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経済学の参考書ルート

経済学部編入 参考書ルート|ミクロ・マクロ・経済数学を何からどの順で

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-10​‌‌‌​​​‌​​‌‌‌​​​​‌​​‌​‌‌​‌‌​​‌​‌

経済学部の編入試験には、ほかの学部にない特徴があります。大学によって試験の形がまるで違うことです。神戸大学経済学部東北大学経済学部のように経済学と経済数学の筆記2科目で選抜する大学、名古屋大学経済学部のように筆記1科目の大学、滋賀大学経済学部大阪大学経済学部のように筆記試験がなく書類と面接・口頭試問で決まる大学。同じ経済学部の編入でも、必要な本と到達水準がまったく変わります。

一方で、どの大学を受けるにしても、本を読む順序は共通しています。図と計算で経済の理屈を追える入門書から入り、計算問題集で解き方の型を身につけ、必要な人だけ中級テキストへ進む。この順を飛ばして最初から中級テキストに向かうと、数式の壁で止まります。経済学は大学の学問なので、ほとんどの受験生が初学者から始めますが、差がつくのは才能ではなく順序です。

この記事では、標準ルート難関大ルートを分けて示します。難関大ルートは、神戸大学・東北大学のように経済数学が独立した科目として課され、中級テキストの水準まで問われる大学を指します。標準ルートは、新潟大学経済科学部のように入門書と計算問題集の反復で戦える筆記の大学と、筆記試験のない大学です。

この記事で分かること

  • 同じ参考書でも伸び方が変わる、経済学の読み方5つ
  • 参考書を買う前に確かめること(ここで買う本が決まります)
  • ミクロ経済学・マクロ経済学それぞれの参考書を読む順序と、標準ルート・難関大ルートの分かれ目
  • 経済数学と英語(TOEIC)の進め方
  • 経済学を課している大学と、それぞれの試験の型
  • いつまでに何を終えるかの目安と、やってはいけない使い方

編入試験は大学ごとに出願資格も科目も違います。いまの学年・在籍区分で受けられる大学がどこかは、条件を突き合わせて初めて分かります。

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買う前に決めること

先に志望校の募集要項で、試験の型を確かめてください。経済学部の編入は「この1冊をやれば大丈夫」という科目ではなく、型によって必要な本と水準が入れ替わります。

確かめることなぜ必要か
専門試験の型筆記2科目(経済学+経済数学)か、筆記1科目か、筆記なし(書類・面接・口頭試問)か。ここで標準ルートか難関大ルートかが決まります
経済数学の扱い神戸大学・東北大学のように微分積分・線形代数を独立した科目として課す大学があります。経済学とは別に、数学として仕上げる時間が要ります
英語の扱い経済学部はTOEICなどのスコア提出型が主流です。出願要件として下限スコアを定める大学もあり、受験日程の逆算が参考書より先になります
面接・口頭試問筆記がない大学ほど、志望理由書と面接の比重が上がります。経済学の内容を口頭で問う大学もあり、「説明できる」水準まで要ります

型が分かれば、必要な本は多くありません。標準ルートならミクロ・マクロの本は3冊が土台です。買い集めるより、決めた本の図と計算を自分の手で再現できるまで繰り返すほうが確実に力になります。

参考書ルートの全体像:4段階で積み上げる

経済学の参考書は、入門書 → 計算の型 → 中級テキスト → 過去問の順で積み上げます。

段階使う本
1. 入門
図の意味をつかむ
新・らくらくミクロ経済学入門新・らくらくマクロ経済学入門(講義動画で学びたい人は速習シリーズ)。需要供給曲線やIS-LM分析といったグラフが何を表しているのかを、言葉で説明できる状態にします
2. 計算の型
手を動かす
試験対応 新・らくらくミクロ・マクロ経済学入門 計算問題編編入試験の経済学は計算問題が中心の大学が多く、読んで分かるだけでは得点になりません
3. 中級テキスト
難関大のみ
ミクロ経済学(芦谷)マクロ経済学 第2版モデルを数式で立てて解く水準まで引き上げます
4. 過去問
形式に合わせる
志望校の過去問で出題形式と頻出分野を確かめ、解けなかった分野を参考書に戻って再インプットします

