静岡大学農学部の編入試験対策|倍率推移・出題傾向・合格ロードマップ
結論:静岡大学農学部の編入試験はこんな試験
静岡大学農学部の3年次編入学試験は、英語100点+専門2科目200点+面接50点の合計350点で合否が決まる試験です。募集単位は生物資源科学科と応用生命科学科の2学科で、募集人員は一般入試で生物資源科学科6名・応用生命科学科3名、これに農業大学校からの推薦を対象とした特別入試1名(生物資源科学科)が加わります。
この試験のいちばんの特徴は英語の筆記試験がないことです。英語はTOEIC L&Rのスコアを大学の換算式で点数化して英語の得点とします。裏を返すと、スコアを提出できない人は出願そのものが認められません。専門科目は、生物資源科学科が物理学・化学・生物学から出願時に登録した2科目、応用生命科学科が化学・生物学の2科目です。
難易度の読み方には注意が必要です。大学が公表している実施状況を見ると、受験者は学科ごとに毎年6〜19名と少なく、実質倍率(受験者数÷合格者数)は1.3〜2.8倍の範囲で動いています。数字だけ見れば高くありません。しかし要項には「学力試験の専門科目および面接のいずれかの得点が50%に満たない場合は不合格とする」と明記されており、実際に2026年度入学では生物資源科学科の合格者が1名にとどまり、その後の欠員補充第2次募集でも合格者が出ませんでした。定員が埋まっていなくても、基準に届かなければ通しません。相対競争ではなく絶対基準の試験だと考えて準備するのが安全です。
今日から始めるなら、やることは3つです。TOEICで650点を目標に据えること(換算式の満点ラインがそこにあります)、受験する専門2科目を早く確定させること、大学1〜2年の基礎科目レベルを、用語の暗記ではなく「説明できる」水準まで戻して固めること。この記事では、2027年度(令和9年度)の募集要項原本、大学公表の農学部入学試験実施状況、そして合格者発表資料をもとに、対策の全体像を解説します。
出願資格は大学ごとに条件が細かく分かれます。短大・高専・専門学校・大学在学中で扱いが変わり、英語資格が要る大学もあります。自分が出願できるかどうかは、条件を1つずつ突き合わせないと分かりません。
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試験概要(最新要項データ)
2027年度2027年4月入学(令和9年度)の3年次編入学学生募集要項にもとづくデータです。この節は毎年の要項公表に合わせて更新されます(更新日: 2026-08-06)。
| 募集単位 | 生物資源科学科/応用生命科学科(農学部は2学科制)。第3年次編入学 |
|---|---|
| 募集人員(第1次) | 一般入試: 生物資源科学科6名/応用生命科学科3名。特別入試(農業大学校推薦): 生物資源科学科1名 |
| 出願期間 | 2026年5月18日(月)〜5月22日(金)17時必着。書類を一括して封筒に入れ「書留速達」で郵送 |
| 試験日 | 2026年6月11日(木)。学力試験 10:00〜11:20/面接試験 12:30〜 |
| 試験場 | 静岡大学 農学部(静岡市駿河区大谷836=静岡キャンパス)。浜松キャンパスではありません |
| 選抜方法・配点 | 学力試験(英語)100点+学力試験(専門2科目)200点=各科目100点+面接試験50点=合計350点。全試験区分の総得点の上位から合否を決定 |
| 足切りの条件 | 学力試験の物理学・化学・生物学および面接試験のいずれかの得点が50%に満たない場合は不合格(要項に明記) |
| 専門科目 | 生物資源科学科: 物理学・化学・生物学からあらかじめ登録した2科目(出願時に登録)/応用生命科学科: 化学・生物学の2科目 |
| 英語 | 筆記試験は実施せず、TOEIC L&Rのスコアを換算して英語の得点とする。スコアの提出がない場合は出願を認めない |
| 出願資格(主なもの) | 大学卒業(見込み含む)/大学に2年以上在学し62単位以上を修得して中途退学/他大学に2年以上在学し62単位以上を修得見込み/短期大学卒業(見込み含む)/高等専門学校卒業(見込み含む)/高等学校専攻科の修了/専修学校専門課程の修了/外国での14年以上の課程修了 の8区分 |
| 検定料 | 30,000円(振替払込受付証明書を所定の貼付用紙に貼って提出) |
| 合格発表 | 2026年6月19日(金)12時。農学部ホームページに受験番号を掲載+合格通知書を郵送 |
| 入学手続 | 編入学確約書を2026年7月24日(金)までに提出(未提出は辞退扱い)。入学手続書類は11月下旬に郵送され、手続は12月中旬 |
| 納付金(実績額) | 入学料282,000円/授業料 年額535,800円(半期267,900円)※令和8年度実績額 |
| 成績開示 | 編入学試験成績等の開示申請を2027年5月10日〜6月30日に受付 |
ホームページのPDF版募集要項では出願できません。出願には所定用紙(編入学願書・写真票・受験票、検定料の貼付用紙、あて名票)が必要で、農学部学務係へ請求して紙の要項を取り寄せる必要があります。請求は、封筒に「農学部3年次編入学学生募集要項請求」と朱書きし、返信用封筒を同封して郵送します。要項は無料ですが郵送料は自己負担です。日程・募集人員・選抜方法は年度により変わるため、出願前には必ず静岡大学農学部が公表する最新の募集要項を確認してください。
