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理系の参考書ルート

理系の編入試験の参考書ルート|数学・物理・化学を何からどの順で

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-09​​​​​​​​​​​‌‌​‌​​‌‌​‌‌‌‌​​​​​‌‌​

参考書選びでつまずく理由は、たいてい「悪い本を選んだ」ことではありません。志望校が出さない範囲まで手を広げたか、基礎の本を飛ばして演習書から入ったか、そのどちらかです。

理系の編入試験は、大学と学科によって課される科目がまったく違います。数学1科目だけの大学もあれば、数学・物理・化学の3科目を課す大学もあります。だから「理系の編入におすすめの参考書」を全部買う必要はありません。

そしてもうひとつ、志望校の難易度によって、同じ科目でも「どこまでやるか」が変わります。この記事では科目ごとに標準ルート難関大ルートを分けて示します。

ここでいう難関大ルートは、旧帝大や神戸大学、筑波大学、東京科学大学、電気通信大学のように出題範囲が広い、あるいは専門科目や口頭試問が加わる大学を指します。標準ルートは、地方国立大学の理工系のように数学と専門1科目、あるいは口頭試問中心で問われる大学です。

この記事で分かること

  • 参考書を買う前に確かめること(ここで冊数が半分になります)
  • 数学・物理・化学それぞれの、標準ルートと難関大ルートの分かれ目
  • その科目を課している大学と、大学ごとの出題範囲
  • 高校の内容に戻るべきかどうかの判断
  • いつまでに何を終えるかの目安
  • やってはいけない使い方

編入試験は大学ごとに出願資格も科目も違います。いまの学年・在籍区分で受けられる大学がどこかは、条件を突き合わせて初めて分かります。

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2つのルートの分かれ目は、演習書のレベルにあります。合格した人が使った教材を見ると、「基本から大学院入試まで」と副題に書かれた演習書を使っているのは難関大を受けた人に偏ります。

標準ルートは、教科書レベルを固めて編入向けの演習書を1冊仕上げるところまで。難関大ルートは、そこから先にもう1段——分野別の演習書か、過去問を大量に回す段階——が加わります。この記事では科目ごとに、その1段がどこかを示します。

買う前に決めること

先に志望校の試験科目を確かめてください。ここが決まらないうちに本を買うと、使わない本が積み上がります。

確かめることなぜ必要か
課される科目数学のみ、数学+物理、数学+化学、3科目など大学ごとに違います。ここで買う本の数が変わります
数学の範囲微分積分と線形代数だけの大学と、微分方程式・確率統計・複素関数まで含む大学があります
解答の形式途中式を書かせる記述式が主流です。答えだけ合わせる練習では通用しません
英語の扱いTOEICなどのスコア提出で英語に代える大学が多くあります。その場合、英語の勉強の中身が変わります

科目が絞れれば、必要な冊数は想像よりずっと少なくなります。数学1科目の大学を受けるなら、数学の本を3〜4冊仕上げるほうが、5科目の本を1冊ずつ眺めるより確実です。

出発点は、いまの在籍先で変わる

同じ「1から始める」でも、どこから始めるかは在籍先によって違います。ここを取り違えると、簡単すぎる本に時間を使うか、逆に前提を飛ばして詰まります。

いまの在籍先どこから始めるか
高等専門学校微分積分・線形代数を授業で扱っているため、教科書レベルの復習から編入向けの演習に入れることが多いです。物理・化学も学科によっては既習です。授業で使った教科書がそのまま復習教材になります
4年制大学(1〜2年)教養科目で微分積分・線形代数を履修していれば、教科書レベルの本で通し直すところから。履修していない、または単位だけ取って中身が残っていない場合は入門段階に戻ってください
短期大学・専門学校学科によって大学レベルの数学・理科を扱っていない場合があります。その場合は入門段階から、必要なら高校範囲の確認も含めて組み立てます。準備期間を長めに見てください

判断に迷ったら、教科書レベルの本の練習問題を数問解いてみてください。手が止まるなら入門段階から、解けるなら編入向けの演習に進めます。「習ったことがあるか」ではなく「いま解けるか」で決めるのが確実です。

