倍 |
| 電気電子情報工学 | 78 | 51 | 1.53倍 | 59 | 58 | 1.02倍 |
| 情報・経営システム工学 | 44 | 31 | 1.42倍 | 22 | 21 | 1.05倍 |
| 物質生物工学 | 56 | 33 | 1.70倍 | 52 | 52 | 1.00倍 |
| 環境社会基盤工学 | 24 | 23 | 1.04倍 | 32 | 30 | 1.07倍 |
出典: 大学公表「第3学年 入学者選抜試験 入学志願者数・合格者数等調」【令和8年度】1 推薦入試・一般入試(外国人留学生、社会人は除く)。合格者には第2志望での合格者が含まれる分野があります(物質生物工学分野・環境社会基盤工学分野に注記あり)。
学力入試では物質生物工学分野が最も厳しく(1.70倍)、環境社会基盤工学分野が最も通りやすい(1.04倍)という差が出ています。この差は年度によって入れ替わるため固定的なものではありませんが、受験者数の絶対数が少ない分野ほど、数名の増減で倍率が大きく振れるという性質は毎年変わりません。倍率だけで分野を選ぶのは避け、自分が300点を取りにいける志望分野別科目はどれかという観点で決めてください。
2027年4月入学の志願状況
2027年4月入学(令和9年度)については、合格者数はまだ公表されていませんが、大学の「出願状況(学部3年)」のページで志願者数が確定値として公開されています。学力入試(一般入試)は募集人員172名に対して志願者310名、推薦入試は募集人員168名に対して志願者256名(外国人留学生・外国の高専からの志願を含む)でした。学力入試の志願者は前年の380名から310名へと減っており、志願者数の水準は年度ごとに一定ではないことがわかります。
選抜の中身|推薦と学力入試の設計
推薦入試は書類審査のみ
日本の高等専門学校を卒業見込みの方を対象とする推薦入試は、筆記試験も面接もありません。選抜は書類審査だけで、出身高専の学校長が作成する調査書・推薦書と、志願者本人が作成する志望調書を総合的に評価して130点満点で判定されます。要項には「本学教員がアドミッションポリシーに基づき評価を行うもので、科目の成績とは異なります」と注記があり、成績表の点数を機械的に換算しているわけではないことが示されています。
したがって推薦入試で自分がコントロールできる余地は、実質的に志望調書だけです。この様式には志望動機・学生生活の抱負・将来に対する抱負・自分が優れていると思うこと(具体例つき)といった記入欄があり、さらにTOEIC等の英語検定試験のスコアを書く欄も設けられています。推薦書の記入上の注意には、評価を裏づける具体例として英検2級・数学検定・技能資格、研究やディベート大会での成果、校内表彰、ロボコンやコンテストでの入賞、留学・インターンシップ経験、部活動の主将や学生会役員などが例示されています。低学年からの活動記録が効いてくる選抜だと考えてください。
外国の高等専門学校(モンゴル国・タイ王国)を卒業見込みの方の推薦は、書類審査80点+面接50点の計130点で、面接は現地で実施されます。
推薦がだめでも同じ年に学力入試を受けられる
この大学の選抜設計でとくに知っておくべき点です。推薦入試で合格とならなかった方は、推薦の合格発表の翌日から数日間だけ設けられる追加の出願期間に改めて出願手続きを行うことで、同じ年度の学力入試を受験できます。2027年4月入学の場合は、推薦の合格発表が2026年6月11日、学力入試への出願期間が2026年6月12日9時〜6月17日17時(必着)、試験日が6月27日〜28日でした。必要書類は入学志願票・写真票と、志望分野を変更する場合の志望調書のみで、検定料30,000円を改めて納めます。
ただし準備の観点では、この救済ルートを前提にしてはいけません。推薦の結果が出てから試験本番までわずか2週間強しかなく、そこから筆記の対策を始めるのは現実的ではないからです。推薦を狙う方も、少なくとも数学・応用数学と志望分野別科目は並行して仕上げておくのが安全です。
学力入試の配点
| 科目 | 配点 | 試験時間 | 比重 |
|---|---|---|---|
| 国語(外国人留学生入試は日本語) | 100点 | 80分 | 10% |
| 英語 | 200点 | 80分 | 20% |
| 数学・応用数学 | 200点 | 90分 | 20% |
| 志望分野別科目 | 300点 | 90分 | 30% |
| 面接(2日目) | 200点 | ― | 20% |