1と2を飛ばして中級テキストから入らないでください。中級テキストは、入門書レベルの図と用語を前提に数式で議論を進めます。土台がないまま開くと、1章から先に進めなくなります。

同じ本でも伸び方が変わる5つのこと

買う本を決めたあとの話です。同じ参考書を使っても、読み方で到達点が変わります。編入の経済学でとくに効くのが次の5つです。

1. 数学は目的ではなく道具

経済学が数学を使うのは、誰が見ても同じ結論になる形で示すためです。数学そのものが問われているわけではありません。経済数学を独立した科目として課すのは一部の大学で(後述)、それ以外の大学は微分ができればほとんどの問題に対応できます。数学の本を先に積み上げる必要はなく、経済学の本を読む中で出てきた計算を覚えていけば足ります。

2. グラフは眺めず自分の手で描く

経済学は縦軸と横軸のグラフが大量に出ます。教科書の図を見て納得できる段階と、白紙に描ける段階は別物です。難しい問題に当たったら、まずグラフを描いてみてください。円安が進むとなぜ国内の物価が上がるのか——企業のコストが上がって供給曲線が上にずれる、と図にできれば、言葉の説明も自然に出てきます。慣れてきたら、頭の中で描けるところまで持っていきます。

3. 結論だけ覚えずプロセスで覚える

「円安が進むと物価が上がる」と結論だけ覚えると忘れます。輸入品を高い金額で買うことになる → 企業が利益を保つために製品価格を上げる → 全体の物価が上がる、と筋道で押さえていれば忘れません。

この差がはっきり出るのがマンデル=フレミング・モデルです。変動相場制と固定相場制、財政政策と金融政策の組み合わせで結果が8通りになります。丸暗記では試験まで持ちません。

プロセスで覚える利点はもうひとつあります。記述問題と口頭試問で、そのまま言葉にできることです。口述で理解を確かめる大学では、覚えた結論よりも「なぜそうなるのか」を自分の言葉で言えるかどうかが見られます。

4. 解き方は一つではない

参考書と違う手順で正しい答えにたどり着いたなら、それで構いません。自分にとって再現できる解き方が1つ確立していれば十分です。そのうえで余裕があれば本の解法も見ておくと、本のやり方でないと解けない問題に当たったときに詰まりません。

5. 数式は「意味」から読む

経済学の数式には必ず意味があります。たとえば「所得 − 税金 = 消費 + 貯蓄」という式は、手取りのお金は使うか貯めるかのどちらかになる、という当たり前のことを書いているだけです。記号も英語の頭文字(消費=consumption の C、貯蓄=saving の S、税=tax の T)なので、覚える負担は思うより小さくなります。

数式から意味を読めるようになると、逆に文章から数式を立てられるようになります。問題文に数式が与えられず、自分で立式しなければならない出題もあります。計算そのものより先に要る力です。

難問が解けるかどうかで決まる試験ではありません。難しい問題は、ほかの受験生も同じように解けません。合否に直結するのは取るべきところを落とさないことです。1問に固執するより、解ける問題を確実に取り切る練習をしてください。

ミクロ経済学の参考書ルート

ミクロ経済学は、消費者や企業といった個々の主体の行動から市場の仕組みを説明する分野です。編入試験では、効用最大化・企業行動・市場均衡・余剰分析といった論点を、グラフを描いて計算で答えを出す形で問う大学が中心です。東北大学経済学部の「経済学の基礎問題(ミクロ・マクロ経済学)」のように、ミクロとマクロを1つの試験でまとめて問う大学が多いため、2分野を同時に始めるのではなく、ミクロから順番に積み上げるのが定石です。

ミクロの標準ルート:入門書と計算問題集

入門書の軸は新・らくらくミクロ経済学入門です。需要供給曲線から消費者・生産者の理論まで、グラフが何を表しているのかを1つずつ言葉で確かめながら進む構成で、経済学を初めて学ぶ人が最もつまずきにくい1冊です。