数学:4段階で積み上げる

数学はほぼすべての理系学部で課されます。順序を飛ばさないことが、いちばん効きます。

段階使う本
1. 入門
大学の数学が初めて/苦手
初めから学べる微分積分キャンパス・ゼミやさしく学べる微分積分やさしく学べる線形代数
2. 教科書レベル
定義と定理を通す
微分積分キャンパス・ゼミ線形代数キャンパス・ゼミ手を動かしてまなぶ微分積分手を動かしてまなぶ線形代数
3. 編入向けの演習
編入で出る形に慣れる
編入数学入門 講義と演習編入数学徹底研究大学編入のための数学問題集大学編入試験問題 数学・徹底演習
4. 仕上げ
実際の入試問題で通す
編入数学過去問特訓、志望校の過去問

3の演習書から始めないでください。編入向けの演習書は「教科書の内容を知っている人」向けに作られています。定義を知らないまま解説を読んでも、解き方の丸暗記になります。

範囲が広い大学を受けるなら、2の段階で足します。微分方程式は常微分方程式キャンパス・ゼミすぐわかる微分方程式、確率統計は確率統計キャンパス・ゼミ、複素関数は複素関数キャンパス・ゼミが入口になります。志望校が出さない範囲は、後回しでかまいません。

演習量が足りないと感じたら、演習 微分積分キャンパス・ゼミ演習 線形代数キャンパス・ゼミのように、同じシリーズの演習版で埋めるのが手戻りが少ない方法です。

数学の4段階で使う6冊です。

数学:標準ルートと難関大ルート

ルートどこまでやるか
標準ルート微分積分と線形代数を、教科書レベルで固める。そのうえで編入数学徹底研究を1冊仕上げ、志望校の過去問へ。ここまでで戦える大学は少なくありません
難関大ルート徹底研究の先にもう1段足します。編入数学過去問特訓のC問題まで、または編入の微分積分徹底研究編入の線形代数徹底研究で分野ごとに深掘りします。大学編入のための数学問題集を併用する人もいます

標準ルートで使う本です。

難関大ルートで足す本です。

範囲そのものが違う場合もあります。難関大では微分方程式・複素関数まで含む大学があります。

  • 筑波大学理工学群の応用理工学類は、微分・積分、線形代数、微分方程式、複素関数が範囲として示されています
  • 神戸大学海洋政策科学部は、微分積分(偏微分・重積分・微分方程式を含む)と線形代数(固有値・固有ベクトルまで)を範囲として公表し、参考書まで指定しています
  • 名古屋大学経済学部のように、経済系でも計量経済学・統計学まで範囲に入る大学があります

複素関数まで求められるかどうかで、必要な期間が数か月変わります。志望校の範囲を先に確かめてください。複素関数が範囲なら複素関数キャンパス・ゼミが入口になります。

数学を課している大学の例です。それぞれの記事で、範囲と配点を確認できます。

同じ大学でも学科・プログラムによって科目が違います。ここに挙げたのは目安です。必ず志望する学科の募集要項で確認してください。

数学をもっと詳しく知りたい人へ。使う本の順序、志望校ごとの範囲、つまずきやすい箇所は編入数学の参考書ルートにまとめています。

物理:高校の穴を先に埋める

物理は高校物理の理解が前提になります。ここが曖昧なまま大学の教科書に入ると、数式は追えても現象がつかめません。

段階使う本
1. 高校物理の確認
不安があるなら必ず
物理のエッセンス[力学・波動]物理のエッセンス[熱・電磁気・原子]良問の風
2. 大学の力学大学1・2年生のためのすぐわかる力学力学キャンパス・ゼミ弱点克服 大学生の初等力学
3. 大学の電磁気大学1・2年生のためのすぐわかる電磁気学よくわかる電磁気学弱点克服 大学生の電磁気学
4. 演習で通す演習しよう力学演習しよう電磁気学電磁気学演習。熱力学が範囲なら演習しよう熱・統計力学

力学と電磁気の2つが柱です。この2分野を、微分積分を使って解ける状態にすることが目標になります。高校物理との最大の違いは、公式を覚えて当てはめるのではなく、運動方程式や電磁気の法則から出発して自分で式を立てる点です。

物理と数学は並行して進めてください。大学の物理は微分積分を道具として使います。数学が入門段階のうちに物理の演習書へ入ると、物理でつまずいているのか数学でつまずいているのかが分からなくなります。微分積分の基本的な計算ができるようになってから、物理の2の段階に入るのが順当です。