| 合計 | 1,000点 | ― | 100% |
2027年4月入学の時間割は、1日目(2026年6月27日)が国語9:00〜10:20、英語11:00〜12:20、数学・応用数学13:30〜15:00、志望分野別科目15:50〜17:20、2日目(6月28日)が面接9:00〜でした。要項には「課せられた試験の科目等のすべてを受験しなければ失格とします」と明記されています。
配点の設計を読むと、この試験の性格がはっきりします。志望分野別科目300点+数学・応用数学200点=500点で全体の半分を占め、専門の土台がそのまま得点になります。一方で面接200点は英語や数学と同じ重みを持っており、筆記だけで押し切れる配点ではありません。国語100点は最も軽いものの、工学系の試験としては珍しく独立した科目として課されている点に注意が必要です。
科目別の対策
志望分野別科目(300点)
第1志望分野によって、選べる専門科目が決まります。募集要項の「志望分野別科目一覧」は次のとおりです。
| 第1志望分野 | 選べる科目 |
|---|---|
| 機械工学分野 | 力学基礎 |
| 電気電子情報工学分野 | 電気電子情報工学 |
| 情報・経営システム工学分野 | 5科目すべてから1科目を選択 |
| 物質生物工学分野 | 5科目すべてから1科目を選択 |
| 環境社会基盤工学分野 | 建設工学 |
つまり科目選択の自由があるのは情報・経営システム工学分野と物質生物工学分野の2つだけで、機械・電気電子情報・環境社会基盤の3分野は科目が固定されています。各科目の出題範囲は要項に明記されています。
- 力学基礎: 質点・剛体の静力学と動力学から出題されます。運動方程式、力のつり合いとモーメント、エネルギー保存、慣性モーメントを含む剛体の運動が中心軸になります
- 電気電子情報工学: 「電気回路」「電気磁気学」「情報数学」の3科目から2科目を選択して解答します。3つのうち2つを仕上げる必要があるため、実質的な学習量は他分野より多くなります
- 情報・経営システム工学: 「情報分野」「経営分野」の2分野から1分野を選択して解答します
- 化学・生物系分野: 化学および生物に関連する基礎的な分野から共通問題1題が出題され、加えて有機化学・無機化学・物理化学・生物化学・生物工学の分野から5題が出題されて2題を選択します
- 建設工学: 水理学・地盤工学・構造工学・コンクリート工学・地域計画学・環境工学の6分野から3分野を選択して解答します。1分野の深さより、3分野を確実に得点できる幅のほうが効きます
2029年4月入学から化学・生物系分野の形式が変わります。大学は2026年6月に「令和11(2029)年度 第3学年入学者選抜試験に係る変更点について(予告)」を公表しており、化学・生物系分野の共通問題1題が廃止され、有機化学・無機化学・物理化学・生物化学・生物工学の5分野から2分野を選択して解答する形に変わります。他の科目の出題形式に変更はありません。2028年4月入学までは現行の形式です。
数学・応用数学(200点)
出題範囲は要項に「行列と行列式、2変数までの微積分、簡単な微分方程式、確率の初歩」と明示されています。範囲が言い切られているタイプの試験なので、対策は絞り込めます。
- 行列と行列式: 行列式の計算、逆行列、連立方程式、固有値・固有ベクトルまで
- 2変数までの微積分: 1変数の微分積分に加え、偏微分・重積分の基本操作まで。3変数以上には広げなくてかまいません
- 簡単な微分方程式: 変数分離形、1階線形、定数係数の線形微分方程式が中心
- 確率の初歩: 高専・短大の基礎科目で扱う範囲。手薄になりやすいので最後に必ず埋めてください
また、アドミッションポリシーの「入学までに履修が望まれる教科・科目等」では、分野共通で必要な数学として解析・代数・確率統計が挙げられ、「未履修であっても、入学前に基礎的内容を自習しておいてください」と書かれています。入学後を見据えても、この3領域は落とせません。
英語(200点)
TOEICなど外部試験のスコア提出は出願要件になっていません。大学が実施する80分の筆記試験で200点、専門科目に次ぐ2番目に大きい配点です。「英語は当日の筆記だけ」という設計なので、スコアを持っていないことが不利にはなりませんが、逆にスコアで代替することもできません。