実際に、滋賀大学経済学部に合格した先輩は、この本を土台に据えてこう振り返っています。

一周目はこんなのもあるんだな→二周目は理解→三周目に二周目の知識を活かしたさらに深い理解 全ての基礎になるので大事にするべき。

滋賀大学経済学部に合格した先輩(『新・らくらくミクロ経済学入門』を3周)

講義を聴きながら学びたい人は、速習!ミクロ経済学に置き換えて構いません。各章に対応した無料の講義動画が付いていて、QRコードから視聴できます。まず紙面を読み、自力で理解しづらかった箇所だけ動画で補う使い方が効率的です。図解が丁寧なぶん情報量は多いので、1周目は全体像をつかむことに徹してください。らくらくと速習は役割が同じ入門書なので、どちらか1冊で足ります。

入門書を終えたら、試験対応 新・らくらくミクロ・マクロ経済学入門 計算問題編で解き方の型を作ります。問題が入門・基本・応用・発展の段階別に並んでいて、まずは入門・基本問題を、解答を見ずに解ける状態を目指します。らくらくで入った人も速習で入った人も、計算演習はこの1冊に合流します。ミクロとマクロの両方を扱うので、マクロの計算対策も兼ねられます。

ミクロの標準ルートで使う本です。入門書はどちらか1冊を選びます。

ミクロの難関大ルート:中級テキストと演習書

神戸大学経済学部のように、モデルを数式で立てて解く水準まで問う大学では、中級テキストを1冊決めて繰り返します。定番はミクロ経済学(芦谷)です。入門書で図として覚えた議論を、数式を使った標準的な形で組み立て直せます。

神戸大学経済学部を目指す人はこれ以外ミクロ経済やらなくていいくらい必携の参考書だからです。

神戸大学経済学部に合格した先輩(『ミクロ経済学(芦谷)』を6回以上)

記述問題や口頭試問で「なぜそうなるのか」の説明まで求められる大学を受けるなら、ミクロ経済学の力(神取)も有力な候補です。理論の背景や補足の説明が厚く、結論の暗記ではなく理屈ごと理解を積み上げられます。中級テキストは芦谷か神取のどちらか1冊に決めてください。

テキストと並行して、演習書で白紙から答案を書く練習をします。ミクロ経済学演習(奥野)演習ミクロ経済学(武隈)が定番で、効用最大化・競争均衡・余剰分析といった頻出論点を、計算過程まで書いて解き切る訓練ができます。『ミクロ経済学の力』を軸にした人は、同じ著者のミクロ経済学の技が対応する演習書です。

ミクロの難関大ルートで足す本です。中級テキスト1冊+演習書1冊を選びます。

マクロ経済学の参考書ルート

マクロ経済学は、GDP・物価・失業・経済成長といった経済全体の動きを扱う分野です。編入試験では、45度線分析や乗数の計算、IS-LM分析で財市場と貨幣市場の均衡を求める問題が定番で、難関大では経済成長論まで出題範囲に入ります。ミクロで身につけた最適化と均衡の考え方が土台になるため、ミクロの入門書を終えてから始めると素直に入れます。

マクロの標準ルート:入門書と計算問題集

入門書の軸は新・らくらくマクロ経済学入門です。ミクロ編と同じ図解中心の構成で、GDPの考え方からIS-LM分析までを一本道で追えます。ミクロをらくらくで進めた人は、同じ書き方のままマクロに入れるのが利点です。

講義動画で学びたい人は速習!マクロ経済学です。使い方はミクロ編と同じで、紙面で全体像をつかみ、理解しづらかった箇所だけ動画で補います。らくらくか速習のどちらか1冊で足りる点も同じです。

計算問題集は、ミクロの節で挙げた計算問題編がマクロも扱うため、新しく買い足す必要はありません。入門書で1つの分析を読み終えるたびに、対応する計算問題を解いて型に変える。この往復が標準ルートの本体です。