2027年度入学の第2次募集(欠員補充)はこれから出願できます
2027年度入学の第1次試験(2026年6月11日実施)はすでに終了し、合格発表も済んでいます。ただし静岡大学農学部は入学定員に満たない場合に欠員補充の第2次募集を行っており、2027年度入学についても第2次募集の要項が公表されています。この記事の更新時点(2026年8月6日)では、まだ出願期間前です。
| 募集人員 | 一般入試: 生物資源科学科3名/特別入試(農業大学校推薦): 生物資源科学科1名。応用生命科学科の募集はありません |
|---|---|
| 出願期間 | 2026年9月28日(月)〜10月2日(金)17時必着。(簡易)書留速達で郵送 |
| 試験日 | 2026年11月5日(木)。学力試験 10:00〜11:20/面接試験 12:30〜(第1次と同じ時間割) |
| 合格発表 | 2026年11月19日(木)17時 |
| 確約書の提出 | 2026年11月27日(金)まで。期日までに提出されない場合は辞退扱い |
| 選抜方法 | 第1次と同じ。募集人員・出願手続・選抜日時・合格発表・確約書以外は本体の募集要項に従う |
第2次募集は2025年度・2026年度・2027年度入学と3年連続で実施されており、農学部の入試情報ページには毎年7〜9月ごろに要項が掲載されています。実施の有無・募集学科・人数はその年の欠員状況で決まるため、恒常的な制度として当てにはできません。ただし「6月の試験に間に合わなかった=その年は終わり」ではないことは、併願計画を立てるうえで知っておく価値があります。2028年4月入学を目指す方は、第1次の要項が例年4月上旬に公表されることを前提に、逆算して準備を始めてください。
科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。
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生物資源科学科と応用生命科学科どちらを受けるか
静岡大学農学部は2学科制です。出願は学科単位で、試験科目も募集人員も違います。ここを最初に決めないと、学習計画そのものが立ちません。
| 比較項目 | 生物資源科学科 | 応用生命科学科 |
|---|---|---|
| 募集人員(一般) | 6名 | 3名 |
| 専門科目 | 物理学・化学・生物学から2科目を登録 | 化学・生物学(固定) |
| 推薦(農業大学校) | あり(1名) | なし |
| 第2次募集(2027年度) | あり(一般3名・推薦1名) | なし |
| コース分属 | 2年次にバイオ/環境の2コース | コース区分なし |
試験科目で選ぶなら
物理学が得意な人にとっては、生物資源科学科だけが選択肢になります。応用生命科学科は化学と生物学が固定で、物理学で代替できません。逆に、化学と生物学の両方を仕上げられるなら両学科を検討できます。ここで重要なのは、生物資源科学科の2科目は出願時に登録するため、当日「思ったより難しかったから別の科目にする」という切り替えができないことです。出願の時点で決着をつける必要があります。
また、専門科目には各科目50%の足切りがかかります。得意科目で稼いで苦手科目を捨てる戦略は取れません。2科目とも合格ラインに乗せることが前提です。「得意1科目+やや不安な1科目」より、「安定して6割取れる2科目」を選ぶほうが、この試験の設計には合っています。
学ぶ内容で選ぶなら
生物資源科学科は、農林産業および環境保全の分野に貢献する人材の育成を掲げ、作物・園芸生産学、生物資源保全・植物保護科学、木質科学、山岳流域学、食料経済学など、農学の幅広い分野を扱います。静岡を中心に国内外のフィールドを使った実験・実習が多いのも特徴です。2年次にコース分属があり、バイオサイエンスコースは農林作物の生産・保護・利用の観点から、環境サイエンスコースは持続可能な耕地利用や森林・都市・農村を含む流域管理の観点から専門性を高めます。
応用生命科学科は、バイオテクノロジーやライフサイエンス産業で活躍できる人材の育成を掲げています。物理化学、有機化学、分析化学、生化学、分子生物学、細胞生物学、生物情報学などの講義と、分子レベルから個体レベルまでの実験を通して、生物の制御機能の解明や有用物質の開発・生産を学びます。研究室も、植物化学・応用微生物学・食品栄養化学・幹細胞生物学・動物遺伝子機能学など、化学と分子生物学を軸にした構成です。
編入学生のコース選択と在学年数の注意
生物資源科学科は在学生であれば2年次にコースへ分属します。3年次編入で入る場合は、合格後に送られる入学手続書類に「コース希望届」が同封され、そこでコースを選ぶ流れになります。