大学が公開している直近年度の問題を見ると、大問4題の構成で、語句整序、文脈に沿った空所補充、表やデータを読み取って英文の空欄を埋める問題、そして工学に関する評論文の読解(空所補充・語義の言い換え・指示語の内容説明)が並んでいます。題材は科学技術や社会に関わる説明的な文章が中心です。難単語の知識より、時間内に説明文の流れを追い切る読解力が問われる形式だと考えてください。長文を1本読み切る演習を、時間を計って積むのが最短です。
なお、全志願者が提出する志望調書にTOEIC等のスコアを記入する欄がある点は前述のとおりです。書類審査だけで決まる推薦入試では、この欄に書けるスコアがあるかどうかの意味が相対的に大きくなります。推薦を狙う方は、低学年のうちに一度は受験しておく価値があります。
国語(100点)
工学系の編入では珍しく、国語が独立した科目として80分・100点で課されます。配点の比重は10%と小さいものの、受験しなければ失格になる必須科目です。合格者の報告では、評論文の読解を軸に、筆者の主張や論の流れを問う設問と、本文の要点を自分の言葉でまとめる記述が中心だったとされています。漢字や語句の知識問題もありますが、基本的な水準にとどまるという声が多く見られます。
対策としては、専用の勉強に長時間を割くより、直近の過去問で形式と時間配分を確認し、記述に時間をかけすぎない練習をするのが費用対効果の高いやり方です。1日目の最初の科目なので、ここで時間に追われると後の科目に影響します。
面接(200点)
2日目に個人面接が行われ、人物・適性が評価されます。200点は英語・数学と同じ重みです。合格者の報告では、志望動機、入りたい研究室とその理由、入学後にやりたいこと、TOEICのスコアといった内容が問われています。研究室名や研究内容まで調べたうえで、いま学んでいることとの接続を自分の言葉で説明できる状態にしておくのが基本形です。
過去問の入手と使い方
長岡技術科学大学は、公式サイトの「過去問題(学部3年)」のページで直近3年度の学力入試の試験問題を科目ごとに公開しています。共通科目(国語・日本語・英語・数学・応用数学)と、志望分野別科目5科目(力学基礎・電気電子情報工学・情報・経営システム工学・化学・生物系分野・建設工学)がすべてそろっており、直近年度分には解答例も併載されています。それより前の年度の問題および解答例は、大学の資料請求のページに記載された方法で請求できます。
使い方の順序としては、次の流れが効率的です。
- 最初に1年度分を通しで解く: 5科目を通しで解いて、いまの自分の得点構成を把握します。志望分野別科目で何点取れるかが最大の変数です
- 解答例のある年度で採点基準を掴む: 記述の書き方や、どこまで途中式を残すべきかを解答例から逆算します
- 選択問題の当たり外れを潰す: 電気電子情報工学の2科目選択、建設工学の3分野選択、化学・生物系分野の2題選択は、本番でどれを選ぶかを事前に決めておく必要があります。公開されている各年度の問題を見比べて、自分の得意分野が安定して出題されているかを確認してください
- 時間を計って再演習する: 合格者の報告では、どの科目も難問ではないものの計算量が多く時間が足りなくなったという声が共通しています
著作権の観点から、この記事では過去問の設問そのものは記載していません。実物は大学公式サイトで確認してください。
特待生制度と技術革新フロンティアコース
推薦入試の出願時にだけ申請できる制度が2つあります。どちらも「合格してから考える」ものではなく、出願と同時に申請しなければ対象になりません。
VOS特待生・スーパーVOS特待生
推薦入試に合格した方のうちから採用される制度で、募集人員は20名(うちスーパーVOS特待生は10名を上限)です。VOS特待生の応募資格は、推薦入試の合格に加えて、高等専門学校の3年次または4年次の成績がいずれかで学科内席次の上位5%以内であり学校長が推薦していること、そして大学院修士課程または5年一貫制博士課程への進学意欲が認められることです。特典は学部入学料の全額免除および入学後2年間の授業料半額免除。スーパーVOS特待生は3年次・4年次のどちらも上位5%以内であることが条件で、学部と大学院修士課程の入学料全額免除・授業料半額免除などが加わります。
採否は提出された成績と第一志望分野による面接で決まり、面接はWeb会議システムで実施されます(2027年4月入学は2026年6月2日)。低学年の成績が効く制度なので、高専1〜2年生の段階から意識しておく価値があります。
技術革新フロンティアコース