マクロの標準ルートで使う本です。どちらか1冊を選びます。

マクロの難関大ルート:中級テキストと演習書

マクロの中級テキストの軸はマクロ経済学 第2版(二神・堀)です。IS-LM分析から経済成長論までを1冊で扱い、インプットと問題演習を往復しながら仕上げられます。

マクロはこれだ!という参考書がないのでこれでほとんど網羅的にインプット兼アウトプットができるから。

神戸大学経済学部に合格した先輩(『マクロ経済学 第2版』を3周)

もう1つの定番が入門マクロ経済学(中谷)です。「入門」と名前に付きますが、長く読み継がれてきた中級水準の定番テキストで、こちらを軸にする受験生もいます。二神・堀か中谷のどちらか1冊に決めて繰り返してください。

試験まで半年以上あり、理屈を文章でじっくり深めたい人には、マンキュー マクロ経済学Ⅰという選択もあります。用語の定義から丁寧に積み上げる定番の教科書ですが、分量が多いため、期間が短い人は疑問が出た分野だけ引く辞書として使ってください。

演習書は例題から学ぶマクロ経済学の理論です。例題を解きながら理論を答案の形に落とす構成で、IS-LM・乗数・経済成長といった頻出分野を、計算過程まで書いて仕上げられます。

マクロの難関大ルートで足す本です。中級テキスト1冊+演習書1冊を選びます。

中級テキストは、ミクロ・マクロ各1冊に絞ってください。本によってモデルの置き方や記号が違い、並行して読むとかえって混乱します。1冊を決めて繰り返し、他の本は疑問が出たときに引く辞書として使うのが確実です。

中級テキストは、最初から最後まで通す本ではありません。大学院で扱う水準の話題まで含まれているため、全部やろうとすると分量に潰されます。志望校の過去問で問われている範囲に絞って読んでください。どこを飛ばすかの判断がつかないうちは、過去問を1年分解いてから戻ると決めやすくなります。

経済数学:微分積分と線形代数を経済学の言葉で

神戸大学・東北大学のように経済数学を独立した科目として課す大学では、経済学と同じだけ数学に時間を使います。出題の中心は微分積分と線形代数で、最適化(微分して0と置く)や行列の計算が、経済学の問題を解く道具としてそのまま登場します。

ルート使う本
標準ルート経済学で出る数学経済学の答案で実際に使う計算だけを、高校数学の復習から拾い直せます。経済数学が独立科目でない大学は、ここまでで足ります
難関大ルート経済数学入門講座を加え、制約付き最適化や行列の応用までを演習します。数学そのものの積み上げ直しが必要な人は、編入数学の参考書ルートで微分積分・線形代数の順序を確認してください

経済学で出る数学で学んだ計算は、同じシリーズの経済学で出る数学 ワークブックで手を動かして定着させられます。微分や最適化の計算を、過去問に入る前に自分の手で再現できる状態にしておくと、経済学の答案で計算に迷わなくなります。

経済数学で使う本です。

これをできれば基礎は完璧。なぜそうなるのか?をchatgptや先生への質問を通して、深く掘り下げる。

滋賀大学経済学部に合格した先輩(『経済数学入門講座』を5周)

経済数学は、経済学より先に仕上がります。範囲が微分積分・線形代数の基礎に絞られているためです。先に数学の型を作っておくと、中級テキストの数式が「読める」状態で経済学に入れます。

英語:スコア提出型が主流。日程の逆算が先

経済学部の編入試験の英語は、TOEICなどの外部試験のスコア提出で評価する大学が主流です。滋賀大学のように1次選考がスコアと書類で決まる大学や、名古屋大学のように出願要件として下限スコアを定める大学もあります。スコアの返却には時間がかかるため、最初にやることは参考書選びではなく受験日程の確保です。

準備するもの使う本
演習の軸公式TOEIC問題集。本番形式で時間を計って解き、復習に時間をかけます
単語と文法金のフレーズで単語、でる1000問で文法パートを固めます。ほかのTOEIC教材はTOEICの参考書一覧から探せます