ここで見落としてはいけないのが、要項の次の一文です。「単位認定の結果及び選択するコースによっては卒業までに3年以上在学しなければならない場合もあります」。つまり、編入したからといって全員が2年で卒業できるとは限りません。単位認定は、教養科目28単位と理系基礎科目19単位が一括認定され、それ以外の専門科目15〜16単位は学科・コースが定めた基準で個別に認定されます。2年で卒業できるかどうかは、出身校で何を履修してきたかと、どのコースを選ぶかに左右されます。就職や大学院進学の時期に直結する話なので、志望学科・志望コースが固まった段階で農学部学務係に相談しておくことをおすすめします。
TOEICの扱い(換算式と目標スコア)
この試験でもっとも早く着手すべきなのがTOEICです。理由は3つあります。①スコアがないと出願できない ②配点が100点=全体の約29%ある ③スコアは一朝一夕には上がらない、の3つです。
換算式は「(スコア−150)÷5」
2027年度要項の換算式は次のとおりです。
Y={(X−150)÷500}×100
X=TOEICスコア、Y=英語の得点。
650点以上は100点、150点以下は0点。小数点以下は四捨五入。
式を整理すると「(スコア−150)÷5」です。実際にあてはめると次のようになります。
| TOEIC L&R スコア | 英語の得点(100点満点) | 650点との差 |
|---|---|---|
| 300点 | 30点 | −70点 |
| 400点 | 50点 | −50点 |
| 450点 | 60点 | −40点 |
| 500点 | 70点 | −30点 |
| 550点 | 80点 | −20点 |
| 600点 | 90点 | −10点 |
| 650点以上 | 100点(満点) | 0点 |
出典: 静岡大学農学部「令和9年度 静岡大学農学部3年次編入学 学生募集要項」。表の得点は要項の換算式を編入総研編集部が計算したものです。
ここから読み取れることは明確です。650点を超えても加点はありません。したがって650点が目標であり上限です。700点、800点を目指す時間があるなら、その時間は専門科目に回すほうが総得点は伸びます。逆に、たとえばTOEIC 400点で受験する人は、650点の人に対して50点=専門科目の半分に相当するハンデを最初から背負うことになります。350点満点のうち50点差は小さくありません。
なお、要項の足切り条件は「学力試験の物理学・化学・生物学および面接試験」を対象としており、英語は足切りの対象に入っていません。英語が低くても英語だけを理由に不合格になることはありませんが、そのぶん総得点で確実に不利になります。
スコアの有効期限と提出のしかた
- 受験時期の条件: 2027年度の場合は2024年4月以降に受験したものに限られます。有効な期間が定められているので、古いスコアは使えません。
- IPテストは可、オンライン受験は不可: 学校や勤務先で受けるIPテストのスコアも使えますが、オンラインで受験したものは対象外です。ここを間違えると出願できません。
- 提出はコピー、原本は面接時に確認: 出願時は公式認定証またはスコアシートの写しをA4サイズにコピーして提出し、面接当日に原本を持参して確認を受けます。
- デジタル公式認定証なら原本持参を省略できる: 2024年4月以降に受験してデジタル公式認定証の発行を受けた場合、原本証明用QRコードが表示されたPDF版スコアシートを印刷して出願時に提出すれば、面接時の原本持参は省略できます。ただし印刷が不鮮明なものは受理されません。
TOEICは申込から受験、スコア発行までに時間がかかります。出願期間(5月中旬)に間に合うスコアを持っているかを、年明けの時点で必ず確認してください。受験機会を1回しか確保していないと、体調不良やスコアの伸び悩みで出願自体ができなくなります。最低でも2〜3回の受験機会を、出願の3か月前までに確保しておくのが安全です。
難易度・倍率(大学公表の実施状況)
静岡大学農学部は「農学部入学試験実施状況」というPDFを年度別に公開しており、その末尾に「農学部3年次編入学試験実施状況」の表があります。学科別・区分別(一般/推薦)に、定員・志願者数・受験者数・合格者数が載っています。年度は入学年度で、各表は当該年度の4月1日時点の集計です。
| 入学年度 | 区分 | 定員 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2020年度 | 生物資源(一般) | 6 | 19 | 19 | 9 | 2.1倍 |
| 2020年度 | 応用生命(一般) | 3 | 11 | 11 | 4 | 2.8倍 |
| 2020年度 | 生物資源(推薦) | 1 | 1 | 1 | 0 | — |
| 2022年度 | 生物資源(一般) | 6 | 11 | 11 | 7 | 1.6倍 |
| 2022年度 | 応用生命(一般) | 3 | 7 | 6 | 3 | 2.0倍 |
| 2022年度 | 生物資源(推薦) | 1 | 0 | 0 | 0 | — |
| 2023年度 | 生物資源(一般) | 6 | 13 | 12 | 7 | 1.7倍 |
| 2023年度 | 応用生命(一般) | 3 | 9 | 9 | 4 | 2.3倍 |
| 2023年度 | 生物資源(推薦) | 1 | 1 | 1 | 0 | — |