入試ではなく教育課程のプログラムで、コース定員は学部第3学年編入学者30名程度です。工学課程の5分野のいずれかを主専攻としながら、他分野の科目を必ず履修する構成になっており、修了生は本学大学院へ進学する際の入学料が全額免除、さらに希望する研究室に編入直後から早期配属される特典があります。
申請には条件があり、前年度に大学が実施したオープンハウスまたはラボ・マッチングデーに参加していることが対象要件です。推薦入試の出願時に校長推薦つきの申請書を提出する必要があり、出願期間内に届かなければ受理されません。オープンキャンパスやオープンハウスへの参加が後から効いてくる仕組みなので、高専3〜4年生のうちに一度は足を運んでおくとよいでしょう。
出願までのチェックリスト(2028年4月入学向け)
2027年4月入学の日程は終了しています。次のサイクルである2028年4月入学に向けた行動リストです。日付は直近実績(2027年4月入学)にもとづく見込みであり、実際の日程は必ず募集要項の原本で確認してください。
- いま〜2027年2月|志望分野を決めて基礎を固める5分野のどれを第1志望にするかで、志望分野別科目300点の対策内容が変わります。数学・応用数学(行列と行列式・2変数までの微積分・簡単な微分方程式・確率の初歩)と志望分野別科目の2本柱を先に立ち上げてください。推薦を狙うなら、この時期までの成績が評価対象です
- 2027年3月中旬|募集要項の公表例年3月中旬に募集要項が公表されます。募集人員・出願資格・志望分野別科目の範囲・日程を原本で確認します
- 2027年4月上旬|出願資格の事前照会の締切「外国の学校の通信教育で14年の課程を修了」「同等以上の資格のある者」の区分で出願する方は、出願開始の約2週間前に設定される所定書類の提出締切までに、大学入試課へ電話等で照会が必要です。ここを逃すと出願自体ができません
- 2027年4月中旬|インターネット出願登録の開始出願はインターネット出願です。メールアドレス、インターネットに接続したパソコンかスマートフォン、A4判が印刷できるプリンターが必要になります。登録して検定料を支払っただけでは完了せず、書類が期間内に大学へ到着する必要があります
- 2027年4月下旬〜5月上旬|出願書類の提出成績証明書・卒業(修了)見込証明書などは発行に時間がかかります。受付開始の2〜4週間前には出身校へ依頼してください。書類は簡易書留・速達郵便で送付します
- 2027年6月上旬|推薦入試の合格発表推薦で合格とならなかった場合は、翌日からの数日間に学力入試への出願手続きを行います(検定料は改めて必要)。推薦合格者は、7月上旬までに入学確約書を提出します
- 2027年6月下旬|学力入試(2日間)1日目に国語・英語・数学・応用数学・志望分野別科目、2日目に面接。全科目を受験しないと失格です
- 2027年7月中旬|合格発表合格者の受験番号が構内に掲示され、公式サイトにも掲載されます。電話等での合否照会には応じてもらえません
- 2027年9月上旬|個人成績の開示請求受験者本人の請求により、学力入試は総合点・各科目の得点・面接点・分野内順位が、推薦入試は総合点と分野内順位が開示されます。請求期間は9月上旬の約2週間と短く、再挑戦を検討する場合の判断材料になります
- 2028年2月上旬〜中旬|入学手続入学手続関係書類は1月下旬〜2月上旬に送付されます
併願をどう組むか
長岡技術科学大学の3年次入試は、他の国立大学の編入試験より早い時期に終わるのが最大の特徴です。学力入試が6月下旬、合格発表が7月中旬という日程なので、7月以降に試験がある大学とは日程が重なりません。合格者数と入学者数の差が大きいのは、この日程の早さと表裏一体だと考えられます。
組み方の考え方は次のとおりです。
- 推薦を第一に置く場合: 推薦は他の国公立大学と重複して推薦を受けられません。推薦を使うと決めた時点で、国公立の推薦系の併願は事実上絞られます。学力系の試験との併願は可能です
- 学力入試を軸に置く場合: 出題範囲が「行列と行列式・2変数までの微積分・簡単な微分方程式・確率の初歩」と明示されているため、他大学の編入数学と土台を共有できます。専門科目も、力学基礎・電気回路・電気磁気学・水理学・構造力学といった高専の主要科目そのものなので、対策が他大学と重複します
- 豊橋技術科学大学との併願: 同じく高等専門学校の卒業生を第3学年に受け入れる設計の技術科学大学です。制度の考え方が近く、比較しやすい併願先になります