物理:標準ルートと難関大ルート

ルートどこまでやるか
標準ルート力学と電磁気を、大学初年次の教科書レベルで固める。すぐわかる力学力学キャンパス・ゼミで通し、弱点克服 大学生の初等力学で編入の出題形式に慣れるところまで。高校物理に不安があるなら良問の風で先に埋めます
難関大ルートそこから分野別の演習書へ進みます。演習しよう力学弱点克服 大学生の電磁気学電磁気学演習熱力学まで範囲に入るなら演習しよう熱・統計力学を足します

標準ルートで使う本です。

難関大ルートで足す本です。

難関大では、物理が「専門科目」と一体で出ることがあります。

  • 神戸大学工学部は学科により、数学・物理に加えて電気回路や材料力学などの専門科目が課されます
  • 横浜国立大学理工学部も、基礎科目(数学・物理)と専門科目(材料力学・流体力学・熱力学)が分かれています
  • 九州大学工学部口頭試問で数学・物理・化学の基礎学力を問う形式です

「物理を仕上げれば終わり」ではない大学があります。専門科目が別に立っているかを、志望校の要項で先に確認してください。

物理を課している大学の例です。

同じ大学でも学科・プログラムによって科目が違います。ここに挙げたのは目安です。必ず志望する学科の募集要項で確認してください。

物理をもっと詳しく知りたい人へ。使う本の順序、志望校ごとの範囲、つまずきやすい箇所は大学編入 物理の参考書ルートにまとめています。

化学:分野ごとに本が分かれる

化学は有機・無機・物理化学・分析化学で本が完全に分かれます。だからこそ、志望校の範囲を確かめてから買う効果がいちばん大きい科目です。

分野使う本
高校化学の確認鎌田の理論化学の講義橋爪のゼロから劇的にわかる無機・有機化学の授業実戦 化学重要問題集化学の新研究(辞書として)
有機化学マクマリー有機化学ブルース有機化学が定番の教科書。演習は基礎有機化学演習から有機化学演習 基本から大学院入試までへ。要点整理は単位が取れる有機化学ノート
無機化学基本無機化学、演習は演習無機化学 基本から大学院入試まで。高校範囲の暗記が抜けているなら福間の無機化学の講義
物理化学単位が取れる物理化学ノートで全体をつかみ、アトキンス物理化学を辞書に。熱力学が中心なら演習で学ぶ化学熱力学
分析化学基礎分析化学出題される大学が限られる分野なので、範囲に入っているか先に確かめてください

出題される大学が限られる分野の1冊です。範囲に入っているか先に確かめてください。

有機化学は、反応機構を「なぜそうなるか」で説明できるところまで持っていってください。構造式・立体化学・命名法・反応機構が問われる形式では、暗記だけでは初見の化合物に対応できません。

化学:標準ルートと難関大ルート

ルートどこまでやるか
標準ルート高校化学の穴を埋めてから、大学の要点書で通す。鎌田の理論化学の講義福間の無機化学の講義で土台を作り、化学の新標準演習で手を動かす。大学レベルは単位が取れる有機化学ノート単位が取れる物理化学ノートで全体をつかむところまで
難関大ルート教科書と、大学院入試レベルの演習書に進みます。有機はマクマリー有機化学ブルース有機化学を軸に有機化学演習 基本から大学院入試までへ。物理化学はアトキンス物理化学演習で学ぶ化学熱力学、無機は演習無機化学 基本から大学院入試まで

標準ルートで使う本です。

難関大ルートで足す本です。

「基本から大学院入試まで」という副題が、1つの目印になります。合格した人が使った教材を見ると、この副題を持つ演習書は難関大を受けた人に偏って現れます。

標準ルートの人が最初からこの層に手を出すと、解説が前提知識を要求してくるため止まります。順序としては、要点書で全体をつかんでから入るのが確実です。

化学を課している大学の例です。出題のされ方が大学で大きく違う科目なので、形式まで確認してください。

同じ大学でも学科・プログラムによって科目が違います。ここに挙げたのは目安です。必ず志望する学科の募集要項で確認してください。

化学をもっと詳しく知りたい人へ。使う本の順序、志望校ごとの範囲、つまずきやすい箇所は編入試験の化学の参考書ルートにまとめています。

英語は、参考書より先に日程を決める

理系の編入では、英語をTOEICなどのスコア提出に置き換える大学が多くあります。どちらの形式かで、やることがまったく変わります。

形式やること
スコア提出型最初に受験日程を押さえます。試験は毎月あるとは限らず、スコアの返却にも時間がかかります。出願に間に合う回から逆算してください。教材は公式TOEIC Listening & Reading問題集のような公式問題集が中心になります
筆記型専門分野の英文を読ませ、和訳や内容説明を書かせる形式が主流です。文法の土台を関正生の英文法ポラリスなどで固めたうえで、関正生のThe Rules英語長文問題集国公立標準問題集CanPass英語で長文を読む量を確保します