| 2024年度 | 生物資源(一般) | 6 | 9 | 8 | 6 | 1.3倍 |
| 2024年度 | 応用生命(一般) | 3 | 8 | 8 | 3 | 2.7倍 |
| 2024年度 | 生物資源(推薦) | 1 | 1 | 1 | 1 | — |
| 2025年度 | 生物資源(一般) | 6 | 6 | 6 | 4 | 1.5倍 |
| 2025年度 | 応用生命(一般) | 3 | 6 | 6 | 3 | 2.0倍 |
| 2025年度 | 生物資源(推薦) | 1 | 1 | 1 | 1 | — |
| 5年通算 | 生物資源(一般) | — | 58 | 56 | 33 | 1.7倍 |
| 5年通算 | 応用生命(一般) | — | 41 | 40 | 17 | 2.4倍 |
| 5年通算 | 全区分合計 | — | 103 | 100 | 52 | 1.9倍 |
出典: 静岡大学農学部「令和2年度/令和4年度/令和5年度/令和6年度/令和7年度 農学部入学試験実施状況」(農学部の学部入試情報ページに掲載)。実質倍率は受験者数÷合格者数で編入総研編集部が計算し、小数第2位を四捨五入しました。推薦(特別入試)は志願者が0〜1名のため倍率は算出していません。2021年度入学のぶんは、大学の掲載ページで「令和3年度」としてリンクされているファイルの中身が令和2年度版と同一のため、取得できていません。表の区分は学科×一般/推薦のみで、第1次と第2次(欠員補充)の内訳は示されていません。
グラフは表と同じ出典の数値です。2021年度入学は資料が取得できないため、2020年度と2022年度を直線で結んでいます。
「倍率が低い=入りやすい」ではない
受験者数は2020年度入学の31名から2025年度入学の13名まで減っています。単年の実質倍率も1.3〜2.8倍で、数字上は落ち着いて見えます。しかし、この試験を「倍率が低いから入りやすい」と読むのは危険です。理由は合格者数が定員に届かない年が続いていることです。定員10名に対し、合格者は2020年度13名、2022年度10名、2023年度11名、2024年度10名、2025年度8名。2025年度入学では定員を2名下回っています。
さらに直近の合格者発表を見ると、この傾向はもっとはっきりします。
- 2026年度入学: 第1次の合格者は生物資源科学科1名・応用生命科学科3名。その後の欠員補充第2次募集(生物資源科学科6名)の結果は「合格者なし」でした。定員6名の生物資源科学科に、最終的に1名しか合格していません。
- 2027年度入学: 第1次の合格者は生物資源科学科3名・応用生命科学科3名。残る3名分について第2次募集が行われます。
出典: 静岡大学農学部「令和8年度/令和9年度 静岡大学農学部3年次編入学試験合格者」および「令和8年度 静岡大学農学部3年次編入学欠員補充第2次募集 合格者」(いずれも農学部ホームページ掲載の合格発表)。これらは合格者番号の発表であり、志願者数・受験者数は含まれません。
この事実が意味するのは、要項の足切り条件(専門科目・面接のいずれかが50%未満なら不合格)が実際に機能しているということです。定員が空いていても、基準に届かない受験者は通しません。志願者が少ない年ほど受かりやすい、という関係は成り立っていないと考えてください。目指すべきは「他の受験者より上」ではなく「各科目で確実に6割以上」です。
出題傾向(過去問分析)
ここからは、オンライン編入学院の過去問分析にもとづいて、専門科目の中身を見ていきます。著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません。分野・出題形式のレベルにとどめています。また、分析できたのは化学と生物学で、物理学は対象に含まれていません。物理学で受験する場合は、以下の傾向をそのまま当てはめないでください。
まず全体像として、要項は専門科目の水準を「大学における物理学、化学、生物学の基礎的知識を問い、おおむね大学基礎教育における学力の到達度を基準とする」と定義しています。実際の出題もこの定義どおりで、特定の応用分野に踏み込むのではなく、大学1〜2年で学ぶ基礎科目の全域から広く問う形になっています。
化学:大問4題で「無機・物理化学→有機→生化学」
化学は大問4題の構成が続いています。分野の並びにも一定の型があります。
| 大問 | 扱われている分野 |
|---|---|
| 第1問 | 原子の構造・電子配置、化学結合と電子式、物質量とアボガドロ数、有効数字、単位換算 |
| 第2問 | 電気陰性度・極性・分子の立体構造・水素結合と沸点/コロイド、電離、中和、濃度計算 |
| 第3問 | 有機化学(構造式と命名、官能基、付加・酸化・エステル化・脱水、幾何異性体、抽出による分離) |
| 第4問 | 生化学(タンパク質の高次構造、酵素の基質特異性、アミノ酸と等電点、糖の構造、核酸、窒素定量) |
特徴は第4問が生化学に固定されていることです。高校化学の延長線上にある第1〜3問と違い、ここはタンパク質の一次〜四次構造、酵素と活性部位、アミノ酸の双性イオンと等電点、鏡像異性体、グルコースの環状構造とアノマー、DNA・RNAの糖といった大学の生化学の入門レベルが問われます。高校化学だけで準備すると、ここで大きく落とします。