- 国語の存在を忘れない: 併願先の多くには国語がありません。長岡技科大だけのために必要になる科目なので、直前期に時間を確保しておいてください
なお、入学手続の際には入学料282,000円の納入が必要です(令和8年度入学者の参考額)。複数校に合格した場合の費用も含めて、早めに家族と相談しておくと選択の自由度が上がります。
合格者インタビュー
高等専門学校から複数の国立大学に合格した先輩のインタビューです。数学・情報系の対策の進め方や、併願をどう設計したかが語られています。
筑波大学に編入で合格!対策スケジュールと使った参考書・その使い方(長岡技術科学大学を含む3校併願合格)
さいとうさん(2026年度合格・工学 電気電子情報工学分野)
高等専門学校からの編入/TOEIC L&R 395点。
「全体的にやる気が出るのが遅いせいで始めるのが遅すぎて終盤はかなり焦った。 面接練習を1回もせずに本番に挑んだのは、さすがに無謀だったと思う。」
ユウさん(2026年度合格・物質生物工学分野)
高等専門学校からの編入。
「4年生の時の夏に開催された大学のオープンキャンパスに参加すればよかった。 AIの活用方法 ChatGPTを部分的に利用した。特に、調べたい熟語がある時に、その意味をChatGPTに打ち込み、熟語を教えてもらった。校正にはChatGPTを一切使わなかった。」
しーさん(2026年度合格・物質生物工学分野)
高等専門学校からの編入。
「志望理由書の作成にあたり、早い段階からの作成をしておけば安心できたと感じました。 自分のことを分析し、高専生活で何をしていたか、また志望理由書に書ける内容を増やすために課外活動などにもっと参加すべきであったと思いました。」
合格者の声
「長岡技術科学大学には実務訓練があり今までしたことのないようなことができるからです。また高専からの編入が多いことももちろん要素としてあります。」
たいきさん(2026年度 情報・経営システム工学分野/高等専門学校 電子情報工学科から)
たいきさんは学力入試での合格者で、対策の中心を数学と力学に置いていました。英語については「一朝一夕で英語力は上がらない」と割り切り、頻出単語に絞る戦略を取っています。振り返りとして「もっと早く始めるべきだったとは思う。英語にもその他教科にも多くの時間がかかった。見積もりが甘かった」と述べており、配点200点の英語をどこまで捨てるかは慎重に判断すべき点です。
「まず一つ目に長岡技術科学大学は学部と修士が密接な関係にあるため、ほとんどの学生が修士に進学します。そのため、修士を前提としたカリキュラムが組まれていることがとても魅力的でした。」
のじりさん(2026年度 物質生物工学分野/高等専門学校 物質工学科から)
のじりさんは推薦入試での合格者です。対策は志望理由書に集中しており、研究室の指導教員と内容を詰め、国語の教員に表現面の添削を受けるという進め方をしています。卒業研究の内容を書く欄があったため、本来5年生から始める研究を4年生から前倒しで始めたという工夫も語られています。一方で「推薦入試では低学年の成績も評価に入ると聞き、当時勉強のやる気がなく、低い成績だったため後悔しました」という振り返りもあり、推薦を視野に入れるなら低学年の成績を軽視できないことがうかがえます。
「TOEICのスコアを志望動機を書く時に書く欄があることを知ってもっとTOEICに力を入れれば良かったと思った」
はるかさん(2026年度 環境社会基盤工学分野/高等専門学校 環境都市工学科から)
はるかさんも推薦入試での合格者です。志望理由書は「過去の経験 → 興味を持った理由 → 大学で学びたいこと → 将来どうなりたいか」という流れで構成したと述べており、担任の教員から「なぜそう思ったのかをつなげることが大切」という助言を受けて論理の接続を意識したそうです。書類だけで決まる選抜だからこそ、構成そのものが得点差になります。
編入後の学び方
入学後の設計を知っておくと、志望理由書と面接の説得力が変わります。長岡技術科学大学の学部教育には、他大学と明確に異なる特徴があります。
- 実務訓練(長期インターンシップ): 学部第4学年に約5か月間、企業や官公庁等で実務訓練を履修します。海外の受入機関へ行く学生もいます。編入生にとっては、3年次入学から2年間のうち相当期間を学外で過ごす計算になるため、履修計画は早い段階で組む必要があります
- 大学院進学が前提の設計: 大学公表の進路実績によると、令和7年度の学部卒業生471名のうち進学者は416名、就職者は45名でした。学部から大学院修士課程までを一貫した教育体制として位置づけていることが、数字にも表れています