合格した人が使っている教材です。

スコア提出型でいちばん多い失敗は、出願直前に受けて間に合わないことです。スコアには有効期限があり、逆に「いつ以降に取得したもの」という条件が付く大学もあります。募集要項の英語の条件は、参考書を買うより先に読んでください。

編入試験の英語そのものの考え方は合格 大学編入は英語で決まるのような編入向けの本が入口になります。

同じ本でも、いまの理解度と残り期間によって、どこから入るかが変わります。順番を間違えると、解けるはずの問題に時間を使うことになります。

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いつまでに何を終えるか

秋(10月・11月)に試験がある大学を受ける前提での目安です。始める時期によって縮める必要があります。

  • 試験の1年前

    志望校の科目と範囲を確認し、買う本を決める。入門段階の本に着手。英語がスコア提出なら、この時期から受験計画を立てる

  • 6〜8か月前

    教科書レベルを一周する。ここが最も時間がかかります。物理・化学も並行して、分野ごとに一周

  • 4〜6か月前

    編入向けの演習書に入る。解けない問題が出る段階なので、ここで教科書に戻れるかが分かれ目です

  • 2〜3か月前

    過去問と、入試問題を集めた演習書。時間を計って、途中式まで書く形で解く

  • 1か月前

    間違えた問題の解き直し。新しい本を増やさない

過去問は最後に取っておくものではありません。勉強を始める前に一度目を通し、どの範囲がどんな形式で出るかを見てください。そこで見た形式が、買う本と進める順序を決めます。

「1冊を3周」とはどうすることか

参考書の使い方でよく言われる「3周する」は、同じことを3回やるという意味ではありません。回ごとに目的が違います。

  1. 1周目——解説を読みながら通す。解けない問題は、5分考えて手が出なければ解答を読みます。ここで時間をかけすぎると、1周目が終わりません。目的は「この本に何が書いてあるか」を把握することです
  2. 2周目——白紙から解く。解答を閉じて、最初から最後まで自分で書きます。ここで解けない問題が、本当の弱点です。印をつけて、教科書の該当箇所に戻ってください
  3. 3周目——印をつけた問題だけ。全問やり直す必要はありません。2周目で詰まった問題が白紙から書けるようになれば、その本の役目は終わりです

「解けない」には2種類あります。どちらかによって、戻る場所が変わります。

  • 方針が立たない——何を使えばいいか分からない。教科書に戻ってください。定義や定理の理解が足りていません
  • 方針は立つが計算が合わない——やることは分かるが最後まで行かない。本を替える必要はありません。計算量が足りていないだけなので、同じ本の類題を繰り返してください

この2つを区別せずに「難しいから別の本にしよう」と判断すると、同じ場所で何度もつまずきます。

やってはいけない3つの使い方

  1. 同じ分野の本を何冊も買う。1冊を3周するほうが、3冊を1周するより確実に力になります。本を替えたくなるのは、たいてい難しい箇所に当たったときです——そこが伸びる場所なので、替えずに戻ってください
  2. 答えを見て「分かった」で終える。記述式では、途中の式変形を採点されます。解答を閉じて、白紙から最後まで書けるかを毎回確かめてください
  3. 志望校が出さない範囲を完璧にする。複素関数や確率統計は、出さない大学のほうが多い分野です。範囲外に使った時間は、そのまま範囲内の演習量を削ります

あとは、いまの自分の位置から何を先にやるかです。志望校と現在の状況をうかがったうえで、順番を整理します。

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まとめ

  • 買う前に、志望校の科目と範囲を確かめてください。ここで必要な冊数が半分になります
  • 数学は入門→教科書レベル→編入向けの演習→過去問の4段階。演習書から始めないでください
  • 物理は高校物理の穴を先に埋める。柱は力学と電磁気で、数学と並行して進めます
  • 化学は分野ごとに本が分かれます。範囲を確かめてから買う効果がいちばん大きい科目です
  • 過去問は最初に一度見る。形式が、買う本と順序を決めます
  • 1冊を3周する。本を増やすより、同じ本を白紙から解けるようにするほうが早く伸びます

試験の日程や出願の段取りは編入の出願手続きとスケジュール、出願できるかどうかの条件は編入の出願資格と必要単位にまとめています。志望校ごとの科目は、工学部編入|実施大学一覧・難易度ランキング理学部編入|実施大学一覧・難易度ランキングから確認できます。

よくある質問

理系の編入試験では、参考書を何冊くらい用意すればよいですか?