出題形式の構成比は次のとおりです。
選択式はほとんどありません。手を動かして構造式・反応式・電子式を書く問題が3分の1、計算が4分の1を占めます。しかも計算は答えだけでなく過程を示させるものが含まれ、有効数字の指定もあります。「見て分かる」レベルでは点になりません。加えて論述が2割強あり、「なぜそうなるか」を化学構造や電子配置に即して説明する力が問われます。
生物学:分子から生態まで分野をまたいで問われる
生物学も複数の大問に分かれ、1つの大問ごとにまったく違う分野が割り当てられます。確認できた出題分野は次のとおりです。
| 分野 | 扱われているテーマ |
|---|---|
| 分子生物学・遺伝 | 遺伝情報の流れ、転写と翻訳、DNAの半保存的複製、塩基配列の多型 |
| 細胞生物学 | 細胞小器官の種類と機能、呼吸の反応系と反応の場、生体膜の構造と物質の透過性、リボソームでのタンパク質合成 |
| 植物生理学 | 種子の発芽条件と休眠、光受容体と光発芽、植物ホルモンと農業への応用、屈性、病原体への応答、日長と花芽形成 |
| 生態学 | 種間関係と群集、生物多様性の3つのレベル、外来生物、個体群の成長と環境収容力、密度効果、生存曲線 |
| 進化・分類 | 進化と自然選択、生物学的種の概念、生物の3つのドメイン |
植物生理学と生態学の比重が高いのが農学部らしい点です。高校生物では扱いが薄くなりがちな植物ホルモン、光周性、個体群動態、生存曲線といったテーマが、そのまま大問1つ分になります。
出題形式の構成比は化学とはっきり違います。
生物学は論述と用語で7割以上を占めます。計算問題はほとんどありません。用語問題は文章中の空欄を埋める形式が多く、単語だけを覚えていても文脈が読めなければ答えられません。論述は指定語句を使って説明させるタイプや、複数の答えを列挙させるタイプが目立ちます。
2科目の選び方に直結する違い
ここまでの分析から、生物資源科学科で登録する2科目を決める材料が見えてきます。
- 化学は「書く・計算する」試験: 構造式や反応式を手で書け、計算過程を有効数字まで整えて示せる人に向きます。第4問の生化学まで含めて仕上げる時間が必要です。
- 生物学は「説明する」試験: 現象の理由を自分の言葉で書ける人に向きます。暗記はしているが説明はできない、という状態だと点になりません。範囲が分子から生態まで広く、山を張れません。
- どちらも半分は取らなければならない: 各科目50%の足切りがあるため、「化学で稼いで生物は捨てる」はできません。
応用生命科学科を志望する場合は化学と生物学が固定なので、上の2つを両方仕上げる前提で計画を立てることになります。
面接(50点)で問われること
面接の配点は50点で、350点満点のうち約14%です。要項には評価の観点が「主に志望動機、意欲、熱意、表現力などを評価します」と書かれています。加えて、入学者受入の方針では面接を「思考力・判断力・表現力」と「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を判断する場と位置づけています。
重要なのは、面接にも50%の足切りがかかることです。学力試験で高得点を取っても、面接が25点未満なら不合格になります。配点が小さいからと軽視できません。
面接は学力試験と同じ日に行われ、学力試験が11時20分に終わり、面接は12時30分からという時間割です。筆記の疲労が残った状態で臨むことになるため、話す内容は当日考えるのではなく、前もって固めておく必要があります。準備しておきたいのは次の4点です。
- なぜ静岡大学農学部なのか: 学科の教育内容と、自分がやりたいことの接点を具体的に。生物資源科学科なら希望コース(バイオサイエンス/環境サイエンス)まで言えると説得力が出ます。
- いまの学校で何を学び、何が足りないと感じているか: 編入は「途中から入る」制度なので、これまでの学びとの接続を必ず聞かれると考えてください。
- 編入後に所属したい研究分野: 学科ページに研究室の一覧が公開されています。園芸、応用昆虫、植物病理、木質バイオマス、農業経営(生物資源科学科)/植物化学、応用微生物、食品栄養化学、幹細胞生物学、動物遺伝子機能学(応用生命科学科)など、分野の幅は広いので、名前を挙げられる程度には調べておきましょう。
- 面接当日の持ち物: TOEIC L&Rの公式認定証またはスコアシートの原本を必ず持参します(デジタル公式認定証のPDFを出願時に提出した場合を除く)。忘れると確認ができません。
この試験の出願書類には志望理由書がありません(願書・写真票、成績証明書、卒業/在学証明書、TOEICのスコア、検定料の払込証明などが中心です)。つまり志望動機を伝える機会は面接の場しかありません。書類で先に読んでもらえる前提が使えないぶん、口頭で過不足なく説明できるところまで準備しておく必要があります。
出願手続きのチェックリスト
静岡大学農学部の出願は紙の要項を取り寄せるところから始まります。ここを知らずにPDFだけ見て準備すると、出願期間に入ってから慌てることになります。時期順に整理します。
- 前年秋〜冬