- 留学生比率の高さ: 大学は約110の海外機関と学術交流協定を結んでおり、約21の国・地域から254名の外国人留学生が在籍、全学生に占める留学生比率は約11.5%と公表されています
- 単位認定: 入学後に既修得単位の認定手続きが行われます。合格者の報告では、認定単位数が60単位台に達した例や、認定にあたって口頭試問が課された例があります。認定される科目の範囲は個別審査になるため、シラバス・成績証明書・授業資料はデータで整理しておくと手続きが楽になります。認定の可否や上限は年度・分野で異なる可能性があるため、合格が決まったら早めに大学へ確認してください
なお、キャンパスは新潟県長岡市上富岡町にあります。工学課程の収容定員は第1学年80名・第2学年80名・第3学年420名・第4学年420名の計1,000名で、3年次から学年規模が5倍以上になる構造です。編入生が少数派になる大学とは環境が根本的に異なり、同じ立場の学生が周囲に多数いることは、入学後の不安の面でも大きな違いになります。
おすすめ参考書|科目別の定番
志望分野別科目のうち「力学基礎」と「化学・生物系分野」に対応する参考書を紹介します。カードをタップするとレビュー記事に移動できます。
長岡技術科学大学の出題との対応が確認できている本
出題分野との対応で選ぶ本
上段の3冊は、長岡技術科学大学の出題内容との対応が確認できている本です。下段の3冊は、質点・剛体の力学という出題分野との対応で選んでいます。電気電子情報工学・情報・経営システム工学・建設工学の各科目については、対応が確認できた本がないため掲載していません。これらの分野は、出身高専で使っている教科書と大学公開の過去問を軸に進めてください。
よくある質問
長岡技術科学大学工学部の編入試験は、大学に在学中でも受けられますか?
受けられません。募集要項の学力入試(一般入試)の出願資格には注記があり、他大学に在学している者が第3学年への転学を志望する場合は出願資格がない、と明記されています。出願できるのは、高等専門学校、短期大学、専修学校の専門課程(修業年限2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上)、高等学校等の専攻科の課程を卒業・修了した方および卒業・修了見込みの方が中心です。大学からの編入を考えている方は、別の大学を検討するか、まず大学入試課へ個別に相談してください。
長岡技術科学大学工学部の編入試験の倍率はどのくらいですか?
大学が公表している「第3学年 入学者選抜試験 入学志願者数・合格者数等調」によると、学力入試(一般入試・工学課程全体)の受験者数÷合格者数は、2024年4月入学が258名÷206名で約1.25倍、2025年4月入学が313名÷177名で約1.77倍、2026年4月入学が268名÷182名で約1.47倍です。推薦入試は同じ計算で1.04倍〜1.27倍と、書類審査で選抜される分だけ数値が低くなります。ただし志望分野によって差があり、2026年4月入学の学力入試では物質生物工学分野が約1.70倍、環境社会基盤工学分野が約1.04倍でした。
推薦入試と学力入試はどちらを選べばよいですか?
高等専門学校を卒業見込みで、在学中の成績が上位に属し高専の学校長の推薦を受けられるなら、まず推薦入試です。推薦入試は書類審査130点のみで筆記試験がなく、募集人員も168名と学力入試の172名とほぼ同規模です。推薦入試で合格とならなかった場合も、合格発表の翌日から数日間だけ設けられる期間に改めて出願手続きを行えば、同じ年度の学力入試を受験できます。短期大学・専修学校・高等学校等の専攻科の方や、高専をすでに卒業している方は、推薦入試の対象外なので学力入試が唯一のルートです。
英語はTOEICなど外部試験のスコア提出が必要ですか?
出願要件としては必要ありません。学力入試の英語は大学が実施する80分の筆記試験で、配点は200点です。国語100点・数学・応用数学200点・志望分野別科目300点・面接200点と合わせた1,000点満点のうち、英語は専門科目に次ぐ2番目に大きい配点を占めます。ただし全志願者が提出する「志望調書」にはTOEIC等の英語検定試験のスコアを記入する欄があり、スコアがある場合は書くことができます。推薦入試は書類審査だけで選抜されるため、この欄の意味は学力入試より大きくなります。
志望分野別科目はどれを選べばよいですか?