英語で使う本です。

公式問題集に勝るTOEIC対策本はないと断言できるし多くの受験者が同意見だと思います。

神戸大学経済学部に合格した先輩(『公式TOEIC問題集』を4周)

合格した先輩に共通するのは、専門科目が本格化する前にスコアを確保していることです。経済学・経済数学と英語を最後まで並行させると、どれも中途半端になります。英語を先に終わらせて、後半を専門に全振りできる状態を作ってください。

同じ本でも、いまの理解度と残り期間によって、どこから入るかが変わります。順番を間違えると、解けるはずの問題に時間を使うことになります。

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経済学を課している大学の例

試験の型ごとの目安です。それぞれの大学別記事で、科目・日程・出題傾向を確認できます。この記事の参考書ルートは、これらの大学の出題範囲と対応しています。

同じ大学でも学科・コース・編入年次によって科目が違います。ここに挙げたのは目安です。必ず志望する学科の募集要項で確認してください。経済学部を持つ大学の一覧は経済学系の実施大学一覧から探せます。

経済学検定試験(ERE)のスコアを使う大学を受ける人へ。大阪大学のようにEREの結果を出願書類として使う大学では、標準ルートの内容がそのまま得点になります。仕上げにEREミクロ・マクロ対策問題集で出題形式に慣れておくと、スコアを作りやすくなります。速習シリーズや計算問題編にはEREの範囲まで踏み込んだ章があり、標準ルートの学習と別立ての対策は要りません。

いつまでに何を終えるか

試験日から逆算した目安です。始める時期が遅いなら、その分だけ各段階を縮めて進めます。

  • 試験の1年前

    志望校の試験の型(筆記2科目・1科目・筆記なし)と英語の扱いを確認し、買う本を決める。TOEICの受験計画を先に立て、らくらくミクロ(講義動画で学ぶなら速習ミクロ)に着手する

  • 6〜8か月前

    マクロの入門書と計算問題編。経済数学の基礎もここから並行する。英語のスコアはこの時期までに確保し、以降を専門に全振りできる状態にする

  • 4〜6か月前

    難関大ルートは中級テキストと演習書、経済数学の演習へ。標準ルートは入門書と計算問題編の2周目・3周目。ここが最も時間がかかります

  • 2〜3か月前

    過去問。時間を計って解き切り、解けなかった分野を参考書に戻って埋める。面接・口頭試問がある大学は志望理由書もここで仕上げる

  • 1か月前

    解いた過去問の解き直しと、計算の型の総点検。新しい本を増やさない

過去問は最後に取っておくものではありません。勉強を始める前に一度目を通し、どんな形式で何が問われるかを見てください。そこで見た型が、買う本と進める深さを決めます。

やってはいけない3つの使い方

  1. 最初から中級テキストに入る。中級テキストは入門書の図と用語を前提に数式で進みます。らくらく・速習などの入門書を挟むだけで、読み進めやすさがまったく変わります
  2. 読むだけで、計算しない。経済学の筆記は、グラフを描き計算して数値を出す問題が中心です。読んで分かることと、白紙から解けることの間には、はっきり段差があります
  3. 志望校が課さない水準へ手を広げる。筆記のない大学を受けるのに中級テキストを何冊も積む必要はありません。使った時間は、そのまま志望理由書と面接準備の時間を削ります

いろいろな参考書を使いたくなってしまうかもしれませんが一冊を重点的に進めて、とにかく基礎の部分を疎かにしないように徹底してください

新潟大学経済科学部に合格した先輩

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

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まとめ

  • 経済学部の編入は、大学によって試験の型がまるで違います。募集要項の確認が参考書選びより先です
  • 入門書 → 計算の型 → 中級テキスト → 過去問の4段階。中級テキストからいきなり入らないでください
  • 標準ルートは入門書(らくらくか速習)と計算問題編の反復まで。難関大ルートはミクロ・マクロ各1冊の中級テキストと演習書、経済数学を上乗せします
  • 経済数学は微分積分と線形代数が中心。経済学より先に仕上げると、中級テキストが読める状態で入れます
  • 英語はスコア提出型が主流。日程の逆算が参考書より先で、専門が本格化する前にスコアを確保します
  • グラフは自分の手で描き、結論ではなくプロセスで覚える。記述問題と口頭試問でそのまま言葉にできます
  • 過去問は最初に一度見る。型が、買う本と進める深さを決めます