志望校が課す科目によって変わります。数学1科目だけの大学なら3〜4冊、数学・物理・化学の3科目を課す大学なら各科目2〜4冊が目安です。大切なのは冊数を増やすことではなく、決めた本を白紙から解ける状態にすることです。同じ分野の本を何冊も買うより、1冊を3周するほうが確実に力になります。まず志望校の募集要項で課される科目と範囲を確認し、そこから必要な本を決めてください。範囲外の分野に使った時間は、そのまま範囲内の演習量を削ることになります。

編入数学徹底研究などの演習書から始めてもよいですか?

おすすめしません。編入向けの演習書は、大学の教科書の内容を知っている人に向けて作られています。定義や定理を知らないまま解説を読むと、解き方の丸暗記になり、少し形を変えた問題に対応できなくなります。大学の数学が初めての人や苦手な人は、まず入門段階の本で全体像をつかみ、次に教科書レベルの本で定義と定理を通してから演習書に入ってください。遠回りに見えて、結果的にはこの順序がいちばん短くなります。

高校物理や高校化学に戻る必要はありますか?

不安があるなら戻ってください。大学の物理は高校物理の理解を前提にしており、ここが曖昧なまま大学の教科書に入ると、数式は追えても現象がつかめません。化学も同じで、無機化学は高校範囲の知識が土台になります。ただし戻るのは穴のある分野だけで十分です。全分野をやり直すと時間が足りなくなります。過去問を先に見て、出題される分野を絞ってから、その分野だけ高校の教材で確認するのが効率的です。

過去問はいつ解けばよいですか?

2回使ってください。1回目は勉強を始める前です。どの範囲がどんな形式で出るかを見ることで、買う本と進める順序が決まります。この段階では解けなくてかまいません。2回目は試験の2〜3か月前で、時間を計り、途中式まで書く形で解きます。編入試験の多くは記述式で、途中の式変形が採点対象になるため、答えだけ合わせる練習では通用しません。解答を閉じて白紙から最後まで書けるかを毎回確かめてください。

数学と物理はどちらを先に進めるべきですか?

並行して進めますが、順番に注意が必要です。大学の物理は微分積分を道具として使うため、数学が入門段階のうちに物理の演習書へ入ると、物理でつまずいているのか数学でつまずいているのかが分からなくなります。微分積分の基本的な計算ができるようになってから、大学の力学や電磁気の本に入るのが順当です。物理の柱は力学と電磁気の2つで、この2分野を微分積分を使って解ける状態にすることが目標になります。

化学はどの分野から手をつければよいですか?

志望校の範囲を確かめてからにしてください。化学は有機・無機・物理化学・分析化学で本が完全に分かれるため、範囲を確認する効果がいちばん大きい科目です。特に分析化学は出題される大学が限られます。範囲が広い場合は、まず高校化学の穴を埋め、次に有機化学から入るのが一般的です。有機化学は反応機構をなぜそうなるかで説明できるところまで持っていってください。構造式や立体化学、命名法が問われる形式では、暗記だけでは初見の化合物に対応できません。

試験の1か月前は何をすればよいですか?

新しい本を増やさず、間違えた問題の解き直しに充ててください。この時期に新しい参考書へ手を出すと、どれも中途半端なまま本番を迎えることになります。これまでに解いた過去問と演習書のうち、解けなかった問題と、解けたが時間がかかった問題を選び、白紙から解き直します。記述式では途中の式変形が採点されるため、解答の流れを最後まで書き切る練習をしておくと、本番で手が止まりにくくなります。

科目ごとの参考書ルート

この記事は理系科目の全体像です。科目ごとの詳しい順序、志望校別の範囲、つまずきやすい箇所は、それぞれの記事にまとめています。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)

本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。参考書の選定と学習順序は、編入試験の出題範囲にもとづいて構成しています。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年8月18日

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運営: 大学編入専門の予備校 オンライン編入学院
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