第1志望分野によって選べる科目が決まっています。機械工学分野は「力学基礎」、電気電子情報工学分野は「電気電子情報工学」、環境社会基盤工学分野は「建設工学」で固定です。情報・経営システム工学分野と物質生物工学分野の2つだけは、5科目すべてから1科目を選べます。この2分野を志望する場合は、出身学科で最も演習量を積んできた科目を選ぶのが基本です。なお2029年4月入学の試験から「化学・生物系分野」の出題形式が変わり、共通問題がなくなって有機化学・無機化学・物理化学・生物化学・生物工学の5分野から2分野を選択する形になると大学が予告しています。
長岡技術科学大学工学部の過去問は手に入りますか?
大学が公式サイトの「過去問題(学部3年)」のページで、直近3年度の学力入試の試験問題を科目ごとに公開しています。国語・日本語・英語・数学・応用数学の共通科目と、力学基礎・電気電子情報工学・情報・経営システム工学・化学・生物系分野・建設工学の志望分野別科目がそろっており、直近年度分には解答例も付いています。それより古い年度の問題と解答例は、大学の資料請求のページに記載された方法で請求できます。
2028年4月入学を目指す場合、いつから何をすればよいですか?
2027年4月入学の選抜は2026年7月16日の合格発表で終了しています。次のサイクルとなる2028年4月入学は、例年どおりであれば募集要項が2027年3月中旬に公表され、インターネット出願登録が4月中旬、出願書類の受付が4月下旬から5月上旬、学力試験が6月下旬の土日という日程になります。まず2026年内に志望分野を決めて数学・応用数学と志望分野別科目の基礎固めに入り、2027年3月に公表される募集要項で日程と出題範囲を確認するのが標準的な進め方です。出願資格の事前確認が必要な区分は、出願開始よりさらに2週間ほど早い時期に照会の締切があるので注意してください。
まとめ
長岡技術科学大学工学部の3年次入学は、募集人員340名という国立大学の編入としては最大級の入口を持ち、倍率も直近3年度で学力入試1.25〜1.77倍と、規模の割に落ち着いた水準で推移しています。ただし出願できるのは高等専門学校・短期大学・専修学校の専門課程・高等学校等の専攻科の卒業(修了)者に限られ、4年制大学に在学中の学生は出願できません。まずここを確認してください。
出願資格を満たすなら、次に決めるのは5分野のうちどれを第1志望にするかです。志望分野別科目300点と数学・応用数学200点で全体の半分を占めるため、この2つの土台がそのまま合否に直結します。高専を卒業見込みで成績が上位にある方は、書類審査だけで決まる推薦入試が最も現実的なルートで、その場合は志望調書の完成度と低学年からの成績・活動記録が勝負どころになります。
2027年4月入学の選抜は終了しました。次のサイクルは2027年3月中旬ごろの募集要項公表から始まります。それまでの期間で数学と専門科目の基礎を固め、大学が公開している過去問で形式に慣れておくことが、いま最も効果の高い準備です。日程・募集人員・出題範囲は年度ごとに変わり得るため、要項が公表されたら必ず原本で確認してください。
あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。
ボタンを押すと予約ページが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要・出願資格・配点は長岡技術科学大学が公表する令和9年度第3学年学生募集要項および入試情報のページ、倍率は同大学が公表する「第3学年 入学者選抜試験 入学志願者数・合格者数等調」を原本で確認して作成し、合格者の声はオンライン編入学院に寄せられた合格体験談にもとづいています。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ|最終更新: 2026年9月6日
関連記事
- 豊橋技術科学大学 3年次編入 編入試験を徹底解説|同じく高等専門学校の卒業生を第3学年に受け入れる技術科学大学。制度が近く比較しやすい併願先です
- 名古屋工業大学工学部 編入試験を徹底解説|工学系の主要な併願先。試験時期が異なるため日程を組み合わせやすい大学です
- 電気通信大学 3年次・学士編入 編入試験を徹底解説|情報・電気電子系を志望する方の併願候補です
- 新潟大学工学部 編入試験を徹底解説|同じ新潟県内の国立大学工学部。地元での併願を考える方はこちらもご覧ください
- 京都工芸繊維大学工芸科学部 編入試験を徹底解説|建設・デザイン系を志望する方の併願候補です