科目別の参考書ルートの全体像と、参考書の使い方の共通原則は編入試験の参考書ルートにまとめています。試験の日程や出願の段取りは編入の出願手続きとスケジュール、出願できるかどうかの条件は編入の出願資格と必要単位を確認してください。

よくある質問

経済学を勉強したことがなくても、経済学部に編入できますか?

できます。経済学部の編入試験は、大学で初めて経済学に触れた人や、他分野から挑戦する人が多く受けています。高校の政治経済の知識は前提になりません。差がつくのは順序です。図と計算をやさしく追える入門書から始め、計算問題集で解き方の型を身につけてから、必要な人だけ中級テキストへ進んでください。合格した先輩にも、編入対策で初めてミクロ・マクロを勉強した人が多くいます。

経済学部編入の参考書は何冊くらい必要ですか?

標準ルートなら、ミクロとマクロの入門書と計算問題集の3冊に、経済数学と英語の教材を足した構成が土台になります。神戸大学や東北大学のように中級テキストの水準まで問われる大学を受けるなら、そこにミクロ・マクロ各1冊の中級テキストと演習書が加わります。大切なのは冊数を増やすことではなく、決めた本の図と計算を自分の手で再現できるまで繰り返すことです。まず志望校の募集要項で専門試験の型を確かめてください。

ミクロとマクロはどちらから始めるべきですか?

どちらからでも合格できますが、ミクロから始める人が多数派です。マクロのIS-LM分析などのモデルは、ミクロで身につけた最適化や均衡の考え方を土台に組み立てられているためです。ただし、入門書の段階では順序そのものより「1冊を最後まで通すこと」のほうが重要です。ミクロで止まったまま、マクロに手を付けずに試験期を迎えるのがいちばん危険です。

数学が苦手でも経済学部に編入できますか?

できます。まず志望校の試験で経済数学が独立した科目として課されるかを確かめてください。筆記試験がない大学や、経済数学を課さない大学なら、入門書の図と計算を追える程度の数学で足ります。神戸大学や東北大学のように経済数学を課す大学でも、出題の中心は微分積分と線形代数の基礎です。高校数学の該当単元からやり直せば間に合います。合格した先輩にも文系出身の人が多くいます。

英語はTOEICのスコア提出と筆記試験のどちらですか?

経済学部の編入はスコア提出型が主流です。出願要件として下限スコアを定める大学もあります。スコアの返却には時間がかかるため、出願に間に合う受験日から逆算して、参考書より先に受験日程を押さえてください。合格した先輩の多くは、専門科目の対策が本格化する前の時期にスコアを確保し、それ以降の時間を経済学と経済数学に充てています。

筆記試験がない大学でも経済学の勉強は必要ですか?

必要です。大阪大学のように経済学検定試験(ERE)のスコア提出を課す大学では、ミクロ・マクロの標準ルートの内容がそのまま得点に直結します。面接や口頭試問で経済学への関心や学びたいテーマを問う大学も多く、入門書レベルの理解がないと志望理由書の掘り下げにも耐えられません。筆記がない分だけ、志望理由書と面接の比重が上がると考えて準備してください。

らくらくシリーズと速習シリーズはどちらを選べばよいですか?

どちらもミクロ・マクロの入門書の定番で、役割は同じです。紙面の図解を自分のペースで読み進めたい人は新・らくらく経済学入門、講義を聴きながら学びたい人は無料の講義動画が付いた速習シリーズが向いています。役割が重なるので、両方やる必要はありません。どちらも計算問題の演習量は多くないため、計算問題編を併用して解き方の型を作ることが前提です。

小論文と英語の対策もあわせて

小論文と英語は、経済学部の編入でも多くの大学で必要になります。出るテーマの型やスコアの作り方は、こちらの記事で確認できます。

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