TOEIC L&Rの受験計画を立てる。出願時に有効な受験時期の条件(2027年度は2024年4月以降)を確認し、出願までに2〜3回受験できる日程を押さえる。オンライン受験は対象外なので、公開テストかIPテスト(会場受験)を選ぶ。 - 要項公表の直後
要項は例年4月上旬に農学部の学部入試情報ページへ掲載される。掲載を確認したら、その場でPDFを読んで日程・募集人員・専門科目を確認し、同時に紙の要項を請求する。封筒に「農学部3年次編入学学生募集要項請求」と朱書きし、返信用封筒を同封して農学部学務係へ郵送する。 - 出願の1か月前まで
受験上および修学上の配慮が必要な場合は、原則として出願の1か月前までに『受験上の配慮申請書』を提出する(障害者手帳の写しまたは医師の診断書を添付)。事前相談が前提なので、該当する人はここが実質的な最初の締切になる。 - 出願の2〜4週間前
出身校へ成績証明書・卒業(見込)証明書を依頼する。成績証明書は出願資格に定めのある学校の長が作成し厳封されたものが必要。他大学に2年以上在学する区分で出願する人は「履修登録証明書」等と在学証明書も要る。大学を中途退学して出願する人は退学証明書が必要。専攻科・専修学校専門課程の区分は文部科学大臣が定める基準を満たす証明書も要る。区分によって必要書類が違うので、自分の区分の欄を要項で確認する。 - 出願直前
検定料30,000円を払い込み、振替払込受付証明書を所定の貼付用紙に貼る。TOEICのスコアシートはA4サイズにコピーして提出用にそろえる。受験票等返送用封筒(長形3号・410円切手の速達)とあて名票も準備。日本国籍を有しない人は在留カード(両面)の写し、在職中の人は受験承諾書が追加で必要。 - 出願期間
2027年度の第1次は2026年5月18日〜5月22日17時必着。書類を一括して封筒に入れ「書留速達」で郵送する。締切は「消印有効」ではなく必着なので、最終日の投函では間に合わない。 - 出願後
受験票は出願締切後に返送用封筒で郵送される。2027年度第1次は6月1日までに届かなければ農学部学務係へ連絡すること。届かないまま放置すると受験できなくなる。 - 合格後
合格発表(第1次は2026年6月19日12時)の後、編入学確約書を7月24日までに提出。本人と保証人の連署が必要で、期日までに提出しないと辞退扱いになる。入学手続書類は11月下旬に郵送され、手続は12月中旬。生物資源科学科の合格者にはコース希望届も同封される。
上の日付は2027年度(2027年4月入学)の第1次のものです。2028年4月入学を目指す方は、同じ流れを1年後ろにずらして考えつつ、必ず新しい年度の募集要項で日付を確認してください。
合格までのロードマップ
試験日は例年6月中旬です。逆算すると、本格的な準備は前年の夏から秋に始めるのが現実的です。
- 試験の10〜12か月前
学科と専門2科目を決める。生物資源科学科なら物理学・化学・生物学のどれで戦うか、応用生命科学科なら化学・生物学の両方を仕上げられるか。ここが決まらないと参考書も選べません。同時にTOEICを1回受けて現在地のスコアを把握します。 - 試験の7〜9か月前
基礎の作り直し期。化学なら原子構造・化学結合・物質量・濃度計算・有機の官能基までを教科書レベルで一周。生物学なら細胞・遺伝情報・植物生理・生態を通します。この時期は問題演習より「用語を説明できるか」の確認を優先します。TOEICは並行して継続受験。 - 試験の4〜6か月前
演習期。化学は計算問題を過程を書いて解く練習に切り替えます。有効数字の扱いと単位換算は必ず得点源にします。構造式・電子式・反応式は手で書いて正確さを上げます。生物学は論述を60〜120字程度で書く練習を始めます。TOEICは650点を目標に、この時期までにめどをつけたいところです。 - 試験の2〜3か月前
穴を埋める期。化学は生化学(タンパク質・酵素・アミノ酸・糖・核酸)を集中的に補強します。高校化学の教材ではカバーしきれないので、在籍校の生化学・基礎生物化学の教科書を使います。生物学は植物生理と生態を厚めに。並行して志望理由と研究分野の話を言語化し始めます。 - 試験の1か月前
時間配分の調整。学力試験は10:00〜11:20の枠に2科目が収まります。1科目あたりに使える時間は長くありません。解ける問題から確実に処理する順番を、自分の中で決めておきます。面接の想定問答も一通り声に出して練習します。 - 直前1週間
下の直前期チェックリストで持ち物と手続きを確認します。会場は静岡キャンパスの農学部です。遠方から受験する場合は前泊の可否と当日の交通を早めに確定させてください。
直前期チェックリスト
- TOEICの原本: 公式認定証またはスコアシートの原本を面接時に持参する(デジタル公式認定証のPDFを出願時に提出済みの場合は不要)。前日に鞄へ入れる。
- 受験票: 届いているか、氏名・受験番号・学科に誤りがないかを確認。
- 試験場の確認: 静岡大学農学部(静岡市駿河区大谷836)。工学部・情報学部の浜松キャンパスと間違えない。
- 時間割: 学力試験 10:00〜11:20/面接試験 12:30〜。昼をはさむので、軽食と飲み物を用意しておく。
- 登録した2科目の最終確認: 生物資源科学科は出願時に登録した科目でしか受験できません。当日変更はできません。
- 計算の道具立て: 有効数字の処理、モル濃度・質量モル濃度・規定度・単位換算を手が覚えている状態にしておく。
- 論述の型: 「結論→理由→補足」の順で60〜120字にまとめる型を、化学の理由説明と生物学の現象説明の両方で用意しておく。
- 面接の1分自己紹介と志望動機: 声に出して時間を計る。志望理由書を提出しない試験なので、話す内容がそのまま評価対象になる。
併願の考え方
静岡大学内での併願
静岡大学で3年次編入学を実施しているのは、大学公式の「3年次編入」案内に掲載されている人文社会科学部・情報学部・工学部・農学部の4学部です。他の学部はこの案内に掲載されていません。
学部ごとに要項も日程も別で、キャンパスも分かれます。農学部と人文社会科学部は静岡キャンパス、情報学部と工学部は浜松キャンパスです。理系で併願を考えるなら情報学部情報科学科や工学部が候補になりますが、試験科目がまったく別(情報学部は英語・数学・計算機基礎)なので、対策の互換性はほとんどありません。同じ大学だからと安易に併願先を増やすより、農学部の2科目を確実に仕上げるほうが合格に近づきます。
同系統の他大学との併願
農学・生命科学系の国立大学編入は、試験時期が5月〜8月に分散するため、日程の重複さえ避ければ複数校の受験が可能です。静岡大学農学部は6月中旬なので、その前後に試験がある大学と組み合わせる形になります。
併願先を選ぶときは試験科目の重なりを基準にしてください。静岡大学農学部は「化学・生物学(+物理学)+TOEIC+面接」という構成なので、専門筆記が化学・生物中心で、英語を外部スコアで代替する大学とは対策がほぼそのまま流用できます。逆に、専門論文や英文和訳を課す大学は別立ての準備が必要になります。
なお、静岡大学農学部の欠員補充第2次募集(11月)は、他大学の一般的な編入試験シーズンより後にあります。夏までの受験がうまくいかなかった場合の受け皿として、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。
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おすすめ参考書
静岡大学農学部の専門科目のうち、化学は両学科に共通して必要になります(生物資源科学科で物理学・生物学を登録する場合を除く)。オンライン編入学院の参考書データベースから、化学の準備に使える本を紹介します。カードをタップするとレビュー記事に移動できます。
このうち『エクセル化学総合版』は、オンライン編入学院の分析で静岡大学農学部の化学の出題との対応が確認できています(電子式、価電子、有効数字、モル濃度・質量モル濃度、中和滴定、酸化数、不斉炭素原子、マレイン酸とフマル酸、還元性などの収録内容が出題テーマと一致)。
他の4冊は静岡大学との直接の対応までは確認できていませんが、出題分野との対応は確認できます。『化学の新研究』は原子番号・共有結合・極性分子・水素結合・中和滴定・立体異性体・脱水反応・単糖とグリコシド結合・等電点・酵素といった、この試験で問われる分野を辞典的に網羅しています。『化学の新標準演習』と『実戦 化学重要問題集』は同じ分野を演習量で押さえる位置づけ、『マクマリー一般化学 上』は原子構造・イオン半径・電気陰性度・分子間力・有効数字といった第1〜2問の土台を大学の教科書の言葉で確認したいときに向きます。
使い分けの目安です。まず演習書(エクセル化学総合版、化学の新標準演習)で構造式と計算を手を動かして固め、詰まった項目を『化学の新研究』で調べる。大学レベルの言い回しに慣れたい人は『マクマリー一般化学』を併用します。ただし化学の第4問に出る生化学(タンパク質の高次構造、酵素、アミノ酸と等電点、糖、核酸)と、生物学の全範囲は、これらの化学参考書ではカバーできません。在籍校の生化学・基礎生物学の教科書と、大学基礎レベルの生物学の教材をそのまま使ってください。
よくある質問
静岡大学農学部の編入試験の倍率はどのくらいですか?
静岡大学農学部は「農学部入学試験実施状況」に3年次編入学の志願者数・受験者数・合格者数を掲載しています。取得できた5年度分(2020・2022・2023・2024・2025年度入学)を通算すると、受験100名に対して合格52名で、実質倍率(受験者数÷合格者数)は約1.9倍でした。学科別では生物資源科学科が約1.7倍、応用生命科学科が約2.4倍で、応用生命科学科のほうが高い水準で推移しています。ただし受験者は学科ごとに毎年6〜19名と少なく、1人の増減で倍率が動く規模です。
静岡大学農学部の編入試験の試験科目と配点は?
2027年度(令和9年度)募集要項によると、配点は英語100点、専門2科目200点(各100点)、面接50点の合計350点です。英語は筆記試験を行わず、TOEIC L&Rのスコアを大学が定めた換算式で点数化します。専門科目は、生物資源科学科が物理学・化学・生物学からあらかじめ登録した2科目、応用生命科学科が化学・生物学の2科目です。学力試験の専門科目および面接のいずれかが50%に満たない場合は不合格になると要項に明記されています。
TOEICは何点あればよいですか?
2027年度要項の換算式は Y={(X−150)÷500}×100 で、650点以上が満点の100点、150点以下が0点です。実質的には「(スコア−150)÷5」で、400点なら50点、500点なら70点、600点なら90点、650点以上で100点になります。満点までの100点差は専門科目1科目分に相当するため、650点を上限の目安として計画を立てるのが合理的です。なおスコアの提出がない場合は出願が認められません。
生物資源科学科と応用生命科学科のどちらを受けるべきですか?
試験科目で選ぶなら、化学と生物学を武器にできる人は両方の選択肢があり、物理学が得意な人は物理学と化学(または生物学)で受験できる生物資源科学科が有利です。学ぶ内容では、生物資源科学科が作物・園芸生産学、植物保護科学、木質科学、山岳流域学、食料経済学などを扱い、2年次にバイオサイエンスコースと環境サイエンスコースに分かれます。応用生命科学科は物理化学・有機化学・分析化学・生化学・分子生物学などを軸に、バイオテクノロジーやライフサイエンス産業で活躍する人材を育てる学科です。募集人員は生物資源科学科6名、応用生命科学科3名です。
静岡大学農学部の編入試験の出願資格と必要単位は?
2027年度要項の一般入試の出願資格は8区分で、大学卒業(見込み含む)、大学に2年以上在学し62単位以上を修得して中途退学、他大学に2年以上在学し62単位以上を修得見込み、短期大学卒業(見込み含む)、高等専門学校卒業(見込み含む)、高等学校専攻科の修了、専修学校専門課程の修了、外国での14年以上の課程修了などが対象です。「62単位以上」は全区分に一律にかかるものではなく、大学に2年以上在学する区分にかかる要件です。自分がどの区分で出願するかを先に決め、その区分の条件を要項で確認してください。
農学部はどのキャンパスに通うことになりますか?
静岡大学農学部は静岡市駿河区大谷836の静岡キャンパスにあり、編入学試験の試験場も同じ農学部です。静岡大学は静岡キャンパスと浜松キャンパスの2キャンパス制で、3年次編入学を実施している学部のうち情報学部と工学部は浜松キャンパスです。人文社会科学部は農学部と同じ静岡キャンパスにあります。出願前に通学先を取り違えないよう注意してください。
第1次の試験に間に合わなかった場合、受験のチャンスはありますか?
静岡大学農学部は入学定員に満たない場合に「欠員補充第2次募集」を行っており、2025年度・2026年度・2027年度入学と3年連続で実施されています。2027年度入学の第2次募集は、一般入試が生物資源科学科3名、特別入試(農業大学校推薦)が生物資源科学科1名で、出願期間は2026年9月28日から10月2日17時必着、試験日は2026年11月5日、合格発表は11月19日です。応用生命科学科の第2次募集はありません。実施の有無と募集学科は毎年変わるため、農学部の入試情報ページで確認してください。
まとめ
静岡大学農学部の3年次編入学試験は、英語(TOEIC換算)100点+専門2科目200点+面接50点=350点で決まる試験です。募集は生物資源科学科6名・応用生命科学科3名に、農業大学校推薦の特別入試1名を加えた計10名。英語の筆記はなく、TOEICスコアの提出がなければ出願そのものができません。換算式は「(スコア−150)÷5」で650点が満点なので、そこを上限の目標に据えるのが合理的です。
大学公表の実施状況では、実質倍率は生物資源科学科が約1.7倍、応用生命科学科が約2.4倍(いずれも5年通算)。数字だけ見れば高くありませんが、合格者が定員に届かない年が続いており、2026年度入学の生物資源科学科は第1次で1名、欠員補充第2次では合格者なしという結果でした。要項の「専門科目・面接のいずれかが50%未満なら不合格」という条件が実際に働いています。他人と競うのではなく、各科目で確実に6割を超えることが目標になります。
出題は、化学が大問4題で「原子と結合→溶液と分子の性質→有機→生化学」という並び、生物学が分子生物学・細胞・植物生理・生態・進化を横断する構成です。化学は書く・計算する試験、生物学は説明する試験という違いがはっきりしているので、登録する2科目はこの性格の違いを踏まえて決めてください。
最後に手続きの注意です。ホームページのPDFでは出願できません。紙の要項を農学部学務係に請求するところから始まります。証明書は区分ごとに必要なものが違い、出願は「消印有効」ではなく17時必着。締切の設計が厳しめなので、要項が公表される4月上旬に動き出せるよう、前年のうちにTOEICと専門科目の土台を作っておきましょう。日程・募集人員・選抜方法は年度により変わるため、出願前には必ず静岡大学農学部が公表する最新の募集要項を確認してください。
あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)
本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要・日程・選抜方法・配点・出願資格は、静岡大学農学部が公表する「令和9年度 静岡大学農学部3年次編入学 学生募集要項」および「令和9年度 静岡大学農学部3年次編入学 欠員補充第2次学生募集要項(一般入試/特別入試)」の原本で確認しました。倍率は同学部が公表する「農学部入学試験実施状況」(令和2・4・5・6・7年度)、合格者数は同学部の合格発表資料にもとづいています。出題傾向はオンライン編入学院の過去問分析によるものです。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
最終更新: 2026年8月6日






